佐々木憂流迦が「素」で応じた囲み取材 プロレスは「嘘がきかない」もの
来年の元日決戦『NOAH “THE NEW YEAR” 2025』日本武道館大会にて中邑真輔との試合を控えた佐々木憂流迦。刻々と近づく中で、ノアから「中邑選手のインタビュー動画を受け、急遽報道関係の皆様に思いの丈をお話ししたいということで」との連絡が入る。しっかり時間を取って行われた9000字の囲み取材から“佐々木憂流迦”を感じてほしい。
(取材の前段となる中邑真輔&佐々木憂流迦公式インタビューはこちら)
素でやってない部分めちゃくちゃある。やっぱ頭で考えちゃうのが先なんで
■ノア ABEMA presents NOAH “THE NEW YEAR” 2025
日時:2025年1月1日(水祝)16:00
会場:東京・日本武道館
<スペシャルシングルマッチ>
中邑真輔(WWE)
VS
佐々木憂流迦
武道館への道を歩む中での手応えを教えてください。
憂流迦 手応えですか? 苦しんでますね。苦しんでいる状況ですね。
どのあたりが。
憂流迦 うーんと、心ですかね。俺、結構あれなんですよ、こういう取材の時も結構、いろいろ考えてきたりするんですけど、今日は全く考えてないです。ありのままで、その時に感じたものを感じとろうとしている最中です。
中邑(真輔)さんのYouTubeでもインタビューっていうのもご覧になられますか?
憂流迦 見ました、見ました、もちろん。すぐ見ました。
それを見て率直に思ったこと、感じたことってことは?
憂流迦 すげぇ『言ってくれるなぁ』というのは思いましたね。もうなんかこう、感じていることを、リングの上で照らし合わせる前に、もう全部言ってくれるから。まあ『ありがたい』っていう気持ちもありながら、やっぱ、なんて言うんですかね、まだその足りてない部分をひしひしと痛感しているというか…感じはします。
世間的な評価ではデビューしてから1年でこれだけ驚異的に進化したというように見られ方もあると思うんですけど、憂流迦さんの中ではやっぱり自分に足りてないものっていうものがあって、それを中邑さんに見透かされてたみたいな。
憂流迦 もう全部見透かされてるでしょうね。それは間違いないんでしょう。だから、まあでもだからこそ今この時、やれる時なんで。もっともっとこう…やんなきゃなぁと思いますけど。
『甘やかされてんじゃないのか』という言葉も(中邑から)ありましたけど。
憂流迦 何も言えないですね(笑)。そこはもう、何も言えないですね。
『このまま平行線を続けても、だらだら続けてても望む未来はやってこないんじゃないの?とは思います』とも言われて…。
憂流迦 感じてるんですよ。やっぱりその、感じているところをズバズバ言われてたので。だからやっぱこの何て言うんですかね。この時、何でしょうね。もうなんかもっとやらなきゃなっていう時なんだろうなっていうのは思ってますけど。
具体的に言うと何をやらないといけない。
憂流迦 具体的に…どっちかっていうと一番苦手にしてきたところなんで。僕はすごく苦手なところなんで、そこをどうやって突き破れるかっていうところですね…なんかあんまり具体的じゃないですね。
まあでもこれもまたその中邑選手との言葉のやり取りっていうのもプロレスの一部だと思うんですけど、中邑選手から明らかに仕掛けてきている部分ということで、ここで何を返すかっていうのも多分試されてるんじゃないかなと思うんですけど。どうですか。
憂流迦 いやーでも、生きるか死ぬかを言ってた部分でありますけど、まあもう『死ぬ気でいきますよ』としか言えないです。
