皇治選手のバッティングは「故意・偶然どちらなのか?」ボクシング・格闘技関係者たちの見解。
先日のRIZIN.29(大阪大会)のキックトーナメントで起きた、皇治選手のバッティング問題。元K-1の魔裟斗さんが「正直者は馬鹿を見るみたいな結果。皇治だけがバッティングしたみたいにとられている」と皇治を擁護する発言。これにたいして、白鳥選手や、白鳥選手の所属するTEPPEN GYM会長は反論。こんな感じでバッティング問題が世間を騒がせています。(記事アイコン写真 ©RIZIN FF)
白鳥大珠選手のツイッター
励ましで言ってんのかマジでいってんのか。
憧れてた人なだけになんか残念。 https://t.co/4P0ppUqFQN— 白鳥大珠 Taiju Shiratori (@TaijuS22) July 6, 2021
TEPPEN GYM(那須川弘幸会長)のインスタグラムから一部を抜粋
格闘家を代表する魔娑斗さんと皇治選手のYouTubeを拝見しました。
あれだけの功績を残している貴方があの試合を見てあの発言は本気で言っているのかと驚いてます。何で反則のバッティング対策をしなければならないのか?と私は言いたいよ。自分もしてるじゃないか?と言っていますが、選手として戦って来た貴方なら、あれだけ頭から入る選手に詰められて白鳥が少しでも前に出たなら、頭が当たってしまうことがあることくらい理解出来ないのでしょうか?
今までの大珠の試合を見て下さい。バッティングをした試合などない。それを、前に出ての戦いは多少のバッティングは仕方ない、本気で言ってるのか?皇治選手と戦ったタケル選手やその他の選手達も必要以上のバッティングをアピールしてますよ。アピールした方が悪い?的な発言は貴方が使う言葉ではない。
格闘界の未来を頑張って戦っているのは今を必死に盛り上げようとしている現役の選手達。貴方じゃない。もっと言葉を選び考えて発言した方が良いと思います。
ボクシング・格闘技関係者たちの見解
今回、これまで試合中に複数回バッティングが起きている5試合をもとに、ボクシングジム会長、ボクシング元世界王者、総合格闘技ジム代表、ボクシング元日本王者の4人に話しを伺ってみました。
●検証してもらった動画は5試合
- 皇治 vs.武尊(K-1 WORLD GP 2018.12)
- 皇治 vs.闘士(K-1 WORLD GP 2016.09)
- 皇治 vs.五味(RIZIN.26 2020.12)
- 皇治 vs.梅野(RIZIN.29 2021.07)
- 皇治 vs.白鳥(RIZIN.29 2021.07)
木谷卓也 会長
志成ジム会長(旧:Ambition GYMで井岡、比嘉などの所属するボクシングジム会長)
このバッティングはアウトに近い。
レフェリーは減点しないと今後も試合として成立しない。
西島洋介さん
(元ボクシング世界・東洋太平洋のクルーザー級王者 異種格闘技でPRIDEではマーク・ハント、K1ではピーター・アーツと対戦)
これは酷い。
あれは悪質な行為と言われても仕方ありません。
完全にヘッドバッドしにいっていますね。
頭が体の中で一番固いのだから危険です。
奥野泰輔 代表
CAVE代表(石渡伸太郎、廣田瑞人などが所属する総合格闘技ジムCAVEの代表)
対戦した選手が偶然か故意かが一番わかるんじゃないですかね。
もし、ルールにヘッドバットOKなら、自分は迷わず頭から行きます。
伊藤俊介さん
(K-1時代に皇治選手と対戦した際に小宮山工介 選手のセコンド。ボクシング元日本王者)
皇治選手は、基本頭低いしインファイターなので、接近戦で挑む場合、この結果になりますね。下を向く癖があるのかな?
小宮山は、頭が遠い距離で対戦していたのでバッティングは食らわなかったです。
ただ、これは癖だとしても、皇治選手とインファイトするとかなりの確率でバッティングを食らうと思います。
こんな感じでボクシング関係者、格闘技関係者からは、
- あれはアウトが2人
- 不明が1人
- 癖じゃないかが1人
となりました。
個人的に意見としてはCAVEの奥野代表が言う「偶然か故意かは対戦した選手が一番わかる」に共感しました。あとは故意、偶然のどちらにしても、反則で選手が怪我をするような行為は、特にレフェリーが厳正なジャッジ(減点、反則負け)をしなければならないと思います。そして最後は7/13に行われた皇治選手のインスタライブ。
皇治選手の7/13のインスタライブ(抜粋)
バッティングの件はシンプルに俺が悪い。
ま、そんな騒ぐなよ。俺はさ、梅野選手には怪我させたから、梅野選手には悪いと思っているけどさ、まーほざくなよ。頭当たっただけだろ。みんな騒ぎすぎ。
鎮静化させたいのか、じつはもっと騒がせたいのか、よーわかりません。