スペインで女子プロレスの魅力を伝える RCW Spainカルロス・ガスコさん
RCW Spain 12・16バルセロナ大会を手がけるプロモーター、カルロス・ガスコさんが来日、カクトウログからのインタビューに応じた。スペインで女子プロレスの魅力を伝える、その活動内容とは?
(12月4日、ものぐさや新宿御苑前店にて収録)
12・16バルセロナ大会 RCW Season Finale 2023
RCW Season Finale 2023
12/16/23, 6:00 PM – 12/16/23, 8:30 PM
Casinet de Hostafrancs – Carrer del Rector Triadó, 53, 08014 Barcelona, España
出場日本人選手:彩羽匠、ウナギ・サヤカ、桃野美桜
バルセロナ中心に自国のみで大会を開催。2016年には紫雷イオ・宝城カイリ・岩谷麻優を招聘
記者マイケル・マルティネスさん(左)を伴ってカルロス・ガスコさん(右)が来日。日本には1週間滞在、10日にはスペインに戻るとのこと。慌ただしく12・16バルセロナ大会へと向かっていく。
カクトウログ 「RCW プロレス」で検索すると米国団体RCW(2009~2012年に活動)が出てくるんですが、関連はあるのでしょうか。
カルロス・ガスコさん たまたま同じ名前の団体があったようです。関係はありません。間違って連絡が来ることもあります。
カク 大会はスペインが中心ですか。他の国でもやることがある?
ガスコ 現在のところスペインだけで開催しています。中心はバルセロナとなります。将来的には日本ですることにも興味がありますが、自分たちが単独ではできませんので、これは自分が勝手に思っていることですが、長与千種さんのマーベラスさんとそういう相談をしたいなぁとは思っています。マーベラスさんとやりとりができる関係にあります。アメリカなどの他国でもやってみたいです。
カク 男女合同なのか、男女それぞれの大会をやっているのか?
ガスコ RCWでは私の考えで女子プロレスだけを始めました。男子も選手は知ってますし見てはいますが、現在は女子プロレスをやっています。他のほとんどが男性ばかりの団体なので、女性の活躍の場だったりとか、華やかさに私は注目しています。
カク どれぐらい1年間で大会を開催してますか?
ガスコ 1年に4~5回、バルセロナで開催します。ただバルセロナ外で開催することもあります。
カク 12月16日にバルセロナ大会に日本人3選手が出ますが、日本のプロレスに興味を持つきっかけはどのような?
ガスコ スペインには女子プロレスというものがなかったから、やってみようと思いました。何がいいかなって探していたら、日本の女子プロレスがとてもよかったんです。2015年に志田光、2016年にヨーロッパツアーで紫雷イオ・宝城カイリ・岩谷麻優、2019年に山下美優・伊藤麻希、2020年に白川未奈。コロナ禍を挟んでまた名前を言った人たちに来ていただいて活動を続けています。
I still remember when @shirai_io @KairiSaneWWE and @MayuIwatani visited Spain in 2016 on the Stardom tour. They gave 100% and gave us a lot of happiness and a great show 😻✨✨@RCWSpain pic.twitter.com/KkqAuu2gnO
— 😈🇪🇸紫雷イオIYOSpanish🇪🇸😈 (@Shirai_ioSpain) July 27, 2021
#ANNOUNCEMENT | Main event for Sunday September 22nd is set; Maki and Miyu will team up representing @tjpw2013 against @holidead and @DelaRosaMaria0 in an international tag team match at #JapanWeekend in Madrid. See you there! pic.twitter.com/NQUd3bYqxs
— RCW Spain (@RCWSpain) September 4, 2019
MATCH ANNOUNCEMENT | Saturday's main event is set for @Japan_Weekend
featuring the Joshi idol brought by the mismisima mano de dios @MinaShirakawa
vs UK wrestler sensation @nightshadepw, cannot miss it, it's gonna be HAWT! #rcwspain #wrestling #japanweekendmadrid #tjpw pic.twitter.com/TnxTpd4D8i— RCW Spain (@RCWSpain) January 18, 2020
ガスコさん「自分たちが一番であるために、何かを見つけたらすぐ修正するようにしています」
ガスコ スペインの外の人も多く日本人選手出場の大会を見に来てくれるんですよ。プロレスリングEVE(Pro-Wrestling EVE)の人たちともなかよくしていて、ヨーロッパで同団体とウチだけが日本人を招聘してショーを開催しています。
カク RCWは複数のプロレス団体とお付き合いがあるようですが、特にトラブルなく運営できてますか。
ガスコ 問題になったことはないです。違う団体間で闘うことはNGになることがあるくらいです。ヨーロッパの選手を日本人選手と闘わせることが多いですね。
カク 日本には中継されているんでしょうか。
ガスコ YouTubeで配信していて、僕たちもお金をかけているものはないです。
カク 12月16日の大会も?
ガスコ 提携しているマーベラスさんとこれからの相談ですね。
カク プロレス団体は他国にもいろいろありますが、手本にしている団体はあるのでしょうか。
ガスコ ありません。1999年からプロレス界で働いていて、WEBページでコメントを出したりとかで経験を積んできました。他の会社がやっている“悪いこと”はしないようにしているけれども、お手本にするということはしていません。自分たちが一番であるために、いつもふり返りを大切にして、ずっと「よくしていく」ことをトライ&エラーを繰り返しています。観客のみなさんに満足いただけるように、何かを見つけたらすぐ修正するようにしています。パーフェクトにやっていくことが好きですね。
カク プロレスを見るきっかけとなるような憧れのプロレスラーはいましたか。
ガスコ 1980年代アメリカのプロレス、WWEを見ました。すごく好きになって、それが趣味になりました。
カク 特に注目している選手はいらっしゃいますか。
ガスコ AEWの志田光です。1回目初めての日本人としてバルセロナに呼んだんです。また呼びたいですね。山下美優ともなかよくさせていただいてます。スターダム選手は僕の力ではまだ呼ぶことはできないけど、自分が呼びたい選手はたくさんいますね。
日本のファンと接点が持てる場所ということで、ものぐさや新宿御苑前店に連絡が入ったのだという。僭越ながらカクトウログにてインタビューをさせていただいた。海外からプロレスのプロモーターが来るということで、この日はプロレスファンの常連客も多数駆け付けた。
二人は日本ならではのグッズや紙テープ(投げやすいように巻き直されたもの)に興味津々。通訳を交えながら交流を図っていた。日本の女子プロレスにたどりついてくれたことが嬉しいし、やはりプロレスの魅力は万国共通なのだと実感できた。
印象に残ったのは、大会をよりよいものにしておこうという姿勢だ。「観客のみなさんに満足いただけるように、何かを見つけたらすぐ修正するようにしています」ということを当たり前にやっていることが印象に残った。こうした積極性による信頼感が、継続的な日本人レスラーの招聘につながっているのではないか。大会の成功と団体の発展を期待したい。