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高山善廣

髙山善廣「俺は17時じゃなきゃ」早め来場曲げず 尽きないアフタートーク

高山善廣

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 3日の髙山善廣支援・後楽園ホール大会『TAKAYAMANIA EMPIRE 3』を受けて、9日にアフタートーク番組が「ニコニコプロレスチャンネル」にて配信された。髙山のマネージャーである石原真さん、興行を支えた296さん、司会として鈴木健さんが登場となった。
(大会写真はカクトウログ撮影)

 後楽園札止め観衆のお目当てのひとつは、闘い続ける姿を見届けることにあった。『帝王降臨』が謳われていた大会だったが、本当に来場できるかは体調次第。そのときが来ないまま大会終了が近づく…と思ったときに鈴木みのるが「スペシャルゲスト」を呼び込む。会場に『Destructive Power』が鳴り響くとタカヤマコールの大合唱。

 負傷した2017年5月4日以降、7年にわたり公の場に現れず。プロレス界の帝王は車椅子で押されながらも、確かなリングインを果たした。アフタートーク番組の一部を用いて、大会をふり返る。

石原マネージャー「(広田さくらは)背丈は髙山に合わせたと言ってました」

(トーク全編はこちらで)
TAKAYAMANIA EMPIREIII アフタートーク!
9月16日(月)までアーカイブ視聴可能。

【出演】石原真(いしはらしん)さん、296(にぐろ)さん
【MC】鈴木健.txtさん

 帝王が観衆の前に帰還。復活への序曲はあまりにも劇的だった。石原さん、296さんは、プロレス業界を超えた反響が身のまわりであったことをふり返る。

 バックステージで少し騒然としたのが、トークで登場する武藤敬司が「髙山が来ていることは言っちゃダメなの?」と言い始めたこと。武藤はまわりからしつこく「絶対に言っちゃダメ(最後の登場がネタバレする)」と釘を刺されたんだという。バックステージで髙山と撮った写真も「終わってから使ってくれ」と。本人は悪気はないのだが、漏れることなく当日は進む。関係者は胸を撫で下ろしたのだった。

■TAKAYAMANIA EMPIRE 3
日時:9月3日(火)18:30
会場:東京・後楽園ホール 観衆1701人(主催者発表)
※アベマ無料中継

<第一試合/ハードヒット vs ハードコア>
佐藤光留 ●植木嵩行
 9分50秒 ダブルアーム・スープレックス→片エビ固め 
〇鈴木秀樹 葛西純

竹串の犠牲になった光留がリング周りを徘徊する中で葛西が跳ぶ。

 和田良覚レフェリーがいじられるという試合。296「髙山さんもたぶんそれを望んでいた。それを鈴木秀樹が忠実に担当した」。石原「鈴木秀樹さん、佐藤光留さんに唯一リクエストされたのは、レフェリーを和田良覚さんにということでした」。ところが、いじられることを想定している和田レフェリー本人も事前から鈴木秀樹の試合になることを警戒。石原さんは和田レフェリーからの担当試合の問い合わせに「当日に集まってから決めるみたいですよ。そこまでわからないんです」とノラリクラリだ。そして当日に1試合目だと告げられた和田レフェリー「出たよ、そういうことかよ」。

 髙山には大会数日前に、石原「鈴木秀樹さん、佐藤光留さんの強い願いで」と担当レフェリーを説明していたんだという。すると髙山「(ニヤニヤしながら)秀樹に言えよ、やりすぎちゃダメだって言っとけよ」。帝王もご満悦の試合となったに違いない。

 ちなみに光留の翌日談話を鈴木健さんが聞き、竹串は脳に電流が走るような痛さ、刺さるときよりも刺さった後に揺れた方が痛いと。ところが引き揚げてきた光留の肩を鈴木みのるが揺らすイタズラがあったのだという。
 

<第二試合/帝王降臨>
〇里村明衣子
 7分56秒 スコーピオ・ライジング
●シン・広田さくら 改め シン・髙山善廣

足の長さを増強した広田さくらが髙山善廣になった。見よ、里村とドン・フライ戦を再現だ。

 強烈な第1試合を、違った趣向で受け継ぐ。期待を上回るシン・髙山善廣。健「だいだいの場合は大社長(髙木三四郎)の解説は適当なんですけれども、この試合での『広田さんは天才』という言葉には真実味があった。山崎(一夫)さんも『これはすごい』と」。石原「(広田は)いらっしゃったときに、背丈は髙山に合わせたと言ってました」。なお、ビッグブーツは2万円で広田からの費用精算があり、領収書3枚に石原さんが対応したとのこと。リハビリ用の装具をダンボールでくるむ自作だった。

<第三試合/チーム300kg対決>
●井上雅央 橋本千紘 優宇
 17分52秒 優しい丸め込み
〇秋山準 石川修司 松本浩代

両チームからイジられまくった井上雅央。いい味出しまくり。

 石原「第1回のときから『雅央さんを出してくれ』というのが髙山の強い思い」。井上に試練という趣向でもあり、放送での話題も井上が持っていく。橋本千紘が石川を投げたのは髙山も望んでいたシーンだった。

