KAIRI「後輩の無念の思いもすべて背負って闘います」両国後も継続参戦
18日、スターダムが3月・両国国技館大会に向けての参戦選手披露「謎の女性」記者会見を行った。カイリ・セイン(宝城カイリ)がKAIRIとして参戦することが決定。会見自体はファンに対しても生配信された通りであるが、ここでは囲み会見を中心にお届けしたい。
【2/18(金)18時~生配信】謎の女性 記者会見【3・26&27両国国技館】
KAIRI「宝城カイリでもないし、カイリ・セインでもないし、まったく別のアップデート」
1か月に渡って“白い帽子の謎の女性”としてプロモーションされた正体はKAIRIだった。スターダム生え抜きであるKAIRIは2017年にWWEと契約、渡米して世界的な人気となる。2020年には日本人男性(日本在住)との入籍となり帰国、WWE JAPANプロモーションサポーターに就任した。2022年2月にWWEとの契約が満了し、約5年ぶりにスターダムに復帰となった。
会見自体は対戦カード決定までの流れが詰め込まれ、バタバタッと終わったところもあった。スポットなのか、継続なのかも明かされなかった。実は会見後の囲み会見に思いが溢れている。ボクも会場でウンウンと聞いていたわけだが、改めて公式サイトにもアップされた。
――いまのスターダムにどんなものを持ち込みたい?
「いまの私って宝城カイリでもないし、カイリ・セインでもないし、もうまったく別のアップデートされたもの。歳がばれるかもしれないですけど(笑)、モスラで例えると幼虫からサナギから成虫、いまたぶん、最終形態みたいな感じに自分で生まれ変わってる気持ちなので、これから引退に向けてゆっくり楽しむっていう気持ちはないです。逆にいまも爆発させたい気持ちがすごいあって、これまで日本で培ってきたもの、先輩たちから受け継いできたもの、スターダムの歴史、それも背負ってますし、WWEで3年半アメリカでやってきてNXTチャンピオンになって、WWE上がってアスカさんと組んで、カブキ・ウォリアーズとしてタッグのチャンピオンにもなって最優秀選手にもなって、全部のたくさんの方と関わってきて、スターダムでもアメリカでもホントに吸収してきたものがあるので、それを自分も日本のリングでぶつけたいと思ったし、それをぶつけられる相手がスターダムにはホントに、ホント全員、私は闘いたいです」
――今回は両国の発表だが、その後も見据えている?
「見据えてます。もちろん記念な、お祭り的な参戦ではないです。やるからには私もホントにプロとして、もっともっとまだまだだと思ってます。身体仕上げますし、リング練習だってやりますし、いくら自分がジムを経営してたって、寝る時間がなくたって、忙しかったって、それはプロとしてお見せしなければ失礼だと思うので、そこは自分でも妥協をするつもりはありません。やっぱりファンの方とスターダムを出る前に、『一回旅に出る』『必ず戻ります』という約束をしたので、その約束を必ず果たして、もっともっと成長できてるかわからないですけど、一回り大きくなった私をお届けして、一人でも、こんなご時世ですけど、みんな後輩の無念の思いをした後輩の思いもすべて背負って闘います、全力で」
――継続参戦の形に?
「そうですね。継続、それはまだ話し合いはしてないんですけども、私は一回で終わらせるというか、その記念のためだけにいまやってるつもりはないです」
――久しぶりの試合になると思うが。
「かれこれ2年…最後に試合をしたのが2020年の6月にフロリダでが最後だったので、その後ホントは日本公演とかも決まってたのが流れちゃったりしたので、日本で試合をするのなんてもっとか、2年以上してないんじゃないかなあと思います」
――日本公演でも試合をした。
「あります、あります。両国国技館でアスカさんとタッグで」
――タッグマッチが決まったが、もう1試合は?
