山崎一夫「ボクと前田さんが動けば・・・」あるのか前高山【週刊 前田日明】
前田日明が足りない世の中に、とことん前田日明を発信してみる。前田日明関連の動きをできる限りカクトウログが追う「週刊 前田日明」連載第208回をエントリーします。
※不定期連載となっています。
22日、山崎一夫がホスト側となるトークシリーズ『山ちゃんがやっちゃった』が町田・ホテル・ラポール千寿閣にて行われた。同シリーズ2回目は『燃えろ俺たちのUWF』と題されて、ゲストに前田日明が参戦となった。4月開催分が延期されていた。トークの一部をメモ書きから振り返る。
冒頭から前高山エピソード 山崎「(飲むのは)いつもだいたい3人で」
ソーシャルディスタンスを保ったうえで、会場に100名超のファンが駆けつける。イベントでの2人の顔合わせはこれまでもあったが“一騎打ち”は初。2人の絡みがもっと聞きたいと思っていただけに、待望のイベントだ。
こういうイベントとなると、話者の記憶の曖昧さが話題になる。
山崎 今日ね、会場の下に前田さんを迎えに行ったら、「山ちゃん、頭剃ったの!?」って(山崎はかなり前から坊主)。
前田 飲みながらの対談!? 今までもないことはないけど久しぶりだね。昔(の選手同士の飲み会は)はねぇ、「飲みに行く」というより「酔いに行く」だったね。
山崎 前田さんがよく飲みに連れていってくださった。前田さんと高田さんとだいたい3人で。当時はお金がなかったんですが、そうすると前田さんがいつも「いいよいいよオレが出すよ」って。
前田 ジョッキにロックで満タンにしてたから、1杯目でボトル1本すぐなくなる。それでも体力があるから潰れないんだよね。延々と元気にしてる。
山崎 前田さん覚えてます!? 3人で飲んで六本木の交差点で「前田さんいないな」と思ったら、後ろでペンギンのように両手を後ろに伸ばして「ゲーッ」って(吐いてて)。
前田 そのときは日本酒が合わなくって。
山崎 ニッポン放送に前田さんに呼ばれたときも。
前田 「とんねるずをみんなで潰そうぜ」って誘って行ったら帰った後で、夜勤の社員と酒盛りしてね。それで警察の前で「いいや」と思って立ちションベン。
山崎 それで注意されるんですけど、前田さん、アレを出したまま・・・。
前田 前に進んで「すみません、すみません、シッコー猶予(ダジャレ)で勘弁してください」ってね。
(出会いについての話に)
前田 よく(新日本プロレスの)道場に山ちゃん遊びにきてた。
山崎 入門テストに受かってて「高校出たら来なさい」ってことになってて。
前田 それで寮に入るときにフトンを持って来てた山ちゃんのお姉さんを(知らなくて)ナンパしたんだよね。
山崎 声をかけた前田さんが財布を取りに部屋に戻ったときに、木村健悟さんが「逃げなさい」って。“恩人”ですよ。
新日第1試合の系譜 山崎「それ(前田vs.平田)を見てボクと高田さんは育った」
山崎 前田さんは平田淳二さんと歯や唇が飛ぶような試合を第1試合でやっていた。それを見てボクと高田(延彦、当時は伸彦)さんは育ちましたね。当時はしょっぱい試合をすると(アントニオ)猪木さんや藤原(喜明)さんが竹刀を持って入って来ましたから。怖かったんでちゃんとやるみたいな。
前田 オレが(リングス時代に)坂田亘を(パイプ椅子で)シバいたのなんてカワイイもんだよ。
(コンプライアンス無視の前田のイタヅラ話が続く。それでも前田は“遊び方”を知らない方だった)
山崎 遊びに行くとしたら喫茶店でした。前田さん、覚えてます!? 『チェルシー』って。
前田 ああ、あった、あった!!
山崎 ちょっとカワイイ女の子がいたんですよね。「山崎、いくぞ」って連れていかれて。
前田 時計とかプレゼントしてね。デートはしてないなぁ。21とか22の話ですよ。
山崎 でもイギリスから帰ってきたとき(1983年)、前田さんが英語ができるようになってて「どこで覚えたんですか!?」って聞いたら・・・前田さん、鼻の穴を膨らませて「ベッドの中だよ」って。
現役復帰の誘い続くも 前田「今さら・・・顔面蹴ったらみんな死んじゃう」
(マスターズなどで現役復帰をネタにされる前田)
前田 無理ですよ。ぜんぜん運動してない。
山崎 ボクも全然してない。
前田 膝が痛いとかはないんでけど、無意識のうちに膝をかばうから腰に来る。
山崎 出れるならどっかに出てるわ。
前田 今さら顔面蹴ったら(同世代以上のレジェンドは)みんな死んじゃう。よっぽど細心の注意でやらないと。
山崎 先輩を蹴れないですよ。みんな今さら何で受け身したいんだろう。
1988年5月12日第2次UWF旗揚げ 新生UWFの試合にあった緊張感と騙し合い
新生UWF(第2次UWF)は1988年5月12日、後楽園ホールにて「前田日明vs.山崎一夫」メインで旗揚げする。
山崎 前田さんと高田さんをカードで組むと“最高”じゃないですか。(それを温存して)まずは“前田さんと山崎”となったんだと思っていました。試合途中でもうヘロヘロで。
前田 蹴り合ったからねぇ。あの日の晩、すごい頭が痛くて、このまま寝たら死ぬかと思いました。
山崎 新生UWFは道場の外(格闘技系のジム)にもみんな通ってて。その技術をいきなり試合で出すんです。緊張感と騙し合いがありましたね。
アレキサンダー・カレリンとの引退試合後 前田はシャワー室で山崎に・・・
(前田はアレキサンダー・カレリンと1999年2月21日に横浜アリーナにて引退試合を迎える)
前田 「1本取る」ってのと「タックルで倒す」っていう2つの目標を試合前に立てた。「あのカレリンからオレはタックル取ったんやで!!」ってずっと自慢できるじゃない。試合であっさり腰を取れて「なんやいけるやないか」となったんだけど、倒そうとしてもビクともしないんだよね。それで首を(フロントネックロックの要領で)つかまえられてバキバキって。首が動かなくなった。
山崎 その大会には足を運んだんですけど、試合後におつきあいできる時間がなくて、前田さんのシャワー室に挨拶に行ったんですよ。すると前田さん「もう帰るの!? 藤原紀香ちゃん来るんだよ!!」って。そこですか!?