里村がウナギを「行動力あり有言実行」と評価も「レスラーとしては…」
3日、後楽園ホールにて2・16『ワンマッチ興行 ウナギ・サヤカ 殿はご乱心 我が名は』の直前会見が行われた。
(大会情報)ワンマッチ興行 ウナギ・サヤカ 殿はご乱心 我が名は 2月16日(日)後楽園ホール
■ワンマッチ興行 ウナギ・サヤカ 殿はご乱心 我が名は
日 時:2月16日(日) 16:00開演(15:00開場)
会 場:東京・後楽園ホール
<時間無制限1本勝負>
ウナギ・サヤカ vs.里村明衣子
料 金:前売 3,900円/当日 4,900円 ※全席同額、全席指定席
ローチケ(ローソンチケット) にて発売中
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主 催:殿はご乱心 実行委員会 (株式会社ウナギカブキ、株式会社東京ドーム)
ウナギ・サヤカ公式X(旧Twitter):https://x.com/unapi0902
お客様からのお問い合わせ先:waganawa216@gmail.com
※前売り残席少なくなっております。前売りで完売の場合は、当日券はございません。
ワンマッチについてウナギ「里村のキャリアでまだやったことないことを」里村「興行史上最短の記録をつくれる」
司会 1962年4月16 日に創業いたしました格闘技の聖地、後楽園ホール。その長い歴史の中で女子プロレス初のワンマッチ興行を開催いたします。4月29日ここ後楽園ホールで引退をされる里村選手へ、ウナギ選手が挑戦表明をいたしました。本日はウナギ選手の用意した最高の舞台にかける思いをお伺いしたいと思います。それではさっそく両選手をお迎えいたします。
(両者入場)
司会 後楽園ホールデビューの両選手、さらに2024年9月2日にウナギ選手、11月17日にセンダイガールズプロレスリングと誕生日に後楽園ホールで興行を行い、ここまで歩んできた道は違いますが、妙に縁のあるお2人がワンマッチ興行で対戦いたします。ここからは両選手にお話を伺いたいと思います。まずはウナギ選手。改めまして、今回の里村選手への対戦表明、そしてワンマッチ興行にした経緯をお願いいたします。
ウナギ 極彩色に翔ける傾奇者、ウナギ・サヤカです。なんか結婚式みたいですね、雰囲気がね。そして私たち誕生日に後楽園でやってたんですね。運命ですね、これは。私が今回ワンマッチにしたのは、やっぱりあの、4月に里村明衣子が引退すると。発表して、さらにそこにやりたいやつは名乗り上げてこいと。あのときに、多分かなりの女子レスラーが対戦したいと、シングルで対戦したいとめちゃくちゃ思ったはずなんですよ。でも、そこで普通に対戦お願いしますって、私が行くわけないじゃないですか? この里村明衣子、プロレスキャリアの中でまだやったことないこと、そして正直ワンマッチ興行、かなり勇気がいります。やっぱりどうしても今チケットが売れなくて、団体でやっても埋まらないことも多々ある中で、ワンマッチっていう、しかも今の時代にどうなんだろうかっていうのはあったんですけど、ずっと私もワンマッチやりたいと思ってたので。引退を聞いたときに『もうこれしかない』と速攻で後楽園を押さえました。もう私の中では『ワンマッチ興行しかないでしょう』っていう気持ちで。今回のワンマッチ興行を決めさせていただきました。
司会 ありがとうございます。対戦表明の乗り込みの様子は、ウナギ選手のYouTubeでもご覧いただけますが、里村選手、ウナギ選手から対戦表明を受け、承諾したお気持ちをお願いいたします。
里村 私がウナギ・サヤカからオファーをいただいたときに、ウナギ・サヤカという人間に、断る理由はないなと思い、すぐ承諾しました。ウナギ・サヤカと里村明衣子のワンマッチ興行。満員になるだろうと予想していましたが、案の定、2月16日までには超満員札止めになると思います。私は昨年の7月末に引退発表してから、日本で戻ってきて試合をし始めましたけれども、今のところ負けなし。最高の里村明衣子の状態でリングに上がっています。この状態で2月16日、超満員の中で、最高の里村明衣子の闘いをウナギ・サヤカと繰り広げられることに対しては、私はすごく喜びを感じています。ただね、すごく心配です。私の攻撃にウナギ・サヤカが耐えられるか、スタミナがついてこれるか。ここが非常に心配です。10分いや5分持たないじゃないかなって思うんですよね。まあ私としては興行史上最短の記録をつくれるので、それに対しては狙っていますけれども、それをさせたくないなら頑張ってください。
