6月下旬に「2メートル間隔×1000人」イベント 東京都ロードマップ詳細
(注:当記事エントリー後に政府方針アップロードがありました。こちらもご参照ください「プロスポーツは6/19より無観客、7/10より半数収容5000人以下で再開」)
東京都は22日、新型コロナウイルス対策における休業要請緩和の「ロードマップ」詳細を公表した。骨格は15日に示されていた。
イベントはステップ1で50人まで、2で100人まで、3で1000人までと段階的に
[(第382報)新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップ~「新しい日常」が定着した社会の構築に向けて~の策定について|東京都防災ホームページ]
東京都は22日、新型コロナウイルス対策の休業要請を段階的に緩和する行程表「ロードマップ」を公表し、首都の経済活動再開の道筋を示した。早期の営業再開を望む事業者の声は強いが、緩和のステップは原則2週間単位で進めるとした。感染の「第2波」への警戒も強くにじんでいる。
都は現在、飲食店に対して午後8時までの営業時間短縮を要請しており、緩和のステップ1ではこれを午後10時までに延ばす。ステップ3では午前0時までとする。
都関係者によると、当初、飲食店の緩和はステップ2とする想定だったが、早期緩和を求める店側の声が強く、ステップ1に前倒ししたという。
ステップ1での緩和は美術館や体育館、学校といった施設にとどまるが、ステップ2では生活必需品以外を扱う店舗や学習塾も再開可能となり、日常生活の回復が実感できるようになるとみられる。ステップ3ではネットカフェやパチンコ店も緩和対象に入ってくる。
イベントについてはステップ1で50人まで、2で100人まで、3で1000人までと段階的に開催が認められる。
都は「新規感染者が1日20人未満」「感染経路不明者が50%未満」など7つの指標を常時監視し、2週間程度大きな変化がなければステップ1から2、ステップ2から3へと移行する。
小池百合子都知事は22日の記者会見で「2週間『ガチっと』という考えではない」と述べ、総合判断で2週間を待たずに次のステップに移る可能性もあると示唆した。
(日本経済新聞)
小池都知事からは「25日に宣言解除なら26日午前0時に休業緩和」とのコメントも出している。「緩和のステップは原則2週間単位」と合わせると、日程ベースではこの図のような進捗が見込まれる(あくまで見込みです)。
なお、事業者向け「東京都感染拡大防止ガイドライン」には「人と人との間隔確保(できるだけ2m)」とある。この遵守が求められる限り、関西でシミュレーションされた“事実上は15%の収容”は避けられない。
リアル(大会)での一体感が減退し、デジタル(配信)が主体に
当サイトでは再掲となるが、前後左右に2メートル間隔を確保した関西でのシミュレーション。
これが満席…。
宜野座村文化センターがらまんホールさんがソーシャルディスタンスに則った満席状態の座席をシュミレーションされたそうです。前後2メートルとって座ることがどれだけのことか感覚的にわかって恐ろしいです…。
<引用元facebook>https://t.co/D540VzYWTR pic.twitter.com/qL78njX7m6
— 本間翔太 (@btrstaff) May 11, 2020
リアル(大会)での生命線である一体感が減退せざるを得ない。
関係者のツイート。
東京都の休業要請緩和「ロードマップ」が発表。イベント開催にあたりステップが三段階に分かれていてステップ1が50人、ステップ2が100人、ステップ3が1000人。課題は多いが目安が出たのは良い事だ。色々考えてみよう
東京都/休業要請緩和「ロードマップ」発表 流通ニュース https://t.co/2B7J7Xa49k pic.twitter.com/I62ARcJq4r
— 高木三四郎 SanshiroTakagi (@t346fire) May 22, 2020
当面は15%でできる事を考えて生き抜くしかないですね。幸いにもまだ手をつけてない分野もあるのでまずはそこをしっかり獲得して脱興行ながらもしっかりBtoCのスキームは守りつつ。 https://t.co/3zuXvKB1mk
— 武田有弘 / Narihiro Takeda (@Ntakeda1113) May 20, 2020
納得。
これからの「アフターデジタル」社会は、デジタルで絶えず接点があり、たまにリアルにも来てくれるというものにシフトしていくという考えです。
「何度も買いたい」をつくり出すマーケティング手法とは https://t.co/m1Gp28D4hu @ZUU_ONLINEさんから— 花澤勇佑|プロモーションディレクター (@hanajr76) May 22, 2020
日本よりもデジタル化が進む中国の実態を紹介した書籍『アフターデジタル』で、デジタル化の本質は、デジタルを「付加価値」として活用するのではなく、「リアルとデジタルの主従関係が逆転した世界」と説明されています。どういうことでしょうか?
これまでの「ビフォアデジタル」社会は、リアル(店や人)でいつも会っている顧客が、たまにデジタルにも来てくれるというものでした。しかし、これからの「アフターデジタル」社会は、デジタルで絶えず接点があり、たまにリアルにも来てくれるというものにシフトしていくという考えです。しかも、そのような状況が、すでに中国でどんどん進んでいるのです。
(「何度も買いたい」をつくり出すマーケティング手法とは | ZUU online)
付加価値だったデジタル(配信)が主体となっていく。配信プラットフォームの整備は進んでいるジャンルだと思うが、いっそうの加速なくしては業界が成り立たない。
各団体に求められるライブビューイングなどのトライアル
このような状況だからこそ、コンテンツのワンソースマルチユース化が求められるのではないだろうか。
ビッグマッチがあったとする。当日の「会場観戦」と「リアルタイム配信」はこれまで通り。加えて「ライブビューイング」や「一夜明けビューイング」があってもいい。“一夜明け”というのは、タイトルマッチ勝者が会見を開くタイミング。この会見を公開にして、追っかけ観戦とセットにしたイベントにするというのはどうだろう。一夜明けでなくとも、追っかけビューイングと対戦カード発表会見をセットにしたイベントも考えられる。
そんなうまくは・・・と思うだろうが、コロナ禍においては“過去コンテンツ”に光を当てたものも多くあった。今月の『ワールドプロレスリング』では2017年のオカダ・カズチカvs.柴田勝頼を柴田がテレワーク解説した。これも、ノーカット上映+オカダ&柴田トークなどに仕立てれば、イベント化は可能だ(こういう選手組み合わせのプレミア感という観点も面白い)。
今こそプロレスの可能性をあきらめてはいけない。プロレスの楽しみ方そのものを、団体側は開発し、ファン側も試していく心意気を持ちたい。
配信大会においても、ファンの参加度を高めるアイディアがほしい。東京女子プロレスの例。
動画配信プラットフォーム「https://t.co/QDjmD3LWfT」にてプロレス業界初、有料応援機能「エール」を使用したオンライン興行イベント「TJPW PPV SHOW~全力エール~」を5月31日(日)開催! 紙テープは代理投げ込み!? オンラインサイン会&打ち上げも実施! https://t.co/Qnl7yrFMN3 #tjpw
— 東京女子プロレス (@tjpw2013) May 19, 2020
紙テープの代理投げ込みができるなら、手元のスマホ操作で選手へのコールを送れるとか考えられないだろうか。こうしたオンライン観戦が主体となる大会に、一部の客席を開放するという組み合わせ検討もあるだろう。
各団体のトライアルと、いくつかのビジネスモデルの開花を期待したい。