逆風の中でオールトゥギャザー武道館 だからこそ向き合い方が問われた
追っかけ大会レポート。6日、『ALL TOGETHER~日本プロレスリング連盟発足記念大会 能登半島復興支援チャリティ大会』が日本武道館にて行われた。
石井智宏&関本大介が見せた説明不要の豪快さ。ダイナミックな攻防で魅せた次世代メイン6人タッグ
<第3試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
〇スターライト・キッド&なつぽい〔9分50秒 スター・スープレックス・ホールド〕AZM&天咲光由●
今大会唯一の女子試合となる。なつぽいとキッドの連係、なつぽいのぽい捨てジャーマン。さらに丸め込み合戦がつづきドヨメキ。シーソーゲームとなるがキッドがスター・スープレックス勝利。
<第4試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
〇石井智宏&関本大介〔13分15秒 垂直落下式ブレーンバスター→片エビ固め〕●ジェフ・コブ&マサ北宮
期待以上の肉弾戦が説明不要の豪快さ。コブも関本もパワー爆発。4者がラリアット合戦で潰し合う。石井がコブを垂直落下式ブレーンバスターで制した。
<第8試合 メインイベント・6人タッグマッチ 60分1本勝負>
海野翔太&〇清宮海斗&上野勇希 〔23分18秒 変型シャイニング・ウィザード→片エビ固め〕 ●上村優也&KONOSUKE TAKESHITA&シュン・スカイウォーカー
清宮はベルト姿。19時30分、ゴング。TAKESHITAが上野に花道ブレーンバスターなどパワー全開。シュンも不気味キャラ披露だ。連係三方向ミサイルキックを受けて清宮がシャイニング勝利。チャリティはダイナミックな攻防、次世代奮闘メインで締められた。
マイクを持った清宮海斗が本日の出場選手を呼び込みマイク。「プロレスには何度でも立ち上がるパワーがあると思ってます。日本のプロレス界をみんなで盛り上げていきます」出場選手で記念撮影を終えるが、このあと解散状態のリングにゲイブ・キッドがユニット引き連れ乱入。清宮が襲撃されるバッドエンドに。
交流戦日常化で観衆4583人となるも大声援。「批判する」のも「身を投じる」のもプロレス
観客席八角のうち三角は潰している。2階席はほぼ前方のみ着席だが、ギュッと詰まっている。歓声が飛び交い、ノリよく進行する武道館。
東スポ記事見出しにある第1回大会(観衆1万7000人)は2011年8月。交流戦に対する団体のスタンスも現在とは違いすぎる。ここ数年は交流戦が日常化しており、特にALL TOGETHERが志向する団体ミックス型タッグ戦はファンに刺さらない。
ましてや2023年2月には、武藤敬司引退興行にてトップ級の対抗戦が行われたのも記憶に新しい。順次行われたカード発表も淡々と行われた印象がした。案の定、SNSには対戦カードへの批判が溢れ、この日の観衆は4583人にとどまった。いわば“負け戦(いくさ)”が確定しているくらいの逆風の中で開催されたとも言っていい。
一方で、ここは興味深いというか、純粋に楽しみたいリアルタイムファンが武道館に濃縮して詰めかけていた雰囲気を感じた。盛り上がりも上々で、何より試合が面白かった。これは会場組も視聴組も一致した意見ではないだろうか(カード自体への不満もあることでブレーキがかかる面もあり「大会満足度が高い大会」までにはならないが)。
「批判する」のも「身を投じる」のもプロレスである。
レスラー側としてはどうか。こうした各団体を代表する選手によるカードが連なれば、しっかりとしたムーヴなくしては沸かせられない。ましてや肌を合わせた回数が限られる相手となれば難度も伴う。
「団体内でずっと見てきたいくつかの技が、団体横並びの中で披露されても大歓声だったなぁ」「さすが相手が変わっても、精度高く技をかけきれるんだ」「なんだなんだ、キャラまで貫いたじゃないか」といった確認作業に選手はさらされていく。
[観衆4583人は第1回大会の3分の1以下 タイチが問題視「プロレス全体の力がこれか?」]
「別に無理してやる必要ないんじゃないの? チャリティーだって別の形でできるし」
📎記事CLIP📎
【ALL TOGETHER】観衆4583人は第1回大会の3分の1以下 タイチが問題視「プロレス全体の力がこれか?」https://t.co/2UDY62uS0o#タイチ #njpw #ALLTOGETHER— KAKUTOLOG📶プロレス/ボクシング/MMA/格闘技カクトウログ (@kakutolog) May 6, 2024
[内藤哲也が悔やむ敗戦と集客 乱発傾向の開催に緊急提言]
「単純に集客に関しては悪いのは俺らレスラーであって、やはり悔しいですよ」
📎記事CLIP📎