司会 ありがとうございます。お二人は数多くの興行に挑まれておりますが、後楽園ホール初の女子プロレスワンマッチ興行の日程が迫っており、いつもと違う気持ちはございますでしょうか。
ウナギ そうですね、うーん。私は今回のワンマッチに限らず、これからも普通の人が思いつかないことを傾奇者らしく、ウナギ・サヤカとしてやっていくつもりなので。別に今回のワンマッチが…もちろん里村明衣子にとって特別なものにする気持ちはありますが、これからも、正直まだまだもっと考えてることはあるので。でも、特別な日ではありますが、これからもっとどんどん特別なことはやっていきます。
司会 里村選手、何かお気持ち違う面はございますでしょうか。
里村 自分自身はいつもと変わらずリングに上がるだけです。
司会 ありがとうございます。先ほども申し上げましたが、お二人とも後楽園ホールデビューということで、里村選手は4月29日、ここ後楽園ホールで引退を発表されておりますが、お二人にとって後楽園ホールとはどのような場所でしょうか。
ウナギ そうですね、後楽園ホールはやっぱりデビューした地でもありますし、初めてベルトを巻いた場所でもありますし。たくさんタイトルマッチもしてきたり、たくさん初めて乗り込んだりとかした場所でもありますし。なので今回このワンマッチという形を後楽園ホールでできることも、とても嬉しく思いますし。これからももっと…やっぱ今まで“聖地”後楽園ホールで、後楽園に感謝してきたプロレスラー、たくさんいると思いますが、私は『後楽園に感謝されるプロレスラー』になりたいと。それに見合うプロレスというか、案(アイディア)だったり、いろんなことを考えていきたいとともに、これからも私はまだプロレスラーやるので、ともに生きていきたいなと思っている場所です。
司会 ありがとうございます。里村選手いかがでしょうか。
里村 はい、プロレスラーとして誕生した原点の場所ですので、常に後楽園ホールで試合するときはそのことを忘れずに闘っております。ただですね、ウナギ・サヤカと里村明衣子のデビューの地が一緒ということで、私は30年前にデビューしましたが、一緒だとしても覚悟の度合いが違うんだぞというところは、試合で見せつけたいと思います。
司会 ありがとうございます。それではここから質疑応答に入らせていただきます。ご質問のある方は挙手にて媒体名、お名前をお願いいたします。
会見質疑応答 里村「興行史上最短の記録を」ウナギ「堅物メイメイの仮面剝がす」
質問 ウナギ選手に質問なんですけれども、このワンマッチ興行を、ご自身はこの闘いで何を受けたいですか。吸収したいものがあるのか、あるいはどうしても勝ちという結果を残したいのか。自分にとって得るものは何にしたいと思いますか。
ウナギ 正直、毎回こういろんなことをやるたびに、なんか一人でやるのってめっちゃ大変なんですよ。なんでこれを得たい、これを手に入れたいって思って始めるというよりかは、終わったときに気づいたら得てたみたいなことがすごくたくさんあって。まあでも今回の本当にワンマッチに関してはやっぱり何だろう、今までの興行って誰かしらを見にお客さんが集まってくれたりとか、このこの人たちは見れるから来てくれたりとかっていう…たくさん集まってたけど、実際自分が呼んだかもわからないとか、実際のところはわからないところもあったんですけど、今回に関しては本当に私と里村明衣子という、本当に 2人だけの闘いなので、それをやっぱ見に来てくれてるお客さんも感じたいですし、ちょっと本当に踏み込んだことのないことなので、何を得れるかは終わって感じたいと思ってます、はい。でも私は正直、まあ何回も言ってますけど、強いのは里村明衣子ですが、勝つのはウナギ・サヤカです。
