前田日明「生身の人間だから面白いんだよ」 ここに来て露見する前田と長州力、長州と藤波辰爾の関係は・・・最高かよ!
長州力の2度目の引退試合まで、あと3日。その直前に、宿命のライバル前田日明がメッセージを放った。
・ 長州いよいよ26日ラストマッチ 前田日明が語る87年顔面蹴撃事件 東スポのプロレスに関するニュースを掲載
“革命戦士”長州力(67)が26日の「POWER HALL 2019」(東京・後楽園ホール)でラストマッチを迎える。本紙では特別連載「革命戦士最終章」を緊急スタート。第1回は格闘王・前田日明氏(60)の登場だ。1987年11月19日の新日本プロレス後楽園ホール大会で起こった伝説の「顔面蹴撃事件」を振り返るとともに、かつてのライバルに惜別のメッセージを送った。
――長州がリングを去る。心境は
前田 いつまでやってんのかなって思ってたよね。みんなそれぞれの一番調子のいいときの動きを知ってるから、ケガしないのかなって心配だったんだよね。
――長州もリングに上がる恐怖を語っていた
前田 髙山(善廣)がケガしたみたいに回転エビ固め一つ取っても、体重次第で(大ケガにつながる)。年を取ると、この体勢でやったら危ないなって一瞬の判断ができなくなってくる。
――2月には「プロレスリングマスターズ」の会場で再会し“リキラリアート未遂”が話題に
前田 カウンターで顔面に蹴り入れてやるよ(笑い)。まだ俺の蹴りのほうが速いよ。
――1987年11月の顔面蹴撃事件(※)は語り草に
前田 しょうがないよ。お互い立場があって、俺の場合は(UWFの)みんなをメシ食わさないといけなかった。身をていしてもなんとかしないと、と思っていたからさ。
――今ではお互い水に流して…
前田 いや、向こうはあくまでも俺が狙ってやったと今でも思ってるんだよ。根に持ってるよ、長州力。だから面白いんじゃない。聖人君子じゃあるまいし、生身の人間だから面白いんだよ。
――改めてどういう出来事だったか
前田 周りの反応がすごい意外だったんですよね。(アントニオ)猪木さんまで「プロレス道にもとる」とか言ってさ。猪木さんだってグレート・アントニオが動かないからって、ガンガン蹴って血だらけにしてるじゃない。そんなことしておいて何で俺が「プロレス道にもとる」んだって。
――長州をアマ格闘技「アウトサイダー」の会場に呼んだことも
前田 一時期はヒクソン(グレイシー)とやるとか話あったんだけど、もしやってたら、ヒクソンは絶対、長州力をテークダウンできない。賭けてもいいよ。
――勝ってた可能性も
前田 勝つか負けるか、そこまでは言いたくないんだけど…テークダウンできないんだから(ヒクソンは)勝てないでしょ。反対に引き倒して、上に乗って(ポジションを)変わんなくていいなら全然…勝てるんじゃないの? パウンドで十分だよ。全く関節(技を)知らないわけじゃないしさ、あの人。いやー、ヒクソンとやるとこ見たかったね。やってあの人が下手打ったら、俺が出ていく、みたいな。
――最後にメッセージ
前田 星野(勘太郎)さんや山本(小鉄)さんのように、60代で突然亡くなってしまう話、この業界で聞くから健康だけは気をつけてほしいね。やっぱり、年取ってわけの分からん頑固ジジイになって、ギャンギャン言っている姿を見たいね。
対立こそすれ、認めていたんだなぁと思えるインタビュー。当時は新日本プロレス系ファンの大半を巻き込んでのイデオロギー闘争を仕掛けていた前田だったが、業界の同志の道のりへのリスペクトを表明しつつ、ファイナルに対してはエールを送った。
頑固ジジイなんかクソ食らえと思いながら前田とともに生きてきた世代であっても、ちょっと頑固ジジイに憧れを抱いてしまうというか・・・。前田が長州力に対して「頑固ジジイになって」って言っている流れは理解してますよ。でも、いい意味で頑固ジジイ予備軍になっている前田のコメントが嬉しくもあり。
