【追っかけ現地レポート】盟友・青木篤志からのベルトリレーならず それでも佐藤光留はけっして相手に背中を見せない
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総合格闘技やレスリングを経由した選手たちのプロレスのゴング直後には、シーン現象がしばしば起きる。ノア12・27後楽園での「杉浦&桜庭vs.藤田&秀樹」もそうだったが、この第6試合もそうだった。「物理的に一生に一回しか達成できない青木篤志(昨年6月3日にバイク走行中事故で急死)から自分へのベルトリレーを完成させる」と佐藤光留が盟友に優勝を誓っていた世界ジュニアヘビー級王座決定トーナメントは決勝を迎えた。
■ 全日本プロレス 2020 NEW YEAR WARS
日時:1月3日(金)11:30
会場:東京・後楽園ホール 観衆1604人(超満員札止め=主催者発表)
<第1試合>
三富政行
●田村男児
(6分40秒 バズソーキック→片エビ固め)
UTAMARO
〇イザナギ<第2試合>
●SUSHI
青柳亮生
大森北斗
大森隆男
(10分26秒 首固め)
ライジングHAYATO
西村修
〇渕正信
秋山準<第3試合>
ダニー・ジョーンズ
吉田綾斗
崔領二
〇青柳優馬
(11分25秒 エンドゲーム)
KAI
ヨシタツ
野村直矢
●ゼウス<第4試合>
高梨将弘
Kagetora
●ブラックめんそーれ
(9分32秒 Yutaka→片エビ固め)
〇フランシスコ・アキラ
阿部史典
岩本煌史<第5試合>
〇ルーカス・スティール
入江茂弘
(10分57秒 トールハンマー→片エビ固め)
●岡田佑介
石川修司<第6試合 世界ジュニアヘビー級王座決定トーナメント決勝戦>
〇横須賀ススム
(19分50秒 ジャンボの勝ち!→体固め)
●佐藤光留
※横須賀が第52代世界ジュニアヘビー級王者となる<第7試合 三冠ヘビー級選手権試合>
[挑戦者] ●ジェイク・リー
(31分03秒 シャットダウンスープレックスホールド)
〇宮原健斗
[第62代王者] ※宮原が9度目の防衛に成功
ここ一番での篠原涼子さんの「愛しさと切なさと心強さと」で光留は入場。横須賀ススムと好試合を繰り広げるも、光留は3カウントを聞いて敗れた。やり切ったのは、派手な攻防に頼らない、キックとグラウンド中心に仕留め合おうとする試合だった。試合展開を形容する言葉は探せばあるのだろうが、青木からのベルトリレーが叶わなかった無念さが観る者をも支配し、冷静な論評を遮断する。
新日本プロレスの石井智宏だったり、全日本でいえば秋山準もそうだし、探せば何人かはいるとは思う。後楽園ホールという地において、リングインの際にも振り向くことなく相手に目をやり、そのままコールを受ける。光留のサマは個性だろう。プロレスではいつの間にか、南側スタンド席(観客が多い方向)方向を気にすることが当たり前となった。ボクなんかはカメラを覗いている時間も多いから、南側に視線を送らないレスラーは記憶に残る。
昭和の時代なんかは当たり前で、なぜ相手に背中を向けてアピールするのかということ。もちろん視線を送ることもファンサービスなんであるが、闘いに臨む光留はけっして相手に背中を見せない。
Wikipediaによると光留は「アキバ系パンクラシスト」「全身変態プロレスラー」「メイド服ファイター」「Uの末裔」なんだという。さほど光留をかじっていないボクからすると、光留のキャラを咀嚼しきれていない。UWFファンだったボクには共鳴できるところもありつつ、違った顔も光留からは感じる。光留は彼自身を試合で表現しているのかもしれないが、ボクからは勝手に“葛藤と折り合い”を繰り返しているように感じてしまう。
いや、おそらく光留にかぶせているだけなんだろう。強さと表現の間で繰り広げるプロレス、その答えを探しているファンとしてのボク自身を光留に重ねているのだ。光留は“かぶせてみたくなる”レスラーであり、そのヒントに、青木との共鳴、鈴木みのるとの連携がある。
盟友・青木のベルトをこれからも光留は追いかけるだろう。だけれども、光留にはベルト以上にリレーすべきものがある。盟友・青木や諏訪魔(光留が試合中に「投げるぞ、オイッ」と叫ぶ一幕も)、みのると共有するスピリットをどのように表現してくれるのか。けっして相手に背中を見せない光留の試合が、なんだか楽しみになってきた。これもまた・・・いや、これこそがプロレスである。
全日本・後楽園大会2日目終了。詳細は有料サイトでご確認ください。
たくさんの応援、本当にありがとうございました。
そこにあるのは全て、全日本ジュニアでした。— 佐藤光留 (@hikaru310paipan) January 3, 2020
この後はパイルドライバー原宿にいます。仕事に責任を持てない人間に、立ち上がるチャンスなんて与えられない。それを知る事が出来たキャリアの積み方をしていた。ハズ。
— 佐藤光留 (@hikaru310paipan) January 3, 2020
個人的にはプロレス格闘技DXの有料記事も確認してますが・・・ここでは無料記事のリンクも紹介しておきます。
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光留を引き出したドラゴンゲートの横須賀の試合運びにも唸らせられた。そして、メインは大熱狂。宮原とジェイクの試合は全日本の頂点の闘い、まざまざと見せつけられました。