藤原・前田・武藤・蝶野が新日本時代回想 武藤「まだ引き出しはある」【週刊 前田日明】
前田日明が足りない世の中に、とことん前田日明を発信してみる。前田日明関連の動きをできる限りカクトウログが追う「週刊 前田日明」連載第216回をエントリーします。
※不定期連載となっています。
3日、青山 LA COLLEZIONEにて『ウィンターミラクルフィーバー イン 東京 ２０２３』と題されたトークバトルが開催となる。藤原喜明、前田日明、武藤敬司、蝶野正洋が登壇した。
ノーツイートだらけのトークバトル…苦肉の策で最後の挨拶周辺だけをレポート
冒頭に藤原から「好きなように喋りたいのでノーツイートで」という希望があり、きわどいトークは外に出さないというお約束に。
定番とも言える熊本旅館トークだが…どうしてどうして、まだ飛び出す新事実。「いやあのときね」と、お互いが見た話をぶつけ合うプレミア空間。
来場者のほとんどが参加した5ショット撮影。あれ、蝶野が2人。公認影武者、いわきの蝶野（@iwaki_chono）さんとして活動中。
かくしてUWF師弟と闘魂三銃士は対立せず意気投合!? 藤原からの言葉に関係なく、新日本プロレス時代のヤバイ話が続出。ノーツイートとすべき門外不出のトークバトルとなった。ここは苦肉の策で、最後の挨拶周辺だけをレポートしたい。（この時間帯のトークでさえいろいろ脱線したため抜粋しています）
Q.皆様のプロレス人生の中で一番楽しかった時期を教えていだたきたいです
蝶野 やっぱり（ブレイクしたユニット活動としての）nWoをやっていたときが一番楽しく、忙しかったですね。忙しい楽しさ? そうですね、ふり返ると試合とか全然覚えてないです。覚えてないですけども、やっぱりなんかこう試合の後にどっか街に繰り出して飲みに行って遊んだりとかっていうところも含めてね。
武藤 俺は…現役時代より、現役を卒業して今ですね。今がいちばん幸せですね。現役の時に限るとすれば? 最後に見送られる近辺ですね。最後にズルして蝶野を引っ張り出して（観客笑い）それもひっくるめてね、いい卒業のしかたをしたなと思います。
前田 やっぱり前座の頃、寮長やったりとかバカやったりとか。後々には、いつの間にか先頭に立つことになったりして、責任が出てきちゃったりとかってのもありましたからね。
藤原 今かな? こんな素晴らしいファンたちの前でお話ができるとすごく幸せな。本当にありがとうございます（会場拍手）。
Q.プロレスが強いと思った外国人レスラー、喧嘩が強い外国人レスラーは?
藤原 弱かった人間は消されていく世界だから、残った人間はみんな強い。いろんな力があってな、経済力とか〇〇力とかね。
前田 …わかんないですね。
藤原 でも、生まれつきの力で言うとロシア人ってすごいよね。
前田 （前田の引退試合の相手、アレキサンダー・）カレリンはね、あれ人間じゃないです。生物学的に強いですね。
武藤 カレリンって生まれたとき7キロあったらしいですよ（会場驚き）。
前田 喧嘩に関してはわかんないですね。なんでかって言うと、あるときヴォルク・ハンと話をしたときに、彼はアフガン侵攻にかかわったんですね。で、何をやったのって聞いたら「戦闘地の治安維持だ」と。それでゲリラ見つけて、戦闘状態の時は殺していいんだけど、なるべく生かしたまま確保すると。何人くらい確保できるのって聞いたら「10人くらいかな」と。どうやって10人も確保すんのって聞いたら「全員のアキレス腱を切って小指と小指を針金で縛る」と（会場ザワザワ）。そういうのを平気で言う。世界が違いすぎますよ。
藤原 みんな簡単に真剣勝負、真剣勝負って言うけど、本当の真剣勝負って死ぬか生きるか。この世の中で本当の真剣勝負をやったのは兵隊さんだけなんで。「許してくれ」ってやつをどんどん、にっこり笑って撃てるかどうかかな。喧嘩に強い奴がそのまま偉いっていうわけではない。ルールの中でやってるからいいんであってね。
前田 殺人を経験者したことがある人は…戦場で合法的に。いざとなったら人を殺すのに躊躇ないですよ。俺らはありますよね。そういう意味で言うと俺らは「弱い」ですよね。
