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柴田勝頼「それはプロレスに失礼になるので総合1本で」 船木誠勝が秘話明かす

新日本プロレス, 柴田勝頼

 船木誠勝が25日にYouTubeを更新し、柴田勝頼のエピソードを語った。視聴者からの「Q.かつて行動を共にしていた、柴田勝頼さんについてのエピソードがあればお聞きしたいです。現在、新日本プロレス・ロサンゼルス道場のトレーナーとなった柴田さんを見てどのように思われますか」という質問への回答だった。

 
◆それはプロレスに失礼になるので、総合だけに専念します

 柴田は2005年、交渉決裂で新日本プロレスを退団した。ビッグマウス・ラウドあるいはフリーによりプロレス活動を続けたわけだが、船木(柴田が憧れたプロレス・格闘技界の先輩)とトレーニングをやるようになって1年経った2006年、柴田は船木に相談を持ち掛ける。

柴田「総合(総合格闘技)やりたいです!! 今までトレーニングしてやってきた技術を試してみたいです」

船木「(生活もあるので)プロレスもやりながら試合をするのはどうか?」

柴田「それはプロレスに失礼になるので、総合だけに専念します。総合1本で」

船木「生活は?」

柴田「貯金があります!!」

 当時にプロレスと総合を掛け持ちしたレスラーもいたわけだが、柴田はそれをしなかった。総合というのは、必ずしも中期的な出場が保証されるわけではない。だけれども、保険のようにプロレスを残しておくことが柴田にはできなかった。

 よく柴田が新日本を飛び出して“プロレスを捨てた”ような言われ方をするが、確かにしっかりと捨てようとしていたんじゃないかと思う。ただ、その判断は、片手間にやることはではないプロレスに人一倍のプライドを持っていたからこそなんである。

 なお、ビッグマウス・ラウドには、途中でスーパーバイザーとして前田日明が、選手として船木(当時は引退状態)が入ろうとする動きがあった(前田がビッグマウス側と破談となり、構想自体が流れてしまう)。このときの心境について船木は「年に4回、『スーパーUWF』という名前でビッグイベントを打つという構想に惹かれた」と語っている。

 
◆それはそれで仕方ないです。自分はプロレスラーですから

 総合界でもビッグネームとの対戦が続いたことで、柴田は黒星先行となる。目玉扱いされる一方での大変さについて船木が柴田に声をかけたとき、柴田はこう口にしたという。

柴田「それはそれで仕方ないです。自分はプロレスラーですから!!」

 プロレスを捨てたようでいて、プロレスラーであることを自認する。闘っていた柴田の心境が、この言葉に集約されている。

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◆船木さん、40分の試合ってどうやってやるんですか?

 柴田の総合での闘いに感化された船木は、2007年大晦日に総合での選手復帰を果たす。2009年半ばからは、プロレスの船木、総合の柴田と、2人は別々の道を歩むようになった。親交が続いた両者。2012年に船木が三冠王者を獲得すると、柴田は船木に問いかける。

柴田「船木さん、40分の試合ってどうやってやるんですか?」

船木「キャリアでできるようになるんだよ」

柴田「とてもじゃないけど無理です」

 この少し前のタイミング(2011年大晦日)でDREAM&IGF合同興行「FIGHT FOR JAPAN ~元気ですか!!大晦日2011!!」に桜庭和志とタッグ参戦した柴田は、実に5年ぶりのプロレス試合をこなしていた。

柴田「(桜庭さんとの)2人で、タッグで出ていこうと思うんです!!」

 2012年8月12日、新日本プロレス「G1 CLIMAX」最終戦に、柴田は桜庭とともに登場。

 2017年4月9日、柴田は新日本復帰後初のIWGPヘビー級戦戦をオカダ・カズチカ相手に闘った。レインメーカーに沈んだ試合は38分09秒に及ぶ。柴田が「40分」の質問をした実に5年後の試合を、船木は感慨深く見つめたのだという。

 
◆大丈夫です! これからです!! 絶対に負けません!!!

 プロレスから総合、そしてプロレスへ。

 この柴田の流れを船木は「長い長い海外遠征に行ってたような・・・そして、新日本プロレスに帰ってきた」という言い方で表現した。

船木「エンターテイメントになりつつあった新日本で、総合が染みついた柴田が際立った。総合での柴田は勝ち星に恵まれなかったが、ボロ負けした記憶もない。諦めない根性が柴田にはある。それが“勝っても負けても面白い”試合になっていった」

 もちろん、船木にとっても、オカダ戦後の長期欠場は残念なことだった。心配するように船木は連絡を取り続けたが、柴田は必ずこう返していたのだという。

柴田「大丈夫です! これからです!! 絶対に負けません!!!」

 世界に市場を広げようとする新日本で柴田がロス道場を担っていることを、船木は大きなチャンスだと表現した。そして船木は柴田を、あらためてこう表現する。

船木「柴田は(いちど引退していた自分を)リングに導いてくれた恩人」

 柴田にとっての船木も恩人に違いないだろう。自身が信じるものを求めて新日本を飛び出した柴田にとって、先に“新日本から総合”という進路をたどっていた船木はロールモデル。おおいによりどころになったに違いない。

 船木は喋りもなかなかのもの。2人の関係性があったからこそ、船木から柴田の金言がいくつも飛び出した。筋の通った柴田発言を紹介しつつ、何度も舌を巻く船木の様子が伝わってくる。他にもある柴田発言はぜひ動画でチェックしていただきたい。

 こういう秘話がYouTubeからわかるなんて、本当にいい時代になったものだ。




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