プロレスラーとか格闘家とかいう枠を取り払って素で来たんで来たらいいんじゃないか?っていう言葉は響いたってことですか。
憂流迦 響いた…響いたのは全部響いてるんですけどね。まあでも、何て言ったらいいのかな。もう格闘家、プロレスラーである前に、本名・佐々木憂流迦ですけど佐々木憂流迦の部分はありますし、もう自分の持っているところを、やっぱりこう大きくしていかないとね。そこでしかぶつけられないんで。そんなハリボテの側(ガワ)のところなんてペシャーンってやられちゃうと思うんで。そこの部分をいかにしっかり見つけられるかなって気がしますね。はい。
今おっしゃってた苦手な部分というのはどういうことですか、具体的に言うと。
憂流迦 具体的な部分は…まあ、その僕の何て言うんだろうな。本当のところみたいなところを出すことに対しての抵抗みたいなものが、やっぱり僕が持ってたんですけど。ずっと側でやる、どっちかというと側でやる人間だったんで。そこの部分ですよね。そこの部分が…やっぱどっかでセーブしちゃったりするんで。そこしっかりタガを外したいなっていうのは思ってますね。
本当のところってどういうことですか。
憂流迦 まあ、例えばネガティブな感情だとか負の感情もそうだし、やっぱこう1個かぶせて相手に伝えたりもするんで、そういうとこも全部出るんですよね、やっぱり。
その素の佐々木憂流迦でやってないところもあると。
憂流迦 素でやってない部分めちゃくちゃあるんじゃないですか。やっぱりこうした方がいいだろうなって、やっぱ頭で考えちゃうのが先なんで。それやっぱもう取っ払って、子供に戻った気持ちでやっぱり剥き出しでいかないと通用しないんですよね。
中邑真輔には。
憂流迦 そりゃそうだと思いますね。
これまでの相手には通用したんですか。
憂流迦 うーん、でもどうだろう。ここでなんか1個、変わるような気がしますね。今までのやつが悪いとかじゃなくて、今ここ、僕は今必要だと思ってるから、それが必要であってやろうと思ってることなんで。だから今までのやつが悪いとは思ってないんですけど。でも今ここは必要だなと思ってます。
中邑選手の言っていることが挑発というかお説教のところがある。関係性があるぶん親身に言ってる感じがあったんですけど。
憂流迦 感じますけど…でもやっぱり厳しさも感じる。
彼自身が憂流迦さんと同じように鳴り物入りで入って、大舞台が用意されていくというところがあって、その辺のこともなんかその自分に重ね合わせるような印象が。
憂流迦 どうなんですかね。でも中邑真輔は中邑真輔なんで。僕は僕なんで。そこは別じゃないですか。かぶせてるような気もあんまりしないけどなぁ。どうですかね。
少年時代の初めて会った話から。
憂流迦 そうですね。懐かしいですね。だってすげぇ前でしょ、10何年前。
憂流迦選手はプロレスに転向しても普通の新人じゃないじゃないですか。そういう意味で周囲が多少こう気を使いすぎてるみたいな部分って感じることって。
憂流迦 感じますね、それは。そういった部分でもそうなんでしょうね。と思いますね、はい。
じゃあ憂流迦選手的にはもう気をあまり使わずにバチバチ来てほしいみたいなことっていうのはあるんですか。
憂流迦 うーん、対人に対してもそうですけど、自分自身もそうですよね。多分そこで甘えてる部分もあるんじゃないかなと思ってるんで。
先ほど自分の持ってる部分でしっかりいかにぶつけられるかということもあったと思うんですけど、今、総合格闘家時代に得意としてたスリーパーを封印してる。
憂流迦 そうですね。
…状態ですが、そこのバランスについてどうお考えですか。
憂流迦 バランス?
