飯伏幸太「人生唯一の後悔だった」 丸藤正道とシングル1・2有明アリーナ
2024年1月2日(火)有明アリーナ大会で丸藤正道とのシングルマッチが決定した飯伏幸太。公式インタビュー(前編)が到着した。過去2回、シングルマッチでの対戦が決定しているのにも関わらず実現しなかったこの闘い。それから10年以上の時を経て改めてこの一騎打ちが決定したことに関して飯伏幸太の本心はどういったものなのだろうか。
(公開動画)最初で最後【飯伏VS丸藤】実現!すれ違い続けた12年「久々にワクワクしてる」2度逃したシングルの機運。デビュー当時に焼き付いた三沢さんとの記憶も告白!1.2有明チケット発売中&ABEMA無料生中継
本インタビューはNOAH公式YouTubeに公開しておりますので、是非ご視聴下さい。
最初で最後【飯伏VS丸藤】実現!すれ違い続けた12年「久々にワクワクしてる」2度逃したシングルの機運。デビュー当時に焼き付いた三沢さんとの記憶も告白!1.2有明チケット発売中&ABEMA無料生中継
飯伏「みんな天才とか、丸藤さんの閃きは凄い!とかだったけど…丸藤さんは努力の人だと思った」
【飯伏幸太インタビュー】
——12.2横浜武道館大会で、改めてNOAHのリングに上がって感じた事を教えてください。
飯伏幸太「僕が出ていた昔のNOAHのリングの景色とは全く違った。日本のリング自体上がるのが久々というのもあるけど、なんか違う風景だったなという」
——過去、NOAHのリングに上がったこともありますが、改めてその当時のことを教えていただけますでしょうか?
飯伏幸太「NOAH主催のディファカップというのがあって。各団体が出てるから実際のNOAHじゃないんだけど、リングはやっぱりNOAHだからNOAHなのかな。そこでね、タッグトーナメントを行うっていう。それが2005年の5月。僕がデビュー10ヵ月かな。そこでね、1戦目にKUDO&飯伏組vs KENTA&丸藤組っていうね。ここで初。丸藤さんとデビュー8カ月目で絡んでるんだよね、2005年に。もうペーペーもペーペー。ペーペー中のペーペー。DDTの中でも一番下っ端だった。一番若手だったんじゃないかな。で、抜擢されて。やっぱりそこでその試合があったから。多分ディファカップで爆発してくれた。飯伏幸太を広めてくれた、と思っている。やばいインディーのやばい新人がいるぞって。その時の丸藤&KENTA組っていうのは、多分キャリアが5、6年目なんだけどもう絶対関わりようがない2人だと思っていたし、もう当時“丸藤さん”だったから。この人は有名になるな…いや、もうなっていたしトップになる人なんだなっていうオーラを放っていた。その人と当たれていることがありえない。現実味がない感じ」
——当時の丸藤選手との対戦についてはどのように感じていましたか?
飯伏幸太「人にコントロールされるというのを初めて味わった。KENTAさんとは全く違って。KENTAさんは“ド”ストレート。ガッツリ来る感じ。真っすぐ直球がガンガン来る感じ。でも丸藤さんは、上手く転がされているなっていう感じがした。その感覚になったのは初めてだったかな。最初から飲まれているけど、空気には飲まれているんだけど“絶対飲まれない”って思ってやっていた。けど飲まれるんだよね。
1年半ぐらいたって2007年に、日テレ杯のタッグリーグがあったんだよね。ここでまさかの丸藤さんと組むっていう。丸藤&飯伏組っていうので、リーグ戦決勝まで行ったのかな。これもね、自分の中の隠れベストバウトの1個で、今でも覚えている。丸藤&飯伏組vsKENTA&石森組っていう。そこでも丸藤さんの絶対的安心感と、ミスれないっていうダブルのプレッシャー。ミスれないけど安心感がある。ダブルのプレッシャーじゃないな…プレッシャーと安心感というよくわからない状況。でも絶対にミスれないから。そして絶対自分が一番目立ってやろうという部分も出ていたし。ミスれないし、なんならこれがもうチャンスだし。こんなチャンスもうないし。
あとそこで人生初の巡業というものを味わわせてもらったんですよ。2週間ぐらい各地を回る。あ、これがメジャー団体の巡業というものなのだと。今でも覚えているね。バスに乗って移動して各地にホテルに泊まってまた次の日試合があって。本当に放り投げられたから。ポツンと一人。もうテレビで見たことある人ばっかりで。一番後ろに三沢さんいたのかなぁ…。いやもう(背もたれに)背中付けないっていうね。バスの最前列で。椅子の背もたれに身体を預けられない。(——緊張で?)うん、それで大阪まで行ったの覚えている。一回も(背中)つかなかった。ピキ!ってなった。でもそんなの関係ない。着いたら試合だから」
——三沢選手と対戦した時のことを教えてもらってもよろしいでしょうか?