質問(カクトウログ) 里村選手、ウナギ選手それぞれにお伺いしたいんですけど、まず里村選手に、対戦相手となるウナギ選手は『ギャン期』という形で活動していて、それぞれの団体を煽ってですね、お客さんを引っ張ってくる独特なアプローチで知られますけれども、このウナギ選手の他の選手とは違う動きを里村選手はどのようにご覧になっていたのでしょうか。
里村 素晴らしいと思いますよ。行動力があって、有言実行してますから。ただ…レスラーとしてはどうかな(と言葉を区切る)。
質問(カクトウログ) ではウナギ選手にお伺いしたいんですけれども、里村選手は26歳でセンダイガールズを旗揚げしまして、選手の育成を含めての活動がありますけれども、ウナギ選手も社長でいらっしゃるわけですけれどもギャン期とは形が違うんですが、里村選手の生き方に何か触発される部分はありますでしょうか。
ウナギ うーん、でも今回このワンマッチをやる前に、ちょっと対談させてもらったんですけど。それを見ていただいたら本当にわかると思うんですけど。確かに始めた経緯だったりだとかスタイルはもちろん違うんですけど、なんか私はそのプロレスに対しての根っこだったりだとか、なんか里村さんのそのなんていうんだろう、プロレスに対しての変化、考え方の変化っていうものに関してはなんか本当に硬すぎて、いやもうその時代じゃないでしょって思う。まぁ(他の)先輩の方たちもいるんですけどなんかとても柔軟で(一方の里村は)もう見るからに堅物(かたぶつ)じゃないですか。里村明衣子という存在はもう超硬派。超プロレスラー。本当に若いときからずっとプロレスのことを考え続けてずっと生きてきた…というだけにしか見えてなかったんですけど、私は。
(対談で話を聞くなどすると)本当にすごいレスラーを思って、すごい柔軟に今の時代を生きているプロレスラーだなってすごく感じていて。なんか一緒じゃんって結構思ってます。根っこの部分は、そのプロレスにの気持ちというか、そこは私は強く一緒だなって思っているし。はい、これからも。もちろん里村明衣子というセンダイガールズがありますので、仙女があるので、そこの選手を育てていくとか、そこの選手にバトンを渡すっていう気持ちだと思うんですよ。多分みなさんその所属団体というか、つくられた団体があるレスラーはきっとそうだと思うんですけど。私は、受け取りたいと思ってます。里村明衣子の気持ちも受け取って生きていきたいと思ってるので。だから本当に今回に関して言うのは、なんか里村明衣子とワンマッチやりたいってワーって乗り込んだときとかも『なんでウナギに私、感謝されなきゃいけないの』みたいな、言われたんですけど、関係ないんですよ。団体とかどこでやってるとか関係なくて。私はもちろん、仙女のレスラーに、選手にバトンをつなぎたいという気持ちは一番強くないといけないと思うんですけど、私は里村明衣子からちゃんとバトンを受け継いで、女子プロレスラーとして、レスラーとしてこれからもたくさんのもの残していきたいと思ってます。
質問 ウナギ選手にお聞きしたいんですが、今回この試合自体はワンマッチを発表されていますが、何分何本勝負であったりルールであったり。またはこのワンマッチ以外でゲストの何かしらの演目があったり、そのあたりというのはどういうふうにお考えでしょうか。
ウナギ (里村に)どうする?
里村 決めてください。
ウナギ いや。ワンマッチなので、私たちの試合しかありませんし、ゲストもいません。試合はそんなね、何本勝負とかいらないっしょ。1本で。無制限にしますか。無制限1本(勝負)でいきたいと思います。そんな5分なんかで終わりませんから。はいみなさん楽しみにしててください。
質問 里村選手に質問です。さきほど5分持たないんじゃないかという話がありましたけれども、プロデュースとかを除いた選手としてのウナギ選手の率直な評価っていうのはいかがでしょうか。
里村 (10秒ほどの間)うーん、そうですね。(さらに15秒ほどの間)選手としての評価(さらに7秒ほどの間)試合してみないとわからないですし、今こうして言葉が出てこないっていうのはこれが評価なんじゃないでしょうか。
質問 対してウナギ選手としては勝利を目指しにいく。
ウナギ 最初から負けると思って闘うバカがどこにいんだよ!!
