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新日本プロレス

飯伏「2つのベルトをひとつに」ジェイ「やめてやるよ!」 ドーム明暗

新日本プロレス

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 新日本プロレス年始ダブルドーム大会は、飯伏幸太が2日間メインを実に79分23秒に渡って闘い抜いた。アフタードーム2冠戦線の主役は飯伏となる。年間アウトラインに影響する飯伏とジェイ・ホワイトのコメントを拾う。

2021年のダブルドーム大会結果

 年末に過去最大の新型コロナ感染拡大があり、もともとソーシャルディスタンス収容だったところにチケット発売停止の政府お達し。大変な環境でも新日本がやり切ったダブルドームだった。過去最低の動員ながら、投資とばかりに例年同様の演出はキープ。“闘いのクオリティ”とともにファンを安心させてくれるものでした。

■ 新日本プロレス バルサン Presents WRESTLE KINGDOM 15 in 東京ドーム
日時:1月4日(月)17:00
会場:東京ドーム 観衆12,689人(主催者発表)
大会結果 バルサン Presents WRESTLE KINGDOM 15 in 東京ドーム – 東京・東京ドーム 2021/1/4 | 新日本プロレスリング

<第0試合/『KOPW 2021』進出権争奪ニュージャパンランボー>
34分40秒、チェーズ・オーエンズ、バッドラック・ファレ、BUSHI、矢野通が『KOPW 2021』決定戦4WAYマッチ進出権を獲得
(以下、退場順)
1:永田、鈴木、3:ヘナーレ、4:後藤、YOSHI-HASHI、6:真壁、7:DOUKI、8:裕二郎、9:石井、10:本間、11:天山、12:ロッキー、13:SHO、14:タイガー、15:ゲイブ、16:辻、17:上村

<開会宣言>
特別プロモーターに就任したとんねるずの木梨憲武さんことドン・キナシさんがリングイン。木梨さんがサプライズゲストを呼び込むと、『パワーホール』のテーマ曲に乗ってタキシード姿の長州力がお孫さんを抱いて入場。

<第1試合/「BEST OF THE SUPER Jr.27」優勝者vs.「SUPER J-CUP 2020」優勝者スペシャルシングルマッチ>
[SJC2020優勝者] ●エル・ファンタズモ
(17分46秒 ウラカン・ラナ)
〇高橋ヒロム
[BOSJ27優勝者] ※ヒロムが1・5東京ドーム大会でIWGPジュニアヘビー級王座に挑戦することに

<第2試合/IWGPタッグ選手権試合>
[挑戦者/WORLD TAG LEAGUE2020優勝チーム] 〇タンガ・ロア
タマ・トンガ
(19分18秒 エイプシット→片エビ固め)
ザック・セイバーJr.
●タイチ
[第87代王者] ※タイチ&ザックが3度目の防衛に失敗。タマ&タンガが第88代王者組となる

<第3試合/IWGP USヘビー級挑戦権利証争奪戦>
[挑戦者] ●小島聡
(14分12秒 go 2 sleep→片エビ固め)
〇KENTA
[権利証保持者] ※試合前にジョン・モクスリーが「ついにオマエたちの前に帰って来るぞ。東京ドームの後に挑戦権利証を持ってるヤツは覚悟しておけ。オレは準備できてるぜ」と映像メッセージ
※KENTAが権利証の防衛に成功

<第4試合/スペシャルシングルマッチ>
●グレート-O-カーン
(17分13秒 ハイフライフロー→片エビ固め)
〇棚橋弘至

<第5試合/スペシャルシングルマッチ>
●ウィル・オスプレイ
(35分41秒 レインメーカー→片エビ固め)
〇オカダ・カズチカ

<第6試合/IWGPヘビー級&IWGPインターコンチネンタルダブル選手権試合>
[挑戦者] 〇飯伏幸太
(31分18秒 カミゴェ→片エビ固め)
●内藤哲也
[第72代IWGPヘビー級&第26代IWGPインターコンチネンタル王者] ※内藤が両王座2度目の防衛に失敗。飯伏が第73代IWGPヘビー級&第27代IWGPインターコンチネンタル王者となる


■ 新日本プロレス バルサン Presents WRESTLE KINGDOM 15 in 東京ドーム
日時:1月5日(火)17:00
会場:東京ドーム 観衆7,801人(主催者発表)
バルサン Presents WRESTLE KINGDOM 15 in 東京ドーム – 東京・東京ドーム 2021/1/5 | 新日本プロレスリング