<トークショー>
武藤敬司
×
NOSAWA論外

キワどい話になりそうになるたび両者ヒヤヒヤ。武藤は復帰後の髙山とのタッグ結成を熱望した。

 NOSAWA論外がタジタジとなり、武藤の独壇場となる。296「予想はしてました。髙山さんがことあるごとに言うのが『GURENTAIのときが一番楽しかった』」。

なぜ髙山がマツコ・デラックスさんにこだわったかには深イイ話が

<セミファイナル/タッグマッチ>
〇丸藤正道 男色ディーノ
 10分52秒 リップロック→レフェリーストップ
●菊タロー 浜亮太

ディーノに「お祭りだよ、わかってんのか!?」と促され、丸藤は強烈なリップロックを繰り出した。

 なぜか菊タローと浜亮太がマツコ・デラックス衣装。石原「髙山と今年にご飯を食べたとき、髙山が『ハマちゃんにハマツコ・デラックスをやってほしい』と」。なお、大会前には髙山から『菊タローと浜とディーノから(髙山本人が)客席でキスを受ける』というプラン提示があったそうだが、最後を前に登場すると台無しになるため、みのる・296さんによって却下。髙山は少しばかり奥さんに「なんでだよ」と荒れたとのエピソードも。

 なぜ髙山がマツコ・デラックスさんにこだわったかには深イイ話が。マツコさんブレークのきっかけはTOKYO MX『5時に夢中!』。脳梗塞による欠場期間でのリハビリもあって髙山が同番組にレギュラー出演していたが、試合復帰にあたって降板することに。代役として“髙山ばりにカラダの大きい人”として白羽の矢がマツコさんに立った。髙山との因果関係があって、マツコさんが世に出ているということ。これがあり、マツコさんが直接髙山に挨拶したこともあったのだという。

 あと「顔の部分を小さく切る」というのは、当日のみのるのアイディア。

みのるvs.柴田チョップは両者計227発。小橋vs.健介の218発を超える

メインイベント 鈴木みのるvs.柴田勝頼/TAKAYAMANIA EMPIRE 3
<めいこpresents/メインイベント>
●鈴木みのる
 27分18秒 PK→片エビ固め
〇柴田勝頼

スタートこそグラウンドだったが、みのる「お前ら、これが見たいんだろ」魂の打撃合戦が始まった。

場外戦を経てリング上での打撃戦が再開。汗が飛び散った。

 試合のほとんどの時間で繰り広げられたチョップの回数。大会後に鈴木健さんが数えたのだという。

鈴木みのる 97発
柴田勝頼 130発
計 227発

 多くのファンが想起した東京ドーム(2005年7月18日)での小橋建太vs.佐々木健介は218発と伝えられており、伝説を超えた。

 チョップ一辺倒だったのに健「ぜんぜん語り続けられた」という壮絶試合。296「柴田選手のチョップした手が黒く腫れてた。鈴木さんも次に会った日に『手が痛い。体中が痛い』と」。柴田にとっては特別な場だったということのひとつのエピソードとして、石原「会場にスーツ、ネクタイを締めてやって来た。最後まで募金対応をして、引き揚げるときもスーツ・ネクタイ。『いいじゃん、Tシャツで帰れば』と本人には言ったんだけど、柴田『大丈夫っス』」。なお、石原さんは翌朝に連絡を入れたところ、柴田はそこまで飲んでいたという。柴田「おいしいお酒を飲みました」。

 柴田は定期的に石原さんに連絡を取っていた。今年に入っての、髙山本人もいた部屋での会話。

柴田「今年、TAKAYAMANIAやらないんですか」
石原「(すでに準備中だったため)ああ、やるよー」
柴田「出たいっス。出させてください」
石原「9月に」
柴田「じゃあ僕、AEWに喋りますんで。って方向でお願いします」
髙山「気を使わなくていいよ、AEWに移ったばかりだし」

 交渉経過の報告は逐一、石原さんになされたのだという。大会パンフレットでも触れられているが、そのインタビュー回答は(リアルでやりとりされたものではなく)柴田が自筆した。石原さんからは「オンラインでも録音でもいい」としていたが、柴田の申し出で「しっかり考えて書きたい」とされたという。

 健「こういうことを書いてくる人がメイン。いい試合になりますよ。一言一句、読んでいただきたい。ちゃんと自分で動ける人。みんなが自発的に動いてできたのがエンパイア。用意されたものから始まったものじゃない大会なんです」。
(大会パンフレットはオンラインショップで購入可
 オンラインショップ体制は仕事を持っている人、髙山の大学時代後輩など数人で手分けして、オジサンたちで梱包・宛名書きしているとのことなので、その点はご理解いただきたいとのこと。

