山岡聖怜「橋本千紘選手の試合が特に好き」 多彩なスープレックス披露
10日、マリーゴールド1・3大田区総合体育館大会デビューとなる山岡聖怜が、都内にて公開練習を行った。
弓月&MIRAIとスパーリング。「納得いかない」とデビュー戦相手にMIRAIを指名
体力アップ、受け身などの基礎練習を披露した後に、山岡vs.ビクトリア弓月、山岡vs.MIRAIという顔合わせでのスパーリングが行われる。
レスリングベースの山岡。柔道ベースの弓月・MIRAI。異種格闘技戦の趣もある中で、山岡が何度かレスリング技術で有利なポジションを獲得する。それでいてプロの体力に阻まれた面もあり、完全に押さえ込んだりギブアップ狙いに移行したりまではいけない。タイムアップ後に弓月に仕掛けられたエルボーを、山岡も必死に返していく。MIRAIを相手にした際には腕を極められそうになった。
MIRAIに「そんなんで大丈夫?」と挑発された山岡が口を開く。
山岡「大丈夫、大丈夫です。納得いかないので(ロッシー)小川さん、デビュー戦の相手、MIRAIさんとさせてください。お願いします」
MIRAI「1月3日? 小川さん、MIRAIは闘いたい相手いるんですけど」
山岡「納得いかないのでお願いしたいです。お願いします」
MIRAI「本当にやる気あるの」
山岡「あります」
MIRAI「アマチュアでレスリングやってたかもしれないけれど、プロの世界だから。今までとは違うよ」
山岡「それはわかってます。私はプロレスの頂点を目指すんで。お願いします」
MIRAI「ジュリアのことが好きで好きでたまんないんだよね。MIRAI、ジュリアとのシングルマッチ、負けたことないんですよ」
山岡「私がジュリアさんの仇をとります」
MIRAI「じゃあ、1月3日、デビュー戦の相手、受けたいと思います」
山岡「よろしくお願いします」
ロッシー小川代表に促され、山岡がデビュー戦コスチュームとなる(ジャージを脱ぐ)。背中からも感じられる筋肉量が露わとなった。
●タックルからのコーナー突き刺し
●アンクルホールド
●ローリングからフォールの体勢
●スパイン・バスター
●タックルから水車落とし
●タックルからノーザンライト・スープレックス
●タックルからサイドスープレックス
●タックルからそり投げ
均整の取れた体型から繰り出される多彩なスープレックスは、かつての「七色のスープレックス」前田日明を彷彿させるものがあった。プロレスラーとしては、このレスリングベースをもとに試合スタイルを組み立てつつ、弱点を克服していくことになる。
メディアとの質疑応答。
入門してここまでプロレスの手応えはいかがですか。
「プロレスはアマレスと違って、(選手の)受け身も全部しっかりしているので、やっぱ、自分の足りないところがたくさん見えてきて。もう本当に潰れそうになって…でも最高のデビュー戦を迎えたいんで、自分の今できることを、体力つけたり、筋力上げたり、できることをやってきて。だから今はデビュー戦に向けて強い気持ちを持っていきたいって思ってます」
大変な練習をしている中でデビュー前からこうやって公開練習だったり、記事にもいろいろ取り上げられて注目されてるってことに関しては自分ではどのように捉えてますか。
「本当にありがたいことだと思ってます。でも、その中でもプレッシャーに押しつぶされそうになったときもあります。でも、プレッシャーがなかったら頑張れない。今はプレッシャーがあるから頑張れることが結構あるので、そこはありがたいと思っています。感謝してます」
デビュー戦の相手がMIRAI選手に決まりましたが、今日のスパーリングでは納得できない部分がかなりあったということですか。
「そうですね」
本番ではどんな闘いを見せたいですか。
「全力を尽くして、MIRAIさんを、ジュリアさんの仇をとりたいと思ってます」
ちなみに海外のジュリアさんから、デビュー戦が決まってメッセージとかいただいたりとかあったんですか。
「『自分を信じて頑張れ』という言葉をいただいて、その言葉を胸に持って頑張りたいと思っています」
コスチュームお披露目。着てみての気持ちは。
「でも自分でこれデザインして、レスリングを自分なりにデザインしたので。着てみて『もうすぐデビューだ』っていう気持ちがもう溢れてきます」
かなりカラフルな感じだが。
「元気あふれる。あとレスリングの炎をイメージして『夢を追う』という意味を持つコスチュームにしました」
足が印象的な感じですけど。
「はい、元気(がテーマです)」
試合でもやっぱそういう元気みたいなところ見せたいですか。
「そうですね。レスリング、アマレスをやってたから、普通の人よりは元気あると思って。あと自分の好きなカラーを入れました」
今日いろいろ技を見せていただきましたけど、今まで練習してきたものを使えばMIRAIさんにも勝てるんじゃないか、みたいな手応えは。
「はい、勝ちます。もう負けることは考えない。勝つことしか考えない」
左膝はレスリングのピクトグラム?