エールを送られた長州力が藤波辰爾との当時の関係を明かす。
・ 【長州力引退、永遠のライバル藤波辰爾への思い〈3〉反逆のかませ犬発言…1982年10・8後楽園ホール】(スポーツ報知) – Yahoo!ニュース
藤波への反旗は、長州自身はもちろん、新日本プロレスが想像する以上にファンへのインパクトは絶大だった。会社が決めたランクや格に安住せず自らの力で固定概念を覆す長州の行動は、多くの学生、サラリーマンの心をつかんだ。藤波との戦いは、ある意味、猪木のプロレスを超えるスピード、躍動感、気迫がすべて揃った激闘の連続で「名勝負数え唄」と評され“革命戦士”長州力は、一気にトップレスラーとなった。ただ、今、藤波との試合を振り返った時、長州の中にあったのは藤波を超えようとか、トップになろうとかの野望よりもただただ「必死」だったことだったという。
「(藤波さんに)合わせていくの大変だった。その時はちょっと違ったのかもわからないけど捉え方が。ボクは、ジュニアじゃないけど体力的には同じようなもんなんですよ。だけど、ボクは、彼以上に行かなきゃいけなかったんだけど、合わせるっていうか追いついていくっていう感覚ですよ」
ジュニアからヘビー級へ転向した藤波のスピードと類いまれな運動神経に付いて行くことに必死だった。その懸命なファイトスタイルがファンの心に響いた。一方の藤波は長州との戦いに不満を覚えていた。
「ボクはジュニアでチャンスをつかんでこれからヘビー級でもやっていくんだっていう矢先に長州が牙をむいてきた。正直言って邪魔だった。何でこんなことするんだっっていうガチの感情を持って長州と戦っていましたよ」
長州と藤波の感情の方向が、ボクらのイメージとは“逆”というか。意外で興味深いのだ。
現代においてしっかり闘わないといけない領域で勝負している令和プロレスに物申すつもりは全くない。だけれども、よくも悪くも“生身の人間”がダイレクトに反映されていた昭和プロレスはこんなにも・・・最高かよ!
前田日明出演情報。
・ 今月こそは、あの伝説のコマンド・サンボマスターの試合をお届けします!【月刊リングス6月号】 – 2019-06-24 2100開始 – ニコニコ生放送
ここのところ、「もはやキャバクラ状態!」との絶賛や批判を受けることが出てきた「月刊リングス」。
セクシー美女を迎えたお悩み相談で、前田明代表の自由すぎる言動が爆発。格闘王ならず暴走王と化して、結果、本来の主要企画である「リングスお宝映像」の時間が、ここ2ヶ月、確保することができませんでした。ということで、今回は、涙を飲んで、美女断ち! セクシーゲストは次回に持ち越して、しっかりとリングスの名試合をお届けします。
まずは、2ヶ月持ち越しになっていた、伝説のコマンド・サンボマスター、アレクサンドル・ヒョードロフの試合をお届け。
多くの名選手を育て、前田代表がその実力を高く評価し、リングスのコーチとして招聘した格闘家が、51歳にしてリングに上がるというサプライズを見せた一戦です。
さらに、今回リクエストが多かったのが、先日急逝した「熊殺し」ウィリー・ウィリアムスのかつての勇姿が見たいというもの。すでに当番組でも紹介していますが、時間が許せば、再びリングスでのウィリーの戦いを放送予定です。
もちろん、コメントとして寄せられた、みなさんからのお悩みや質問も番組内では随時拾っていきますので、一緒に番組を盛り上げていきましょうー。
出演・前田日明、井上崇宏(カミノゲ編集長)、原タコヤキ君
※内容は変更になる可能性があります
6月24日(月) 21時スタート〜22時終了予定
>> 週刊 前田日明
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