なるか後楽園3連戦での新日本再開 テレ朝撮影解禁と社会的責任の間で
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から興行を中止している新日本プロレスが5日、「大会再開に関するオンライン会見」を予告した。6月9日(火)正午より無料配信される。
【🦁眠れる獅子がついに🦁】
新日本が大会再開について6月9日正午発表へ いよいよ無観客試合実施か#njpw #NJPWTogether #新日本プロレス
コロナ禍以降、無観客・有観客ともになし・・・仮に6月下旬実施なら実に4か月ぶり試合!!
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— カクトウログ📶プロレス/格闘技 (@kakutolog) June 5, 2020
6月1日よりテレ朝がドラマ・ヒーロー番組含む撮影を再開
5月13日にハロルド・ジョージ・メイ社長が動画で“社会的責任から無観客試合に関しても実施しなかった”旨を明かしていた。背景として新日本の撮影班がテレビ朝日であることも影響していると推察される。
どの局でも4月からの緊急事態宣言に伴い、ドラマやバラエティ番組のロケやスタジオ収録は見合わせとなっていた。加えてテレ朝では、「報道ステーション」富川悠太アナウンサーの新型コロナウイルス感染が4月11日に判明する。ワールドプロレスリングや新日本プロレスワールドの撮影班が動けなかったし、テレ朝関連施設が使えなくなった事例もあると聞いている。
ようやく5月30日、テレ朝は「厳格な対策を講じた上で、既に一部再開しているバラエティーに続いて6月1日以降、下記のドラマ及びヒーロー番組を含む番組の撮影も再開することといたしました」と報告している。これにより、新日本プロレスも撮影班が確保されよう。
後楽園は政府「全国的な人の移動を伴うイベント(プロスポーツ等)」に準じる
東京都のロードマップが6月1日よりステップ2に移行されることを受けて、DDTグループが都内・首都圏興行を本格的に開始する。
【👏注意しながらプロレス観戦👏】
DDTグループが「100名以下」で6/13都内興行再開 WITHコロナで6月突入#ddtpro #プロレス #緊急事態宣言解除
「連番で購入した場合も間隔は空いています」「大きな声で会話、応援等はお控えください。選手には拍手を」など
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— カクトウログ📶プロレス/格闘技 (@kakutolog) June 1, 2020
会場に「後楽園ホール」の名前はない。予定されていたDDT6・28後楽園昼興行には、このように記載されている。
政府による新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が全国で解除され、東京都のロードマップが6月1日(月)よりステップ2に移行されますが、施設側からの要請などもあり、DDTグループとして社内にて慎重に検討した結果、大会を中止とさせていただきます。
■DDT公式
イーファイトが取材した際の後楽園ホールの見解。後楽園ホールは政府が決めた「全国的な人の移動を伴うイベント(プロスポーツ等)」に準じているという。
(5月)29日、後楽園ホールに問合せたところ「6月15日まで休館、6月16日以降は行政次第だが、このままいけば7月9日まで無観客開催となる。しかし、(行政の)緩和条件によっては中止することもある」と話した。後楽園ホールは政府が決めた「全国的な人の移動を伴うイベント(プロスポーツ等)」に準じているという。それによると、段階的緩和のステップ3が始まる6月19日以降については、プロスポーツなどの、全国から人が集まるイベントは、例えば、 夜の街への外出等の感染リスクのある行動の可能性もあることから、無観客で開催することを求めるというもの。7月10日以降は段階的に集客が可能となる見込みだ。
■格闘技の聖地・後楽園ホールは6月15日まで休館、7月9日まで無観客の理由(イーファイト)
6月28日の後楽園ホール大会を検討した場合。
<政府の基本的対処方針(5/25時点)>
ステップ2:無観客※
ステップ3(7/10以降):5000人以下かつ収容半数※
※「全国的な人の移動を伴うイベント(プロスポーツ等)」に当てはめた場合
<都のロードマップ(5/26時点)>
ステップ2:100人以下かつ収容半数
ステップ3(6/19以降):5000人以下かつ収容半数
<判断>
6/28興行を行う場合、後楽園(政府方針に沿う)は無観客を要請、DDT(都ロードマップに沿う)は有観客を希望となって折り合いがつかず中止になったのではないか。
後楽園のスタンスからすれば、「6/16~7/9」期間に無観客大会の実施は可能。団体のスタンスからすれば、無観客試合での入場料なしがのしかかる。
<6/16以降の6月大会対応事例>
・DDTは6・28後楽園大会を中止して、6・28神奈川・鶴見青果市場大会(有観客)を開催。
・リアルジャパンは6・25後楽園大会を中止して、6・26特設会場大会(無観客でニコプロ生配信)を開催。
・全日本6・16、みちのく6・19、アイスリボン6・21、スターダム6・30の各後楽園ホール大会は中止または延期。
「6/16~7/9」期間に無観客大会を後楽園で実施できる団体。使い慣れており、かつ自団体にとっては小規模会場と認識できる団体。その最右翼は新日本プロレスとなる。
新日本にすれば、このタイミングで投資する意味がある。プロレス再開ムードを創出し、配信やテレビへとコンテンツ利用できる。「まずは無観客」というメイ社長発表済みのロードマップとも合致する。
ちなみに新日本は2019年、5月に3連戦、6月に2連戦、7月に3連戦の後楽園での連戦を実施している。
6月から現場復帰してきた撮影班、6月中旬以降の後楽園利用方針から、「6月中旬以降での後楽園ホール大会3連戦での再開」は可能性十分とみた。後楽園のカレンダーで現在空白となっている日程となるのか、もしくは他団体キャンセル日程に組み込まれるのか。
大会時期とステップ3移行タイミングによっては”有観客”ができる可能性も残されている。
実施は難しい? G1秋開催により決定した7月の7年ぶり北海道ツアー
中止が告知されている国内大会は6・6大田区大会まで。6・14大阪城ホール大会、7月の北海道シリーズ以降の中止アナウンスはない。
『SUMMER STRUGGLE 2020』
・7月11日(土)北海道・函館アリーナ (初開催)
※函館市では2012年7月16日以来、8年ぶりの開催・7月12日(日)北海道・苫小牧市総合体育館
※2006年7月14日以来、14年ぶりの開催・7月14日(火)北海道・帯広市新総合体育館よつ葉アリーナ十勝 (初開催)
※帯広市では2013年7月17日以来、7年ぶりの開催・7月15日(水)北海道・北海道立北見体育センター
※1998年7月9日以来、22年ぶりの開催・7月16日(木)北海道・湿原の風アリーナ釧路 (初開催)
※釧路市では2008年7月19日以来、12年ぶりの開催・7月18日(土)北海道・北海道立総合体育センター北海きたえーる
・7月19日(日)北海道・北海道立総合体育センター北海きたえーる■新日本公式
北海道における「新型コロナウイルス感染症 対策に関する基本方針」の言葉を借りると、6月上旬は「都府県・札幌との不要不急の往来は慎重に対応」とある。6~8月にかけて「観光は、振興局管内、道内全域、道外へと誘客の対象を段階的に拡大」となっている。
都内在住者がほとんどである新日本の選手・関係者が北海道で7月ツアーを組むことには、社会的コンセンサスは得られづらいのではないか。6・14大阪城含めて中止と思われるが、どうだろうか。