
ヒール転向シーナがベルト殴打で戴冠 されどレッスルマニアを観客エンジョイ
現地時間4月20日、米ネバダ州ラスベガスAllegiant Stadium(アレジアント・スタジアム)にて、WWE年間最大祭典『レッスルマニア41』2日目が開催となった。現地観客の“大会の楽しみ方”を追っかけでレポートする。
(大会結果)WWE レッスルマニア41米ネバダ州ラスベガス 現地時間4月20日(日)米ラスベガスAllegiant Stadium(アレジアント・スタジアム)
■WWE レッスルマニア41米ネバダ州ラスベガス
日時:4月20日(日)現地時間15:30 観衆63226人(主催者発表)
※日本時間21日(月)朝8:00~
会場:Allegiant Stadium(アレジアント・スタジアム)
[現地大会速報]
<第1試合/WWE女子世界選手権試合/トリプルスレットマッチ>
〇イヨ・スカイ(C) vs ●ビアンカ・ベレア vs リア・リプリー
※14分26秒、ムーンサルトプレス→片エビ固め。イヨが防衛成功
<第2試合/シン・シティー・ストリートファイトマッチ>
〇ドリュー・マッキンタイア
13分54秒、椅子とのサンドイッチ・クレイモア→片エビ固め
●ダミアン・プリースト
<第3試合/WWEインターコンチネンタル選手権試合フェイタル4WAYマッチ
ブロン・ブレイカー(C) vs ペンタ vs ●フィン・ベイラー vs 〇ドミニク・ミステリオ
※10分29秒、フロッグスプラッシュ→片エビ固め。ブロン・ブレイカーが防衛失敗、ドミニクが第188代王者に
<第4試合/時間無制限2本勝負>
〇ランディ・オートン
3分8秒、RKO→片エビ固め
●ジョー・ヘンドリー
<第5試合/時間無制限>
●AJスタイル
17分44秒、ポールライザー→片エビ固め
〇ローガン・ポール
<第6試合/WWE女子タッグ選手権試合>
●リヴ・モーガン&ラケル・ロドリゲス(C)
8分22秒、マンハンドルスラム→片エビ固め
ライラ・ヴァルキュリア&〇ベッキー・リンチ
※モーガン組が防衛失敗、ライラ組が第31代王者組に
<第7試合/メインイベント/統一WWE選手権試合>
●コーディ・ローデス(C)
25分03秒、ベルト殴打→片エビ固め
〇ジョン・シーナ
※コーディが防衛失敗、シーナが第148代WWE王者、第16代ユニバーサル王者に
ジョン・シーナが悪の戴冠となった。卑劣な急所攻撃&ベルト殴打でコーディ・ローデス撃破だ。試合は序盤、シーナにブーイングが飛ぶ一方だったが、途中からコーディにもブーイングが発生する。悲鳴と声援が交錯する中で試合が行き詰まりを見せると、ラッパーのトラヴィス・スコットさんが花道から入る。コーディが勝利目前となったところ、場外からトラヴィスさんがレフェリーの足を引っ張りシーナをヘルプ。コーディはトラヴィスさんにクロスローズ。さらにコーディはシーナにベルト殴打の構え→しかし躊躇→シーナ急所攻撃→逆にベルト殴打でシーナ勝利となる。シーナはベルトを掲げてみせた。
日本で禁止のスタンディングオーベーションも頻繁に。スマホ写真・動画含めて楽しむお祭り
【日本ファミリー15人が現地応援】
イヨ・スカイの防衛に涙した レッスルマニア日本人女子初勝利を掴む#イヨ・スカイ #WrestleMania #現地でWWE
渡米から昇格まで4年、昇格から3年…狭き門過ぎる最高舞台での栄冠を世界が祝福 pic.twitter.com/5oVNqVGtfW
— KAKUTOLOG📶プロレス/ボクシング/MMA/格闘技カクトウログ (@kakutolog) April 21, 2025
大会としてのトップトピックは既出の記事通り。イヨ・スカイによるレッスルマニア日本人女子初勝利だろう。なおこの中で「(バックステージで)実は男子含めたレスラー・関係者も多く祝福する異例ぶりだったのだという」としたが、名を伏せたストーン・コールドのイヨとのやりとりが動画化された。
(よく覚えとけ!? イヨ・スカイ祝福バクステにEVIL降臨。WWE配信中のABEMAが記事化)
日本人女子レスラー、歓喜のステージ裏やりとり(ABEMA)https://t.co/fL5VVRy1of#WrestleMania #njpw
📝背後には中邑真輔や新日本プロレスに所属するEVIL、さらにはアーティストの倖田來未らの姿が。 pic.twitter.com/ckQ8v5KGyZ
— KAKUTOLOG📶プロレス/ボクシング/MMA/格闘技カクトウログ (@kakutolog) April 27, 2025
さすがWWEといったところ。このような物語は大事にするということ。
改めて“大会の楽しみ方”という点でもふり返っておきたい。海外客は盛り上がりの度合いが違うというようによく言われるが、みんながエンジョイしているサマは圧巻だった。日本のプロレスで禁止のスタンディングオーベーションも許されているので頻繁に起きる。それでも「ずっと立っていると後方客が見えない」という意識はあり、数十秒でまた座る(カクトウログ管理人が観戦したスタンド席前方の場合)。
