ワト覚醒、YOH苦悩、BC対決堪能 新日Jr.タッグリーグという引き出し
9日、新日本プロレスが『SUPER Jr.TAG LEAGUE 2021』3日目となる後楽園ホール大会を開催した。
大会結果 新日本プロレス STRUGGLE 2021 8月9日(月祝)後楽園ホール
■ 新日本プロレス 映画『ゴジラvsコング』Presents SUMMER STRUGGLE 2021
日時:8月9日(月祝)18:30
会場:東京・後楽園ホール 観衆435人(主催者発表)
<第1試合>
本間朋晃
天山広吉
○矢野通
10分34秒 横入り式エビ固め
●邪道
高橋裕二郎
チェーズ・オーエンズ
<第2試合>
BUSHI
SANADA
内藤哲也
○鷹木信悟
18分40秒 ラスト・オブ・ザ・ドラゴン→片エビ固め
●真壁刀義
石井智宏
YOSHI-HASHI
後藤洋央紀
<第3試合/「SUPER Jr.TAG LEAGUE 2021」公式戦>
[3勝=6点]
エル・ファンタズモ
○石森太二
12分57秒 ファンタズモのサドンデス→体固め
●外道
ディック東郷
[3敗=0点]
<第4試合/「SUPER Jr.TAG LEAGUE 2021」公式戦>
[3勝=6点]
タイガーマスク
○ロビー・イーグルス
15分45秒 ロン・ミラー・スペシャル
●金丸義信
エル・デスペラード
[2勝1敗=4点]
<第5試合/「SUPER Jr.TAG LEAGUE 2021」公式戦>
[1勝2敗=2点]
田口隆祐
○マスター・ワト
19分01秒 RPP→片エビ固め
●YOH
SHO
[3敗=0点]
エル・ファンタズモ ○石森太二(12分57秒 ファンタズモのサドンデス→体固め)●外道 ディック東郷
▼石森がポイッとベルトを外道にパスし、自ら音を立てて倒れる。転倒していたレフェリーがこのやりとりで意識を取り戻し、外道を注意。このあと石森がロープを用いた丸め込みへ。
▼急所蹴りからの外道クラッチで石森を追い込む外道に、ファンタズモはカットプレーとしてのサドンデス。ダメージ深い外道を石森がそのままフォール。
バレットクラブによる一連の反則・介入劇はファンの不評を買っているが、BC同士の対決になったら何が起きるのかというひとつのケーススタディ。相手に勝ちを献上する(される)のか、勝ちを奪いに行くのか。どちらのチームによるレフェリー騙しが上回るのか。
ベタなネタがギューヅメといえばそれまでかもしれないが、なかなか楽しく堪能させてもらった。4選手のアイディア力と技量が交錯する。なんていうんだろう、この4選手あるいはジェイ・ホワイトという顔ぶれは「何でもやれるけれどあえてのヒール殺法」という味わいがあるのだが、EVILがそうはなっていないことが新日の誤算なのか。
持っているものを見せないのと、持たざるために見せれないのは大きく違ったりもする。もちろん、ユニットの中での役割分担はあってもいいのではあるが。あと、ファンタズモの身体能力には改めて舌を巻く。オスプレイの好敵手候補として投入された発端を改めて思い起こした。
田口隆祐 ○マスター・ワト(19分01秒 RPP→片エビ固め)●YOH SHO
▼ここまでJr.タッグリーグ開幕2連敗の3K。合体技3Kへの序曲としての足踏みは、初白星につながるかと思われたが、、、
▼対角線助走つきでコーナー超え場外ダイブなど終盤に覚醒したマスター・ワトが、田口との連係もあって勝利。
昨年までタッグリーグ3連覇のROPPONGI 3Kが開幕3連敗で早くも負け越し。4連覇の可能性が消えた。この星取り進行の意外性は「今後のYOHはどうなるの!?」風潮に拍車をかけるだけではなく、ワトの潜在能力の可能性の確かなものとして感じさせる。
SHO「(※体を震わせ、首を横に振って)起きてしまった過去は変えられない。俺たちはROPPONGI 3K、そして『SUPER Jr TAG LEAGUE』3連覇した。そして!今年は開幕から3連敗だ。この過去は変えられない。『タッグリーグ』だ。『タッグ』なんだよ! この負けは、YOHさんの負けじゃねぇんだよ、タッグの負けなんだよ。チームの負けなんだよ。俺の負けでもあるんだよ。でも、この起きてしまった過去は、今言ったコメントも取り消せないし、この負けも取り消すことはできない。だからこそ今、俺たちにできることは、今をどう生きるかだ。まだ、まだ公式戦は残ってる。まだ諦めないぞ。まだ、まだだ。(※「大丈夫?」とYOHに声をかける)」
YOH「(※座り込み、うなだれたままで)何か……何かさぁ、負けても、悔しさが……悔しさがさぁ、こみ上げてこないっていうか、それよりも、何か湧き上がってこなくて、何か違うんだよ。何かいつもと……いつもと何か違って……それが分かんなくてさぁ。何だろう、不安なのかなぁ。でもそんなんじゃなくて、ホントにさ、ごめんね。(※立ち上がってSHOの方を向き)俺さ、ホントにさ、何かよくさぁ……分かんねぇんだよ。何か違うんだよ。分かんねぇよ……(※と言いながら先に控室へ)」(8/9後楽園 新日本公式)
みなさん「どこのユニットに行くの」談義は大好きなようだが、去就のオチはインパクト大で頼むぞ、YOH。
なんだかチケット2種類の格差?みたいになってますが、、、こっち側で楽しみたいと思います。#njsst #njpw pic.twitter.com/UtH4xouAfu
— カクトウログ📶プロレス/格闘技 (@kakutolog) August 9, 2021
新日後楽園というと乱発状態にあり、この日も435人と不入りには違いなかった(8500円・5500円の2種チケット、5500円は完売)。ボクも毎大会を追えているわけではないが、この大会は「その引き出しを開けてきますかッ!!」というものがあったかと。なんでもかんでもやるのは中途半端であり、マンネリ多人数タッグ戦で締めることなく、ジュニア主役で割り切って配信中心で提供していくのもまた“いまできること”なのだろう。