上谷沙弥「まだやり残したこと」 林下詩美との至高5分まさにAphroditE
12日、スターダムが『STARDOM in KORAKUEN 2024 Apr.』後楽園ホール大会を開催した。コメント言い回しは公式に合わせるか、動画公開箇所内としています。
バクステでコズエン問答再び…中野「ところで…そろそろ言わなきゃ」
<第1試合/6人タッグマッチ>
〇中野たむ&安納サオリ&なつぽい(COSMIC ANGELS)
10分18秒、バイオレットスクリュードライバー→片エビ固め
●水森由菜(COSMIC ANGELS)&さくらあや&玖麗さやか(-)
トロピカル審査の最終試験として、この一戦に、さくらあや&玖麗さやかのコズエン正規メンバー入りがかかった。
中野らは連係攻撃でも容赦せず。2人の根性を試しているようにも感じる。
技を繰り出せないでいる2人だったが、連係などで立て直し、逆に仕掛けられるようになってきた。
さくらあや&玖麗さやかのダブルドロップキック。
もう一丁。頼もしい攻撃に水森から笑みが溢れる。
玖麗・水森・さくらがエプロンから場外へ揃って跳ぶ。
2人を鍛えてきたトロピカル審査員の水森が連係攻撃と中野のフィニッシュを食らって敗戦。
(リング上)
中野「さくら、玖麗、ゆなもん。全員まだまだだね。コズエンに必要なもの、かわいさでも愛嬌でもダンスのうまさでもない。プロレスラーにとって一番大事なこと何かわかる? もっと自分をさらけ出すこと! 今日、いや、トロピカル審査? 3人とも…合格です! 泣いてるう。
(メンバー紹介へ)宇宙一かわいいたむちゃん。妖精なつぽい、そしてサオリちゃん。そして、トロピカル審査委員長うゆなもん! そして今日から正式メンバーの玖麗!そしてさくら! 私たちもアナタたちもデリシャース、ウ~~ンマ!」
(バックステージコメント)
中野たむ「トロピカル審査、3人とも合格です!! 本当の気持ちを肌で感じた。玖麗は天才的なアイドル性を持ってる。さくらはなんかちょっとたむに似てるとこがあるよね。ゆなもんは審査する側になって本当に変わった。強くなった。3人とも本当にいいものを持っているから、それを本物にできるかどうかは全部これから自分次第だから、必ずコズエンで本物になって!」
なつぽい「これで新生COSMIC ANGELS」
みんなで「よろしくお願いします」
中野「全員揃ったところで。そろそろ言わなきゃな。」
安納サオリ「ずっと言おうとしてたやつ?」
中野「そう。皆揃ったら言うって言ってたよね」
なつぽい「何?」
中野「ちょっと言いにくいんだけど、私から提案があって…なんかおなか痛い!! ちょっとごめん、お願い(と走り去る)」
安納「いつものことや」
なつぽい「ばいぽーい」
水森由菜「トロピカル審査、信じてついてきてくれてありがとう」
玖麗さやか「私はこの2か月間、がんばってきたことが今日全部出せたかどうかはわからないんですけど、この2か月で私のプロレス人生が大きく決まった気がします。これからCOSMIC ANGELSとしてがんばっていきますのでよろしくお願いします」
さくらあや「復帰してからちょうど1か月。コズエン入りを宣言してから1か月で、2023年デビュー組の中ではいちばん早くデビューしたのに、ユニットも何もかもみんなより出遅れてしまって、悔しい思いをしたんですけど、こうやってCOSMIC ANGELSの正式メンバーになれたので、これから追い越していきたいと思います。よろしくお願いします」
水森「この3人でいっぱいいっぱい練習して、もっともっと強くなります。見ててください」
他のルーキーから出遅れを感じつつも、土壇場で立ち上がったところが既にコズエンらしくもある。晴れてさくらあや、玖麗さやかの2人がコズエン正規メンバーに。試合としても、考えてきた作戦を総投入できたと感じられた。
コズエンがそもそも、相手にダメージを与えるために「自身の全体重を利用する」「相手の体重を利用する」などで攻撃を組み立てていくチームだ。その闘い方を愚直に全力で展開、気持ちを折ることなくやり切ったところが、中野の判断ポイントとなったのではかかろうか。ただ中野も「本物にできるかどうかは全部これから自分次第」と、上を目指すよう檄を飛ばした。
コズエン問答のつづきは「ちょっと言いにくいんだけど」との言い回しが気になる。安納はもう結論を聞くことを半分あきらめている感じではあるが、はたしてその中身は?
