オカダ・カズチカ「勝手に断言して記事にしないで欲しい」KOPWへのプライド
オカダ・カズチカの提唱によりタイトル『KOPW2020』が開戦しようとしている。これを取り上げた21日のナンバーのコラムに、オカダ本人が怒りを表明した。
Number Webコラムが「KOPW」を取り上げる プロレス写真記者・原悦生氏が執筆
プロレス写真記者・原悦生氏が執筆。Number Webコラムが「KOPW」を取り上げる。
[オカダ再び乱心。「KOPW」って何?猪木と国際軍以来の1vs.3戦の思惑。 – プロレス – Number Web – ナンバー]
この「KOPW」 というタイトル名だが、何の略なのかの説明はオカダからない。だから筆者なりに勝手に想像してみたのだが……さすがに「King Of Pro-Wrestling」の略ではないだろう。「Knock Out Pro-Wrestling」でもないはず。ズバリ「Kazuchika Okada Pro-Wrestling」なのだと私は断言する。つまりこのタイトルは、オカダ・カズチカの冠がついた「個人タイトル」なのではないか、ということだ。
(中略)
オカダが会見でふと言った「権利証」という曖昧な言葉が気になった。つまり、なんの権利証の話をしたかったのか? ということだ。新日本プロレスで普通に思いつく権利証は「IWGPヘビー級王座」への挑戦権以外、他にない。
記事全体についてはリンク先参照であるが、ボクの印象としては原氏のコラムとしては珍しいアプローチだなと。ナンバーのコラムは参考になるものも多く、ボクはよくTwitterで紹介する。だけれども、描写型、おさらい型が基本の原氏のものはボクは紹介したことがないはず(1~2本くらいは例外あるかもだが)。
ナンバーのコラム全般には、検証型、見解型のもので参考になるものが多い。このコラムで“異変”が起きた。
オカダ「個人的なブログやYouTubeなら断言しても勝手なんですけど・・・」
オカダがTwitterで反応する。
記者が勝手に断言して記事にしないで欲しい。
取材してくれればいいじゃん。 https://t.co/r6GB56kDh8— オカダ・カズチカ (@rainmakerXokada) August 21, 2020
意図はNowVoice (ナウボイス)を通じて明かされた。整理すると下記のようになる。
話しました! https://t.co/7osCUZDtsP
— オカダ・カズチカ (@rainmakerXokada) August 21, 2020
<いまスゴいムカついてます>
・KOPWの略を「Kazuchika Okada Pro-Wrestling」なのだと私は断言する!? 個人的なブログやYouTubeなら断言しても勝手なんですけど、ナンバーですからね。だったら取材してくれよ。そうなんだとファンは思っちゃう。
・断言って・・・取材してもらえればもっと深い記事になるのに。
・まさかKOPW勝者にもIWGPの挑戦権が!? そういうこと聞いてくれればいいじゃない。
<記者の見方があることは肯定>
・ボクのことをどういうふうに言ってもらっても、それは記者の見方なんで、別に好きなことを書いてくださいなんですけど。
・1対3、ランバージャック・・・個人的な見方もできると思いますから、そこは記者の方の見方でいいんですけど。
・ニヤニヤって・・・昔からニヤニヤしてますからね(苦言)。
それでも「記者の見方」の存在は肯定したオカダ いよいよ来週「KOPW」1回戦
コラム記事は「オカダ再び乱心」とのタイトルで始まっている。ここにオカダが怒ったことで、ファンも「できたばかりのKOPWの意図を十分に取材もしないで批判するとは」という要領で同調したというのがあらましではなかったかと受け止めた。
一方で、「記者の見方」の存在は肯定したオカダ。オカダが直接的に怒ったとしているのはKOPWが何の略なのかを断言した点である。
ただ、コラムには「筆者なりに勝手に想像してみたのだが」との前振りがあるので、よっぽどの誤読をしない限りはオカダが心配するような「そうなんだ」にはならない。
コラムとオカダ、オカダとファン。少しずつボタンの掛け違いがありつつ、ナンバー記事への批判が広がったのが今回の件だった。
原氏はカメラマンとして著名だが、先に書いたように、いつもの描写型・おさらい型ではなく今回は検証型・見解型の記事となった。ネガティブな取り上げ方を気にするファン多数だが、オカダがそもそも会見で「本当に新日本プロレスに相応しくないタイトルだと思う」としていた。ナンバーにおけるアントニオ猪木との今年の対談でも「いまの新日本には「賛」しかない、「否」の部分が足りないんじゃないか」ともオカダは口にしていた。記事の大枠のアプローチとしては願ったりのものだったはず(会見や対談の経緯がなければこの記事はなかったんじゃないかとも思ったくらい)。
詰まるところオカダが怒ったのは、「KOPW」という名称に込めたものが大きく、プライドを持っているのだとボクは受け止めた。その意図が今後明かされるのか、肉付けするほどの中身のある闘いがKOPWで繰り広げられるのか。これは楽しみでしかないし、オカダのリアクション含めてが結果的にKOPWのプロモーションとなった。
年始のプロレス大賞会見などでオールスター戦への言及がオカダからあった。ボクは心からオカダの意志ある行動を待望しているし、自らの提唱だったり会見によるオカダのKOPWについては注目している。間違いなくオカダは、これからのプロレス界のリーダーなのだから!!
