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ハラハラ感に包まれてGLEAT旗揚げ モノサシを持ち過ぎた時代に抗うUWF

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 1日、リデットエンターテインメントが手がける新団体『GLEAT』の本旗揚げ戦が札止めの中で行われ、YouTubeにおいても無料にてライブ配信された。

大会結果 GLEAT Ver.1 7月1日(木)TOKYO DOME CITY HALL

7.1 GLEAT旗揚げ大会「GLEAT Ver.1」TOKYO DOME CITY HALL

 

■ GLEAT Ver.1
日時:7月1日(木)18:30
会場:TOKYO DOME CITY HALL 観衆1000人(札止め=主催者発表)

<第1試合/G PROWRESTLING/シングルマッチ>
〇エル・リンダマン
 8分27秒 ジャーマンスープレックスホールド
●田村ハヤト

<第2試合/G PROWRESTLING/シングルマッチ>
●宮城倫子
 6分29秒 パワーボム→片エビ固め 
〇井上京子

<第3試合/G PROWRESTLING/6人タッグマッチ>
●カズ・ハヤシ 渡辺壮馬 佐藤恵一
 11分44秒 ウラカンラナ
CIMA 〇鬼塚一聖 入江茂弘

<第4試合/G PROWRESTLING/シングルマッチ>
●T-Hawk
 17分26秒 ハリケーンドライバー
〇河上隆一

<第5試合/LIDET UWFルール/ダブルバウト>
田中稔 ●渡辺壮馬
 8分57秒 ダブルリストロック
〇松井大二郎 井土徹也

<第6試合/LIDET UWFルール/シングルバウト>
●福田茉耶
 4分50秒 アンクルホールド
〇橋本千紘

<セミファイナル/LIDET UWFルール/シングルバウト>
●飯塚優
 7分58秒 チキンウイングフェースロック
〇船木誠勝

<メインイベント/LIDET UWFルール/シングルバウト>
●伊藤貴則
 16分17秒 三角絞め→レフェリーストップ
〇SHO

旗揚げ戦にライオンマーク出現。SHOがUWFルールで伊藤撃破

かつてのUWFでもあった全選手入場式にてオープニング。プロレス部門メイン、UWF部門メインの4選手がリングイン。他選手はステージに並んだ。

疾走感のあるプロレスを標榜するストロングハーツ。ボクなりの印象を漢字2文字に込めると「痛快」。ファン歴関係なく楽しめるプロレス、見ていて元気になれるプロレスがここにあり、前半の大会クオリティをストロングハーツがつくった。

第6・7回剛柔会空手道世界選手権大会優勝との肩書を持つ福田茉耶がデビュー戦。体格も経験も橋本千紘に差をつけられており、完敗となった。GLEATは福田成長物語となっていくのか。印象に残った3選手の中に、田村潔司は福田・橋本の名を含めた。

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セミファイナルにUWFのアイコン的存在である船木誠勝が登場。UWFルールでは派手な技が決まりにくいものだが、浴びせ蹴りをヒットさせ、チキンウイングフェースロックでフィニッシュしたことに驚く。船木、やっぱりスゴイと再認識。

メイン開始にあたり、ビジョンのど真ん中にこのライオンマーク。会場全体が「このときがキターーーーッ」というムードに。

SHOが入場途中のスモーク吹き出しタイミングで、いつものポーズを決める。

伊藤がキャプチュード。SHOがスリーパー。格闘プロレスのテイストで試合は進む。

序盤はSHO優勢だったが、伊藤がぶっこ抜きジャーマン、ハイキックで逆襲。SHOはダウンを喫してポイントロス。

UWFルール試合では珍しいラリアットを繰り出したSHO。どちらも極めているからこそ自分はこれができるとの主張か。

技ありの展開。SHOはジャーマンにいくとみせかけて、伊藤を前に落とす。シットダウンさせてからの腕十字狙い。

三角絞めに移行するとガッチリ入り、レフェリーが試合を止めた。これで決めてやるというSHOの表情!! もっと言うと、こういう「フィニッシュへの流れをつくるべき」というのは田村も以前から重視していた記憶がある。それが田村にとってのUでもあり、SHOにやられたのは悔しいだろう。