ジュリア「絶対また闘いたい」 叶わなかった岩谷麻優との王座戦予約
<第6試合/スペシャルタッグマッチ>
岩谷麻優&△羽南(STARS)
20分00秒、時間切れ引き分け
△ジュリア(-)&朱里(God’s Eye)
ジュリアのスターダムラストマッチは、朱里と組んでのアリカバで出陣。
何度も見てきた連係エルボー攻撃がビシッと決まる。
2人で岩谷のタケコプターを食らう場面も。
ジュリアが岩谷、羽南との闘いを惜しむように全力だ。
20分フルタイムで決着つかず。
(リング上)
羽南「ジュリア、ジュリアと闘えてよかった。私とジュリアはさあ、同期じゃん。同期なんだよね。今日はドローで決着つけられなかったけど、私はスターダムで成長して、オマエからスリー(カウント)取ってやるよ!」
ジュリア「後楽園ホールにお越しの諸君、ごきげんよう! そう、私と羽南ちゃんは、なんと同期、です。まあ、私はこないだ30歳になったけど、キミはいま何歳だ? 19歳? OK、OK。若いはいいねえ、同じ同期だけど10個以上(離れている)? 私が言いたいこと、羽南ちゃん、キミと初めて会ったときは、まだ私も20代だったけど、キミはまだ高校生だったよね。それがさ、ホーントにマジすごくなったねえ! ビックリした! まだまだ未来が、たくさん広がってるじゃん。だからこのスターダム、キミがいれば大丈夫だよなあ、なあ! だから、羽南ちゃん、こんど白いベルト闘うんでしょ。チャンピオンになるの楽しみにしてるから頑張ってくれたまえ!羽南ちゃん。そして、岩谷麻優! 岩谷麻優、私は、岩谷麻優といつかベルト懸けてシングルマッチがしたかったんだけど、それは叶うことができなかった。けど、私はもっともっとでっかくなったときに、岩谷麻優、オマエと、絶対また闘いたいと思ってる。だから岩谷麻優、スターダムの女子プロレスのアイコンとして、ポンコツもほどほどに、よろしくな。ありがとうございました! もう一回、必ず。アリベデルチ!」
(岩谷が退場)
ジュリア「そして朱里!朱里!朱里! 朱里、朱里にも一言。出会ってくれてありがとう!」
(ジュリアと朱里がハグ)
ジュリア「そして、スターダム、4年前ヘンな移籍の仕方で来てしまった私を、いまこうやって、あったかく応援してくれてる諸君、本当にありがとう! ここでの、ここでの経験は私の一生の宝だから。スターダムにいることしっかり誇りに思って、もっともっと上を目指していくんで、これからも諸君よろしくなー! それではアリベデルチ、また会おうぜ!」
(バックステージコメント)
ジュリア「ここにきてたくさんの仲間と出会って、たくさんの経験して、ちょっとは大人になれたのかな。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。でもこれで終わりなんて思ってねーからな。誰だかわかってんだろうな。ジュリアだぞ」
朱里「またリングで会いたい。ジュリアがいたから今の私がある。本当に出会ってくれてありがとう」
ジュリアが「絶対また闘いたい」と、叶わなかった岩谷麻優とのシングル王座戦を予約だ。さらには「スターダムを誇りに思って、もっともっと上を目指していく」と前を向いた。特に海外報道が出ているWWE入りが正式に決まれば、日本団体選手勢との試合は難しくなる。とはいえ物事に絶対はなく、そのリアルな時の流れを追い続けられるところがプロレスを見る者としての喜びでもある。
あらためてジュリアは「4年前ヘンな移籍の仕方で来てしまった私」とも。いやいや、とんでもない。闘いで魅了して評価を一変させたのはジュリア本人の実力と努力そのものだ。今後の舞台の正式発表を、しっかりと待ちたい。
蹴る飛ぶ投げる…メイン後なのに観客釘付けで“詩美がいたスターダム”完結
<第7試合/スペシャルタッグマッチ>
舞華(E neXus V)&〇飯田沙耶(STARS)
19分09秒、達者でな!→片エビ固め
●林下詩美(-)&上谷沙弥(Queen’s Quest)
AphroditEの2人の腕がピタリと揃って観客をグルリと指していく。
村山大値レフェリーも「ムムッ」!? 上谷も攻撃する側に入ってドロップキック。
もちろんAphroditEとしての連係もしっかり決まる。
飯田が「達者でな!!」と叫んでから、同名の技で林下を仕留めた。
(リング上)
詩美「……。いた、痛すぎるかな、ちょっと。これは鮮烈だ、ちっと、やりすぎだわ…。この黄金世代のある時代にプロレスラーになれて、ホントに幸せだわ。黄金世代でひめかみたいなかわいいヤツと出会って、プロレスすげえ楽しいと思ったし、舞華、オマエみたいなライバルがいてくれたから私のプロレス人生がさらに輝いた、ありがとう。飯田、たった2人の私たち2人だけのスターダム10期生、オマエは本当の同期で、飯田の背中が私の幸せだから、これから楽しみにしてるよ。そして上谷、ずっととなりにいてくれて、パートナーでいてくれて、毎日がすごく楽しかった、ありがとう。黄金世代で試合ができて、もう思い残すことはないです、みなさんありがとうございました」