【ALL TOGETHER】内藤哲也が悔やむ敗戦と集客 乱発傾向の開催に緊急提言https://t.co/wPBVORuy0t#内藤哲也 #njpw #ALLTOGETHER— KAKUTOLOG📶プロレス/ボクシング/MMA/格闘技カクトウログ (@kakutolog) May 6, 2024
大会後には、オールスター戦の乱発などをタイチ、内藤哲也が批判した格好となった。だけれども乱発しなければいけない理由があってのブシロードグループ主導大会であり、自団体では武道館を埋める青写真が描けなかったわけである。本来的には「どうにかしなければいけない」側にいる。大会クオリティを担う側に自身を置いて、黙々と闘い抜いた選手にこそスポットが当たってもよい。
ファン側もレスラー側も向き合い方が問われた。そんなALL TOGETHERだったように思う。
(大会結果)ALL TOGETHER~日本プロレスリング連盟発足記念大会 能登半島復興支援チャリティ大会 5月6日(月祝)日本武道館
■ALL TOGETHER~日本プロレスリング連盟発足記念大会 能登半島復興支援チャリティ大会
日時:5月6日(月祝)16:30
会場:東京・日本武道館 観衆4583人(主催者発表)
<第1試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負>
●棚橋弘至&高木三四郎&丸藤正道〔8分50秒 EVIL→片エビ固め〕〇EVIL&成田蓮&高橋裕二郎
<第2試合 シングルマッチ 30分1本勝負>
〇拳王〔9分44秒 P.F.S→片エビ固め〕藤田晃生●
<第3試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
〇スターライト・キッド&なつぽい〔9分50秒 スター・スープレックス・ホールド〕AZM&天咲光由●
<第4試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
〇石井智宏&関本大介〔13分15秒 垂直落下式ブレーンバスター→片エビ固め〕●ジェフ・コブ&マサ北宮
<第5試合 10人タッグマッチ 30分1本勝負>
エル・デスペラード&HAYATA&ニンジャ・マック&MAO&〇箕浦康太〔13分21秒 片エビ固め〕高橋ヒロム&ドラゴン・ベイン&アルファ・ウルフ&勝俣駿馬&●YAMATO
※遠藤哲哉負傷で勝俣瞬馬が代替出場(5/6発表)
<第6試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
〇タイチ&KAI 〔14分59秒 タイチ式外道クラッチ37〕 ザック・セイバーJr.&クリス・ブルックス●
<第7試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負>
●内藤哲也&鷹木信吾&辻陽太 〔17分46秒 FBS→片エビ固め〕 〇ジェイク・リー&デビット・フィンレー&ゲイブ・キッド
<第8試合 メインイベント・6人タッグマッチ 60分1本勝負>
海野翔太&〇清宮海斗&上野勇希 〔23分18秒 変型シャイニング・ウィザード→片エビ固め〕 ●上村優也&KONOSUKE TAKESHITA&シュン・スカイウォーカー
マイクを持った清宮が本日の出場選手を呼び込みマイク。
「改めまして、プロレスリング・ノア、GHCヘビー級チャンピオンの清宮です。皆さん本日は、プロレスの力いかがだったでしょうか。プロレスには何度でも立ち上がるパワーがあると思ってます。日本のプロレス界をみんなで盛り上げていきます。ここにいるみんなで一緒にプロレス界もつくっていこう」
出場選手で記念撮影を終え、ほぼ解散状態のリングにゲイブ・キッドがユニット引き連れ乱入。清宮をKOすると、ベルトへの挑戦を手荒く表明した。
(第一弾カード)6月15日(土)「ALL TOGETHER in SAPPORO」北海道・北海きたえーる
6月15日(土)「ALL TOGETHER in SAPPORO ~能登半島復興支援チャリティ大会~」北海道・北海道立総合体育センター 北海きたえーる大会の一部対戦カードが決定しましたのでお知らせいたします。
■ALL TOGETHER in SAPPORO ~能登半島復興支援チャリティ大会~
日時:6月15日(土)17:00
会場:北海道・北海道立総合体育センター 北海きたえーる
【NEW決定対戦カード】
<シングルマッチ>
内藤哲也(新日本プロレス) VS ジェイク・リー
※本大会のチケットは5月19日(日)より一般販売開始
【チケット販売所】
・ローソンチケット https://l-tike.com/
・チケットぴあ https://t.pia.jp/
・イープラス https://eplus.jp/