組んでも闘っても壊れることはない コズエンの絆を確かめた首都圏2連戦
11日の横浜武道館、12日の後楽園ホールという首都圏2連戦を駆け抜けたスターダム。当サイトで恒例となっているCOSMIC ANGELS寄りの大会レポート「コズエン通信」いってみましょう!! コメント言い回しは公式サイトに合わせています。
(コズエンはカラーズ Girl’s Prowrestling Unit!COLOR’S と連合軍を結成中)
(画像は加工せずご利用いただくぶんには、選手ご本人はもちろん、ファンSNSについてもご自由にどうぞ)
大会結果 スターダム 5★STAR GP 202 9月11日(日)横浜武道館
■ スターダム 5★STAR GP 2022
日時:9月11日(日)17:00 ※第0試合は16:30
会場:神奈川・横浜武道館 観衆1324人(主催者発表)
<第0試合/バトルロイヤル>
〇飯田沙耶(STARS)
7分16秒 垂直落下式ブレーン・バスター→片エビ固め
●向後桃(STARS)
※(退場順)① 琉悪夏② 桜井③ レディ・C ④舞華
<第1試合/タッグマッチ>
朱里&〇稲葉ともか(God‘s Eye)
8分30秒 一撃必殺ともか蹴り→エビ固め
白川未奈&●月山和香(COSMIC ANGELS)
コズエン通信が始まるよォ~。白川のキレキレダンスと月山の合いの手スマイル。
月山の闘い方は、実はコズエンを体現している。小さな身体だからこそフェイントで相手を攪乱し、せいいっぱい飛んで全体重を浴びせるのだ。
<第2試合/5★STAR GP 2022 レッドスターズ公式リーグ戦>
●ウナギ・サヤカ(COSMIC ANGELS)
6分1秒 ダイビング・ダブルニードロップ→片エビ固め
〇世羅りさ(プロミネンス)
<第3試合/5★STAR GP 2022 レッドスターズ公式リーグ戦>
〇ひめか(Donna del Mondo)
6分13秒 ハイアングル・パワーボム→エビ固め
●SAKI(COLOR’S)
<第4試合/5★STAR GP 2022 ブルースターズ公式リーグ戦>
●上谷沙弥(Queen’s Quest)
11分40秒 ジャーマン・スープレックス・ホールド
〇鈴季すず(プロミネンス)
<第5試合/5★STAR GP 2022 レッドスターズ公式リーグ戦>
●林下詩美(Queen’s Quest)
6分55秒 あずみ寿司
〇AZM(Queen’s Quest)
<第6試合/5★STAR GP 2022 ブルースターズ公式リーグ戦>
△岩谷麻優(STARS)
15分00秒 時間切れ引き分け
△ジュリア(Donna del Mondo)
攻めっぷり受けっぷりで達人の両者は、グラウンドから雪崩式までの応酬がノンストップ。多彩さもさることながら、一つひとつの技に込められた魂が観客を引きつける。
またもやフルタイムとなり、「もう1回」と誓い合う。リーグ戦は、点を伸ばしたジュリアが葉月・上谷を追走している。
<第7試合/アーティスト・オブ・スターダム選手権試合>
[王者組] 鹿島沙希&〇スターライト・キッド&渡辺桃(大江戸隊)
16分42秒 スター・スープレックス・ホールド
コグマ&葉月&●羽南(STARS)
[挑戦者組]
フューチャー絶対王者化中の羽南が躍動でアワヤの場面続出。次のステップを感じさせた一戦となった。大江戸隊とスターズの多人数タッグ戦は鉄板だが、全員生え抜きで純度が増す。
ふと左のセコンドに目を移すと物騒で、カメラマンも気が抜けません。
<第8試合/ゴッデス・オブ・スターダム選手権試合>
[王者組] 〇中野たむ&なつぽい(COSMIC ANGELS)
20分54秒 トワイライト・ドリーム
MIRAI&●壮麗亜美(God’s Eye)
[挑戦者組] ※中野&なつぽいが初防衛に成功
大会結果 スターダム 5★STAR GP 202 9月12日(月)後楽園ホール
■ スターダム 5★STAR GP 2022