自分が得意として持ってるものをプロレスではそこを1回封印したが。
憂流迦 そうですね。まあでもそのプロレスを、何て言ったらいいかな、プロレスの例えば技とか技術的なところもそうだし。その試合に向かっていく、試合をすることっていうのは、それは自分自身は伸びてる部分だと感じてるんですね。だから、その格闘技の技術を使わずにプロレスの技だけでその試合を成立させるっていうのは、自分の中での技術がすごく上がってるような気はしますけど。またそこの部分しかない部分がたった今、必要とされているっていうのは強く感じてるので。
どっちかっていうと行ったり来たりっていうか。
憂流迦 いやもうそれはもう変わらずだと思います。やっぱりその技術的な部分っていうのは、はいジャーマン明日めっちゃ上手くなりましたっていうのはないんで。それはもうほんと積み重ねでしかないから、それは毎回毎回技術的なことは変わらずにずっとやり続けることで。そんでもその気持ちの部分だったりとか、そのしっかりそこを出してくっていうとこに関しては、それは自分…なんて言ったらいいのかな、もう本当にやらないと変わらない部分なので。もう本当に『ああ、ここまででいいや』ってなってるところがもうそこまでしか全然行かないし、もう超えれないんですよ。だからもうそこが今めっちゃきつい。正直めちゃくちゃきつい。辛い部分ではありますね。
ジャック・モリスとかにこう…。
憂流迦 ジャックの試合はだから良かったのは良かった。僕の中では感謝したいッスよね。ああいう汚いことされて、ちょっと腹立つことをされて、やっぱりそこで、やっぱちょっと心を刺激してくれた部分はあるから、あれはジャックには感謝したいです。もう、やりたくねぇけど。
あと重要なことがあって、先週の(WWEでの)『SMACKDOWN』。
憂流迦 見ました。
中邑真輔が変化して。
憂流迦 あれどうなるんですかね(笑)。あれはどうなります? どうなるんですか? あれで来ます?
わからないです。教えてほしいくらいです。
憂流迦 そこがめっちゃ気になるところではありますよね。だって全然違ったじゃないですか?
違いましたね。
憂流迦 そこは気になりますね。
佐々木選手としては変身した中邑で来てほしいですか。それともその前の中邑で来てほしいですか。
憂流迦 どっちでもいいと思うかもしれないですね。なんかそこは自分の心の準備次第なんで、多分どっちでもいいかな? ちゃんと僕の心剝きだしていればどっちでも(受け)取れると思うんです。しっかり 100% 受け取れると思うんで。そこはどっちでも。
今おっしゃった心のところを出すというところで、それがちょっと苦しいと思い始めたのって、いつ…デビューしてどれくらいの時期だったんですか? それともつい最近のことですか?
憂流迦 最近は…いやでもいつぐらいかな。3か月前ぐらいかな。
N-1の頃くらいですか。
憂流迦 N-1のちょっと前かな。ちょっと前ぐらいには必要だと感じてて。で、そこのトライは結構やって、「いい時」「悪い時」っていうのもあって、トライアンドエラーで。まあでもなんか特に最近。1月1日決まって急速にこう必要になってきている部分であるんで。より多くなりましたね、そこの部分に対してのトライが。
世間に俺、その『憂流迦、勝つかも』みたいに思わせようとは思ってないなぁ
失礼な質問かもしれないんですが、すごく勝負論(勝敗の行方への関心)が見つけづらいんですよ。この試合って。
憂流迦 はいはいはい。
この1か月間で憂流迦選手がどこまでその勝負論を高めていくか。我々マスコミもそうだし、もちろんファンもそうなんですけど。その部分で感じてるところってありますか?
