初夢はシングル3王座移動 アスリート・タレント出身者による戦国時代へ
3日、マリーゴールドが『MARIGOLD FIRST DREAM2025〜初夢〜』大田区総合体育館大会を開催した。
※1.3【PPV】『MARIGOLD FIRST DREAM2025〜初夢〜』のアーカイブ映像は『WRESTLE UNIVERSE』で公開中
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販売期間:2025年1月17日(金)昼12時まで
山岡聖怜「引き分けで終われるわけねえだろ」延長戦にMIRAI相手にデビュー
<第2試合/山岡聖怜デビュー戦>
△山岡聖怜(15分時間切れ引き分け)△MIRAI
延長戦
〇MIRAI(7分14秒、ラリアット→片エビ固め)●山岡聖怜
ロッシー小川代表に「やっぱり喜怒哀楽結構ね、あるんで」と言わせた山岡の感情。
公開練習でも披露していた、レスリング出身者ならではのスープレックスが観客を沸かせた。
15分フルタイムで山岡「引き分けで終われるわけねえだろ!! 延長、勝敗決めるまでやらせろ」新人離れの強行アピール。MIRAIもフルコースで呼応して勝利したが「お前本当にデビュー戦か?」。マイクを握った山岡は「デビュー戦負けちゃった。でも…プロレスもっともっと好きになった」。
公開練習でも試合でも山岡を受け止め、技術でも感情でも“引き出しながら叩きのめした”MIRAIは山岡田ビュー戦の立役者となる。
<第3試合/スーパーフライ級選手権試合>
[初代王者]●翔月なつみ
3分14秒、三段式ムーンサルト・プレス→片エビ固め
[挑戦者]〇ビクトリア弓月
※翔月は5度目の防衛に失敗、弓月が第2代王者となる
全方面の技、パフォーマンスに積極トライの姿勢が弓月の真骨頂。粗削りながら三段式ムーンサルト・プレスでタイトル奪取。
試合後に真白優希からの挑戦表明を受けると、喧嘩腰な弓月が顔を出す。タイトル戦が濃厚に。
<第7試合/ユナイテッド・ナショナル選手権試合>
[初代王者]●青野未来
25分17秒、STF
[挑戦者]〇桜井麻衣
※青野は4度目の防衛に失敗、桜井が第2代王者となる
この表情…ダイナミックでシンプルな技に魂を宿らせる桜井。
桜井デビュー戦相手という因縁のある青野も、パワーと安定感で立ちはだかる。
マリーゴールドに入ってから身につけた技を立て続けに披露した桜井が勝利でUN戴冠。「UNチャンピオンに輝きました。私はここに来た決断を正解にしたい。その強い原動力があって、ここまでやってこれました」。青野には「あなたがいたから、今もずっとプロレスを続けています。またここで出会えた縁を大切にしていきたい」と感謝。
<第8試合/マリーゴールド・ワールド選手権試合>
[初代王者]●Sareee
22分23秒、ハイジャック・ボム→エビ固め
[挑戦者]〇林下詩美
※Sareeeは3度目の防衛に失敗、林下が第2代王者となる
2024年女子プロレス大賞のSareeeが持ち前の豪快技で林下を黙らせにいく。
林下はなりふり構ってはいられない。Sareeeを抱え上げ、コーナーに槍投げ発射。
柔道ベースの技とパワーそして大復活でついに林下が戴冠。林下「ベルト獲ったぞ。獲れたその相手は最高で最強のチャンピオンだったって本当に思う、ありがとう」とSareeeをリスペクト。
Sareee「今日みたいな試合ができんだったら最初からやれよ!! メチャクチャ悔しい、お前に負けて。でもな、今日からはお前がエースだ。お前が引っ張っていけよ!! 今日の借りはいつか必ず返しに来る」
ビクトリア弓月、桜井麻衣を呼び込み、エンディングは3人の新王者揃い踏みとなった。
(バックステージ)
タンクが現れ、ワールド王座に挑戦表明。林下が受諾する。
林下「もうすでにマリーゴールドの新しい景色、皆さんに見せれてると思うんですけど、まだまだこんなもんじゃないです。もっともっとすごい景色、見せたいと思います」
前の団体で同じ色のベルトを獲ったときとの違いは。
