がんばれ新日本プロレス! 3・31両国大会中止からの新たな景色を
大規模イベントそのものと目されるサイズは標的になってしまう。ネガティブなイメージがついてしまうと、今後のファン・スポンサー獲得に影響もしていく。好きなプロレスが必要以上にどうのこうの言われるのもツラいものだ。
23日に小池知事が発表した「都主催イベントの4月12日までの実施自粛」ならびに「都民に対しての行動注意喚起、施設利用とイベント開催自粛の呼びかけ」も決定打となった。決行となればK-1以上に“要請を受け入れず”とのイメージで語られることは必至だった。
よりによって4人升席エリアが密集を避けられないという会場特性もあった。両国から想起される大相撲も22日まで無観客実施(大阪)だったことから、対比して語られることも想定される。
やむを得ない判断である。ただ、「現在の新型コロナウィルス感染状況並びに感染拡大防止に向けた判断」という説明しかないため、何が決定打となっての新日本による中止判断かはわからない。
大会に関しては、判断の難しさは続く。4月12日以降のシリーズもすぐにやって来る。他団体にならって後楽園ホール規模は再開したとしても、中規模以上の鹿児島アリーナ、グランメッセ熊本、福岡国際センターなどが場合によっては見合わせもあろう(規模に関係なく感染の可能性はあるが、大規模イベントには遠方含む大人数の移動が伴うことで新たなクラスター発生を生むことが指摘されているため)。6月に入れば、大田区総合体育館や大阪城ホールも決断のスコープに入る。
新日本は「今できること」として、新日本プロレスワールドでの配信を実施している。23日には、今後の予定も追加された。
■『新日本プロレスTogetherプロジェクト』今後のラインナップ
●3月配信予定
・プロレス夜話! 〜ニュージャパンDictionary!後世に残したい激闘列伝!〜(3/28 ※19:00~LIVE配信)
・鈴木軍ヒストリー(3/30)●4月配信予定
・GETSPORTS 高橋ヒロム 完全版
新撮映像も含めた高橋ヒロム密着ドキュメンタリー完結編
・BULLET CULBヒストリー映像
・俺のベストフィニッシュ
・俺のベスト入場
多くのファンが両国大会中止を想定内で受け止めたこととは思うが、ボク自身が意外だったのが、(現行のワールド配信予定以上の)代替するものを発表しなかったこと。会場そのままか代替かはともかく、無観客試合をやるのではと思っていた。ここまで“無観客をやらない”ことそのものが新日本の主張なのだろうが、それ以上の施策がないのもまた事実である。
クオリティで業界をリードしてきた新日本だからこそ、コロナ禍中であってもこれまで以上に「新たな景色」を創出してほしい。年始には「オリンピックイヤーは“オールスター戦”が実現できたらいいな」というオカダ・カズチカの発言もあった。止まっているアイディアはいくつもあると思うし、“無観客か有観客か”ではなく“何をやるか”ということではないかと思う。こういうときのアイディア出し、判断スピードこそ、メイ社長率いる新日本プロレス軍団の真骨頂だと信じているから。
がんばれ新日本プロレス!