憂流迦 感じてるところ。
あるいは自分でそれをどうしなきゃいけないとかいう。こういうトライをしていこうとか。
憂流迦 トライをしていこう? いやでも、トライをしていく…。
そこ率直に『これ憂流迦勝つぞ』っていう期待感を持ってチケットを買ってくれるファンがどれぐらいいるかっていうところが、実はすごい勝負だと思うんですよ。当日よりもね。この1か月間が憂流迦選手にとってのすごい勝負だと思うんですけど、その見方とはちょっと僕はちょっと穿ってますか、違いますかね。
憂流迦 いや、どうなんだろうなぁ。はっきり言って(憂流迦は)プロレス1年目で『まあ中邑真輔が勝つでしょ』って人が圧倒的に…僕でもわかります、多いっていうのは。まあでもここで俺が勝つぞって。しっかりぶっ飛ばして勝ちますみたいなのも、俺は違うと思うんだよなぁ。闘いだからね、しっかり勝ちますけど。勝ちに行くけど、しっかり。自分の持ってる全てを出して爆発させたいと思いますけど。今感じてるのは単純に勝ちたいっていう感じじゃないんで。難しいな。世間に俺、その『憂流迦、勝つかも』みたいに思わせようとは思ってないなぁ。だって俺、誰しもそうだと思うけど、全員は勝ちに行ってるわけじゃないですか、試合っていうものを。そこでね、誇大して勝ちます勝ちますなんて(そんなコメントは)やってないな。勝ちに行きたいからこそ、今のこの心の部分の準備の部分もしているわけで。ま、だから、それが 1 月 1 日の試合前とかに、ちょっとでも垣間見えたら、思うかもしれないですよね。そこの心の部分だとか、その爆発力的なところがある種感じれたら思うかもしれないですよね、お客さん側は。まあ、もう(残された)大会数も少なくなってきますけど、まあでも一つ一つね、それは出したいですよね。まあでも俺にしてみればそこかもしれないですね、キーは。今のこの、別にぬるっとやってるわけじゃないけど、そこじゃなくて『あっ、すごい爆発力だな』みたいなところ。やっぱそれはやっぱり、もう『心の開放』だと思うから。そこの部分を見せたいですね、1 月 1 日の前に。少しでも見せれたらそう思ってくれるんじゃないですか。
心の開放ですか。
憂流迦 心の開放ですね。爆発ですね。
それだけすごく知性があって、ご自身を冷静に見てらっしゃるじゃないですか。
憂流迦 いま冷静じゃないんですよね。
冷静じゃない? 開放しなきゃいけないというように(冷静に)見ているわけじゃないですか。
憂流迦 うん。
そこをどうすればいいのかというのは、そこ悩んでいるわけですよね。
憂流迦 悩んでるっていうか、やること決まってて。まあでもだからこそ今、結構、心が敏感になっちゃってて、結構、情緒が安定しないっていうのがありますね。
そういう状態とか、あと今日今まで話してたことって、その真輔選手がこの間の VTR から気づくことが多かったのか、それとももうその前からずっと考えてて。
憂流迦 前から考えちゃう、考えてたんですけど。でも焦りはめっちゃあります。今、そのインタビュー見てもそうだし、間に合うのかっていうところがすげえ思ってますよ。間に合わせますけど。
開放…その心を開放すると、試合の内容が変わってくるのか、それともプロレスラーとしての立ち振る舞いみたいな部分が大きく変わるのか。
憂流迦 全部変わるんじゃないですかね、多分。全部変わるような気がしますね。
それを自分でも元日にこう闘ってみて初めてわかるみたいなところもある。
憂流迦 その前に出したいとは思いますけど。果たしてどこまで出せるのか…っていうところですね。
大先輩からのインタビューに対して舐めんなよみたいな怒りはありますか。
憂流迦 怒り。俺、これ思ってるんですけど、ずっと思ってるのは、その先輩とかも関係ない、尊敬してるとか関係ないんですけど。ただ僕ってあんまり、なんだろう、その心がグワって動くことってあんまりないんです。こと格闘技においてはね。闘いにおいては動きますけど。こう日常とかでそういうこと言われても何も思わないんですけど、最近特に感じてきてて、今もちょっと心動いてるんですけど、こう話をされてて(笑)。そう、だから、まあそういうの、ふざけんなとかうるせーとか、なんかそういう風な感情が出たら、多分受け入れるでしょうね。今これからね。まだ出てきてないんですよ、そんなに。出てきてないんですけど。それがもしかしたら当日かもしれないし、顔見た時かもしれないし、それはわかんないです。まあ受け入れる準備できてますね。まあ、でも僕は常々、先輩・後輩はそこには関係ないと思いますね。ムカつくものはムカつくじゃないですか。きっとね。
今までやっててムカつくことって言うのは。
憂流迦 あんまりねぇなぁ。あれ、ありますムカつくこと?
