大坂なおみが日本人初の4大大会シングルス優勝! ブーイングを拍手に変えたメインイベンターぶりが「記録」以上の「記憶」に

 日本時間9日早朝、テニス「全米オープン」女子シングルス決勝で、大坂なおみさんが憧れのセレナ・ウイリアムズさんを破って日本人初のグランドスラムシングルス優勝を成し遂げた。


写真は公式サイトより。

 以前には英国メディアが「テニス界はまた少しナオミに恋に落ちた」と伝えるなど、その大坂さんの不思議な魅力は波及しつつあった。ジョークは間合いを外すし、天然発言連発、どこまでもマイペースであることが話題に。それが愛された格好ともなっていた。

 全米オープン決勝は、前代未聞の異様さの中で行われる。セレナさんが制覇すれば24度目のグランドスラム優勝(世界タイ記録)。出産後の初制覇もかかったセレナさんには地元からの圧倒的な応援があり、大坂さんにとってはアウェーとなった。

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 ところが試合は、主審が“観客席からの違法コーチング”をセレナさんに警告するというアクシデントを生む。セレナさんはフラストレーションを溜め、主審に猛抗議してしまうことでペナルティを食らう。観衆はセレナさんの抗議を後押しするように、主審に対してブーイング。その嵐は、大坂さんの優勝が決まった後の表彰式にも続く。

 さすがにジャンルの牽引者セレナさんが「彼女はいいプレーをしました。もうブーイングはやめましょう」と収めた。これがひとつのオチになるかと思いきや、次の展開が待ち受けていた。

 大坂さん「ちょっと質問(への答え)と違うことを話しますね。みんなセレナを応援していたことを知っています。こんな終わり方ですみません。試合を観てくださってありがとうございます。本当にありがとう」。

 こんな大どんでん返しがあるだろうか。世紀の大偉業を遂げながらも、一歩引くという異例の構え。本心なくしてはあり得ないこのスピーチに、天然こそ最強との確信が舞い降りる。テニスにおけるスピーチとは、プロレスにおけるマイクアピールに他ならない。“マイクアピール下手”だからこそ隠しようがなかった、言葉の向こうにある思いが胸を打つ。

 会場の風向きは変わった。歓声が沸いて拍手へ。ブーイングが止んだのみならず拍手へと発展させたメインイベンターぶりが記録以上の記憶に残った。なんだなんだこれは!

 ルールの幅が広く正解がないプロレスだからこそ、生き様の反映がいちばんできるジャンルだと思っていた。しかし、女子全米オープン決勝。テニス恐るべしではないか。

 ブーイング発生について地元メディアは「恥ずべきことだ」と批判する一方で、ワシントン・ポスト紙には「審判が権力を乱用し、両選手の大舞台を台無しにした」とのコラムも出たんだという。だけれども、スポーツマンシップを重んじる国でそれに徹することができなかったセレナさんは、敗北せざるを得なくなったようにも思えた。そして、そのセレナさんを向こうに回して、観衆の感情を受け止めながらの感謝を発した大坂さんの大きな大きな勝利。

 プロレスファンから勝手に、テニス界のニュースター・大坂さんにエールを送る!

 

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