中邑真輔が地上波50分トーク 「イヤァオ!」起源は夜明けの白鷺の鳴き声
地上波23時台の好時間帯、50分ほぼ語りっぱなしを堪能だ。21日、テレビ番組『あちこちオードリー』に、WWEで活躍中の中邑真輔が降臨。プロレス人生をふり返り、闘いに込める思いを全開にした。
(アーカイブ)プロレスラー中邑真輔がご来店!今の活躍に至るまで様々な紆余曲折が!?
あちこちオードリー
プロレスラー中邑真輔がご来店!今の活躍に至るまで様々な紆余曲折が!?
テレビ東京
8月21日(水)放送分
配信終了まで1週間以上
テレビ東京「あちこちオードリー」
プロレスラー中邑真輔がご来店!今の活躍に至るまで様々な紆余曲折が!?#TVer #あちこちオードリー @AchikochiAudreyhttps://t.co/rR8Ts00GY9— TVer【公式】 (@TVer_info) August 21, 2024
世界で活躍するWWEのプロレスラー・中邑真輔が初来店!これまでの歩みや「イヤァオ!」の誕生秘話や歳を重ねることについて全て語る!番組恒例の「反省ノート」まで! テレビ東京にて毎週水曜よる11時06分より放送中!
『なりたい像』って僕ほとんどなかったんですよ。プロレス好きすぎて、前情報入れすぎて
ファクトベースとしての核心を突きながらも、一つひとつを笑いに替える。ツッコミ姿勢でありつつ、ユーモラスに包み波風を立てない。そのプロとしての言葉選びに感服させられた番組ではなかったか。
さらには中邑のトークのリズム感だ。ズバッと結論を告げ、のちに噛み砕く。これは中野たむを取材していたときにも感じたが、まるで「生中継してる!?」っていう地上波映え。映像でコメントを出す時代の最先端をいく一人が中邑であることを強く思わされた。
ほとばしる中邑の生き様。語られた一端を抜粋する。
今夜は23時06分放送からの
#あちこちオードリー は…世界で活躍するWWEのプロレスラー
中邑真輔が初来店!これまでの歩みや「イヤァオ!」の誕生秘話や歳を重ねることについて全て語る!
さらに番組恒例の「反省ノート」まで!お楽しみ!#あちこちオードリー@nobrock pic.twitter.com/340l4FAlVV— あちこちオードリー【水曜よる11:06テレビ東京系列】 (@AchikochiAudrey) August 21, 2024
(番組は7月のWWE日本公演後に収録)
日本の試合は全日程終了したんですけれども、僕は次の試合までギリギリまで日本にいたいということで。
(日本に帰って来たときは)
温泉には行きたい。アメリカにもあるんですけど、秘境とか場所が限られてくる。
(プロレスラーとして『なりたい像』がもともとあったのか)
『なりたい像』って僕ほとんどなかったんですよ。プロレス好きすぎて、前情報入れすぎて。周りと同じように黒いパンツ履いて、坊主頭になって、ちょっとずつ中堅になっていくんだと思っていたら…いきなりデビュー戦が日本武道館で。さあ、次の試合と思ったらいきなりダニエル・グレイシーと総合格闘技戦。
(アントニオ猪木との対話)
猪木祭り(アントニオ猪木がプロデュースする大会)があって、そこで猪木さんの枠があった(んでしょう)。そこで、僕は猪木さんと面談をして(ここで猪木のモノマネが入り)「お前、俺に話したいことがあるらしいじゃねえか」。そこは僕も大卒なんで、これはすごい精度で空気読まなきゃと思って「猪木祭りに出してください」って。そしたら「出たいやつは山ほどいるんだぞ、このヤロー」って言われて。「じゃあいいです」とは言えない。まあまあそういう形にお膳立てされて。すごいなと思いましたね。
(アマチュアレスリングからプロレスを目指したことについて)
海外に行くとプロレスリング・スクールとかあるんですよ。日本ってまずないじゃないですか。先輩たちはみんなアマチュアレスリングやってるから。高校の監督が「永田裕志は俺の後輩だから」って。えっ、一歩近づけるんじゃないかと思って。もうアマチュアレスリングの世界は厳しいっちゃ厳しいですよ。全国大会も出れたんですけれども。準決勝でスタンディングで相手のバッグを取ってしまったんですけど「ここは!!」と思って。こともあろうにグランドコブラツイストを狙って。これはアマレスで使えると信じたんですよ。藤波辰爾ばりに。それを失敗して負けたっていう。いまだにこうやって言葉に出てくるから悔やんでんな、俺(笑)。コーチには「何やってんだ」って。