勝ち名乗りを受けたSHOは伊藤に握手を求める。多少戸惑った伊藤も呼応。

メインは“敗戦”となったが、ハラハラドキドキ感のある大成功大会。マイクアピール合戦でエンディング。

本来のUWFは運動体であって再現不可能。GLEATがつくる答えは

 そもそも本来のUWF(特に第2次UWF)は、新日本を追放になった前田日明による「ホンモノの闘いをつくりたい」という流れにファンが乗っかってできたもの。いま振り返れば過渡期としての運動体であり、総合格闘技ジャンル確立への一方通行の中でこそ存在したものだった。

 総合格闘技という“ゴール”までたどりついた今、UWFを復活させるというのは理解しづらい。それはUWF時代を体験したファンも、昨今の総合格闘技をある程度把握しているファンも同じだろう。プロレスや格闘技を見るうえでのモノサシを、現代のファンは持ち過ぎているのだ。

 そこをプロデュース側の田村潔司は、6月の新宿大会で「ガチンコでもエンターテイメントでもお客さんに伝えないといけない」と言い放つ。

 その言葉を前提とするかどうかは別にして、確かにGLEAT旗揚げ戦には多くの投げかけがあった。橋本千紘やSHOを見ていると「どんなルールであれ、強いレスラーは強い」と思わせられるし、船木誠勝のようにUスタイルで異様な強さを芸術的に発揮するのは面白い。一方で、ハードヒットとの対抗戦と見比べると膠着しない試合からは“馴れ合い”のようなものを感じるファンもいるだろう。

 持ち過ぎたモノサシを飛び越えてまで伝わってくるもの。それをつくりにいくことがGLEATの答えにならなければウソになる。今後の闘いを通じてのレスラーたちからの主張待ちだし、何かを「やってくれそうだ」という期待も充満した旗揚げ大会だった。

 モノサシという先入観にとじこもっている自身に自戒も込めたい。そもそも想像力や感受性がフィットしたからプロレスを見始めたわけなのだ。より想像力を発揮してプロレスに向き合うことは喜びであり、GLEATとボクらのやる側・観る側の抜きつ抜かれつはもう始まっている。

 ここからは半分推測。田村や鈴木裕之社長は、理想の闘いとして「昭和プロレスの緊張感」も唱えている。団体スローガンの「熱狂と心酔できるリング」は、ほぼ同義で使われているのだろう。絶対にUWFというわけではなく、熱狂できるリングを目指すにあたって、田村やストロングハーツとの絆ができた。「UWFルール」と「疾走感のあるプロレス」をアプローチ方法として据えた。そういうことなんじゃないかとボクは思っている。

田村潔司「GLEATの選手は、船木選手、橋本選手、福田選手のいいところを・・・」

 大会後に田村潔司がコメントを出した。

そうですね。ずーっと(この大会の論評を)なんて言おうか・・・悩んでて。細かい技術とかは、伊藤とか壮馬とか、若い選手にはボクが教えなきゃいけないことを改めて認識した。船木さんはオーラもあるし、試合運びもすごいし、何も言うことはないんですけれども、気になったのは橋本選手。もちろんメインの新日本のSHO選手ですか。単身乗り込んで、ちょっと伊藤が負けちゃったんで、新日本の圧勝、何も言えないんですけど。いい選手、気迫が出てて。認めたくはないんですけど、ああいう選手も新日本にいるんだなと。SHO選手の適正? いやっ、かなりありますよ。

きょうは全選手、全体的にはよかったと思います。福田選手? よかったと思います。まだまだテクニックがないぶん、未熟な部分ではあるんですけれど、彼女自身の気持ちが前に出てたんで。そこはすごくいいなと。

まとめるとGLEATの選手は、船木選手、橋本選手、福田選手のいいところを、3人を3で割って1にしたような選手になってほしいなと。対新日本を続ける? それはないです。ボク自身の発想ですけど、よそを気にしてもしょうがない。新日本に出ていただいた矛盾はありますけど、考え方は、よそじゃなくてGLEATの選手をいかに世に出して好きになっていただくかなんで。その中でスポットで出ていただいたりはアリだと思うんですけど。もうジャンルが違うんで。反発するところは反発する、協力するところは協力するということで。

 新日本相手の完敗を認め、SHOを称える。加えて“伝わってきた”のは福田茉耶・橋本千紘・船木誠勝からというのが田村の感覚。トライアルと検証は続いていく。

 ・・・つまり。GLEATもまた運動体なのである。




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