記事に使った写真が画質悪く申し訳なかったが、海外観戦が初めてだったため一眼レフは持参しなかった。会場ではスマホ写真・動画含めて楽しむお祭りが繰り広げられており、この要領は問題なし。テロ対策にも敏感ということなのだろう、手荷物は厳しくチェックされる。バッグは既定サイズ内の首掛け、透明バッグが指定される。会場によってはポケットからモノを出して金属探知機を通る場合もある(アレジアント・スタジアムはそこまではなし、スマホバッテリー、ポータブルWi-Fiはポケットに入れてみた。財布は持たず、念のため許可範囲のパスポートサイズ首掛けにパスポートとクレカ持参)。会場内で飲食、そしてTシャツは購入。
これもまた、会場の規定がまちまちなので今後の観戦お考えの方は事前情報にお目通しを。一眼レフ(レンズと本体が一体型ではないカメラ)はダメ、デジカメはよいというのが一般的ではあるようだ。すなわち【エンジョイぶりと手荷物の厳格さのギャップ】が海外観戦の大きな留意点とはなる。
メインでは試合佳境でラッパーのトラヴィス・スコットさんが花道から入場、ヒール転向したばかりのジョン・シーナをヘルプする。さらにはシーナがベルト殴打で戴冠。日本のファンからすれば「それでいいのか!?」的なところもあろうが、観客はどこかで「引退ロードでベルトをシーナが持つことはあるんじゃないか」と思っていたようだ。冒頭はシーナにブーイング、中盤以降はコーディ・ローデスへのブーイングも発生していた。
では観戦への熱さがないのかというと、泣き叫ぶように一列後ろで応援していたコーディファンの女の子もいたりして、本当に幅広い観客がいた感じ。
現地のプロレスファンが軒並み観戦しているかというとそうではない。ウーバーに乗ると「チケットが高いらしいね」と運転手に言われる。だから観戦しないファン、周辺大会なら見るファン、軒並み観戦するファンに分かれる。それでもスタジアムに大観衆。帰りの徒歩渋滞は手ごわいものではあった。現地観戦までの道のりでヘルプくださったみなさんに深く感謝したい。
WWE自らがケーフェイ明かす作家室ドキュメンタリー今夏公開へ…その名も「Unreal」
“背景”が明かされていることで割り切って楽しめて、変な暗さがなく観客が成熟して、大きなビジネスになる。それを地で行っているのがWWEである。もちろん日本と海外のプロレスは違うところ・共通なところはあるだろう。では日本に生かすことはできるんだろうか、みたいな話は議論百出だ。
[シーナを支持する少年ファンは「キャラクターとしての発言」などと理解]
先週のRAWにて、ジョン・シナによる公開処刑を受けてしまった少年がコメント
まさにシナファンの鑑だ…!
「最初に彼の入場曲を聞いたとき、感動したんだ。ボクは最前列にいて彼を撮ってた。… https://t.co/PEDWtAqejM
— ヒロシFP@プロレス翻訳 (@hiroshifp0215) March 27, 2025
そんな中、WWE自らがケーフェイを明かす作家室ドキュメンタリーが今夏公開となる。その名も「Unreal」。レッスルマニア後にネットフリックスにて発表されている。予告動画だけでも「緻密に練られたショーだ」「君を主役に」「彼のケガは演技よ」といった言葉が並ぶ。
第三者制作映画やWWE公式映像内でレスラーが勝敗決めプロセスなどの内幕をカミングアウトすることはあったが、今回のようにWWE側がそのものズバリを主題といて押し出した公開モノは初めて。
とはいえ誤解のなきように言っておくが、闘いできしむ肉体、頂点を目指す意志、勝利に喚起する涙…これらはどこの国であろうがすべてrealである。本物の技術、パフォーマンス力、頭脳なくしては闘えない。それを持ち合わせているのが「プロレスラー」なのであり、ボクらもまたそこに胸を熱くして涙する。
WWE: UnrealがWWEの作家室の内部に迫る!ここが本当のドラマの始まりです。
[https://www.netflix.com/tudum/articles/wwe-netflix-documentary-unreal-release-date-trailer-news]
レッスルマニア41は終了しましたが、WWEのNetflixでの展開は始まったばかりです。2025年夏に登場する新シリーズ、WWE: Unrealにお入りください。初めて、WWEの作家室に足を踏み入れ、お気に入りのWWEスーパースターとともにリングの外のドラマを体験しましょう。オフステージでのドラマは、スポットライトの下と同じくらい激しいものです。詳細はまだ未公開ですが、WWE: UnrealはNetflixとWWEの急速に成長しているパートナーシップの一環です。このパートナーシップは、2025年1月に毎週月曜日の午後8時(ET)/午後5時(PT)にNetflixで生配信されたRawで大きくスタートしました。プレミア以来、ザ・ロック、ジョン・シナ、無敗のWWEチャンピオン「アメリカンナイトメア」コーディ・ローズを含む数十人のスーパースターがWWE Rawリングに出現しました。レッスルマニア後の月曜日、4月21日のRawは、今年最大のスペクタクルになることが確定しています。
もちろん、Rawは始まりに過ぎません。世界中のWWEファンは、WrestleManiaのようなプレミアムライブイベントや、SmackDownやNXTのような週次番組を楽しむことができます。リンクをクリックして、あなたの国でのWWEに関する詳細情報や、すべてのストーリー展開、タイトルマッチ、サプライズ復帰を追いかけるための方法を確認してください。WWE: Unrealは今夏にNetflixでプレミア公開されます。最新情報をお楽しみに。