舞華コールと岡田新社長のアンサー 復活スターダム平日後楽園1000人超
まだまだ願いを込めての意味となるが、記事タイトルに「復活スターダム」と含めたい。28日、スターダムが『STARDOM in KORAKUEN 2023 Nov.』後楽園ホール大会を開催した。
大会結果はこちらから。
【 #stardom 後楽園まとめ】舞華「過酷過ぎる。でも立ってるのはこの私ダーッ!!」壮麗亜美と渡辺桃を下して両国ワールド戦へ。鈴季すずと決定戦誓う/林下詩美が投げ、上谷紗弥が飛ぶ!! 復帰いきなり15分フルタイムに後楽園が酔った…
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岡田新社長「負担が少ないスケジューリングを。そして試合への流れ、モチベーションが大事」
過密日程が招いたとされる負傷ならびに欠場選手続出。そして11・5大会にて“開始2時間半後ろ倒し”という運営ミス。これをきっかけに行われた社内ヒアリングを経て、木谷高明オーナーはスターダム新体制を決断する。11月20日には社長交代が発表され、12/1付での岡田太郎新社長着任(スターダムを運営するブシロードファイト)の運びとなった。
岡田新社長が「負担が少ないスケジューリングを。そして試合への流れ、モチベーションが大事」などと回答した囲み会見はこちらから。
【📝囲み会見での全発言📝】
岡田新社長「選手・スタッフ・観客の情報交換を」 スターダム再建に決意#stardom #岡田太郎
11・28後楽園後に回答。「リング上のスターダム最高。会社としてはいま一度しっかりやる」 pic.twitter.com/yXUMacew7S
— KAKUTOLOG📶プロレス/ボクシング/MMA/格闘技カクトウログ (@kakutolog) November 28, 2023
当サイト読者からもリアクションをいただいたが、岡田新社長の言葉にはジュリアインタビューへの回答も含まれていたかもしれない。
【7⃣0⃣0⃣0⃣字インタビュー公開】
ジュリア「フツーの試合をさせてくれ、頼む」 スターダムを取り戻すために#ジュリア #stardom
12・2愛知 AZMとの #njpwSTRONG 戦を展望しつつ…自身・会社・世間それぞれとの闘いを全告白 pic.twitter.com/xTe98H6DcY
— KAKUTOLOG📶プロレス/ボクシング/MMA/格闘技カクトウログ (@kakutolog) November 22, 2023
私たち気持ち…いろいろSNSやバックステージで言ってるんですけど、そういうのが何も伝わってないんだな、見てないんだなって。見ずに次から次へといろんなものが組まれていく。
選手が見せたいものと“会社”がやりたいものが全然違っていたんですよね。(ジュリア)
岡田新社長とは、後楽園ではカクトウログからも名刺交換をさせていただいた。
「カクトウログと申します」
「岡田です」
「スターダムを取材させていただいております」
「(名刺を見ながら)記事を読ませていただいております」
「…選手の言葉でしたので伝えさせていただきました」
社長の言葉がジュリア選手インタビューを指していると思い込んでしまったが、大会前に話し込むタイミングでもないので会話が成立していたかは定かではない。
それでも「試合への流れ、モチベーションが大事」としたのは、間違いなくジュリアの言葉、そしてジュリアに共感したファンへのアンサーではなかったか。現場に目をやり、問題の本質を捉える力。社長は起きている事象を受け止め、自身の言葉で説明してみせたのだ。
社長はこのようにも言った。
ちょっと二兎を追う者じゃなくて三兎を追う選手がたまに出てきてしまう時期、例えば誰かがそういうことになるということが多いなっていうのはちょっと見て感じたので。(岡田新社長)
