ジュリア「どっちが勝っても」DDM再編言及 朱里と3・26両国ワールド戦
3日、スターダムが“史上最大の決戦”として開催する両国国技館2連戦の全カード発表会見を行った。
[記者会見アーカイブ]
両国国技館2連戦全カード 早見表 & 日別一覧
2日間の早見表はこちら。
日別の対戦カードは以下となっている。
■ スターダム LECクリンぱっ!Presents STARDOM WORLD CLIMAX 2022 ~The Best~
日時:3月26日(土)17:00
会場:東京・両国国技館
[チケットぴあ スターダム専用サイト]
3月23日(水)23:59まで/Pコード:851-107
<ワールド・オブ・スターダム選手権試合>
[王者]朱里(Donna del Mondo)
vs.
[挑戦者]ジュリア(Donna del Mondo)
<ワンダー・オブ・スターダム選手権試合>
[王者]上谷沙弥(Queen’s Quest)
vs.
[挑戦者]林下詩美(Queen’s Quest)
<海賊王女スターダム復活/スペシャル・タッグマッチ>
岩谷麻優(STARS)&KAIRI
vs.
中野たむ&ウナギ・サヤカ(COSMIC ANGELS)
<ゴッデス・オブ・スターダム選手権試合>
[王者組]葉月&コグマ(STARS)
vs.
[挑戦者組]渡辺桃&スターライト・キッド(大江戸隊)
<DDMvsプロミネンス>
舞華&テクラ(DDM)
vs.
世羅りさ&鈴季すず(プロミネンス)
<6人タッグ・ガントレットマッチ/4チームによる勝ち抜き戦>
ひめか&なつぽい&桜井まい(Donna del Mondo)
vs. 白川未奈&月山和香&向後桃(COSMIC ANGELS/STARS)
vs. 鹿島沙希&フキゲンです★&琉悪夏(大江戸隊)
vs. AZM&レディ・C&X(Queen’s Quest)
<黄金世代シングルバウト>
飯田沙耶(STARS)
vs.
MIRAI(Donna del Mondo)
<フューチャー・オブ・スターダム選手権試合
[王者]羽南(STARS)
vs.
[挑戦者]吏南(大江戸隊)
■ スターダム LECクリンぱっ!Presents STARDOM WORLD CLIMAX 2022 ~The Top~
日時:3月27日(日)14:00
会場:東京・両国国技館
[チケットぴあ スターダム専用サイト]
3月23日(水)23:59まで/Pコード:851-107
<ワールド・オブ・スターダム選手権試合>
[王者]
3/26勝者(朱里orジュリア)
vs.
[挑戦者]岩谷麻優(STARS)
<ワンダー・オブ・スターダム選手権試合>
[王者]
3/26勝者(上谷沙弥or林下詩美)
vs.
[挑戦者]中野たむ(COSMIC ANGELS)
<DDM vsプロミネンス>
3/26敗者(朱里orジュリア)&舞華&ひめか&テクラ
vs.
世羅りさ&鈴木すず&藤田あかね&宮城もち(プロミネンス)
<海賊王女スターダム復活/スペシャル・シングルマッチ>
KAIRI
vs.
スターライト・キッド(大江戸隊)
<ハイスピード選手権試合/3WAYバトル>
AZM(Queen’s Quest)
vs. コグマ(STARS)
vs. なつぽい(Donna del Mondo)
<Generation of Destiny>
葉月(STARS)
vs.
渡辺桃(大江戸隊)
<黄金世代シングルバウト>
3/26敗者(上谷沙弥or林下詩美)
vs.
MIRAI(Donna del Mondo)
<シンデレラ・ランブル>
ウナギ・サヤカ、白川未奈、レディ・C、天咲光由、鹿島沙希、琉悪夏、飯田沙耶、向後桃、月山和香、稲葉ともか、Aoi、梅咲遥、ななみ、Maria、宝山愛、駿河メイ、水森由菜、他数名
<フューチャー・オブ・スターダム選手権試合>
[王者]
3/26勝者(羽南or吏南)
vs.
[挑戦者]桜井まい(Donna del Mondo)
沈黙と涙の意味・・・朱里は「決別するのか、より結束を強くするのか」と返答
<3月26日/ワールド・オブ・スターダム選手権試合>
[王者]朱里(Donna del Mondo)
vs.