<ダークマッチ第1試合/スターダム提供>
林下詩美
〇上谷沙弥
AZM
(9分48秒 フェニックススプラッシュ→エビ固め)
舞華
ひめか
●なつぽい

<ダークマッチ第2試合/スターダム提供>
岩谷麻優
●中野たむ
(12分49秒 グロリアスドライバー→片エビ固め)
〇ジュリア
朱里

<第1試合/『KOPW 2021』決定戦4WAYマッチ>
〇矢野通
(7分34秒 片エビ固め)
●BUSHI
※残り2選手はチェーズ・オーエンズ、バッドラック・ファレ
※矢野が『KOPW 2021』を戴冠

<第2試合/IWGP Jr.ヘビー級タッグ選手権試合>
[挑戦者組] マスター・ワト
●田口隆祐
(13分20秒 ピンチェ・ロコ→片エビ固め)
金丸義信
〇エル・デスペラード
[第62代王者組] ※デスペラード&金丸が2度目の防衛に成功

<第3試合/NEVER無差別級選手権試合>
[挑戦者] ●ジェフ・コブ
(21分11秒 ラスト・オブ・ザ・ドラゴン→片エビ固め)
〇鷹木信悟
[第31代王者] ※鷹木が初防衛に成功

<第4試合/スペシャルシングルマッチ>
●EVIL
(23分40秒 ラウンディング・ボディプレス→体固め)
〇SANADA

<第5試合/IWGPジュニアヘビー級選手権試合>
[挑戦者] 〇高橋ヒロム
(25分31秒 TIME BOMBⅡ→片エビ固め)
●石森太二
[第87代王者] ※石森が初防衛に失敗、ヒロムが第88代王者に

<第6試合/IWGPヘビー級・IWGPインターコンチネンタルダブル選手権試合>
[挑戦者/挑戦権利証保持者] ●ジェイ・ホワイト
(48分05秒 カミゴェ→片エビ固め)
〇飯伏幸太
[王者] ※飯伏が両王座の初防衛に成功
※SANADAが次期挑戦表明

飯伏「何の存在意義があるんですか、2冠に。僕は一つに統一したい」

 事前には内藤哲也が“統一”可能性含めて2冠談義に決着をつけることを予告していたが、その担い手は飯伏に移行した。

(バックスステージ)

飯伏幸太「本当に……本当に長かった。本当に、何もかも重い。この2つのベルト、やっと重さが分かりました。ベルトの重さじゃなくて、価値の重さ。僕は昨日、『言いたいことがある』って言いました。もう一つだけ、言いたいことがあります。この“最高”のベルト、インターコンチのベルトと、“最強”のベルト、IWGPヘビー級のベルト、これを、一つにしたい。僕は“最高”も“最強”もほしいし、誰もインターコンチだけ挑戦したり、IWGPヘビーだけ挑戦したりしてない。じゃあ何の存在意義があるんですか、2冠に。僕は、これを一つにしたいと思います。そして、本当の夢を叶えたいと思います。ここから、プロレスはどんどん広がると思います。広めるために、僕は一つに統一したい。防衛ロードも、長いのは分かりますよ。最高、13回ですか。(※報道陣から「12」の声)12ですか。じゃあ僕は13を目指して頑張ります。まだまだその先もあるので」

 既に事実上“統一”されている感はあり、いちど統一したものはなかなか元には戻せないのがプロレス界では通例。この2本以外にもNEVER、USヘビーが存在するわけで、大きくは困らない!? 2020年に暫定的に行われてきた2冠戦の体裁が継続となりそうだ。ダブルドーム連勝で得た飯伏の勲章としてもわかりやすい。

 飯伏は“最初に所属となった”時点からすると7年3か月で頂点を戴冠したことになる。

 以前に当サイトでも論じたが、同じくDDT出身のケニー・オメガで確認すると、2014年に新日本に登場(新日本と契約)。ここからの換算だと、2018年の6月・大阪城ホールでIWGPヘビーを初戴冠するまでは3年7か月。飯伏はゴールデン☆スターと呼ばれながらも新日本の頂点目線では“遅咲き”であることがわかる。

 「待望」とはこのことを言う。2021年の新日本牽引、プロレス界牽引を期待せずにはいられない!!