林下「そうですね。前のベルトのときは自分はまだキャリア全然なくて。まだ皆さんに『こんなヤツがベルトを獲ったって』というそんな気持ちがあったと思うんですけど、そんなもの全部覆すぐらい、あのときの私はめちゃくちゃチャンピオンとして突っ走っていました。そのおかげで今の林下詩美があると思ってます。あのときを林下詩美の大成長とするならば、今の詩美はもう大成長した上での、違いは何て言うんでしょう、責任感の違いって言ったら、前のときに責任感がなかったわけではないんですが、前はチャンピオンとして精一杯だったんですけど、今はチャンピオンそして団体のエースとしていろんな責任を自分が持ってると思ってます。たくさんのもの大きなものを背負う分の力が自分にはあると思ってます」
ロッシー小川代表「女子プロがもっともっとメジャーになっていくには…」
初夢はマリーゴールドが保有するシングル3王座の移動だった。ロッシー小川代表が大会を総括し、「今日の顔ぶれを見ると、(格闘技・アスリートとしての)下地がある選手が出てくる世界になる。女子プロレスがもっともっとメジャーになっていくには、スポーツの延長上であってほしい」とする。柔道出身の林下・弓月・MIRAI、レスリング出身の山岡という目立った選手を話題にした。
と同時に、かつては愛川ゆず季という“グラレスラー”をプロレス界に産み落としたのも小川氏の功績だ。タレント出身者の活躍も恒常化しており、これからのマリーゴールドがアスリート・タレント出身者による戦国時代へ突入することを予見させた大会だった。
“女子プロ界の人間国宝”高橋奈七永が5月のマリーゴールド1周年大会にて引退となる。女子プロレスの時代を継承しながらさらに構築していくマリーゴールドの2年目を、1830人が見届けている。
(ロッシー小川代表総括)
ロッシー「今日はですね。発表で1830人。マリーゴールドとしては2番目、2回目のビッグマッチで。(2024年7月13日・両国国技館に次ぐ)2番目の入りになります。なんか今日、チャンピオンの顔ぶれが変わって、ひとつ言えることは、詩美にしても弓月にしても柔道出身、MIRAIにしても。でアマレスの山岡聖怜がデビューしてようやく女子プロレスがちょっとアスリートというか、スポーツの延長上になればいいなっていう兆しが見えたかなと思います。ここ数年の女子プロ界は、どうしてもタレントからの転出、転向が多かったじゃないですか。でもここに来てようやくこうなんて言うんですかね、競技をやってる人たちが入ってくる世界。またそういう選手たちが下地があるんで、どんどん大きくなっていく世界になっていくんじゃないかなと思います」
山岡選手はどうだったか。
ロッシー「頑張ってると思いますよ。正直言ってプロレスは初めてですからね。アマレスをずっとやってた。アマレス自体っていうのはこれ自分の感情を出せない、出しちゃいけないじゃないですか。プロレスはね、それを出していい世界なので、また彼女やっぱり喜怒哀楽結構ね、あるんで、まあいいレスラーになってくれると思います。今日はね。親心で見てしまったんで、まあデビューできて良かったなっていうところですね」
山岡選手は全戦出場か。
ロッシー「普通に(出場)。ただ今日、皇希が救急車で運ばれたんで、ちょっと状況見ないとわかんないですけど、もしかしたらちょっと長期の欠場もあるかなっていう感じですね」
負傷箇所は。
ロッシー「膝ですね」
タレントの延長ではなくアスリートの延長として女子プロレスという話がありましたけど、どういう理由であったり狙いが。
ロッシー「狙いじゃなくて、例えば今日チャンピオンになった詩美であり、またMIRAIとか山岡聖怜も含めて、やっぱり格闘技の下地があるんですよ。そういう人たちがやっぱり実際、地力もあるし。“タレント上がり”って言ったら変だけど、そういう人とはちょっと違うなぁと。だから、女子プロレスがもっともっとメジャーになっていくには、やっぱりそういうスポーツをやってた人がやっぱり。スポーツの延長上であってほしい。そうするともっとスポーツやってた人がどんどん入って来るんじゃないかなぁと。別にタレントからの人が悪いと言ってるんじゃなくて、そういう兆しがずっとあったじゃないですか。ここ10年くらい。でも今日の顔ぶれを見ると、やっぱり下地がある選手が出てくる世界になっていくんじゃないかなぁと思います。(芸能からの転向で)桜井は頑張ってると思います」
Sareee選手の今後の出場は。
ロッシー「今まで通り参戦の予定です。まだ詳しい話はしていないんですけど。今までも後楽園など主要会場限定だったが、その形だと思います」
タンク選手の出場はずっと?