武藤 喧嘩はわからないよ、TPOによって全然違うよ。リング上では、どれだけのファンに影響力を与えてたかっていう部分もすごい重要になってくるんだよね。アメリカではハルク・ホーガンとかさ、誰でも試合やりたいなと思ってもできないからね。日本で言ったら（アントニオ）猪木さんとかね。（自分は）両方やってるんだけど。
蝶野 俺はやっぱりアンドレ（・ザ・ジャイアント）だと思いますね。人間じゃないなっていう、もうそれしかなかったですよね。ゆっくり動くようで本当は早く動くんですよ。
前田 むかし星野勘太郎さんがリング下で追いかけられて。
藤原 元ボクサーで走るのが早いんだけど、アンドレは負けてなかった。
前田 そうそう、アンドレが星野さんを捕まえて（観客エー）。
武藤 俺入門したばっかりの時にアンドレが入場後にリングに立ってるときに、来てて、もうアンドレが入場しててリング内に立ってる時に新倉（史祐）さんから「アンドレに挨拶したか」と。あのアンドレに挨拶した。挨拶は「ファッキュー」って言うんだよって教えられて（観客笑い）。言葉自体を知らなかったからアンドレの肩を叩いて「ファッキュー」って言ったらバーンって殴られて（会場笑い）。
前田 ぜんぜん違う話で、イギリス遠征行ったときに、当時のシャープの電訳機でヒイヒイしながら会話してたときに、女の子をからかったら「ファッキュー」って言われたんだよね。「ファッキュー（ファック）」って入れたら「性交」って出てエーッて（会場笑い）。性交してくれるの!? エーッ俺モテてるじゃんって（笑）。
Q.時代が違ったりとか団体が違ったりとかで闘えなかったけど、この人とは闘ってみたかったという選手がいらっしゃったら教えてください
蝶野 （ジャイアント）馬場さんですかね。若い頃じゃなくて年取った時の馬場さんと（会場笑い）。あれにつき合うのはかなりテクニックがいると思う。若いころは2メートル越した人とは思えない運動神経でしたけどね。
武藤 やっぱり（ジャンボ）鶴田さんだよね。同じ山梨で。触ったことないけど空想では強そうで。
前田 あんまり考えたことないんですけど、鶴田さんがいちばん最後に俺とやりたかったと言ったんで、やったらどんな試合になったのかってのは思いましたね。
藤原 闘いたかった相手? あなた（質問した女性ファン）と闘いたかった（とオチをつけて会場笑い）。
司会 いらっしゃっていただいた皆様に一言ずつお言葉をお願いいたします。
前田 蝶野君には当時、nWoっていう世界観で観客を引っ張っているのにびっくりしたんですよね。武藤は武藤で、途中でアメリカから日本に戻したことがもったいなかったなぁっていうものをやっていた。時代をつくれるくらいのキャラクターだったんじゃないかなと。藤原さんには、自分が全然ゼロでプロレスのプの字もわかんないところから教えてもらった。いいことも悪いこともいろいろ、大先輩としてありがとうございます。
武藤 今日は長い時間ありがとうございます。もう引退して。これから先の話っていうのはそうつくれないんだけど、やっぱり過去の話でこれだけ盛り上がるっていうのは本当になんか素晴らしいことだなぁなんて思って。まだまだ引き出しはあると思うよね。またこういう機会があったらぜひ皆さんよろしくお願いします。ありがとうございます。（観客拍手）
蝶野 今日は大先輩2人と、それからもう60越したわれわれだったんで、ここに集まる方たちはどういう方たちなのかなってね。ちょっと心配したんですけども。あのまだ皆さん元気で。特にその藤原さん関係のファンの方たちはもう…亡くなってるのかな（ジョーク）と（会場笑い）。でももう今日、藤原さんが女性ファンいちばん多いんじゃないかっていう。びっくりしてるんですけども、また次の機会もありました。皆さん是非来てください。（拍手）
藤原 女性で僕のファン、ちょっと手を挙げて。（女性ファンは軒並み手を挙げる）ほぼほぼでいいですね。
司会 全員ですよ。
藤原 そうか…って女の人（一部しか）いねえじゃねえか!!（会場笑い）ということで本当に今日はありがとうございました（会場拍手）。次回はこれ以上面白いことが言える…いや、犯罪になっちゃうかな。
