藤波は「腰の怪我」前田は「UWF解散」・・・2人にとっていちばん辛かったこと そして夢とは!?【週刊 前田日明】
前田日明が足りない世の中に、とことん前田日明を発信してみる。前田日明関連の動きをできる限りカクトウログが追う「週刊 前田日明」連載第204回のラインナップ▼藤波は「腰の怪我」前田は「UWF解散」・・・2人にとっていちばん辛かったこと そして夢とは!?▼29日(木)ニコ生『月刊リングス』前田が出演、30日(金)発売ブブカで高阪剛『前田日明伝説』・・・
※不定期連載となっています。
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藤波は「腰の怪我」前田は「UWF解散」・・・2人にとっていちばん辛かったこと そして夢とは!?
24日、埼玉県桶川市のマルキュー感謝祭において野外プロレスを含むイベントが行われ、トリを「藤波辰爾vs.前田日明」のトークが飾った。
会場にやぐら太鼓とリングが同居する。19:30をまわると、会場にドラゴンスープレックスの旋律。藤波がリングインすると、次はドラム入りキャプチュードが流れる。歩を進めた前田は藤波とガッチリ握手した。
大会に尽力したサガン虎(マルキュー社員でもある)を入れて3ショット。
藤波 みなさん、大丈夫ですかぁ! みなさん(暗いですが)見えますかぁ! しっかり時間の許す限りやりますのでよろしくお願いします。
前田 こんばんわ(観客「こんばんわー」)。桶川(おけがわ)っていうと最初、静岡の方の桶川かなぁって。
観客 (それは)かけがわぁ~(掛川)。
藤波 よかったねぇ、間違えなくて。桶川に来てくれて。
前田 今でも会社の盆踊り大会ですか。盛大にやるところ、あるんですねぇ。
流 新日本プロレスのワールドプロレスリングで昔は「がまかつ」さんっていう大スポンサーがいらっしゃいまして。がまかつさんが釣り竿、マルキューさんが釣り餌ということでね。お二方は釣りの方はいかがですか?
藤波 僕は釣りは大好きでね。がまかつさんとは新日本プロレス設立の昭和47年頃からですか、長いお付き合いですからね。こうやって関係のマルキューさんと縁ができてホントに嬉しいです。釣りは大好きです。前田君は僕以上じゃないかな。
前田 自分はね、小学校4年生から中学校3年生の夏休みまで姫路に住んでて。小学校の5年生くらいのときに投げ釣りが流行って、自分ら朝早く起きて自転車で3時間くらいかけてね、白浜とか行って釣りしてましたね。
藤波 さっきもね控室で話してたんだけど、釣りがすごく詳しくて。さいきんまたいい釣り餌が出たって。
前田 タイラバっていうルアーみたいなのが出てきたんですけど。
藤波 僕はね、船に弱いんで船釣りはダメで磯釣りなんですよ。
前田 持ってます、一級船舶。新島あたりまで行ったりしましたよ。
藤波 彼は凝り性だから、やりだしたらとことんやっちゃう。
流 今度はマルキューさんのイベントで(釣りを)!