ロッシー「タンクはとりあえず出ますけど、どんどん世界のね、無名な選手を探してくる。その方が面白いじゃないですか。女子プロの世界で名前があっても知られてないんで、変な話。だからまぁ世界にはまだまだいろんな人がいるよっていうところを見せていったり」
ボジラ選手とのタッグ、マネージャーがいましたが。
※プロテストに合格したマリーゴールド練習生・轟もよ子。
ロッシー「あれはマネージャー役ということで。代わりに喋ったり」
メガトンという選手?
ロッシー「メガトンでいいです。あの2人と組んで6人タッグとかで出ることもあるかもしれない。次は5月、ビッグマッチ(5・24代々木第二体育館)がある。1周年なんで、もっとお客さん入れたいですね」
そこで奈七永選手が引退する。
ロッシー「そういうのもあるし、今日の人数を上回りたいなぁというのがあります。今日は裏でね、やってる方はどうなってるのかわかんないですけど。まあそんな感じです」
(大会結果)マリーゴールド MARIGOLD FIRST DREAM2025〜初夢〜 1月3日(金)大田区総合体育館
■マリーゴールド MARIGOLD FIRST DREAM2025〜初夢〜
日時:2025年1月3日(金)14:30
会場:大田区総合体育館 観衆1830人(主催者発表)
[全試合リアルタイム速報はこちら]
<第1試合/新春ドリーム・ランブル>
〇真白優希(20分25秒、オーバー・ザ・トップロープ)●勇気みなみ
(出場選手)松井珠紗、田中きずな、ハミングバード、瀬戸レア、南小桃、勇気みなみ、山田奈保、咲村良子、星ハム子、真白優希、花園桃花、リアラ、フライング・ペンギン、ナイト・シェイド
<第2試合/山岡聖怜デビュー戦>
△山岡聖怜(15分時間切れ引き分け)△MIRAI
延長戦
〇MIRAI(7分14秒、ラリアット→片エビ固め)●山岡聖怜
<第3試合/スーパーフライ級選手権試合>
[初代王者]●翔月なつみ
3分14秒、三段式ムーンサルト・プレス→片エビ固め
[挑戦者]〇ビクトリア弓月
※翔月は5度目の防衛に失敗、弓月が第2代王者となる
<第4試合/ツインスター選手権試合>
[第2代王者組]野崎渚 & ●CHIAKI
7分10秒、ハイアングル・パワーボム→片エビ固め
[挑戦者組]〇ボジラ & タンク
※野崎&CHIAKIは初防衛戦
<第5試合/パッション・カウントダウン マリーゴールド&センダイガールズ タッグマッチ>
〇高橋奈七永 & 石川奈青
16分46秒、クイーンビーボム→体固め
里村明衣子 & ●YUNA
気迫をぶつけ合った奈七永と里村は1・31ジャイアント馬場興行でのシングル戦が浮上。
さらに奈七永は、この日デビューの山岡を呼び出し、タッグベルト挑戦をぶち上げた。尊敬する奈七永とのタッグ経験は山岡にとって財産となるに違いない。
<第6試合/GHC女子選手権試合>
[初代王者]〇天麗皇希
8分21秒、アメジストバタフライ→片エビ固め
[挑戦者]●後藤智香
※天麗は初防衛に成功
<第7試合/ユナイテッド・ナショナル選手権試合>
[初代王者]●青野未来
25分17秒、STF
[挑戦者]〇桜井麻衣
※青野は4度目の防衛に失敗、桜井が第2代王者となる
<第8試合/マリーゴールド・ワールド選手権試合>
[初代王者]●Sareee
22分23秒、ハイジャック・ボム→エビ固め
[挑戦者]〇林下詩美
※Sareeeは3度目の防衛に失敗、林下が第2代王者となる