「そうです」
今日見せた技のレスリングベースのものが多かったんですけど、それをやっぱり生かしてやっていきたい。
「自分が今までやってきたことを生かしてやれたらなと思います」
(コスチュームの)『Chase Dreams』は誰か、好きな人の言葉だったり。
「違います、自分で。夢を追いかける。夢はいくらでもあるじゃないですか。だから入れました」
今のレスラーとしての夢っていうどんなことですか。
「とりあえず最高なデビュー戦を終えた後に、自分の2025年の目標は頂点を目指しつつ、ずっと上を向いて頑張るという夢があるので。目標としています」
試合のスタイルとしてもレスリングを持ち味にしていきたい。
「出したいです。アマレスを生かしてやっていきたい」
試合以外にもSNSで発信をされてますけれども、やっぱり24時間レスラーというか、そういうのもゆくゆくはもっと磨いていきたいということもあるんでしょうか。
「そうですね。でももっとプロレスを知りたいと思って。まだ今、全然、知って“最初らへん”だと思ってるので。もっともっといろんな選手の動画を見ながら、試合を生で見たりして磨いていきたい」
もうデビュー前からかなりスーパールーキーで話題にはなってるんですけど、SNS でも情報発信が得意な部分が多いなと思って、すでに応援してくれるファンの皆さん結構多いんじゃないかなと思うんですね。そういうファンの皆様に対するメッセージみたいなものって何かありますか。
「でも、今応援してくれてる人とかも、家族とか含めて全員恩返しを私はしたいと思ってるので。最高のデビュー戦をまずするっていうのが。なので応援をよろしくお願いします」
デビュー戦の対戦相手のMIRAI選手についてのご自身が持ってる印象みたいなものは。
「MIRAIさんは私にとって何でもできちゃう選手だと思ってます」
何でもできる。
「なんでもできます。運動神経もいいし、頭もいいし。何でもできるイメージです」
でも、ジュリアさんの魂を持って打倒MIRAIにぶつけていくと。
「頭では勝てないんですけど、正直。でも、プロレスで勝ちたいです」
今までのレスリング出身のプロ選手で、誰かこう憧れる人とか、参考にする人、プロレスだったりMMA含めて誰かいらっしゃったりしますか。
「レスリングから来てる選手で橋本千紘選手(センダイガールズ)の試合が特に好きで。レスリング以外だったらジュリアさんとか、イヨ・スカイ選手のプロレスを見てます」
今いろんな技披露されましたけど、この中の一つでフィニッシュ、3取るイメージでもできてますか。
「できてます」
レスリングベースのプロレスラーはもちろん多いわけだが、その持ち味で試合を有利に進め、かつ観客をしっかりと沸かせることはプロレスの世界では容易ではない。そんな中で、山岡は腕や足にたくましい筋肉が見られ、パワー・技術ともに実戦直結と思わせるものが既にある。また、コスチュームにおいても自身の世界観をカタチにしようという意欲が溢れた。
1月3日、対戦相手はMIRAIに決まった。スーパールーキーの始動、待ったなしである。
山岡聖怜(やまおか・せり)プロフィール
【山岡聖怜(やまおか・せり)プロフィール】
生年月日:2006年11月13日(18歳)
出身地:福岡市
身長:162cm
体重:54kg
スポーツ歴:レスリング
2019年 ジュニアクイーンズカップ(中学生)フリースタイル/39kg級5位
2019年 全国中学選抜選手権 フリースタイル/42kg級5位
2021年 全国中学選抜選手権 フリースタイル/54kg級2位
2022年 ジュニアクイーンズカップ(U17) フリースタイル/49kg級4位
2022年 全日本ビーチレスリング(高校生)軽量級1位 最優秀選手賞獲得
※姉は元レスリング選手でグラビアアイドル(ミスヤングマガジン2021)の山岡雅弥
(一部決定カード)マリーゴールド MARIGOLD FIRST DREAM2025〜初夢〜 1月3日(金)大田区総合体育館
■マリーゴールド MARIGOLD FIRST DREAM2025〜初夢〜
日時:2025年1月3日(金)14:30
会場:大田区総合体育館
〈決定カード〉
◆山岡聖怜デビュー戦
山岡聖怜 vs MIRAI
◆新春ドリーム・ランブル
他団体からの参戦もあります
◆GHC女子選手権試合
(王者)天麗皇希 vs (挑戦者)後藤智香
※天麗皇希は初防衛戦
◆ユナイテッド・ナショナル選手権試合
(王者)青野未来 vs (挑戦者)桜井麻衣
※青野未来は4度目の防衛戦
◆マリーゴールド・ワールド選手権試合
(王者)12.13Sareee vs 高橋奈七永勝者
vs (挑戦者)林下詩美