中邑「ガキの頃大好きだった」 ムタに染まった男、毒霧でムタを染める
1日、ノアが『ABEMA presents NOAH “THE NEW YEAR” 2023』日本武道館大会を開催した。
(大会結果)ノア ABEMA presents NOAH “THE NEW YEAR” 2023 1月1日(日祝)日本武道館
■ ノア ABEMA presents NOAH “THE NEW YEAR” 2023
日時:1月1日(日祝)16:00 ※15:00開場
会場:東京・日本武道館 観衆9,500人(札止め/主催者発表)
[大会ベストバウト投票アンケート 1月6日(金)24時まで受付]
観衆9,500人(札止め/主催者発表)#noah_ghc #byebyeMUTA pic.twitter.com/JlS7kFBQtN
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<第1試合・シングルマッチ>
〇矢野安崇
4分01秒 フィッシャーマンズスープレックスホールド
●小澤大嗣
<第1試合・シングルマッチ>
○矢野安崇 vs.●小澤大嗣背丈のある小澤がキャリア離れしたダイナミックな技にトライ。もっと気迫がほしいところ。
矢野がダイビングボディプレスからノーザンライトスープレックスで6分勝利。#noah_ghc #byebyeMUTA 武道館 pic.twitter.com/oNnrfO2LGq
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訂正:ノーザンライトスープレックスではなくフィッシャーマンでした。
<第2試合・6人タッグマッチ>
マサ北宮 稲葉大樹 〇稲村愛輝
8分48秒 無双 → 片エビ固め
●モハメド ヨネ 齋藤彰俊 谷口周平
<第2試合・6人タッグマッチ>
マサ北宮 稲葉大樹 ○稲村愛輝 vs.●モハメド ヨネ 齋藤彰俊 谷口周平パワー炸裂で逆転しておいてからの豪快フィニッシュ。08:48稲村が勝利。#noah_ghc #byebyeMUTA 武道館 pic.twitter.com/JAbDrZokfS
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<第3試合・6人タッグマッチ>
ニンジャ・マック ダンテ・レオン 〇アレハンドロ
8分11秒 カサドーラコンヒーロ
近藤修司 タダスケ ●Hi69
<第3試合・6人タッグマッチ>
ニンジャ・マック ダンテ・レオン ○アレハンドロ vs.近藤修司 ●タダスケ Hi69明けましてニンジャ・マック!
08:12アレハンドロが丸め込む。#noah_ghc #byebyeMUTA 武道館 pic.twitter.com/xPwBvCyxCF
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<第4試合・6人タッグマッチ>
イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr. 小峠篤司 ●吉岡世起
10分27秒 無限パッケージ
望月マサアキ 〇望月ススム 望月ジュニア
<第5試合・8人タッグマッチ>
船木誠勝 中嶋勝彦 征矢学 ●大原はじめ
16分36秒 ノーザンライトスープレックスホールド
〇馳浩 藤田和之 ケンドー・カシン NOSAWA論外
<第5試合・8人タッグマッチ>
船木誠勝 中嶋勝彦 征矢学 大原はじめ vs.X(馳浩) 藤田和之 ケンドー・カシン NOSAWA論外なんと、馳浩!#noah_ghc #byebyeMUTA 武道館 pic.twitter.com/NGfcXxzKkk
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<第5試合・8人タッグマッチ>
船木誠勝 中嶋勝彦 征矢学 大原はじめ vs.X(馳浩) 藤田和之 ケンドー・カシン NOSAWA論外馳浩がジャイアントスイングからポーズ! 大歓声!!#noah_ghc #byebyeMUTA 武道館 pic.twitter.com/mApNkTHYY6
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<第5試合・8人タッグマッチ>
船木誠勝 中嶋勝彦 征矢学 ●大原はじめ vs.○X(馳浩) 藤田和之 ケンドー・カシン NOSAWA論外他選手が嫌がる中嶋の相手まで馳が買って出る。最高!
16:36ノーザン。
全選手が引き揚げた後に大拍手、お客さん大満足!!#noah_ghc #byebyeMUTA 武道館 pic.twitter.com/c43DUaZyYe
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<第6試合・シングルマッチ>
●ティモシー・サッチャー
12分16秒 タイガードライバー → エビ固め
〇ジャック・モリス
<第6試合>
●ティモシー・サッチャー vs.○ジャック・モリス12:16パワーボム。休憩に当てたファンも多かったが試合後にサプライズ!