日時:9月12日(月)18:30 ※第0試合は18:15
会場:東京・後楽園ホール 観衆781人(主催者発表)
<第0試合/タッグマッチ>
○フキゲンです★ 吏南
6分9秒 後方回転エビ固め
レディ・C 妃南●
<第1試合/ブルースターズ公式リーグ戦>
〇なつぽい<10点>
6分8秒 回転蹴り→片エビ固め
●羽南<0点>
<第2試合/ブルースターズ公式リーグ戦>
〇白川未奈<6点>
10分42秒 足4の字固め
●壮麗亜美<10点>
ライガーリスペクトとしても知られる白川は、常に「存在感のあるレスラー」を目指す。
この思いが武藤ムーヴとして溢れ出し、足4の字でのフィニッシュからプロレスLOVEだ。
こだわったスタイルで白川が勝利した試合を観れる喜び。
白川「やったー! 弾ける2点、ゲット。武藤敬司さんの引退のことを考えてると、足4の字でギブを取れるような、そんなレスラーになりたいなっていうふうに思ってて最近、脚攻めとかトライしてて、やっとその目標が今日、達成できた。やっぱり私、ライガーさんとか武藤さんとか、やっぱりもう立ってるだけですごいレスラーなんですよね。私、そういう試合が好きだから、そういうのがきちんとできるレスラーになりたいなと思って、一個目標が達成できました。それを言うとね、ライガーさんも、猪木さんも、武藤さんも、ほかのレジェンドレスラーの方も立ってるだけでオーラがあるわけ。それを壮麗亜美はすでに満たしている。だからすっごいそれが私は悔しい。だからもっともっとアタマを使って心を使ってプロレスを愛してもっと上に行く。そして絶対に白いベルトのチャンピオンになる!」
<第3試合/レッドスターズ公式リーグ戦>
〇SAKI<6点>
6分35秒 カワイルドバスター→片エビ固め
●鹿島沙希<6点>
<第4試合/ブルースターズ公式リーグ戦>
〇飯田沙耶<4点>
7分48秒 飯田橋
●葉月<14点>
こだわりの飯田橋を2回連続で3カウント奪取。後楽園大爆発!!
<第5試合/レッドスターズ公式リーグ戦>
〇林下詩美<10点>
4分22秒 ジャーマンスープレックスホールド
●桜井まい<8点>
桜井が予告していた“渡したいもの”は・・・誕生日プレゼントのバラ。いやこれはダマシで、喜ぶ林下を桜井が襲撃。
勝利した林下が花束で桜井を制裁すると、花びらが散った。桜井の仕掛けには意味があり、2人とも「9月14日」が誕生日。
<第6試合/レッドスターズ公式リーグ戦>
〇朱里<10点>
6分31秒 グラウンド式朱雀
●向後桃<0点>
<第7試合/レッドスターズ公式リーグ戦>
〇世羅りさ<10点>
5分45秒 あずみ寿司を切り返し→エビ固め
●AZM<12点>
<第8試合/レッドスターズ公式リーグ戦>
〇中野たむ<10点>
10分32秒 バイオレットスクリュードライバー→片エビ固め
●ウナギ・サヤカ<2点>
<第9試合/ブルースターズ公式リーグ戦>
〇岩谷麻優<11点>
10分52秒 ジャーマンスープレックスを切り返し→エビ固め
●鈴季すず<2点>
9・11横浜メイン 「中野&なつぽいvs.MIRAI&壮麗」ゴッデス戦
<第8試合/ゴッデス・オブ・スターダム選手権試合>
[王者組] 〇中野たむ&なつぽい(COSMIC ANGELS)
20分54秒 トワイライト・ドリーム
MIRAI&●壮麗亜美(God’s Eye)
[挑戦者組] ※中野&なつぽいが初防衛に成功
なつぽいがDDMを離脱、「革命」宣言を行った。いったい何が革命なんだという見方もあるかもしれない。だけれども妖精と天使の合体が描く絵画レベルの入場に、、、
一線を越えた世界観を感じずにはいられない。
それでいて“妖精と天使”が勝つとしたら、入念なウォーミングアップのもと、全力を尽くす他はない。
正面からぶつかり合えば、待っているのは常に劣勢。
小さな身体だからこそ、せいいっぱい飛んで全体重を浴びせる。
それでも右腕をもぎ取るような腕攻めに苦しむ中野。