(格闘技も習っていたというベース)
「アマレス」の実績で言うと、先輩方にはオリンピック選手もいましたし、全日本チャンピオンもいらっしゃいました。「総合格闘技」においては僕はそんなに実績を残していたわけではなかったけど、ただ、道場でのスパーリングは負けなかったです。(他に)基礎体力のオバケとかいたわけですよ、同期には。僕はヘロヘロになって這って部屋に帰っていたんですけど、週に1回くらいスパーリング、極めっこ(きめっこ)って言うんですが、そこで僕は同期や対戦相手を(スリーパーなどで)ギュッと絞めて、押さえ込んで休むんです。コーチの木戸修さんは「動け、動け、中邑休みやがって」と言うんですが「(中邑自身は)ここで動いたら疲れる。ここでしか休むときがない」って。
(スクワット1000回、練習中に水を飲んじゃいけないという当時のエピソードも語る)
好きなように生きてみたいなと思って好きなものを掛け合わせたキャラクターが今です
(キャラクターについて)
自分は格闘技をベースにしてたから格闘技のスタイルで行ったんですけれども、ガチガチなプロレスファンからは嫌われ、格闘技ファンからは「プロレスラーじゃん」って。中途半端な感じになっちゃって。それからいろいろあって、ガチガチのヒールになって。それで 2011 年ですね。大震災が起こったときに「一瞬で人が死ぬな」と思って。だったら俺も好きなように生きてみたいなと思って好きなものを掛け合わせたキャラクターが今です。
(現在のスタイルのお披露目)
その最初のお披露目がこともあろうにメキシコだったんですね。コスチュームも全部用意していって。モヒカンに刈り上げて。で向こうに行ったらいきなりマイケル・ジャクソンみたいな日本人レスラーが踊り狂って入場してるって。新日本プロレスにメキシコの会社からクレームが入りまして。ストロングスタイルのバリバリヒールの中邑が来ると思ったら「誰やねんこれ」って。(日本に帰ってきてからは周りも)「どうしちゃったんだよ」って。
(新しいキャラクターがだんだん浸透していくことはあるが)
ちゃんとやり続ければ。(キャラを変えたならば)後ろ振り返ったら終わりですね(この発言が番組スタジオ内で、お笑い芸人にも通底する名言として絶賛される)。僕、入場でこうやってビョーンて反るじゃないですか。最初の頃は30~40度ぐらい。アベレージがどんどんどんどん行って、今は膝が外れそう(笑)。
(なぜ「イヤァオ!」になったのか)
なんでそうなったかと思うと、ちっちゃいころ、まだ夜明けの時間帯っス。太陽も昇ってない。白い鷺が飛んでたんですよ。綺麗だなと思って。さぞかっこいい鳴き声するのかなと思ったら。バサバサバサ(と羽の音の後に)…「イヤァオ!」って言ったんですよ。「えーっ!!」と思って…そんな声。ものすごいショックで脳裏に焼きついたのが「イヤァオ!」です。今もシロサギを見つけると「言わんかな」と。
(人生において変化を考えるとき)
今回もちょっと悩んでたんです(WWE日本公演のマイクでもそのような発言あり)。毎週毎週飛行機に乗って、(自動車を)運転してって(いう感じでツアーを繰り返す)。このままでいいのかな…みたいな。結構悩んでたんですけど、WWEじゃないと表現できないっていうか。結構悩んでたんですけど、自分がここにいる以上は自分がやらなきゃなって(あらためて貫こうと)。
(2016年、新日本プロレスからWWEに転籍)
ラストチャンスかなと思ったんです。僕らがデビューしてちょっとした頃には30オーバーの選手は隅に追いやられそうな感じがあって。永田さんが踏み台発言とかあったんですけれども。「若いやつ推したいからちょっと横に行っといて」みたいな。(永田によると会社に)そういうことを言われたりしてたから。じゃあ俺も、ある程度の歳、35を超えたらお払い箱になるのかな…みたいな。勝手に思ってた。自分が高く売れるときに行こうかなっていうのはありました。