テーマ曲がかかり、全日本プロレス退団のジェイク・リーが入場。何やらモリスに語りかけ、合体を示唆。ジェイクがノア参戦へ!!#noah_ghc #byebyeMUTA 武道館 pic.twitter.com/GSebehKsEF
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<第7試合・GHCジュニアヘビー級選手権>
(王者)〇AMAKUSA
15分00秒 変型十字架固め
(挑戦者)●宮脇純太
※AMAKUSAが初防衛に成功
<第7試合・GHCジュニアヘビー級選手権>
(王者)○AMAKUSA vs.●宮脇純太(挑戦者)荒削りだがチャレンジングな技に溢れた試合。宮脇の一本背負いからのドライバーはニアフォール。同技の雪崩式はアマクサが返してさらに15:00アマクサが丸め込む。初防衛に成功。#noah_ghc #byebyeMUTA 武道館 pic.twitter.com/4WASLlx3YK
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<第8試合・GHCタッグ選手権>
(王者)杉浦貴 〇小島聡
18分40秒 ウエスタン・ラリアット → 片エビ固め
(挑戦者)●丸藤正道 KENTA
※杉浦&小島が3度目の防衛に成功
<第8試合・GHCタッグ選手権>
(王者)杉浦貴 小島聡 vs.丸藤正道 KENTA(挑戦者)
※第62代王者組の3度目の防衛戦となります。ドヨメキ!
ドヨメキ!!
ドヨメキ!!!#noah_ghc #byebyeMUTA 武道館 pic.twitter.com/WJzMQpryme
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<第8試合・GHCタッグ選手権>
(王者)杉浦貴 ○小島聡 vs.●丸藤正道 KENTA(挑戦者)
※第62代王者組の3度目の防衛戦となります。さすがの顔ぶれ、攻防が全身全霊。丸KENは合体技も。
最後は18:40小島ラリアット、防衛。#noah_ghc #byebyeMUTA 武道館 pic.twitter.com/cnxRuYArS2
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KENTA「なにこの結果。一発で獲るっていうから」
丸藤「おかしいな。コミュニケーション不足? アレで締めて」
KENTA「やりづれぇわ」
丸藤「(代わりに)せっかく来たのに負けちゃったら意味がないって事!」#noah_ghc #byebyeMUTA 武道館 pic.twitter.com/OmVRAgzGRz
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防衛した王者組だが、、、
杉浦「いつまでノアと契約。あるでしょ、新日本プロレスさんと」
小島「いや、おかしい。見た事ないし、契約とか更新とか、ここでする話じゃないから」
問答継続でした。とりあえず、また頑張ろうという話に。#noah_ghc #byebyeMUTA 武道館 pic.twitter.com/AFpVyIKenU
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<第9試合・GHCジュニアヘビー級タッグ選手権>
(王者)●YO-HEY Kzy
19分17秒 Imperial Uno → 片エビ固め
(挑戦者)小川良成 〇Eita
※YO-HEY&Kzyが初防衛に失敗。小川&Eitaが第55代王者となる
<第9試合・GHCジュニアヘビー級タッグ選手権>
(王者)●YO-HEY Kzy vs.小川良成 ○Eita(挑戦者)気迫がぶつかり合ったジュニアタッグ。Eitaが19:13ストレッチボムからのトラースキック。
第54代王者組が初防衛に失敗。タイトル移動!#noah_ghc #byebyeMUTA 武道館 pic.twitter.com/awJ2ZCmifb
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訂正:ストレッチボムではなく変形ゴー2スリープでした。
<第10試合 ダブルメインイベントI・GHCヘビー級選手権>
〇(王者)清宮海斗
19分23秒 変型シャイニングウィザード → 片エビ固め
●(挑戦者)拳王
※清宮が3度目の防衛に成功
<第10試合 ダブルメインイベントI・GHCヘビー級選手権>
(王者)清宮海斗 vs.拳王(挑戦者)
※第41代王者の3度目の防衛戦となります。ダブルメインイベント・ワン!#noah_ghc #byebyeMUTA 武道館 pic.twitter.com/V96SSrGF88
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<第10試合 ダブルメインイベントI・GHCヘビー級選手権>
(王者)清宮海斗 vs.拳王(挑戦者)序盤は拳王がリング内外で突き放す。清宮は決死の対角線場外トペコンヒーロ。しかし、拳王ペース変わらず。
つづく。#noah_ghc #byebyeMUTA 武道館 pic.twitter.com/N9hiXDVYDT