毎日のように。(別記者)格闘技で負けるとムカつきますか。MMAとかで負けると。
憂流迦 ムカつくというか、俺、『自分が悪いな』って思うんで。そことここ直そうって。結構なんかどっか 1 個冷静でいちゃう部分があるんですよ。これって結構、弊害で。これいらない部分だと思ってんだけど。
プロレスでもうまくいかないとか自分のせいで?
憂流迦 うん。だからその解釈も正しいけど、そのムカついた時に 100% ムカつくって…したい、今。だから逆にこう疲弊する、疲れる。
そこが心の開放につながる?
憂流迦 つながるんじゃないかなと俺は思ってるですけどね。なるべく心は剝き出しでいたいですね。
真輔さんがね『ごちそうだな』って思ってくれる状態には持っていきたい
冒頭のところで、あの中邑選手の『お前、何ができるんだ』っていうところに、なかなか反論しづらいっていう言葉があったんですけど、そうは言っても 10 年以上の格闘技経験だとか、ノアでの経験、中邑選手にはそんなにない経験もあると思うんですけれども、こういうところはやっぱりコアにして対抗していきたいというようなところはありますか(カクトウログ)。
憂流迦 対抗していきたい部分ですか。そうだなぁ…何ができるっていうのは、その証明は試合でしかできないですよね。まあでも。そうだね。何ができる? 何ができますかね? そこだけの部分じゃない気もするからね。なんか今、あんまりなんだろう、言葉にしなきゃいけないんだけど、言葉にしたくない気持ちも今すごくあって。なんかこう、何だろう、安易になっちゃうんですよね、すごく。その言葉にしちゃうことが。俺、これとこれをやるよ…これね、難しいですね。言葉にしなきゃいけないんだけどさ(笑)。でももう何だろう。もう完全に試合をね、もう本当に、試合を見てほしいなって思うんですけど。試合でもう全部やります。もう全部もうぶつけます。中邑真輔に。そこはそうなんだけど。難しいね、これね。何だろうね。言葉にいつもするんですけどね。つらつらしゃべるんですけどね(笑)。逆になんかこうあんまりつらつら言うのもイヤだなぁ。
中邑真輔との試合はよくある『ぶっ倒すぞ』とかそういう言い方では臨めない試合だと。
憂流迦 臨めないですよ。全然。『ぶっ倒します』っていうだけじゃないですもん。
こういう場を設けられるのも、ちょっと苦しんでる。
憂流迦 これ本当申し訳ないですけど、マジでそうなんです(笑。「急遽報道関係の皆様に思いの丈をお話ししたい」で集まった媒体陣も憂流迦の素の対応に苦笑い)。マジでそう。本当に。先日(ABEMA番組の)『NOAH TIME』の撮影がありまして、マジで嫌で。もういいよって思ってたんですけど。ま、でも本当、でもやっぱその1月1日にいろんな人に来て欲しいっていう気持ちは確かにめちゃくちゃあるし。ただやっぱり、その真輔の前に立つことにすごく集中したい。というか、使いたい気持ちが強いんですよね、やっぱり。そこに対しての、やっぱりなんだろうな、心が動いてしまうこと。なんか、それ以外の部分で結構バーってなっちゃうのが今、結構、苦しい。苦しいですね。まあ、でも何ができますか。考えちゃいますね。何ができるかね。でも、きっと何て言うんですかね、真輔さんがね『ごちそうだな』って思ってくれる状態には持っていきたいですけどね。本当に。『おお、ごちそう来たぞ』とリングで思ってほしいですけどね。
MMA、プロレス含めて、試合前にこういう問いかけというか、謎かけというか、そんなことを受けることってなかったですかね。
憂流迦 謎かけはあんまないですね。総合の時代は謎かけはあんまりないですよね。そうですね。
ご自身の中で真輔vs.グレート・ムタのときのような、そういうアートみたいなものが自分vs.真輔で描けるのかみたいな不安はありますか。