[挑戦者]ジュリア(Donna del Mondo)
この2人と2日目挑戦の岩谷麻優が壇上に。
ジュリア「……。この試合は、う~ん、この試合は、単にベルトが懸かってるだけの試合ではない。今後のドンナ・デル・モンドがどうなっていくのかということも懸かってるのかなって思ってます。う~ん、たぶん朱里も、実は感じてると思う。どっちが勝っても、もう、もう、一緒にやってくことは難しいんじゃないのかなって、私は、まあそう感じてます。ドンナ・デル・モンドは、ジュリアが作りました。そして朱里は、ずっとそばで一生懸命支えてきてくれた。そんな朱里とはいつかすべてを懸けて闘う日が来ると私は思ってました。それが3月26日。この日、これからどうなるかわかんないけど、ハッキリさせましょう。そのベルト必ず奪い取ってみせます」
朱里「第14代ワールド・オブ・スターダムチャンピオン、世界に通用するモノが違う女、朱里です。ジュリア、ドンナ・デル・モンドが結成して、約2年ちょい経った。ホントいろいろあったね。ドンナ・デル・モンドで仲間として、アリカバでパートナーとして…。私がこの試合に勝利したら、私の道を行く。決別するのか、より結束を強くするのか。私は、朱世界を拡大する。そして、岩谷麻優、スターダム最強を決める闘いをしよう」
発言の順番がジュリアからだったのだが、しばらくの沈黙のみならず涙ぐむ。その後に出てきたコメントを聞く朱里も涙を押さえる。
会見となるとどうしてもコメントを手際よく出さなきゃ・・・というモードになりがち。それだけに意外な展開だった。ジュリアからは言葉が出なかったのが半分、ギリギリの気持ちを言葉にしたかったのが半分だったのではなかろうか。
さらに言うなら“DDMの今後”に自ら言及したのが意外だった。ここのところイッキに8人に膨れ上がったことから「このままいくのかどうか」はファンの間でも取り沙汰されている。「どっちが勝っても、もう、もう、一緒にやってくことは難しいんじゃないのかなって」という言い出しは、ファンの思考の先を行っている。朱里も「私は、朱世界を拡大する」と引くことがない。
ベルトの順番がまわって来たから闘うという話ではない。機が熟した上での特別な一戦となる。その意味合いを印象づけた2人のやりとりは、2時間に及ぶ2連戦分の会見を食うインパクトだった。
ジュリアと朱里の2人。リーダーとメンバーでもあるが、朱里が先輩だ。ジュリアが「次の試合、セコンドにつきますね」と言いながらついていって朱里をサポートしていた姿も見かけたし、朱里もリーダーのジュリアを立てながら活動している。“いい関係”が深すぎるからこそ、闘うことには代償が伴う。
それにしても、ジュリアの振る舞い力というか、判断の早さにはいつも惚れてしまう。武道館大会の中野たむ戦でのエンディングでのクルッとターンしての中野の手を上げたシーン。新宿大会のセコンド時に「やってないの、大江戸隊だろ、クソッ」と言うアドリブつきでリングサイドの出しっぱなしの階段をファンの前で自分から片づけたシーン。
ジュリアは判断力・実行力のカタマリなのだ。そんなジュリアが率いるドンナデルモンドだから、ファンも続きが気になることだろう。会見の配信カメラに写らないところで、ジュリア・朱里の言動を舞華・ひめかがしっかり見つめていた。メンバーもまた自身の決断を求められるタイミングが来るのかもしれない。
KAIRI「私がキッちゃんってあだ名付けた」 3・27両国で運命のキッド戦
<3月27日/海賊王女スターダム復活/スペシャル・シングルマッチ>
KAIRI
vs.
スターライト・キッド(大江戸隊)
KAIRI「おや、おや、おやおや。キッド君、お腰に付けてたベルト、どこいった? 落っことしちゃった?」
キッド「この日にはもうタッグのベルト巻いてるんで」
KAIRI「おお、さ、今回ですねえ、スターライト・キッド選手とこうしてシングルマッチ決定しましたね。まず私とキッドの関係性というか、知らない方が多いと思うので、ちょっとご説明しますけど、私がですね、アメリカに渡る前からキッド君はね、スターダムにいて、確かキッちゃんってあだ名付けたのウチなんだよね、だよね。その頃ね、よくおぼえてるのはちょうど3人娘でウチら2試合とかやってた頃で、人数少なくて、キッドとAZMちゃんが第1試合よくやってたのおぼえてる。キッド君、笑顔でね、ダンスしながら入場して、かわいく激しく明るく試合して、ウチおぼえてるんだけど、よく控室、泣きながら下向いて、悲しそうな顔で戻ってきてたよね。ウチらひとつ共通点あってさ、ウチもそうだったんだよね。ウチもずっとデビューしてから落ちこぼれって言われて、誰からも注目されなくて、同期がどんどん先にベルト巻いたりして、泣きながら控室戻って、ずっーと落ち込んでた。それがちょっとね重なって。まあ、アメリカから戻ってきたら、大きくなったねえ、態度。でもね、嫌いじゃないねえ。今回シングルマッチ。ホント、私の記憶では、ホントにガリガリで体重も30キロ台だったんだよね、キッド。その頃のかわいいキッドしか私はおぼえてない。アメリカに行く前にちょうど入れ違いになって、キッドが戻ってきて、私は成長をね、見てないのよ。だからこの試合でね、アナタがどう変わったか、そして私もどう変わったかを確かめたい」
キッド「まあこの試合では、KAIRIにいまのスターダムを存分に味わわせてやることはもちろん。だけど、私は、このシングルマッチを通して自分自身に確かめたいことがひとつある。その答えをこの試合で見つける」
WWEを経験したKAIRIなのだから、自身でもどう変わったかは十分に認識しているはずである。だけれどもKAIRIは、キッドとはスターダムで「落ちこぼれ」との共通点があったことを持ち出した。お互いが成長した現時点でぶつからことで、よりハッキリと「どう変わったか」を確認しようとしているのかもしれない。
一方でキッドにも「このシングルマッチを通して自分自身に確かめたいことがひとつある」のだという。示唆している発言もあったが、ハイスピードではない、また違ったグレードの王座戦線へと踏み出せる自分になれそうか、それを問おうとしているのではないだろうか。
キッドは敗れはしたものの、2・23長岡大会でのAZMとのハイスピード戦が世界で話題となった。ワールドフェイマスな者同士のシングルマッチは、スターダムとしても世界に打って出る一戦となる。