行間までが明かされなくともよいかもしれない。ワールド王座を返上した中野たむは試合ができないだけではなく、ツイートも1か月以上できない状態に陥っている。心労に負傷が重なったことは想像に難くない。リーグ戦である『5★STAR GP 2023』期間中に各種ビッグマッチが行われ、メイン級の対立図式が同時多発した。大小あれ、欠場中の他選手、そして出場中選手にも言えることだろう。
これらから感じるのは、社長はしっかりとキャッチボールができるということだ。その相手は選手でありお客さんということになる。
選手・スタッフ・お客さんのその間の意見の行き来というのが、それが正常に行われていたのか?というのがいちばん気になりました。お客さんの要望にわれわれがどうこたえるか、選手の要望にスタッフがどうこたえるか、または見せたいものがお客さんにどう伝わるか。三者のバランスが、あまりうまくいってない時期が最近だったというふうに見ています。(岡田新社長)
自ら踏み出した社長には期待しかない。
しかしながら囲み会見では、厳しい質問が相次いだ。大会後の“プラスアルファの時間”としては異例である。
「今までスターダムを見てきた中で、こういうところが問題だった、こういうところが変えられるんじゃないかというところは」
「現状ではトップ交代という状況で、例えばちょっと問題視されたような…正式に発表するのかどうかわかりますが、現場スタッフの見直し、現場というか、社内スタッフの見直しのようなこともあり得るんでしょうか」
「戦略発表会があった矢先での新体制。あらためて戦略発表会を行う予定はありますか」
「現状わかりやすく、ここは変わる、来年みたいなことっていうのは。例えばこうよく言われてる試合数がすぐにはというわけにはいかないかなとか、下半期にとか、春にとか」
「試合数だけじゃなくてそのツアー自体のあり方っていうのがちょっと厳しいものが?」
「新日本プロレス出場とのバランスみたいのも考えていたりしますか。STRONGのベルトもあったりして」
「SNSで心無い意見もあるかもしれませんが、何かあったら自分までという気持ちはある」
「スターダムさんへの公式アカウントでの返答がないというのが、本当に見られているんだろうかという不安があったと思うんですが」
「今日は復帰した選手が出て、後楽園ホールが満員になったわけですけど、改めてライブエンターテイメントのご経験からスターダムの可能性をどのように考えていらっしゃいますでしょうか」
「ブシロードには何年からかかわっていますか。そこから今日までどのようなキャリアを? 簡単に」
姿勢としてはどんどん追及するべきだと思われる読者が多いのだろうし、各メディアの質問も間違ってはいないだろう。ジュリアインタビューを扱ったカクトウログも、その先鋒であれとの期待もあるかもしれない。
ヘタレと思われるかもしれないが、ボクは囲み時間の半ばに「この時点としては的確にかつ十分に答えているではないか、もっと前向きな話を聞きだしてはどうか」という思いに駆られた。そして唯一、こちらから質問したのが「今日は復帰した選手が出て…」という後ろから2つ目のものである。
起きている問題がどうであれ、当サイトなりのキャッチボールは忘れずに続けたいと思っている。
1回戦での大江戸隊介入がピタリと止まったメイン。舞華vs.渡辺桃にみたスターダムの凄み
「これぞスターダム!の陣容が少しずつ整って来た」(竹石辰也スタッフ)
昨日11.28スターダム後楽園ホール
平日にも関わらず1,117人ものお客様にご来場頂き、本当にどうもありがとうございました。
新人弓月の東京初試合、キッドも復帰後初東京、そして詩美&上谷の完全復活。
これぞスターダム!の陣容が少しずつ整って来た。 pic.twitter.com/2D1jNj3q0s— 竹石辰也✪TatsuyaTAKEISHI (@take_stardom) November 29, 2023
「ただいまの第0試合(弓月vs.吏南)を見て確信しました。みなさんがどれだけスターダムを愛しているか。そして、選手がどれだけの熱い思いでこのリングに上がっているか」(岡田新社長)
