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一緒に「夢見てもいいだろ」 ノア武道館再進出を武藤敬司が飲み込む

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1980

 昨夜の激闘に興奮冷めやらぬファンも多いでしょう。現地観戦したノア12・2日本武道館の観戦記を。

大会結果 ノア ABEMA presents DESTINATION 2021 ~BACK TO BUDOKAN~ 2月12日(金)東京・日本武道館

■ ノア ABEMA presents DESTINATION 2021 ~BACK TO BUDOKAN~
日時:2月12日(金)第1部16:30 第2部17:45
会場:東京・日本武道館 観衆4196人(主催者発表)
ベストバウト&大会満足度 投票アンケートは2月15日(月)24時まで
潮崎vs.武藤含む第2部をABEMA1週間無料視聴

▼第1部 16:30開始

<第1試合>
●岡田欣也
(5分10秒 スイクルデス→片エビ固め )
〇齋藤彰俊

<第2試合>
大原はじめ
YO-HEY
●藤村加偉
(7分52秒 ムーンサルトプレス →エビ固め)
〇小峠篤司
稲葉大樹
矢野安崇

<第3試合>
谷口周平
●モハメド ヨネ
(6分58秒 スライディングD→片エビ固め)
〇田中将斗
望月成晃

<第4試合>
NOSAWA論外
ケンドー・カシン
村上和成
藤田和之
桜庭和志
〇杉浦貴
(10分58秒 オリンピック予選スラム→体固め )
タダスケ
●仁王
覇王
征矢学
マサ北宮
中嶋勝彦

▼第2部 17:45開始

<第5試合/GHCジュニアヘビー級タッグ選手権試合>
[挑戦者] 日高郁人
●鈴木鼓太郎
(13分05秒 ヘッドシザースホールド)
HAYATA
〇小川良成
[挑戦者] ※小川&HAYATA組が3度目の防衛に成功

<第6試合/GHCジュニアヘビー級選手権試合>
[挑戦者] 〇吉岡世起
(10分58秒 クラッシュドライバー→エビ固め)
●原田大輔
[第43代選手権者] ※原田が3度目の防衛に失敗。吉岡が第44代王者となる
★原田のパートナーである小峠が次期挑戦者に名乗り

<第7試合/NOAH GENERATION>
稲村愛輝
〇清宮海斗
(18分12秒 タイガースープレックスホールド)
秋山準
●丸藤正道

<第8試合/GHCナショナル選手権試合>
[挑戦者] ●船木誠勝
(10分10秒 ドラゴンスープレックスホールド)
〇拳王
[第3代選手権者] ※拳王が5度目の防衛に成功
★バックステージでカシンが次期挑戦者に名乗り

<第9試合/GHCヘビー級選手権試合>
[挑戦者] 〇武藤敬司
(29分32秒 フランケンシュタイナー)
●潮崎豪
[第33代選手権者] ※潮崎が7度目の防衛に失敗。武藤が第34代王者となる
★清宮リングインは武藤がスルーしたが、清宮はバックステージで次期挑戦者に名乗り

熱闘29分32秒 「潮崎豪vs.武藤敬司」GHCヘビー戦ハイライト

11年ぶり日本武道館にきっちりゲートセットを組んできたノア。ビッグマッチでのシングルメインにおけるホールドアウトの旋律は格別だ。武藤敬司、姿を現す。

平成プロレス王としての風格は令和になっても変わらない。この日もまた、リングインと同時に舞う。

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武藤戦は三沢光晴時代との闘いでもある。GHCヘビー王者・潮崎豪が入場。

武藤の幾多の名勝負を彩ったドラゴンスクリューをこの日も炸裂させて、、、

前哨戦タッグマッチでは潮崎からギブアップを奪った足4の字固め。これでも潮崎が陥落しないとみるや、、、

三沢が乗り移ったかのようなエメラルドフロウジョンを武藤が繰り出す。

そして、、、エッ、シュミット式バックブリーカーからの、、、

コーナーに登ってムーンサルトプレス狙い。武藤「実際いこうと思ったんだけど、やっぱり体が反応しなかったよ。恐怖心なのかなんなのか。いこうとは思ったんだよ。もうこれしか俺がこいつを破る技はないなっていう風に思ったからさ」。

