7割「妥当」評価、ベルト保持期間なしMVPは21年ぶり プロレス大賞総括
12日の選考会により『東スポプロレス大賞2023』受賞者が決定した。選考委員会を構成したメディアが12日深夜(13日早朝)に朝刊(紙)で第一報を伝えた。結果を検証したい。
2022&2023年の受賞結果 東スポプロレス大賞
内藤哲也が3年ぶり4度目MVP、奇跡の一戦(グレート・ムタvs.中邑真輔)がベストバウト、女子プロ大賞は中野たむが初受賞となった。
内藤のMVP。年始ノアとの対抗戦で拳王を破り、2月には武藤敬司引退試合の相手を務め、8月にはG1制覇。年間を通じた活躍が王者(オカダ・カズチカ、SANADA)を上回って評価されたことになる。
▼受賞結果 東スポプロレス大賞(2年分)
2022年 | 2023年 | |
MVP | オカダ・カズチカ(新日) | 内藤哲也(新日) |
ベストバウト | オカダvs.ウィル・オスプレイ(8・18武道館/新日) | グレート・ムタvs.中邑真輔(1・1武道館/ノア) |
最優秀タッグ | ジェフ・コブ&グレート-O-カーン(新日) | 後藤洋央紀&YOSHI-HASHI(新日) |
殊勲賞 | 宮原健斗(全日) | 高橋ヒロム(新日) |
敢闘賞 | グレート-O-カーン(新日) | 拳王(ノア) |
技能賞 | エル・リンダマン(GLEAT) | 青柳優馬(全日) |
新人賞 | 安齊勇馬(全日) | 斉藤ブラザーズ(ジュン&レイ/全日) |
女子プロレス大賞 | 朱里(STARDOM) | 中野たむ(STARDOM) |
「団体頂点王座もしくはIC王座」を巻かずにMVP獲得したのは2002年のボブ・サップ以来
「団体頂点王座もしくは(新日本の)インターコンチネンタル王座」の保持期間がないままにMVP獲得したのは2002年のボブ・サップ以来、21年ぶりとなった(サップがIWGPヘビー級を巻いたのは2004年)。
ここでの団体頂点王座とは、新日本のIWGPヘビー級(もしくは世界ヘビー級)、全日本の三冠ヘビー級、ノアのGHCヘビー級。
結果の妥当性についてのTwitter上での投票。
東スポプロレス大賞2023結果をどう思った🏆#東スポプロレス大賞 #プロレス大賞 #tospo #プロレス
— KAKUTOLOG📶プロレス/ボクシング/MMA/格闘技カクトウログ (@kakutolog) December 12, 2023
投票実施となった4年間の比較。
SNSでの書き込みだけを見ていると“毎年不満爆発”という印象かもしれない。だけれども、実は大きく上下している。各年の上3つ選択肢合計を「妥当」とすれば55.3%→88.6%→58.8%→72.4%と推移。意外かもしれないが常に55%は超えている。
経年トピックを△5割以上7割未満、〇7割以上で記す。
△2020年は、コロナ状況下でノア大躍進、潮崎V6。なのにトップ2部門をノアが獲れず。
〇2021年は、ノアが「7年連続新日ベストバウト」を阻止。ブシロードvs.サイバー得票が4vs.3と拮抗。
△2022年は、防衛0のコブ&オーカーンがタッグ授賞。サイバー獲得0、躍進スターダムが女子大賞以外0。
〇2023年は、ベルト保持期間なくとも内藤哲也がMVP。ベストバウトは奇跡の一戦、ムタvs.中邑。
こうして俯瞰してみると、ベストバウトをノアが獲った年の「妥当」割合が高い。2021年・2023年とも武藤関連となったことは事実だが、ファン満足につながるものを提供する姿勢がノアから感じられる。
一方で2020年のような「潮崎豪がMVPもベストバウトも獲れない」、2022年のような「防衛0のコブ&オーカーンがタッグ授賞」「サイバー獲得0」があると荒れる。
“王者しばり”以外からのMVPとはなったが、支持率の高かった高橋ヒロムは殊勲賞
事前に21年ぶりは想定しておらず、“王者しばり”でのMVPとはならず。9月末時点で支持率の高かった高橋ヒロムは殊勲賞となった。
2023年プロレス大賞MVPを選ぶなら? メジャー系「頂点獲得+α」選手を候補に
SANADA:春祭典制覇、頂点獲得、V3
高橋ヒロム:Jr.頂点獲得、V6、団体行脚
ジェイク・リー:2か年N-1覇者超、頂点獲得、V4
中野たむ:史上2人目赤白2冠、頂点獲得、V2#プロレス大賞 #njpw #noah_ghc #stardom— KAKUTOLOG📶プロレス/ボクシング/MMA/格闘技カクトウログ (@kakutolog) September 30, 2023
IWGP世界ヘビー級王者のSANADAを越えて支持された中野たむも女子プロレス大賞であり、こうした点が全体の納得感を生んでいると言えるだろう。ジェイク・リーの支持も高かったが、10月28日、拳王にベルトを奪われることとなった(拳王は敢闘賞)。
ファン投票で選ぶ 週プロ「プロレスグランプリ2023」2024年1月7日(日)必着
投票で選手・試合を称えよう。ファン投票で選ぶ週プロ「プロレスグランプリ2023」期間は2024年1月7日(日)必着となる。
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ハガキは購入冊数分使えるのか? 同じ人からでも投票可能なのか? pic.twitter.com/rPIhB30R9P
— KAKUTOLOG📶プロレス/ボクシング/MMA/格闘技カクトウログ (@kakutolog) December 5, 2023