武藤敬司「交通安全の話はしないの?」 プロレス好き婦警の司会にタジタジ
『春の全国交通安全運動』実施に伴い、3月30日、町田警察署一日警察署長・武藤敬司による交通安全トークショーが町田シバヒロにて開催となった。
司会「引退試合、私もライブで観戦させていただきまして、本当に感動的でした…」
武藤は委嘱式を経て、制服の着心地を聞かれる。
武藤「きょう天気がいいから若干これ、暑いっスね」
司会「昨日の天気はよくなかったんですが、今日は武藤さんのおかげで快晴で」
武藤「俺の頭の毛がなくて、てるてる坊主みたいってこと?」
司会「そんなことないです、素晴らしいパワーで。引退試合、私もライブで観戦させていただきまして、本当に感動的でした…」
司会の婦警がプロレス好きを告白する急展開に。
司会「引退試合後に『普通のおじさんになりたい』とのコメントがありましたが、なれましたか?」
武藤「普通のおじさんは一日警察署長なんてやらないですよね(笑)」
さらには、今のプロレス界への見立てを求められる。
武藤「いまのプロレス界はひじょうに、江戸時代の黒船みたいにさ、アメリカのプロレスがバブリィというか、WWEっていう大手のプロレス団体がネットフリックスから10年で7400億円、放映権料。1年で740億円ですよ。決まっていたりとか、このまえ新日本プロレスのエースのオカダ・カズチカなんて、AEWに3年で20億円、呼ばれて行った(移籍した)と。ある意味、チャンスのときではありますね、選手にとっては」
武藤のベストバウト談義にも話は及んだ。高田延彦戦、潮崎豪戦、中邑真輔戦などが例に。自身の思いとベストバウト受賞は別なところもあるとしつつ、「俺の試合はどの試合もベストバウト」とも。
司会「個人的には東京ドームでの高田延彦戦がいちばん好きなんですけれども」
武藤「ハハハッ」
司会「大舞台に向かうときの心持ちと言いますか、準備で心がけていることは」
武藤「ないっスね。あんまり緊張もしないし。昔からプロレスって、景気のいいときは年間250試合くらいしてたから、常に試合に追われてたから緊張する余裕もなければ、流されるように試合をしていたのが事実ですね。東京ドームでやると? 何万人クラスの人がさ、俺のひとつの動作にみんながワーッて。そのエクスタシーは気持ちいいものですね」
司会「私も声援を送っていた側なんですけど」
武藤「対戦相手(への声援)じゃないの?(観客笑)」
司会「武藤選手です」
武藤「ありがとう」
司会「必殺技のシャイニングウィザード、どんなふうに思いつかれた?」 武藤「交通安全、関係ねぇだろ」
引き続き、これからのプロレス界のキーマンを聞かれる。
武藤「ノアの清宮(海斗)とか…こんなさ、コアな話ばっかりしてみんなわかるの?」
司会「一部のみなさん、喜んでいらっしゃるかなと」
武藤「あの…交通安全の話とかしなくていいの?」
司会「後半に十分にさせていただきます」
武藤「そうですか。清宮とかいいんじゃないですか?」
司会「シンガーソングライターの娘さんがもし『プロレスラーと結婚したい』と言ったらどうされますか(観客笑い)」
武藤「いや、反対はしますけど、実は俺、町田って街と接点なくて。ウチの娘はね、さきほど女の子たち(チアダンス国際大会日本代表、桜美林大学ソングリーディング部CREAMの公演が行われた)いたじゃん。桜美林大学なんですよ。正式にはまだ在学中で、コロナのときから休学届を出しまして。2年くらいいさてないのかな。でもこの4月から行くと。ただ今日も(娘は)自分のハッピーバースデーのイベントをやってますね」
司会「武藤イズムを最も継承している選手は誰ですか?(観客笑い)」
武藤「どうですかね。新日本プロレスの現社長である棚橋(弘至)とかね。清宮もね、一生懸命俺と闘ったりして勉強したみたいで。新日本のSANADAとかも俺の弟子でもあるし。みんな頑張ってほしいですね。相模原は真壁(刀義)がそうだよね。町田とは違うか」