「ホントに全員に興味しかないので、ホントに人のことをメッチャ考えるというか、もう想像ばっかりしてるので、いま。この選手とだったらとか、いやあホントにむしろ闘いたい子が来てくれれば誰でも受けますし、私はちょっと、しばらくまだ両国まであるので、ちょっと見て、自分から行くかもしれないし、来るかもしれないしって感じです。楽しみですね。シングルもいいかなと思います」
――乱入した大江戸隊の桃、キッド、ナツコはカイリが主力の頃と比べてずいぶん変わってしまったが。
「でも、それって順調に成長している証なのかなって。やっぱりみんな全員だと思うんですけど、そうやってなにかもがいてるときとか、思春期とかって、そういうときってどうしても違うことやりたいとか、自分を変えたくてなにか悪いことしてみたりとか、そういうことって私もあったし、みんなあったと思うんですよ。あの3人がいまああなってるってことは、なにか変わる前にすごい苦しんでたと思うし、悩むことがあってのいまの姿だと思うので、私はうれしかったかなあ。でも、さっきみたいにズルをするのはダメなので、リングの上で正々堂々と、ちょっと対峙してみたいですね。あの3人は私にとっても特別な3人なので。もう後輩とか、そういうのではなく選手として、キャリアとか関係ない、プロレス。私もWWE行って思いましたけど。ホントに頑張った人、実力のある人がトップに行く世界なので、私もそこは一切気を抜かずにバッチバチにやりたいですね、ああいう子たちと」
一言一句に前のめりさを感じずにはいられない。聞かれる前に記者たちに「これから引退に向けてゆっくり楽しむっていう気持ちはないです。逆にいまも爆発させたい」とクギを刺す。スターダムとの契約については押さえるべき位置づけの会見だが、「継続、それはまだ話し合いはしてないんですけども」との前置きで語られた。
生え抜き選手にも移籍選手にも並々ならぬ思い。会見を通じて感じたのは、KAIRIのスイッチが入りまくりということだ。プロレスは気持ちが試合から出なければツマラナイものなのだが、これだけマックスなら出まくり間違いなしではないか。ユニット抗争にもタイトルマッチにも意欲十分だ。
このあとコズエンについても語っている。こちらも参照を。
【🚀宇宙一詳しくレポート🚀】
KAIRI「似たものを感じる。狂える相手」スターダム復帰で中野たむを指名#stardom #謎の女性 #コズエン通信
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— カクトウログ📶プロレス/格闘技 (@kakutolog) February 18, 2022
フロリダ大会に和傘を持ってメッセージ。「花ちゃんありがとう」から2年
会見には「みんな後輩の無念の思いをした後輩の思いもすべて背負って闘います、全力で」との言葉もあった。木村花さん(2020年5月23日に逝去)への思いがあったのではなかろうか。
2020年6月1日、現地時間。フロリダ大会に和傘を持ってメッセージ。「花ちゃんありがとう」が記憶に残る。
Let's see what @NiaJaxWWE's got against @KairiSaneWWE. #WWERaw pic.twitter.com/lPi4dWHZaw
— WWE Universe (@WWEUniverse) June 2, 2020
やるべきことをすべてやったくらいのプロレス人生だし、ジムもオープンしたばかり。それでもなお、闘おうとする。自己実現のみならず、ジャンルの押し上げに関わった同志たちとともにKAIRIは闘っていく。
白帽子をかぶった「謎の女性」はKAIRIだけじゃなかった。情報漏洩ムービーつづく
なんと白帽子の「謎の女性」がKAIRI以外にも。
上谷沙弥はKAIRIに一連の情報漏洩について謝罪しなければなりません#STARDOM pic.twitter.com/MK56Q0lPq3
— スターダム✪STARDOM (@wwr_stardom) February 18, 2022
■ スターダム LECクリンぱっ!Presents STARDOM WORLD CLIMAX 2022 ~The Best~
日時:3月26日(土)17:00 第0試合は16:30予定
会場:東京・両国国技館
<ワールド・オブ・スターダム選手権試合>
[王者]
朱里
(1/30)
ジュリア
[挑戦者]
<タッグマッチ> ※浮上
KAIRI
岩谷麻優
vs.
ウナギ・サヤカ
中野たむ
■ スターダム LECクリンぱっ!Presents STARDOM WORLD CLIMAX 2022 ~The Top~
日時:3月27日(日)14:00 第0試合は13:30予定
会場:東京・両国国技館
<ワールド・オブ・スターダム選手権試合>
[王者]
3・26朱里vsジュリア戦の勝者
(1/30)
岩谷麻優
[挑戦者]
<シングル? タッグ?> ※浮上
KAIRI
vs.
大江戸隊