武藤「ただ、やっぱりキャリアの中で、『ああ、この引き出したも1個あったな』っていうので、フランケンシュタイナーが」。

そのまま渾身の押さえ込み。フィニッシュシーンへのこだわりとバリエーションを重んじる武藤。この日は、潮崎の首を絞めながら押さえ込んでいた。

武道館の高い天井に視線を向けつつ、プロレスLOVEポーズで勝ち名乗り。

記憶も前哨戦も伏線にした武藤のバイブル 猪木引退55歳を上回る58歳で戴冠!!

 勝った武藤は58歳で史上3人目となるシングル3大メジャー完全制覇を達成した。ここまでの達成は高山善廣、佐々木健介。ここでの3大メジャーとは新日本IWGPヘビー、全日本3冠ヘビー、ノアGHCヘビー。令和にまたがっての獲得は、武藤が初となる。

 3タイトルでいえば、これまで最年長戴冠は天龍源一郎の3冠ヘビー獲得52歳8か月だった。この年齢ともかけ離れており、より近いところでいうとアントニオ猪木の引退年齢55歳となるだろう。それよりも3歳上回っての戴冠である。

 前哨戦で潮崎から直接勝利を奪っていた足攻めが行き詰まる。シュミット式バックブリーカーとともに甦るムーンサルトの記憶。勝利の方程式が崩れた武藤が葛藤するも、両膝人工関節置換手術を経て禁止された技にはやはりいけない。と同時に、飛べない瞬間には万策尽きた感も充満した。

 そこに秘技フランケンが飛び出す。「勝つなら足4の字」を前哨戦で刷り込まれたボクらの想像力を超えた。58歳が勝つのならば記憶も前哨戦も伏線にする必要があった。アイアム平成がアイアムノアに勝つ。このリアリティは各自が判断してくださいなんだが、11年ぶり渾身ラインナップの武道館大会にあってSNSには「とにかくメインがすごかった」が圧倒的。

 昨年12月、ノア代々木第二体育館で「ちょっと歳とって老いぼれてるけど、そんな俺も夢を見ていいだろ。俺の夢、付き合ってくれ。日本武道館で挑戦させてくれ」と武藤が口にした。11年ぶりの日本武道館大会が正式発表となった日に、時計の針が動き出す。実際に迎えたノア武道館再進出を武藤は飲み込んでみせた。

 武藤のセリフには、平成プロレスを見届けてきた世代でさえ半信半疑だったに違いない。それでもプロレスファンからは半分リタイアしていた層まで、「ノア11年ぶり武道館」と「武藤のGHC初挑戦」がクロスした武道館に駆けつけた。昨年12月の新日本プロレス武道館大会3,564人を超えたこの日の4,196人は、そういう数字だった。

 ハイスパート&アスリート型か、反則介入ありのエンターテインメント型か。どこかで単調になっていたかもしれない現代プロレスに対し、強烈なバイブルをもって武藤が主張した。武藤がコーナーに向かったとき「おいおい、どうなるんだよコレ!?」となった心のザワつきをボクは一生忘れないだろう。

 全てに勝利した武藤を見届けたファンは「一緒に夢見てもいいだろ」状態。花道を後にした武藤が去り、ホールドアウト旋律がオフになる。その瞬間に発生した万雷の拍手がまたよかった。

 さすがに関係者に「疲れた」を連発したと伝えられる武藤だが、会見スペースでは雄弁に語ってみせた。武道館までを完走した武藤だが、自身が言うところの「ゴールのないマラソン」であるプロレスを、まだまだ武藤は走り続ける。



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