飯伏幸太「僕らが先に入場したのかな?とにかくね、スパルタンXで俺もう爆発したのよ、頭が。心の中では、敵なんだけど三沢コールしていたから、自分の中で。でも三沢さんと試合で当たるとは思わなかった。それがまさかのね、(試合)序盤から三沢さんと当たることになり。で、三沢さんと言えばエルボー。これはもうエルボー行くしかないと。もうエルボー連打したよね。できるだけ、できる限り連打して。その返しの1発のエルボーで(記憶が)飛んだ。飛んだんだけど…だから1発しか受けてないと思ったの、エルボーを。でも映像を観返したんだけど、4回くらい受けていたんだよね。(記憶が飛んだ)その後もまた向かって行っているんだよね、エルボーで。それは無意識、本当に。記憶がない。で、またエルボー食らってんだよね。でもまだ行っているんだよね。たぶん3、4発受けている。あれは興奮したな。いやもうスローモーションで、(エルボーの軌跡を表しながら)うわぁーNOAHだ、三沢さんだ、NOAHだ、三沢さんだ、NOAHだ!だよね。あのドーン!は忘れられない」
——では丸藤正道選手の印象をお聞かせください。
飯伏幸太選手「みんな天才とか、丸藤さんの閃きは凄い!とかだったけど、僕自身の抱いていた丸藤さんは全然そういう感じじゃなくて。丸藤さんは、僕は努力の人だと思った。多分常にプロレスを考えているんだろうな、とかみんなよりも考えている感じがしたし。プロレスを。もちろん好きなんだろうなというのはある前提で。それはみんなそうなんだろうけど、みんな以上に何かプロレスに関して深く考える人なんだろうなっていう。僕は天才とかそういうのよりは、“努力”の人」
——過去には対戦の機運もありましたが、実現には至りませんでした。
飯伏幸太「ちょっと丸藤さんのケガで流れてしまって。その次の年かな? DDTで丸藤さんと僕、シングルマッチをやろうという。で、今度そこを自分が方の脱臼が治りきらなくて。お互い1回ずつシングルマッチを逃している。重ならなかったんだよね。結局、交わらずすれ違ったまま12年経っちゃったよねっていう。その12年間の間にもうお互い色々な経験をして。僕自身はもうやり残したことはない。ただ一つあるとすれば、丸藤さんとあの時やっていれば良かったなっていう事。絶対後悔しないタイプなんだけれども、あの時やったらどうだったんだろうって一瞬思える唯一の人は丸藤さんかな。後悔っていうのは言いたくないけど後悔だよね、これって結局。強がっているだけで。もう絶対交わらないだろうなって思った丸藤さんとお互い40代になって交わるという事は、僕はそれはそれで新しい何かを見れるんじゃないかって思っている」
——SNSを通してのやり取りもありました。
飯伏幸太「そこもね、偶然なんだよ。なんでかわからないけど、丸藤さんを別にフォローしているわけでもないのに(ポストが)流れてきていて。そういえば12年前できなかった事があったなって。で、丸藤さんの試合が決まってないみたいな。“誰かやりたい人いないですか?”みたいなのがあったから、“あの時できなかったから自分じゃダメですか?”というのを投げたような気がする。20代だったら20代の凄いプロレスが見れたのかもしれない。動くプロレスが。でもお互い40代になった丸藤さんと飯伏のプロレスって、じゃあどうなんだろう?みたいな。これはこれで僕が楽しめる。お互い正直、自分も肩だったり足首だったりケガをしているし、丸藤さんも絶対いろんなところケガしているだろうし。でもその状態でも絶対キャリア、丸藤さん25年かな? 僕は多分20年、このキャリアで色々カバーしたりして。もう経験値があるから。何か生まれるんじゃないかと思う。久々にワクワクしたんだよね」
(対戦カード発表分)ノア ABEMA presents NOAH “THE NEW YEAR” 2024 1月2日(火)有明アリーナ
■ノア ABEMA presents NOAH “THE NEW YEAR” 2024
日時:1月2日(火)15:00
会場:東京・有明アリーナ
<愚零闘咲夜降臨>
高瀬みゆき
梅咲遥
vs.
野崎渚
愚零闘咲夜
<Road to PRO WRESTLER>
佐々木憂流迦
vs.
杉浦貴
<WRESTLING SYMPHONY>
HAYATA
棚橋弘至
vs.
ザック・セイバーJr.
小川良成
<GHCジュニアヘビー級タッグ選手権3WAYマッチ>
[挑戦者]
アレハンドロ
ニンジャ・マック
vs.
[挑戦者]
タダスケ
YO-HEY
vs.
アルファ・ウルフ
ドラゴン・ベイン
[第58代王者]
※ウルフ&ベイン2度目の防衛戦
<GHCジュニアヘビー級選手権試合>
[挑戦者]
Eita
vs.
ダガ
[第54代王者]
※ダガ2度目の防衛戦
<GHCヘビー級選手権試合>
[挑戦者]
征矢学
vs.
拳王
[第43代王者]
※拳王初防衛戦
<メインイベント/スペシャルシングルマッチ/DESTINY 2024>
飯伏幸太
vs.
丸藤正道