憂流迦 ムタ真輔と同じやつはできないでしょう。多分無理だと思います。今の自分じゃ無理でしょ、絶対。まあでも目標にはしてますけど。そういうなんて言うんだろうな、その僕の心は動いたみたいなところをしたいっていうの目標でありますけど、1月1日がそうなのかどうかなんて全然考えてないですね。それよりも、自分自身やることやんなきゃ多分いけないんで。集中する方の方が大事ですよね、多分ね。いや、でもほんとここの心の部分がちゃんと納得いくとこまで持っていけたらねぇ、めちゃくちゃ強くて、めちゃくちゃ良いごちそうになると思いますけどね。まあ、食事に食われることありますからね、食う側がね。
この複雑な心境を簡単な言葉で(表すと)。
憂流迦 無理でしょ(取材会場笑い)。そんなぁ…。
迷いとか葛藤とか。
憂流迦 『葛藤』かな。葛藤がいいかも。葛藤が一番合ってるかもしれないですね。葛藤が抜けた先は…滾るんじゃないですか、多分。とは思いますよ。『滾る』っていう言葉がね、ああなるのかな、確かに。
中邑選手も滾るまでにキャリアを要しました。
憂流迦 ありましたねぇ。『滾る』っていうそこのワードがなかったじゃないですか。なかったでしょ。そこにたどり着くまですごかったでしょうね、葛藤が。おそらく。
10数年、中邑選手は。プロレス界の新語みたいになってましたから。
憂流迦 めちゃくちゃ的を射てますよね。
そうですね。今でも使われてますよね。
憂流迦 この葛藤の先にね何があるかですよね。ずっと考えちゃうな(笑)。何ができるかのワードがめっちゃ考えちゃうなぁ。
1年前プロレスでこんなに葛藤するとは思ってましたか。
憂流迦 思ってないですね。思ってない。
ワクワクした気持ちだけ。
憂流迦 楽しい気持ちばかりですよね。
何ですか、プロレスって。
憂流迦 何ですかね。何ですかね。何だろうね。嘘がきかないんじゃないですか。嘘って言い方よくないけど、なんかこう…わかんないですよ、いろんなレスラーいるし、いろんな求めてるものもあるし、正解なんてないけど。僕が望むところはそこですね。どういう風にその、見る側がどう受け取るか知らんすけどね。わかんないですけど。
それは中邑選手が素の憂流迦で来いって、まさにそこじゃないですか。素じゃないですか、プロレスって。だから嘘がつけない。ワードで、共通項で言うと。
憂流迦 そうすね。あとはやっぱ爆発じゃないですかね。そんな気はしますね、感情の。
憂流迦選手の持ち味で、打撃・投げ・グラウンドのコンビネーションで隙をついて勝ちに行くっていうところがあると思うんですけど、それはやっぱり心の準備が伴うと、もうワンランク上の組み合わせが見せられる…(カクトウログ)。
憂流迦 そこに対してはマジでわからないです。だって(技を繰り出す時間帯は)冷静でいないといけなかったとこじゃないですか。爆発していきすぎたら、だってダメじゃないですか、総合格闘技はね。何だろう、そこにむずいですね。まあでもあんま考えてないです。もう体にまかせちゃおうと思ってるんですけど。
気持ちと技術がシンクロするのか、別々なのかがわからないということでしょうか(カクトウログ)。
憂流迦 まあでも体に染みついてるものなんで、技術は。むずいですね。
もう一つだけ、インタビューの中で『今までの価値観がぶっ壊されるくらいのプロレスラーを目指す』という言葉がありましたけど、どういうところをぶっ壊すっていうことをお考えでしょうか(カクトウログ)。
憂流迦 どうなんだろうな。僕が感じた…まあでも簡単に言うとほんとすげえなってことですよね。ほんとすげーな、これって本当すごいなって思う時って、なんかもう感動してしまう。心が本当に。だから僕はそう思ったんで、プロレスに。それは常々目指すとこなんじゃないですか、多分。まあもう、なんかそういうのも今あんまり考えてないですけど。
