落ちこぼれから夢掴むスターダムという場所 両国2連戦5大事件まとめ
26日・27日の2日間に渡ってスターダムが両国国技館2連戦を開催した。コメント言い回しは公式サイトに合わせてあります。
事件1★海賊王女KAIRIが万感帰還 中野たむと遭遇 キッドと再会
2012年、スターダムでデビュー(リングネームは「宝城カイリ」)。2017年6月に世界最大団体WWEと契約し、「カイリ・セイン」として世界に名を轟かせる。2020年に帰国してWWE JAPANプロモーション・サポーターを務めてきた。ついに今回の両国2連戦で「KAIRI」としてスターダム帰還を果たした。
コスチューム、アイテムを一新して海賊王女KAIRIが入場。岩谷麻優&KAIRI vs.中野たむ&ウナギ・サヤカ。
スターダム在籍時からの絆でタッグ。岩谷麻優が早くも楽しそう。
中野たむ、KAIRI、ウナギ・サヤカ・・・時空を超えて対決するファイプロ感。
KAIRIの閃き。ウナギを踏み台にして中野にエルボー。
KAIRIが中野ムーヴを味わう。ああ帰ってきてくれたんだと実感。
頬にロゴマークシールがカッコイイ。KAIRI「今日もこうして麻優さんが隣で闘って立ってくれてるだけで、どれほど勇気をもらえたか、安心できる、笑顔になれる。本当に麻優さんはかけがえのない存在です」
感情で闘う者同士。中野はKAIRIを闘いたい相手だと公言してきた。
初日のフィニッシュは岩谷のムーンサルトだったが、その直前にKAIRIがインセインエルボー。ポーズ、跳躍、見開いた眼、命中度・・・全てが完璧。
2日目、スターライト・キッド戦。KAIRIは「確かキッちゃんってあだ名付けたのウチなんだよね。ウチらひとつ共通点あってさ、デビューしてから落ちこぼれって言われて。アメリカから戻ってきたら、大きくなったねえ、態度。アナタがどう変わったか、そして私もどう変わったかを確かめたい」と臨んだ。
KAIRIのインセインエルボーでフィニッシュ。最後まで両足による“V”の字が崩れず、文字通りの勝利。
このあとキッドに突き放されるが、KAIRIは思いのままにキッドを抱き寄せる。キッドのマスクの後ろには、KAIRIと共に航海した証がデザインされていた。
キッドも右腕を伸ばしたように見えた。押さえたのはKAIRIの左腕か自身の目頭か。落ちこぼれから夢を掴むのがスターダムという場所。スターダムがスターダムであるための一戦だったのではないかとさえ思えた。
KAIRI「ちょっと今、鼓膜が破れてて、耳が聞こえないんですけど…キッド、エルボー重たかったね。思ってた以上に技一つひとつ重みがあったし、気合も入ってたし、すごく試合をしてて火がついた。前のキッドとは別だったね。とりあえずこの2連戦に向けて調整してきたので、次ははっきり言えないんですけど、もっともっと強くなって帰ってきたいと思います。一番に感じたのは楽しいなって」。
キッド「世界に羽ばたいたKAIRI、最初から最後まで女優だな。さすがだよ。今日、自分自身で確かめたかったこと。世界のKAIRIと闘って確信が持てたよ。KAIRIはワンダー・オブ・スターダムの象徴だ。紫雷イオを破って赤いベルトも巻いた。私とKAIRI、似た者同士なんだろ。まぁ、だったらさ、この女子プロレス界、無差別級の中でこの体格の私がKAIRIよりも白いベルトの象徴になってやるよ。白いベルトを狙っていくよ」。
エンディングにKAIRIが上谷沙弥を引き連れて登場。朱里「明日に向かって、明日にきらめけ? 違う、違う、違う、違う。何でしたっけ?」。ズコーッ!!
KAIRIが赤白王者を称えながらの2連戦エンディング。
事件2★ジュリアと鈴季が激アツ DDMとプロミネンスが本格開戦
2日目、ジュリアと鈴季すずの顔合わせは激アツだった。直接での決着は持ち越し。全般喧嘩マッチだったが、プロミネンスによる体重が乗った攻撃も印象に残った。
ジュリア「すず、ドンナ・デル・モンド、そして2年越しのジュリア、どうだった? すずとはいいタイミングで必ず一騎打ち実現させるから、まあそう焦るなって。楽しみに待っとけよ」
すず「スターダム、DDM、ジュリア…2年前はこんなこと想像もしてなかったよ」
ジュリア「そうだな」
KAIRIキッド戦よりも後ろに配置されたことがスターダムの期待をうかがわせる。DDMとプロミネンスが本格開戦。フィジカルもテクニックも高度化するスターダムにあって、この抗争には闘いの原点のようなものを感じずにはいられない。シングルとタッグ、複数のバリエーションで抗争が進んでいきそうだ。