ZERO1までも背負った杉浦2冠達成 どうなる後楽園と武道館で元日決戦
「#8月15日シン・大発表」「#どつきあい花火大会」はどうなった!? 15日、ノアが『KAWASAKI, GO! 2021』カルッツかわさき大会を開催した。
大会結果 ノア KAWASAKI, GO! 2021 8月15日(日)神奈川・カルッツかわさき
■ ノア KAWASAKI, GO! 2021
日時:8月15日(日)16:00
会場:神奈川・カルッツかわさき 観衆822人(主催者発表)
<第0試合/「N-1 VICTORY」出場者決定戦>※15:30開始
△ケンドー・カシン
6分29秒 両者リングアウト
△キング・タニー
<第0試合/「N-1 VICTORY」出場者決定戦 再試合>
〇ケンドー・カシン
2分22秒 キドクラッチ
●キング・タニー
<第1試合>
●稲葉大樹
8分55秒 監獄固め
〇マサ北宮
<第2試合>
藤村加偉
矢野安崇
●岡田欣也
宮脇純太
10分24秒 スイクルデス→片エビ固め
井上雅央
〇齋藤彰俊
モハメド ヨネ
キング・タニー
<第3試合>
●日高郁人
鈴木鼓太郎
14分05秒 片山ジャーマンホールド
小峠篤司
〇原田大輔
<第4試合>
●大原はじめ
12分12秒 ストレッチプラム式フェースロック
○清宮海斗
<第5試合/GHCジュニアヘビー級タッグ選手権試合>
[挑戦者]
亜烈破
●タダスケ
18分54秒 クロスフェースロック
〇進祐哉
吉岡世起
[第44代王者]
※吉岡&進組が初防衛に成功
<第6試合>
中村大介
ケンドー・カシン
〇藤田和之
桜庭和志
18分09秒 パワーボム→エビ固め
●覇王
征矢学
中嶋勝彦
拳王
<第7試合/SPECIAL TAG KAWASAKI>
HAYATA
〇小川良成
17分56秒 足4の字固め
●NOSAWA論外
魔流不死
<第8試合/GHCナショナル&世界ヘビー級選手権試合>
[第29代世界ヘビー級王者]
●田中将斗
38分37秒 雪崩式オリンピック予選スラム→体固め
〇杉浦貴
[第5代GHCナショナル王者]
※杉浦が2度目の防衛に成功、田中が2度目の防衛に失敗。杉浦が第30代世界ヘビー級王者となる
田中「杉浦貴がZERO1の看板を大きくしてくれたら、俺が獲りにいく」
「#どつきあい花火大会」というハッシュタグに偽りなし。そして終盤には、杉浦がスライディングD、田中が予選スラムという“お互いの必殺技”をかけあう究極戦に。いろいろ大変な中で生きる活力を受け取れる試合だった。
杉浦の予選スラムをカウント2で田中が返すと、館内のムードも絶頂に。杉浦は「上から落とすしかなかった」雪崩式で決着をつけた。
レフェリーが杉浦に授与しようとした2本のベルトを、まず手にしたのは田中。自身の手で杉浦に渡すことで杉浦リスペクトを全面に。
<バックステージ>
杉浦「まず団体のこの大事なベルトを懸けてくれて戦ってくれた田中将斗選手に感謝を、ありがとうございますと伝えたい」
――田中選手との戦いはどうだった?
杉浦「予想通りというか、予想を遥かに超える負けん気の強さというか、意地っ張りというか。まあ、タフだよね。最後はもうフィニッシュを返されたんで、上から落とすしかなかったよね」
――最後には「俺たちは弾丸ヤンキースだ」という言葉もあったが、戦いを通じて感じるものはあった?
杉浦「いや、前からずっとそういう思いはあって。今はチームが違って、戦っているけど、常に意識しているし、常に組んだらいつでも弾丸ヤンキースだと思っているから」
――世界ヘビー級のベルトを肩にかけてみてどう感じる?