司会「近いですね。プロレスのことですみません。必殺技のシャイニングウィザード(片膝立ちしている相手に対し、その相手片膝を自身の左足で踏み台にして勢いをつけ、右足で膝蹴りを放つ)、開発秘話と言いますか、どんなふうに思いつかれたんでしょうか」
武藤「ウッ…これ交通安全、関係ねぇだろ!!(観客笑い)。シャイニングウィザード? ドラゴンスクリューをして…ドラゴンスクリュー(一般の方には)もいちいち説明しなくちゃいけないだろ」
司会「いやみなさんご存じですので」
武藤「いいの?(笑) ドラゴンスクリューの後に次の技を仕掛けようとしているのに相手が起き上がってこないから、ちょうど(相手が)片膝をついてるときに『(相手の片膝を踏み台にして)やっちゃえ』って膝蹴りをカマしたのが始まりで(初公開は2001年1月28日、全日本プロレス東京ドーム大会での太陽ケア戦とされる)。そのとき盛り上がったんですよ。これは使えるということで、それから常用することになって。そのあとアメリカのWWEで俺の真似をしてシャイニングウィザード出したりする選手もいるんだけど、ちゃんと解説の人は『シャイニングウィザード』って言ってましたよね」
司会「初めて聞きました。そういったところに閃きが。大変貴重なお話が聞けました、ありがとうございます」
前代未聞の注意喚起!? 武藤「みなさん気をつけた方がいいよ、(警察側は)つかまえようと必死だから」
交通安全クイズに突入。全4問で繰り広げられた。
武藤「これ署長が間違った答えだとカッコわるいよね?」
司会「そんなことないです。みなさんと一緒に学んでいただければ」
ようやく交通安全の話に。武藤署長がクイズに挑む。
🚓3月30日(土)町田シバヒロ 町田警察署一日警察署長として武藤敬司トークショー#武藤敬司 #町田 pic.twitter.com/xEVcXmJGkd
— KAKUTOLOG📶プロレス/ボクシング/MMA/格闘技カクトウログ (@kakutolog) March 30, 2024
司会「時間もなくなってきました。最後にみなさんに、交通事故に遭わないためのワンポイントアドバイスを武藤署長から」
武藤「俺が!? わからないけど、これから交通安全の週間でやるんですよね。みなさん気をつけた方がいいよ、絶対(警察側は)つかまえようと必死で頑張るから。横断歩道とか特にね、歩行者がいたら止まんないとダメなんだよね」
前代未聞か。署長にあるまじき交通安全運動の呼びかけ!?
武藤「みなさん気をつけた方がいいよ、(警察側は)つかまえようと必死だから」
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司会「おっしゃる通りですね。信号のない横断歩道は歩行者優先になるんですね。通行してしまう車で事故も多くございますので」
武藤「さいきんそういう横断歩道、隠れてしてるよね」
司会「力を入れております」
武藤「気をつけた方がいい」
司会「多く配置して事故がないように見守ってまいりますので、これからもみなさんルールを守っていただいて、安全な街を。町田市のみなさんが安全に暮らせるように努力してまいりたいと思います」
交通安全トークショーのはずなのに、引退試合を観戦したという司会の婦警のプロレス質問攻めに武藤もタジタジ!? それでも武藤の「気をつけた方がいいよ、絶対(警察側は)つかまえようと必死で頑張るから」と反撃。今度は司会がタジタジ。
署長としても名勝負を繰り広げた武藤はさすがだった。最後に記念撮影となり、30分近くに及ぶトークショーは閉幕となっている。ドライバーを中心としたみなさん、武藤署長のアドバイスを守ってどうぞ安全運転を~。