質問 ゲストとかナシということだったんですけども、ということは仮に里村選手の予言が当たって5 分以内に試合が終わってしまったりすると、16時10分ぐらいに興行終了みたいなこともあり得るっていう感じなんでしょうか。
ウナギ はい、そうなります。あとは物販します。ちょっとでも…やっぱないですけどね。ないですけど5分とかだったらちょっと…ビンゴ大会とかしようかな。ちょっと臨機応変に動きます。
質問 真面目な話をすると、お客さんは絶対遅れないようにしてください。
ウナギ そうですね、はい。そこは最初から。
里村 試合以外でそういうところを考えてるっていう時点で、あの、何かさ。ちょっと勘違いしてるんじゃないかと思いますよ。何のための興行なのか。里村対ウナギ・サヤカの試合じゃないの。まずはリング上だろ。
司会 そのほかご質問のあるいらっしゃいますでしょうか。それでは質疑応答を終了させていただきます。
里村 (司会を遮り)ちょっといいですか。今日の記者会見でウナギ・サヤカは私を喜ばせるためにこの会見を開いたのか。私はね、もっとね、テンションを上げるためにね。2・16の試合に対してなんか燃えたぎる何かがあるんじゃないかと思ってここに来たんだよね。なんか起爆剤となる言葉とかないのかな。もっとメーター上げろよ。
ウナギ そんなに逆に求めてくれてたんですね。
里村 あのさ。超満員になるんだよ。超満員のお客さんの中で、どんだけ求められてるかわかってる?
ウナギ 里村明衣子はむしろ(一部柔軟な考えを除けば)もうプロレスの試合とリングの中だけで見せろ的なタイプのレスラーだと思ってたんで、ぶっちゃけこの会見にそんな、そこまで熱い気持ちで臨んでいてくれたなんて、逆に私はとてもびっくりしています。でも。安心してください。正直私も、この試合のためにいろいろ動いてます。堅物メイメイ。堅物メイメイ?
里村 ぜんぜん上がらねぇよ、そんなんじゃ。何がメイメイだ。
ウナギ 堅物ね。堅物メイメイね。いや、私はマジで、里村明衣子に対して、ただの鬼だと思っていたよ。いつもそんな怖い顔して、ずっと顔怖いしさ。どの試合も全部、顔怖いしさ。本当に鬼だと思ってたよ。でも私がこのワンマッチという形であなたの、そのただの鬼だけの顔を、仮面を、もう剥がしてやろうと思ってます。堅物メイメイちゃん、楽しみにしててください。
里村 えー、このキャリアになりますと、そしてこの年になりますと、何を言われても何をされても揺るぎません。今の時点で勝ちが見えました。それを揺るがしたいんだったら、当日までもっとテンション上げてこいよ。
司会 開催まであと2週間を切っております。最新の残席情報ですと、残席数130枚を切っております。ぜひ完売する前にお買い求めください。2人のレスラーの歴史に残る後楽園ホールワンマッチ興行にぜひご期待ください。それでは最後にフォトセッションに移らせていただきます。
里村はウナギのギャン期を「行動力あり有言実行」と評価しつつも、「レスラーとしては…」と言葉に詰まる。ウナギは里村を「(よく話をすれば)すごい柔軟」としつつも、「ただの鬼、堅物メイメイ」と挑発する。歩み寄る要素を見つけようとしたのも束の間、イデオロギーとして対立してしまう。両者の関係がよくわかる会見ではなかったか。
引退表明後“無敗”で自信の里村は「興行史上最短の記録をつくれる」とした。勝敗は揺るがないとの見方の中で、ウナギは「正直私も、この試合のためにいろいろ動いてます」「堅物メイメイの仮面剝がす」と返す。話題性は十分となった女子初ワンマッチ後楽園。
異色興行は「女子プロレス界の横綱」がそのまま寄り切るのか。それとも「極彩色に翔ける傾奇者」が鮮やかに一矢報いるのか。ワンマッチ興行ゆえ、「満足度がどの試合かで担保される」保証がない。里村がメーター上昇を要求したが、やる側も観る側もギャンブル度は上がる一方だ。生観戦できるのは、あと130人である。