杉浦「重いね。やっぱ田中将斗がそれなりの思いを込めてこのベルトを懸けてきたんで。俺もそれなりの思いで、このベルトを背負ってかないといけないのかなと」
田中「(コメントスペースに座り込むと)正直、悔しいよね。でも、杉浦貴、本当に強かった。でも、あんな俺より年上の人間が、あんな強い俺より年上がいるんやったら、俺もまだあそこまで、あの歳になってもいけるんじゃないかなっていう。そういう気持ちがまた芽生えたよね。本当に今日、ZERO1の一番のベルト、看板になるベルトを獲られたのは悔しいけど…。悔しいよ。悔しいけど、でも彼ならあのベルトの価値、あの看板の価値をまた1つ2つ大きくしてくれるんじゃないかなって。今日戦ってみて、そう感じました。やっぱそこで、その看板を取り返したいという気持ちはすごくあるし、その大きくなった看板を取り返さなきゃいけないのは俺やなっていうのは今でも思っとるし。本当にでも今日は、強い。杉浦貴強い。認めざるを得ないよね。こんだけ全てをぶつけても勝たなかったんやから。ただでも、気持ちは折れてへんから。ZERO1も、田中将斗も気持ちはまだれ折れてへんから。杉浦貴がZERO1の世界ヘビーの看板を持って、看板を大きくしてくれたら、俺が獲りにいく。それだけ。杉浦貴、ありがとうございました」
(プロレス格闘技DX)
杉浦が「俺もそれなりの思いで、このベルトを背負ってかないといけない」とすれば、田中も「杉浦貴がZERO1の看板を大きくしてくれたら、俺が獲りにいく」とした。
このあと関係者と談話していると、ベルト2本を肩にした杉浦が石川大会告知のメッセージ映像を撮り始める。カンペもなく、軽く覚えていたメッセージをその場で復唱して本番にトライ。わずか2テイクでクリアしてみせた。自分のできることを何でもやり切る。そんな姿勢を王者自らが実践していたことが印象に残った。
ノアがプロレス界初の日本武道館元日決戦をシン・大発表
シン・大発表と予告されたノアの発表内容は、プロレス界初の日本武道館元日決戦だった。
/#8月15日シン・大発表
🕊ノア・日本武道館大会🕊
🎍2022年1月1日【 元日 】開催決定🎍
\「ABEMA presents NOAH "THE NEW YEAR" 2022」
📅2022年1月1日(祝・土)
🏢日本武道館日本プロレス史初となる元日での日本武道館大会決定🌅❗❗❗
続報を待て…❗❗❗#noah_ghc #あけまして日本武道館 pic.twitter.com/zFRun6r0wh
— プロレスリング・ノア | PRO WRESTLING NOAH (@noah_ghc) August 15, 2021
押さえることができた背景も関係者と談話していたが、こちらに出ましたのでご一読を。
武田有弘取締役「もともと日本武道館のようなビッグアリーナは、興行会社として信用がないとなかなか押さえられないんですよ。ノアの場合、一度開催が途切れていたこともあって難しかったんですけど、今年2月12日には、H.I.P.さんというイベンターさん経由で武道館を押さえていただき、11年ぶりに開催することができたんです。
その2.12武道館大会は、H.I.P.さんから『お客さんのマナーもよく、感染対策もちゃんとやっているいい大会だった』という評価をいただき、武道館の館長さんにも『久しぶりにノアさんをやってよかった』と言っていただいたんですね。
それで『来年もよろしくお願いします』と2年連続の武道館大会開催をH.I.P.さんにお願いしてあったんです。そうしたらある時、『武田さん、来年はすごい日に武道館でできるかもしれない』という連絡が来て、『いつですか?』って聞いたら、『元日です』って言われたんです。プロレス界で元日のビッグマッチなんて聞いたことがなかったから、ちょっと迷ったんですけど。(ノアを運営する)サイバーファイトの高木(三四郎)社長にも相談したら、『やりましょう』ということだったので、正式に開催が決定したんです」
(ノアがプロレス界史上初となる“元日武道館”興行! 取締役が明かすビッグマッチの裏側「“恒例”が崩れて、奇跡的に…」 – プロレス – Number Web – ナンバー)
なるほど“復活武道館”はイベンターの力も借りながらのものであり、それが2年目に発展形として実を結んだ。もちろん昨今の事情も影響しているだろう。
気になるのは、元日決戦と言えば14:00に後楽園ホールでZERO1が毎年大会を開催していること(2022年のZERO1後楽園元日決戦が正式アナウンスされているわけではない)。ハシゴ観戦可能な設定になるのか、何がしかの調整が入るのか。まるで杉浦と田中が友情を確認するようなかわさき大会だったことから、(これから調整だと思われるが)行方が注目される。