藤波 いいですね! 藤波チームと前田チームに分かれて。
前田 格闘技界は多いですよ。キックの那須川天心のオヤジさんなんか、天心がおっきい試合終わるたびに釣りに連れ出して。あのお父さん名人なんですよね。こんなおっきい鯛とか釣ってますよ。
流 明日は埼玉県知事選挙でございまして、みなさん明日は選挙に行かなきゃいけないんですけれども。藤波さんはこないだ選挙運動に駆り出されていましたが。
藤波 いやいや選挙と言っても知り合いのところに顔を出しただけで。応援したら不思議なもんで、是が非でも勝ってほしいという気になりますよね。
流 藤波さんが応援してた方(元神奈川県知事)、当選してましたよね。
前田 むかし、10年くらい前に、そのときは出る(立候補する)気になって、民主党でしたけど、選挙応援に駆り出されて日本全国40何か所応援に行きましたけど。でも小沢一郎とケンカしてやめました。
流 埼玉といえば、後楽園ホールで(新日本プロレスのシリーズが)開幕して第2戦が所沢青果市場とかありましたよね。
前田 こういう場所でもずいぶんやりましたよね。
藤波 ライトがあればライトに虫がたくさん寄って来てね。蛾が寄ってきて。
前田 殺虫剤撒いたり。
藤波 虫の上にボディスラムするとベチャーって。ディック・マードックなんか虫に向かってエルボーやってましたからね。ユーモラスな一面もありましたね。
流 地方に行きますとバトルロイヤルが必ずありましてね。
前田 (自分の場合は)バトルロイヤルは、そんな言うほどやってないですね。
藤波 地方では人気で、選手はみんな賞金稼ぎでね。商店街とかの寄付で。昭和45年入門だから、その前の日本プロレスからバトルロイヤルはやってましてね。
会話の流れを重んじつつもファクトを忘れない流智美さん。さすがに進行には安心感。
流 (話を聞いていて気づく)藤波さん、昭和45年というのは実は1970年でございまして、来年で50年(1970年に日本プロレス入門、デビューは1971年5月9日)。
藤波 あっ、そうだ(観客拍手)。50周年、恐ろしい。
流 50周年は大きな興行を!?
藤波 そうですね、50周年は間違いなくリングに立っているでしようね。
流 前田さんも40年以上は(デビューから)経ってるわけですわね。お二人合わせて90年以上プロレスやってると。
前田 いやっ、自分は引退してて。
藤波 前々から、そろそろ一回リングに立ってほしいってね、希望を(観客「おー」)。カラダのね、コンディション整えてますからね。次のこれ、マルキューさんの大会、どう!?
(観客拍手)
流 マルキューさんで来年カンバック!?
藤波 (拍手だけでご満悦の藤波)言ってみるもんだねぇ。
流 今年の1月で前田さんも還暦を迎えて。
前田 ゾッとしますね。そんな月日が経ったのかと。上の子が12歳で下の子が三つですよ。
流 夏休みはお忙しかったですか。
前田 上の子の社会研究でね、レポート書いてるんですけど、そのレポートのためにタミヤ(プラモデル)の32分の1の零戦つくってるんですよ。第2次世界大戦のこととかいろいろ書くってことで。小さいコックピックトつくるときなんか手が震えちゃって。大変ですよ。下の子が大学卒業したら80ですよ。
藤波 長州なんか(引退したけど)まだ元気よ! まだ新日本プロレス(の道場)で練習してますからね。絶対カンバックするねぇ。
前田 長州さん、テンカウントゴング、やってないじゃないですか(※カクトウログ註 実際には、1回目の引退時にやっているため本人意向により2回目引退ではやらなかったとされる)。カンバックしますよ。
藤波 じゃあ、次のマルキューさんで長州も(観客「おー」)。
流 長州さんが加わると最強ですね。また前田さんが顔面に蹴りを入れると(ちょっとブラックなくだりだったが観客「ハハッ」)。また藤波さんが(大阪城ホール大会での前田とのシングルマッチのときのように)10針ぐらい縫うと。
(参考 2017.04.02 1986年の藤波辰巳「みんな選手が前田に触りたくなかった」シングル戦舞台裏は当時ファンの見立て通りだった【週刊 前田日明】 プロレス-格闘技 カクトウログ)
藤波 あったねぇ。何年か前にその話をしたら、彼、覚えてなかったから。「その傷はどうしたんですか」って。
前田 試合中は思いましたよ。パッと(大車輪キックを)やったら血が出てるから「なんで出てるんだろ」と。自分では鎖骨に入れたつもりだったから。
藤波 これが前田日明です。