今の時点の憂流迦選手から見た中邑選手って、敵ですか、それとも超えるべき壁なのか。どういう存在に映ってますか。
憂流迦 超えるべき壁? 中邑真輔ですねぇ。中邑真輔は中邑真輔です。闘う相手であり。真輔は真輔です。超えたいって思ってるかって言われたら、そりゃ超えたい。もう自分の心的に超えたい気持ちがある。けど敵というか相手、闘う相手とも認識はあるし。今、敵で、すげーもう絶対もうぶっ潰してやるみたいな、そういう気持ちではない。ただ、しっかりと勝ちは絶対に行くと思う。もう何だろうな、あーでもそういった意味じゃ、今、中邑真輔が考えている佐々木憂流迦を超えたいッス。向こうが考えてる佐々木憂流迦を超えたい。超えた上で勝ちたいですね。ある種、それは超えることになるんじゃないですか。
(対戦カード/チケット情報)ノア ABEMA presents NOAH “THE NEW YEAR” 2025 2025年1月1日(水祝)日本武道館
■ノア ABEMA presents NOAH “THE NEW YEAR” 2025
日時:2025年1月1日(水祝)16:00
会場:東京・日本武道館
【発表済み対戦カード】
<スペシャルシングルマッチ>
中邑真輔(WWE)
VS
佐々木憂流迦
<GHCジュニアヘビー級選手権試合>
(王者)ダガ
VS
(挑戦者)Eita
※第56代王者、2度目の防衛戦となります。
ABEMA presents NOAH “THE NEW YEAR” 2025
・日程:2025年1月1日(祝・水)開始 16:00/開場 14:30
・会場:東京・日本武道館
〇小中学生入場無料!
〇高校生シート 2,000円販売!
※どちらも当日のみ対応となります。
・大会チケットは絶賛発売中です。
アリーナS席は残りわずかとなっております。
良いお席はお早めにお求めください。
取扱プレイガイド、大会詳細はNOAH公式サイト
(https://www.noah.co.jp/)にてご確認ください
・本大会は「ABEMA PPV」にて全試合独占生中継いたします。
配信日:2025年1月1日(水)
PPVのURLはこちら https://abe.ma/48OURmB
【2025.1.1東京・日本武道館大会 チケット販売所】
■e+(イープラス)
・Webサイト : https://eplus.jp/sf/word/0000001320
パソコン&携帯にて予約→セブンイレブン全店、ファミリーマート各店頭にて購入可能
■チケットぴあ
【Pコード=594-150】
・Webサイト : https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=11027339
・セブンイレブンでは店頭端末での直接購入も可能
■ローソンチケット 【Lコード:30124】
・Webサイト : https://l-tike.com/sports/mevent/?mid=111745
・ローソン、ミニストップ店頭ロッピーにて購入可能
ローソンチケットに関するお問い合わせはこちら : https://l-tike.com/contact/
■NOAH TICKET SHOP
・URLはこちら → https://noahticket.stores.jp/
■後楽園ホール5階事務所 03-5800-9999
■International ticket sales for, Nippon Budoukan, January 1, 2025
・URL → https://ib.eplus.jp/noah_the_new_year2025