髙山「そうなったら(受賞式に)俺は行くよ」 東スポプロレス大賞“いちばん盛り上がった大会”を視野

<特別試合>
△髙山善廣
 1分44秒 ノーコンテスト
△鈴木みのる

みのるが周りに促して、髙山の車椅子を押すことで対角線の位置まで移動させる。選手は全員リング上から降り、みのると髙山が対角線で向き合う。お客さんは「おおっ!!」と声を上げる。リングアナウンサーが「只今より時間無制限1本勝負を行います」と告げる。「赤コーナー、鈴木みのる。青コーナー、帝王、髙山善廣」。レフェリーは和田京平、ゴングが鳴る。

 試合実施は、みのるから石原さんにしか知らされていなかった。

石原「こういうふうにしたいという話でした。お願いされたのはこれだけと言っていい。あとは上がった状況で、鈴木さんが思った感じでやってくださいと申し上げました。その場で京平さん(和田京平レフェリー)とかに話を始めたので『ああ、やるんだな』と僕は見てました」

296「あの人しか、あの言葉は言えない。車椅子の人に普通は『立ってこい』とは言えない。あの2人だからというのもあった。(その後の運営があるので)泣くのを我慢するのが大変だった。でも、パッと見たら髙山さんも泣いてて…それを見たら泣かざるを得なかったですね」

健「中継に関しては…実況席では泣けない。何かを言うことでごまかすしかなかった。武藤さんだけ冷静で『みのると髙山の強い関係性が見えたよね』と。それを泣かずに言える、武藤敬司でいられることが凄い」

 試合前には柴田・みのるの入場直前に石原さんは挨拶をする。すると、別コーナーなのに、2人とも同じように、向こうから歩を進めて握手を求めてきたのだという。石原「その時点で僕としては“2回”泣いてるんですよ」。

 健「僕もたぶん、生まれて初めて握手を求められました。大会が終わった後に健さーんって呼ばれて、そういうの初めてで。そういう湧き出る感情があったのだと思います」。296「ここだけの話、『世界一性格の悪い男』じゃないんです。感動屋さんなんで。『いい大会だったなぁ』って言ってました」。

 健「7年間思い続けた『立ってこい』という思いが出た。あの瞬間の鈴木みのるこそ“真真実(ましんじつ)”。すごいものを見た」
 296「さらけ出す人なんかいないのに、あのときはさらけ出していた。これ(髙山vs.みのる)がプロレス大賞、ベストバウト獲れなかったらどうします?」
 石原「髙山は受賞式、行く気、満々ですよ。髙山『シンちゃん、そうなったら俺は行くよ』と(髙山としてはベストバウトはみのるvs.柴田で、「いちばん盛り上がった大会(通例にはない賞)」として髙山が受賞するイメージ)。こちらが何も言ってないのに」

 「次の日のブログは髙山が言ったことを文字にしました」と石原さん。

 石原「最初は髙山は(リングに上がるのは)嫌だって言ったんですよ。『えー怖いよ』って」。それでも296さんにアブドーラ・ザ・ブッチャーの車椅子をみんなで持ち上げてリングインさせた経験があること、みんなで取り組むことを髙山に告げる。一方で髙山にも満員御礼で観客が集まっている興行という点への感謝があった。髙山は「296さんにまかせるから(リング)上げて」と。

 つねづね髙山に「(前回は担架で降りてしまい)自身の足でリングを降りたい」というモチベーションがあることは、もちろん石原さん・296さんも理解している。そのうえでの本人の意思確認は慎重になされたんだという。

 体調の問題で中座する可能性もあったが、最初から「俺は17時に(会場に)入らなきゃダメだ」と主張した帝王。大会後に介護タクシーに乗った際には、石原さんを車内で呼び出す。髙山「こういう状況なので、協力してくれたみなさん、お客さん、一人ひとりにお礼を伝えたいんだけどできない。くれぐれもよろしくと伝えてほしい」。大会でのすべての姿勢もまた、髙山だったのだ。

(応援方法)TAKAYAMANIAでは引き続きご寄付のおねがいをしています

▼髙山善廣オンラインショップ

https://takayamania.buyshop.jp/
原宿パイルドライバー店舗でも一部取り扱いあり。

▼銀行振込でのご寄付

TAKAYAMANIAでは引き続きご寄付のおねがいをしています。

三菱UFJ銀行
代々木上原支店(店番号137)普通預金 0240842
口座名義「TAKAYAMANIA タカヤマニア」

みずほ銀行 渋谷中央支店(店番162)普通預金1842545
口座名義:TAKAYAMANIA タカヤマニア

三井住友銀行 渋谷支店(店番654)普通預金9487127
口座名義:TAKAYAMANIA タカヤマニア 代表 高山奈津子

※通帳は髙山選手の奥様がお持ちになられています。

みなさまの温かいお気持ちはしっかりと髙山選手に届けます。
引き続きご支援のほどお願いいたします。


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