 反則絡みとはいえダブルドーム前、11月の大阪府立でジェイが飯伏に土をつけるという展開はいかがなものかと思ったが、それがあったことでドーム2日目メインのジェイの恐怖感は増して感じられた。再度のロープ足かけフォールを今度はレフェリーが気づくわけだが、そういうのをひっくるめてのジェイのラッシュは圧巻だった。

ジェイ「もうやめる! やめてやるよ! 契約上は出場することになっているが、どうなるか」

 そのジェイが不穏な発言をバックステージで残した。

(バックステージ)

ジェイ・ホワイト「もうやめる! やめてやるよ! もうこんなものに価値はない! クソッ! クソッ!(※と、目の前の机を2つとも蹴り飛ばすと、イスごと床に崩れ落ち、足を投げ出して床に座り込む)もう無理だ……。もうやりたくない……。明日だってどうなるか分からない。契約上は出場することになっているが、どうなるかなんて分からない。どうせオマエらは俺の惨めな姿を見るのが好きだから、明日も楽しみだろう? だがもうやりたくない……。8年間頑張ってきたが、もう無理だ……。負けて惨めな姿を明日も晒すかもしれないが、それ以降のことはもう何も言えない……。(※床に座り込んだまま)おい、助けてくれ! おい!(※スタッフが駆け寄り、肩を貸して控室へ連れて行く)」

 1月といえば契約更改のタイミングであるから、メイン後のSANADA挑戦表明には「おおっ、残留だな」と安心できたりもした(SANADAは他選手と違ってこれまで単年度契約だったのではないかと言われている)。ジェイもWWE行きの話が絶えない(さすがに新日本は複数年契約を結んでいると思いたい)が、さてどうなるか。もちろん「ウッソーッ!!」ってなってほしいところではある。

コロナ禍で35億円まで売上減少見込みだが・・・団体創立50年の2022年に“倍増70億円”目指す

 木谷高明オーナーがコメントを出している。

 今年のドーム2連戦は入場者制限により観客動員が減少。新型コロナウイルス禍により、2018年度に過去最高の約54億円を記録した新日本の売上高は20年7月期で約45億円になった。

 大会後に本紙の取材に応じた木谷高明オーナー(60)は、来期は約35億円まで減少することも想定していることを明かした。その一方で「コロナ明け」を見越し、22年7月期の「売上倍増計画」を立てているという。

「(動画配信サイトの新日本プロレス)ワールドは過去最高の入会者数ですし、米国の現地法人もコロナ明けとともに本格始動します。大きくできるなと思うのは、このコロナ禍でいろいろなことを試しましたよね。2グループに分けてG1をやるとか。選手に負担をかけない形で興行の規模を大きくすることができると思ってますし、今まで以上に立体的な活動ができるはずです」

 新日本を題材にしたスマホアプリの配信も決定するなど、好材料は揃っている。特に団体創立50周年の節目を迎える来年は、新日本にとっても勝負の年だ。本紙既報の東京ドーム大会中継の地上波ゴールデンタイム復活プランは継続中で、同オーナーはビッグマッチの拡大も見据える。

「もうちょっとドームをやりたいという気持ちはあります。G1の決勝とかも本当はドームでやりたいです。22年にドームツアー復活? そういうことをやるしかないですよね」と意欲を示した。

 興行面以外では人材発掘が最大の課題。「大物新人もスカウトしたいですね。プロレスも日が当たってきたから、興味を示す人もいると思う。レスリングにこだわらなくてもいいと思うんですよね。身体能力が高ければ。体操とか水泳とかいいなと思いますよ」と、東京五輪アスリートなどにも注視していく意向だ。

(飯伏2冠で新日本の〝70億円倍返し〟前進! 木谷オーナーが狙う「ドームツアー復活」と「五輪アスリート」(東スポWeb))

 コロナ禍で35億円まで売上減少見込みだが、団体創立50年の2022年に“倍増70億円”目指す。コロナ禍が続く中で長期展望を見据えるのは大変なことだと思うが、いくつかのパターン想定をして大胆かつ緻密に勧めた会社が勝つ。コンテンツという意味でも、新日本よステイホームのゴールデン☆スターたれ!!

6日(水)『NEW YEAR DASH!!』東京ドームシティホール大会は完売 対戦カードは当日発表

 18:30ゴング。新日本プロレスワールドでの中継あり。アフタードーム、まずは恒例の“対戦カード当日発表”大会で改めて始動。


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