「最近”コズエンの危機”というワードをよく見たり聞いたりしてけど。何が危機? 危機だと思っていない人間がココにいますけど。たむも、なつみも、ゆなもんもきっとそう思ってる。だから大丈夫」(安納サオリ)
「(涙声)たむが、無念で、手放さなきゃいけなかった赤いベルトは私が獲るべきだし、私が獲って、帰りを待ちたかった…勝手にした約束だけど、また守れなかった。悔しい」(白川未奈)
ベルト戦線がどうあれ、この2人の攻防には目を見張るものがある。いつでも入れられるスイッチにただただ驚いた。ジュリアと朱里は試合後にも視殺戦。ジュリアはベルトを掲げてみせた。
上谷沙弥、林下詩美、AZMがそろい踏み。
ファンの願いを背負って、上谷が飛ぶ。
15分フルタイムだが、全員が勝者にも感じた。上谷の顔に「帰ってきました」と。
「きょう最後に舞華選手がやったような試合。言葉を使わなくても、お客さんが盛り上がってくださる。これがプロレスのすばらしさだと思うんです」(岡田新社長)
この試合はキャプションなしで。
舞華「本当に赤いベルトまでの道のりが険しくて、険しくてしょうがない…。でもね、ケガしてられない。どんだけ赤いベルト、私が欲しがってるか、みんなわかる? 何年も何年も赤いベルトを巻けず、ライバルたちに負け、トーナメントも優勝できず、そんな悔しい思いをして心も折れたよ。それでも、あきらめずにいまこうやってしがみついてる。そしていま、両国国技館の切符を自分で手にすることができた。1日2試合、この1年間でどんだけやってきた、私が!それでも、この恵まれた体、使って。そして恵まれた心で、必ず両国国技館、赤いベルト巻いてやるよ。鈴季すず、5★STARの借りはそこで返してやるよ。だから12月2日、必ず勝てよ。おまえここで負けたら承知しないからな」
それでもひとことつけ加えるとすれば、1回戦での大江戸隊介入に苦しんだ白川が敗れる。その介入はメインではピタリと止まった。たまたまかもしれないし、思いの強さなのかもしれない。
試合後の万雷のマイカコールは舞華と桃の凄みが引き出したのではないか。あらためて、スターダムの闘いは続いていく。
(全カード)スターダム newgin group Presents STARDOM NAGOYA BIG WINTER 2023 〜風雲名古屋城〜 12月2日(土)愛知・ドルフィンズアリーナ
■スターダム newgin group Presents
STARDOM NAGOYA BIG WINTER 2023
〜風雲名古屋城〜
日時:12月2日(土)16:00 ※第0試合は15:30
会場:愛知・ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)
<ワールド・オブ・スターダム選手権 挑戦権利証マッチ>
《権利証保持者》鈴季すず(-) vs 《挑戦者》葉月(STARS)
<異種格闘技戦 UWFルール>
高橋奈七永(7Upp) vs スカンジナビア・ハリケーン(-)
<STRONG女子王座選手権試合>
《王者》ジュリア(Donna del Mondo) vs 《挑戦者》AZM(Queen’s Quest)
<ハイスピード王者選手権試合>
《王者》星来芽依(-) vs 《挑戦者》テクラ(Donna del Mondo)
<ゴッデス・オブ・スターダム選手権・王座決定戦>
舞華(Donna del Mondo)&メーガン・ベーン(-)《Divine Kingdom》
vs 林下詩美&上谷沙弥(Queen’s Quest《AphroditE》)
<6人タッグマッチ>
朱里&MIRAI&壮麗亜美(God’s Eye)
vs 刀羅ナツコ&渡辺桃&スターライト・キッド(大江戸隊)
<タッグマッチ>
安納サオリ&水森由菜(COSMIC ANGELS)
vs 羽南&飯田沙耶(STARS《wing★gori》)
<シングルマッチ>
桜井まい(Donna del Mondo) vs 琉悪夏(大江戸隊)
<第0試合・タッグマッチ>
天咲光由(Queen’s Quest)&HANAKO(-)
vs 白川未奈(Club Venus)&弓月(新人)