たむぽいは力を合わせて相手を排除しようとする。
投げだけではなく蹴りもタイミングを合わせていく。
声をかけあって雪崩式のダブル不知火。
相手の体重も利用しながら、中野が壮麗をフィニッシュした。
フィニッシュ後の中野と村山大値レフェリーのやりとりにも注目なのだが、この日は中野の足が不自然に引っかかっていた。このまま中野が起き上ったりしたら負傷してしまう。村山レフェリーはこの中野の足をやさしく伸ばすファインプレーを見せた。
コンサートのフィナーレを感じさせる締めが多幸感を呼んだ。
中野「COSMIC ANGELSは誰か一人欠けてもコズエンじゃなくなるから、いまの5人揃って一人ひとりが…。いまの5人と連合軍のCOLOR’Sと、全員が本当に大切な、大切な存在なん…(涙)」
なつぽい「私もね、コズエン入って間もないけど、コズエンに迎え入れてくれたメンバー一人ひとりがいまは本当に大切。大好き。だからこのベルトの革命も、勢い、このまま突っ走るけどコズエンとしてももっともっと上がっていきたいと思ってる」
中野「私たちもCOSMIC ANGELSも、連合軍、COLOR’Sも含めたコズミック・エンジェルズ、私たちがナンバーワンになります!」
なつぽい「なります!ところでさ、タッグ名どうする?」の流れで、この日の2人の答えは「明太子とジェノベーゼ!」だったが、はたして・・・。
9・12後楽園セミ 「中野たむvs.ウナギ・サヤカ」リーグ公式戦
<第8試合/レッドスターズ公式リーグ戦>
〇中野たむ<10点>
10分32秒 バイオレットスクリュードライバー→片エビ固め
●ウナギ・サヤカ<2点>
ウナギのセコンドにSAKIと白川がつく。
中野のセコンドに月山となつぽいがつく。
コズエン相手でも中野は全力。
コズエン相手でもウナギは全力。
ウナギが絞りに絞ったが、、、
中野はVSD。真っ逆さまに落ちたウナギが3カウントを喫した。
胸の「たむ」シールが中野に渡され、、、
中野はブチュ~とお返し。
横浜&後楽園を経た中野「みんな必死でもがいてて、いま正直本当に苦しいです。でも・・・」
中野「人はさあ、成長するときとか変わろうとするとき、必ず痛みを伴います。いまコズエンはナンバーワンになろうとみんな必死でもがいてて、、、」
中野「自分の居場所を脅かされる恐怖と闘う人とか、自分が引っ張んなきゃって葛藤する人とか、結果を出そうともがく人とか、いま正直本当に苦しいです」
中野「でも、この苦しみを乗り越えた先にしかナンバーワンにはなれないから。コズエンはこんなところで崩れるような絆じゃない。みなさん私たちを信じてついてきてください。必ず、幸せにします」
横浜でのゴッデス戦。中野の腕が破壊寸前となる厳しい闘いだった。だけれども、なつぽいが中野を何度も救出しようとし、何度も連係して打ち破ることに成功した。ゴッデスを初防衛となる。
後楽園での中野vs.ウナギ。他ユニットに対して優位に立とうとしながら、ユニット内主役争いにも手を抜かないのがコズエン。“なつぽい加入”により激化している図式をズッシリと感じる闘いが、この試合にあった。
アイドル・女優からの転身組という共通項を持つコズエン。ノシ上がろうという全力の努力と、日の目を浴びれない挫折と、けっして早くないレスラー転身という人生が試合に投影される。もともと「もがく」ことなしには成立しない生きざまなのだ。
それは協力すれば、あるいは仲間が増えれば成り立つといった単純なものではない。お互いに問い続けなければ挫けてしまいそうな道のり。だけれどもけっしてヤワなものではなく、組んでも闘っても壊れることはない。コズエンの絆を確かめた横浜&後楽園という首都圏2連戦がそこにはあった。
はっきり記しておきたい。見たいのは限られた顔ぶれじゃない。リーダーが「誰か一人欠けてもコズエンじゃなくなる」と言い切った、そんなコズエンによる「革命」なのだと。宇宙旅行は間違いなく加速している。