なお、KOPW1回戦が行われる日と同日、8月26日(水)発売分の『週刊プロレス』誌にはオカダのインタビュー掲載が予定されている。取材を通じることでオカダの意図がどれだけ“深く”明かされるのかは問われる。
関連して、一連のファンからの反応に「コラムは個人ブログレベル」という見方が多かったことについて。ブログに“いいかげんな記事を書く”イメージがあるのであれば、そういう風潮が出ないようにボクも頑張りたいと思います。ただ、ボク自身は他のブログや各種発信から有益な情報や見解を得ることは多い。マスコミ側にも「今の時代にはプロも素人もない」という姿勢で、気を引き締めながら取り組んでいる人がたくさんいることをボクは知っています。「個人ブログレベル」などの言い方には違和感を感じました。オカダの言う「(取材手段も媒体も持っていない)個人的なブログやYouTubeなら断言しても勝手なんですけど」とはちょっと違う話です。
新日本の取材が許可されているマスコミにとっては、今後の取材はやりやすくなるかも!?
オカダ選手の気持ちも分からなくはないが、「取材してくれよ」と言うのなら「取材させてくれよ」と言いたくなる時もありますね。ほとんどの記者は会見以外で質問出来ないのが現状なんで。まだ「断言出来ないんだから書かないで」と言われた方がいいかな。ただオカダ選手の会見対応は素晴らしいですよ。
— どら増田 (@dramasuda) August 21, 2020
いよいよ来週「KOPW」1回戦。
■新日本プロレス SUMMER STRUGGLE 2020
日時:8月26日(水)18:30
会場:東京・後楽園ホール※「KOPW 2020」1回戦となる第3、第4、第6試合は事前ファン投票によりルールが決定する。第5試合を含む勝者4名が神宮球場大会の4WAYマッチに進出。
<第1試合>
YOSHI-HASHI
石井智宏
後藤洋央紀
(1/20)
上村優也
辻陽太
永田裕志<第2試合>
DOUKI
金丸義信
ザック・セイバーJr.
タイチ
(1/30)
マスター・ワト
天山広吉
飯伏幸太
棚橋弘至<第3試合/「KOPW 2020」1回戦>
エル・デスペラード
(1/無)
小島聡
◆小島聡「必殺技指定マッチ」
小島選手はラリアット、デスペラード選手はピンチェ・ロコを使用した場合のみ、フォールカウントが認められる。
◆エル・デスペラード「必殺技禁止マッチ」
小島選手はラリアット、デスペラード選手はピンチェ・ロコを使用した場合、反則とする。<第4試合/「KOPW 2020」1回戦>
BUSHI
(1/無)
矢野通
◆矢野通「ピンフォール2カウントマッチ」
決着はピンフォール2カウントのみとする。
◆BUSHI「場外リングアウト5カウントマッチ」
決着は場外リングアウト5カウントのみとする。<第5試合/「KOPW 2020」1回戦>
SANADA
(1/無)
SHO
◆SHO、SANADA「サブミッションマッチ」(合意)
決着はギブアップ、レフェリーストップのみとする。<第6試合/「KOPW 2020」1回戦>
高橋裕二郎
(1/無)
オカダ・カズチカ
◆オカダ・カズチカ「1vs3ハンディキャップマッチ」
オカダ・カズチカvs高橋裕二郎&邪道&外道。 オカダ選手は3選手のうち1選手に、BCはオカダ選手に勝利した時点で決着とする。
◆高橋裕二郎「ランバージャックWithレザーベルトデスマッチ」
試合中は両陣営のセコンド各2名がリングサイドを取り囲む。 選手が場外に転落した場合はセコンドがリング内に押し戻す。 その際、セコンドによるレザーベルトの使用を認める。
7月28日のKOPW会見おさらい。「権利証を守っていくような形」という言い回しは、ボクはタイトル保有者にベルトがないという意味での「権利証のような」との表現と解釈していました。どうなんでしょう!?
[オカダ・カズチカ選手が発案した“新タイトル”設置が決定! その名も『KOPW2020』!! 【7.28オンライン会見】 | 新日本プロレスリング]
「新日本プロレス、オカダ・カズチカです。菅林会長、今回はありがとうございます。さっそく“タイトル”の件についてお話させていただきたいのですけれど、タイトル名はですね『KOPW2020』。
いろいろタイトルはありますけれど、こちらはベルトは作りません。あとですね、ただ普通に試合をしても他と同じタイトルになってしまうんですけれど、プロレスはいろんなルールがあります。三本勝負であったり、ラダーマッチであったり、金網マッチであったり、いろんなルールがあるんですけども、このタイトルに関しては自分が希望する“ルールを各自1つづつ”持ってきてもらいます。
そしてルールを持ってきてもらったものを1つづつ、なのでシングルマッチであれば2つのルールが出ると思うんですけど、そのルールをお客さんに“投票”していただいて、ルールを決めて、そこで戦っていきたいなと思います。
まずはですね、8月26日(※後楽園ホール大会)、8人で1回戦を4試合(シングルマッチ)を行います。そしてその勝者に8月29日の神宮大会で“4WAYマッチ”で対戦する。ここの4WAYというのは、ちょっと変わったルールなので、ここではルールは決めずに4WAYという形でやらせて貰って、そこでまた勝者を決めたいと思います(※この試合の勝者を『KOPW2020』認定とする)。
そして、その勝者がまた防衛戦を行っていって年末の大会、ちょっとまだどこかっていうのはわからないんですけど、年末の大会で最後また防衛戦をして勝った人には2020年度のトロフィーを授与して、この『KOPW2020』のタイトルはおしまいです。
そしてまた、来年から新しく『KOPW2021』という形で始めていきたいので。何ですかね、権利証を守っていくような形でもあり、投票もするという。なんか、ボクにも(過去に)いろいろあったことが近いタイトルなんじゃないかなと思うので。本当にまたいままでのこの“IWGP”の戦い、本当に新日本プロレスに相応しくないタイトルだと思うので。でも、凄く楽しくなると思います。期待して下さい!」