流 サガン虎選手からお二人の夢を聞いてくれって言われてまして。マルキューさんの社員の家族の方に語ってくれと。いかがでしょう。
前田 最後に一人、いい選手を育てたいですね。今までって発掘するばっかりだったんですよね。発掘するほうはいい出会いもあってまあまあよかったんですけど。いまRIZINに出てる朝倉兄弟も発掘したんですけど。ヘビー級に通用するような選手を育てたいですね。
藤波 とにかく来年は近い夢ですよね、50周年を迎えるってことで。それで1日でも長くリングに立っていたいなぁと。そのためには元気でいなきゃいけない。
サガン虎 いちばん苦しかったこと。そこからどうやってカンバックしたのかと。
前田 自分の場合はやっぱりUWFを解散して、1人になって「どうしようかな」っていうときに、大阪に帰ろうかとも思ったんですけど、当時、親兄弟食わしてたのは自分だったんで、帰るわけにはいかんなということで。そう思うんですけど、最初やる気が出なくてね。そこはエイヤッと動き出すまでは大変でしたね。(「どうやって」には言及なしだったが、この話を出したことが印象的だった)
藤波 僕は大好きなプロレスができなくなったときですね。ジュニアから(ヘビーに)上がって猪木さんと闘って、ちょうど自分がいいときに腰のケガをね、ベイダーとやって。リングに上がれなかったその時がね、いちばん苦しかった。1年3か月かな。ぜんぜん歩けなくて立てなくて。まわりの応援があって立ててるので、そういうのもあって1日も長くリングに立ちたいですね。好きなことができないのが一番つらいですね。
マルキュー宮澤政信会長も上がって出場選手で記念撮影へ。
藤波 (会長に)今年もありがとうございました。来年は前田選手もリングに立ちますから!
トークは30分という短めの尺に凝縮されていた。ゴールデンタイムで見ていたヒーローたちの地元降臨に、かつてのファンたちは熱狂。県外からの遠征組はボクらを含む10人くらいだったと思います(笑)。みんなリングにかぶり寄りで写真も撮り放題。最高だったんじゃないかなぁ。マルキューさん、素晴らしすぎる会社だ!
来年のマルキュー感謝祭で長州&前田をまとめて復活させる!? 藤波またもやドラゴン計画披露でゴキゲン。前田ファンからすると藤波の勝手な発言にオイオイとなるかもだが、前田も長州復活説を唱えていたりもするのでどっちもどっちかな(笑)。こうなってくると、復活あるあるバナシはオヤジギャグの鉄板レパートリーくらいに思えてくる。
一方で、いちばん辛かったことを聞かれた両者。藤波は「腰の怪我」、前田は「UWF解散」と答えた。乗り越えた2人はそけぞれ「1日も長くリングに立つ」「最後に一人、いい選手を育てたい」との夢を口にする。紆余曲折を経た日本屈指のレジェンドレスラーの言葉には、ジーンとせずにはいられない。
藤波は現役、前田は引退と立場は違うが、こうやって昭和プロレスを知る人たちの前に元気な姿を見せて歓声を浴びている。本当にいい時間だった。前田ファン仲間が車を出してくれたので、見届けることができました。巡りあわせにも感謝です。
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29日(木)ニコ生『月刊リングス』前田が出演、30日(金)発売ブブカで高阪剛『前田日明伝説』
こちらからの再掲となりますが、前田関連情報を2つ。
・ 24日(土)桶川市で藤波辰爾vs.前田日明/29日(木)ニコ生『月刊リングス』/30日(金)発売ブブカで高阪剛『前田日明伝説』 プロレス・格闘技・ボクシングの情報配信|カクトウログ
8月29日(木)21:00ニコ生『月刊リングス8月号』前田日明が出演。
・ 【月刊リングス8月号】 – 2019-08-29 2100開始 – ニコニコ生放送
8月30日(金)発売ブブカで高阪剛インタビュー『前田日明伝説』。
▼new! BUBKA (ブブカ) 2019年10月号 8月30日発売!【毎号恒例! 元プロレスラーインタビューに「世界のTK」が参戦! 】高阪剛 世界中の化け物と戦った男が見た「前田日明伝説」
【毎号恒例! 元プロレスラーインタビューに「世界のTK」が参戦! 】
・高阪剛 世界中の化け物と戦った男が見た「前田日明伝説」
【週刊 前田日明】はここまで。
今週も前田日明を追いかけます!
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