【追っかけ現地レポート】静々動々の57分47秒 ノア3・29後楽園無観客試合
「正々堂々」だけではなく「静々動々」だった57分47秒。揺るぎなき真っ向勝負を、あなたは見たか。
合戦で「先に動いた方が負け」と言われるが・・・
ノア3・29後楽園ホール大会無観客試合メインは、ロングマッチとなった。
■ ノア PRO WRESTLING NOAH 20th ANNIVERSARY NOAH the CHRONICLE vol.2
日時:3月29日(日)11:30
会場:東京・後楽園ホール ※無観客で開催<第1試合/GHCジュニアヘビー級タッグ選手権試合>
[挑戦者] YO-HEY
〇HAYATA
(22分34秒 へデック→片エビ固め)
●小峠篤司
鈴木鼓太郎
[第38代選手権者] ※鼓太郎&小峠が2度目の防衛に失敗。HAYATA&YO-HEY組が第39代選手権者となる<第2試合/GHCナショナル選手権試合>
[挑戦者] ●田中稔
(14分35秒 アンクルホールド)
〇杉浦貴
[初代選手権者] ※杉浦貴が4度目の防衛に成功<第3試合/GHCジュニアヘビー級選手権試合>
[挑戦者] ●原田大輔
(26分39秒 フットスタンプを切り返して→エビ固め)
〇小川良成
[第41代選手権者] ※小川が初防衛に成功<第4試合/GHCヘビー級選手権試合>
[挑戦者] ●藤田和之
(57分47秒 豪腕ラリアット→体固め)
〇潮崎豪
[第33代選手権者] ※潮崎が初防衛に成功
合戦において「先に動いた方が負け」とよく言われるが、ゴング後から組み合わないままに続いた視殺戦は実に30分超。両者の目線の鋭さは衰えることなく、見えない火花をキャッチし続けた視聴者も多かったことだろう。そしてこの合戦もまた、先に動いた藤田が負けとなった。
さんざんの「静」から、怒涛の「動」へ。
とはいえ、基本中の基本で潮崎を潰しにいった藤田が視聴者を恐怖に陥れる。そもそも基本技では決着がつかない領域のレスラーがメインイベンターであるというのが、暗黙の了解ではなかったのか。圧倒的な差を認識させようとどかりに、藤田は組み合うや、渾身の袈裟固めで潮崎を揺さぶった。潮崎の頑丈なカラダと表情が藤田の怪力でゆがむ。
1 / 2