上谷「詩美さんとこうやってタッグが組めて本当に幸せだったし、アフロディーテ最高だなって。でも、私まだ一つやり残したことがあるんですよ。(詩美との)シングルマッチ。見たいですよねえ! シングルマッチ、いまここでやりたいんですけど」
岡田社長「いまここで、5分やりましょう!」
上谷「ということで、5分1本勝負シングルマッチ決定だ!」
<5分1本勝負>
△林下詩美
5分00秒、時間切れ引き分け
△上谷沙弥
飛ぶ。
蹴る。
投げる(投げっぱなし式)。
投げる(ホールド式)。
上谷のエルボー振り下ろしとなった際にタイムアップ。林下は上谷を抱きしめた。
舞華「おい上谷、もう悔いはないか? もう悔いはないか? 飯田は、もう悔いないか? ないって。我々黄金世代は、すごく自由で、個性豊かな集まりだとホントに心の底から思うよ。リングが変わっても我々は崩れない。黄金世代第2章だ! そうだよな、飯田」
飯田「あったりめえだろ! 我々黄金世代はリング上がる限り、咲き続けて散ることなく、こうやってアナタ方の目の前で弾けまくるぜ! 黄金世代は、終わらねえ! 詩美、最後にオマエに言いたいことがあるんだけどさあ。みんなで最後送り出そうぜ。ここはあれしかねえよ。アッシが詩美と言ったら、みなさんで『達者でな!』(と叫べ)わかったか。任せろ。詩美、達者でな!」
(バックステージコメント)
林下詩美「この4人と同じ黄金世代で幸せだよ私は。本当に楽しい最後のスターダム、ありがとうございました。幸せです」
上谷沙弥「今まで当たり前のように隣にいた詩美さんが次からもういなくなるって考えると本当に寂しいけれど、最後シングルマッチをしてしっかりと送り出せたので悔いはない」
舞華「スターダム私がいるから任しておけよ。好きなだけ暴れてこい。悔いのないように」
飯田沙耶「今度はシングルでお前の前に立ってまたスリーとって、ちゃんと”10期生同期”そうライバルとして見られる飯田になるよ」
このポーズもスターダムでは見納め。
スターダムラスト試合となる林下に、10期生同期の飯田がトドメを刺した。舞華とのライバル攻防といい、十分すぎるほどのエール交換で観客は満足していた。そのとき上谷が「まだやり残したこと」と口にする。
19分の試合の後なのだ。林下は体力消耗しているためズッコケる。気持ちをぶつけ合うことでせいいっぱいと思えたが…いやいやどうして。メイン後なのに至高5分、まさにAphroditE。2人の女神が蹴る飛ぶ投げる…その攻防のクオリティに観客は釘付けとなる。
“詩美がいたスターダム”が完結した。来週からスターダム内外で「黄金世代第2章」が始まっていく。
(大会結果)スターダム STARDOM in KORAKUEN 2024 Apr. 4月12日(金)後楽園ホール
■スターダム STARDOM in KORAKUEN 2024 Apr.
日時:4月12日(金)18:30
会場:東京・後楽園ホール 観衆1390人(満員/主催者発表)
<第1試合/6人タッグマッチ>
〇中野たむ&安納サオリ&なつぽい(COSMIC ANGELS)
10分18秒、バイオレットスクリュードライバー→片エビ固め
●水森由菜(COSMIC ANGELS)&さくらあや&玖麗さやか(-)
<第2試合/タッグマッチ>
●月山和香&HANAKO(E neXus V)
9分29秒、黒虎脚殺
〇スターライト・キッド&琉悪夏(大江戸隊)
<第3試合/3WAYタッグマッチ>
鹿島沙希&●八神蘭奈(God’s Eye)
vs.
レディ・C&天咲光由(Queen’s Quest)
vs.
〇コグマ&向後桃(STARS)
※5分53秒、120%スクールボーイ
<第4試合/6人タッグマッチ>
鈴季すず&星来芽依&●梨杏(-)
11分42秒、ダイビングダブルニードロップ→片エビ固め
刀羅ナツコ&〇吏南&フキゲンです★(大江戸隊)
<第5試合/4WAYバトル>
葉月(STARS)
vs.
●壮麗亜美(God’s Eye)
vs.
ジーナ(E neXus V)
vs.
〇渡辺桃(大江戸隊)
※8分04秒、ピーチサンライズ
<第6試合/スペシャルタッグマッチ>
岩谷麻優&△羽南(STARS)
20分00秒、時間切れ引き分け
△ジュリア(-)&朱里(God’s Eye)
<第7試合/スペシャルタッグマッチ>
舞華(E neXus V)&〇飯田沙耶(STARS)
19分09秒、達者でな!→片エビ固め
●林下詩美(-)&上谷沙弥(Queen’s Quest)