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<第10試合 ダブルメインイベントI・GHCヘビー級選手権>
(王者)清宮海斗 vs.拳王(挑戦者)拳王がエプロンへのフロントブレーンバスター⇒ダイビングフットスタンプ。
つづく。#noah_ghc #byebyeMUTA 武道館 pic.twitter.com/KTDzyk2XbF
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<第10試合 ダブルメインイベントI・GHCヘビー級選手権>
(王者)○清宮海斗 vs.●拳王(挑戦者)19:23清宮がドライバー技⇒頭掴み式シャイニング勝利。第41代王者の3度目の防衛となる戦。いい試合だった!#noah_ghc #byebyeMUTA 武道館 pic.twitter.com/Y2Ew0qZCJw
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<第11試合 ダブルメインイベントII・スペシャルシングルマッチ>
〇グレート・ムタ
18分19秒 キンシャサ → 片エビ固め
●SHINSUKE NAKAMURA
<第11試合 ダブルメインイベントII・スペシャルシングルマッチ>
グレート・ムタ vs.SHINSUKE NAKAMURAダブルメインイベント・ツー!
つづく。#noah_ghc #byebyeMUTA 武道館 pic.twitter.com/k9SwuBwwRR
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<第11試合 ダブルメインイベントII・スペシャルシングルマッチ>
グレート・ムタ vs.SHINSUKE NAKAMURAダブルメインイベント・ツー!
つづく。#noah_ghc #byebyeMUTA 武道館 pic.twitter.com/vkF9Ok4r2Q
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<第11試合 ダブルメインイベントII>
●グレート・ムタ vs.○SHINSUKE NAKAMURA中邑はムタに濃厚キス、なんと緑の毒霧を吸い取り逆噴射。キンシャサでムタにトドメ。
中邑「奇跡をありがとう。バイバイ、マイ・アイドル、ムタ」
一大エンターテインメント完結。#noah_ghc #byebyeMUTA 武道館 pic.twitter.com/y89hy3QLWZ
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バックステージはそれぞれ。
ムタ「バイバイ。シーユー、ヨコハマ」
中邑「試合前からこういう感情は殺してたけど…たまんないでしょう。奇跡をありがとうございました。色褪せないデカい壁でいてくれた。
ガキの頃から好きだったんですよ、グレート・ムタは…」#noah_ghc #byebyeMUTA 武道館 pic.twitter.com/l0H8c9Tv7G
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(バックステージ)中邑「でかかった壁が何ら色褪せることなく、デカい壁でいてくれた」
追っかけ📸。こみあげるものをこらえてのマイク。世紀の一戦をコメントまで完遂して万感のニヤリ。「感情というものを闘いに落とし込むのがストロングスタイル」としている中邑だが、感情は試合後まで溢れ出た。「キング・オブ・ストロングスタイル」は確かにいた。#noah_ghc #byebyeMUTA 武道館 pic.twitter.com/X958KmnMRW
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バックステージコメントをノア公式(プロ格DX)より。
【ムタの話】
「He is good.Shinsuke good.Maybe he is clear.He is tough baby.Bye bye Shinsuke.Ok thank you thank you.Bye bye.Nippon Budokan bye bye.See you Yokohama!」
【試合後の中邑】
▼中邑「汚い顔ですね。マジで本当に…こんな奇跡、神様じゃないと仕組めないでしょうよ。言葉を出せば出すだけ自分自身の感動が薄れていってしまうような感じが。もう試合前から…ずっと殺してきたんですよ、こういう感情はプロとして(と感極まる) それをこういった奇跡のタイミング、元日・日本武道館、相手はザ・グレート・ムタ、最高の入場、たまんないっすね、マジで。奇跡をありがとうございました。なんかあれば?」
――試合を振り返ってムタという存在に触れて思ったことは?
▼中邑「そうですね。何だろうな。あんなにでかかった壁が何ら色褪せることなく、まだまだデカい壁でいてくれて。武藤敬司とリング上で…いや、グレート・ムタとリング上で最後に肌を合わせられたことがこの上ない喜びと感激です。はい」
――ファン時代に見ていたムタの試合をオマージュしようとしていたようだが?
