【追っかけ現地レポート】“暴走”前にゼウスKOで不完全燃焼のまま世界タッグ奪取 暴走大巨人の2020年は悔しさとともに開幕
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いつの間にかダウンカウントが9まで進み、10カウント寸前に気力で上半身だけ起こしたゼウスだが時すでに遅し。この展開に思わず諏訪魔も観客もエエッとなった。“暴走”前にゼウスKOで不完全燃焼のまま世界タッグ奪取。暴走大巨人の2020年は悔しさとともに開幕した。
■ 全日本プロレス 2020 NEW YEAR WARS 開幕戦
日時:1月2日(木)11:30
会場:東京・後楽園ホール 観衆観衆1445人(超満員=主催者発表)
<第1試合>
ダニー・ジョーンズ
〇フランシスコ・アキラ
ライジングHAYATO
(5分35秒 KOICHI→片エビ固め)
田村男児
青柳亮生
●岡田佑介<第2試合>
阿部史典
野村直矢
〇ジェイク・リー
(8分14秒 バックドロップ→片エビ固め)
●ブラックめんそーれ
大森隆男
秋山準<第3試合>
●フランク篤
アブドーラ・小林
グレート小鹿
(10分14秒 首固め)
〇TAJIRI
ザ・グレート・サスケ
渕正信<第4試合 新春バトルロイヤル>
○ダニー・ジョーンズ
(7分38秒 ファルコンアロー→片エビ固め)
●ブラックめんそーれ
※退場順 [1]ジェイク・リー[2]大森隆男[3]フランシスコ・アキラ[4]ライジングHAYATO&青柳亮生[5]西村修&野村直矢[6]力[7]岡田佑介[8]田村男児[9]阿部史典<第5試合>
UTAMARO
入江茂弘
イザナギ
〇ルーカス・スティール
(10分13秒 片エビ固め)
●大森北斗
ヨシタツ
青柳優馬
宮原健斗<第6試合 世界ジュニアヘビー級王座決定トーナメント準決勝>
●Kagetora
(12分37秒 捕獲式腕ひしぎ逆十字固め)
〇佐藤光留<第7試合 世界ジュニアヘビー級王座決定トーナメント準決勝>
〇横須賀ススム
(10分32秒 ジャンボの勝ち!固め)
●岩本煌史<第8試合 世界タッグ選手権試合>
[挑戦者組/2019世界最強タッグ決定リーグ戦優勝チーム] 石川修司
〇諏訪魔
(18分12秒 ラリアット→KO)
崔領二
●ゼウス
[第86代王者組] ※ゼウス&崔が2度目の防衛に失敗。諏訪魔&石川が第87代王者組となる
状況を補足すると、勝敗が決した後に崔領二が心配そうに駆け寄る。ドクターに何かを訴えている。しばらく様子を見てからリング下へ移動させられたゼウスだが、リングサイドでも立ち上がれない。暴走大巨人の勝ち名乗り中に落ち着いたのか、両脇を支えられつつ歩行しての退場となった。大事に至っていないことを祈りたい。
試合後のマイク(プロレス格闘技DXの無料記事より)。
石川「全日本の世界タッグのベルトはこんな戦いじゃないよ。申し訳ないけど、もっともっと、もっともっと! もっともっと!! 凄い戦いを見せるために俺は全日本プロレスに去年この日入団したんだ! だから、もっともっともっともっと明日から、死に物狂いで、このリング上で戦いを見せます。もっともっといろんな相手と防衛して、最高のタッグベルトだというのをもう1回証明します」。
諏訪魔「世界タッグのベルトがどんな形であれ暴走大巨人に戻ってきたんで、こうなったら石川選手、夢の5冠戦…究極の5冠戦(世界タッグを保持しての暴走大巨人対決による三冠戦=究極の5冠戦)、その夢の続きを俺はしちゃおうかな」。
直接対決であろうと、そうでなかろうと、全日本プロレスの軸は世代闘争にある。全日本のアウトラインとして定着しつつある宮原健斗とジェイク・リーの30歳世代トップ対決。これに暴走大巨人が40代から「俺たちは全盛期だ、オイッ!」と逆世代闘争を仕掛けているのだ。
存在意義を植え付けたかった年始メインでの不完全燃焼は悔しいところだろう。加えて言うなら、スタミナある30歳世代相手との世界最強タッグ決定リーグ戦「開幕戦」「決勝戦」いずれも、この日(もちろんアクシデントはあったが)の熱を大きく上回っていた。「宮原を直接フォールして決定戦進出のジェイク&野村を破る」という世界最強タッグ最終日の展開は最高だったが、勢いが後退した感は否めない。
それでもボクらは、諏訪魔&石川が愛すべき男たちであることを知っている。分厚い肉体も不器用さも反抗心も併せ持つ。暴走大巨人の逆襲には期待しかない。
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なお、秋山準はこういう言い回しで2020年に臨んでいる。
今年は自分のやってきたプロレスがどんなものなのか、自分で再認識する年にしたいと思う。
先輩、同世代、後輩のプロレスを見てもう一度自分のプロレスを客観的に見つめ直したい。
そして、やるべき事をやる。#ajpw
— 秋山準[Jun Akiyama] (@jun0917start) 2020年1月1日
大会での挨拶に登壇したため、どんな決意が聞けるか注目。すると・・・秋山「オリンピックに負けないように、全日本プロレスも今年も明るく楽しく激しく、そして若い選手たちが新しい全日本プロレスを作り上げてくれると思います」ちょっと若者頼みでズッこけた(言い回しでこうなったのだと思うが)けど、社長、頼みます!!
1月1日より全日本プロレス所属になりました #ヨシタツ です。少しでも全日本プロレスに貢献できるように精一杯精進します。今後とも応援の方よろしくお願い致しますm(_ _)m#ajpw
— YOSHITATSU🤭 (@YoshiTatsuIsm) 2020年1月2日
秋山と一緒に挨拶したのは、入団となったヨシタツ、副社長となった五十嵐聡氏(昨年まで横浜DeNAベイスターズにてプロスポーツビジネスの変革に携わる)。