▼中邑「そう思ったんであれば、そう思ったことを書いてください」
――花道疾走ラリアットなど思い出したところがあったが?
▼中邑「いや、大好きだったんですよ。ガキの頃。武藤敬司は60で引退しますが、それに比べりゃまだハナタレ小僧ですから僕は。まだまだ世界で戦っていきたいと思います。ありがとうございました」
我々はこんなにもプロレスが好きだ!! スーパースター対決が札止め観衆の心を鷲掴み
ムタの歴戦を彩った花道疾走ラリアット、中邑がムタに見舞う。
ラストは口移しキスの要領で毒霧を吸い取った中邑が逆噴射からのキンシャサ。
すさまじき大リベンジだった
2008年、武藤敬司に2度負けた中邑が化身であるグレート・ムタに勝つ。かつて総合格闘技にも出場した中邑のグラウンド蹴り、あの頃にはなかった滾り、お株を奪う花道疾走と毒霧。中邑はすべてを出し尽くした。
すさまじき大河ドラマだった。
コメントでムタ(武藤)のことを「ガキの頃大好きだった」とした中邑。いわばムタに染まった男だったわけだが、毒霧でムタを染めてみせた。世界のスーパースター対決にまでこの対決価値を高め、武道館を札止めにした。この上ない成長を遂げてからの恩返しだ。
スーパースター対決が観衆の心を鷲掴み。「我々はこんなにもプロレスが好きだ!!」と叫びたくなるカタルシスが確かにあった。
この試合は武藤&ムタの引退カウントダウンの中に位置づけられたが、猪木永眠イヤーが明けたばかりでもあった。このタイミングで、中邑によるプロレスの主張を改めて突きつけられた感もある。
中邑 いま、都合よく話を関連づけることができれば、“ストロングスタイル論争”だとか“猪木発言”とかっていうものは、自分が、新日本プロレスが、アントニオ猪木を気持ちよく完結させるための意味合いがあったのかもしれない。
——と言いますと?
中邑 たとえば、俺の闘い方をストロングスタイルと呼ぶのは勝手だし、「ストロングスタイルとは何か?」っていうのは、自分は非常に考えてきた。結論に至るわけではないけど、感情というものを闘いに落とし込むというのが、ストロングスタイルだと思っているわけです、俺は。小手先のテクニックでストロングスタイルって言うのであれば、ハッキリ言って「誰にでもできるよ」ってことですね。
——中邑選手ならではの考えだと思います。
中邑 ストロングスタイルという言葉だけにはこだわってないけど、それを自分の中で形式化というか、しつつある。かつ、自分のセンスとオリジナリティを入れまくってるから、いまのスタイルっていうのがあるわけで。それをどこかの絞りをきかせて“ちょっと昔にやっていたっぽいこと”をやることもできるし。それが桜庭(和志)であったり。でも、いまはビンをバンバンあけて、感情をもらしまくっているんです。(2014.1.3 【WK8】1.4東京ドームまであと1日!! 中邑真輔インタビュー「インターコンチのベルトを自分の中の“反骨のアイデンティティー”として掲げてやってきた」 | 新日本プロレスリング)
くだりに「アントニオ猪木を気持ちよく完結させる」とあるが、この話をしているのが実に9年前だ。
オールドファンの一部が現代プロレスを「スタロングスタイルから遠くなった。飛んだり跳ねたりで・・・」などとよく言う。実際には日本で最初にマイクアピールをしたのは猪木であり、アメプロを日本に満ち込んだのは猪木とされ、リック・フレアーとも北朝鮮で噛み合った。プロレスとは小手先のテクニックでも試合スタイルでもない。
感情を闘いに落とし込み、観客を掌に乗せる。これこそがプロレスであり、ストロングスタイルなんだと中邑は主張する。とはいえ、その実体をつくりあげるまでになるにはとんでもない努力と時間と才能が必要だ。
その担い手になった、かつてのグレート・ムタと現在の中邑真輔。サッカーや野球のように、時代の差はあれど、2人は世界メジャーで活躍した。実に理に適った話だし、「闘魂三銃士」と「新闘魂三銃士」のクロスを目撃したわれわれもまた勝者となったのではなかろうか。