【記憶の懸け橋】馬場さんは6人タッグ時間切れが一番とわかってた 全日本編
【NOAHマスクカバーをつけて登場の京平氏。「こういうのいいね。全日本も出せばいいのに」ってことで、深い意味はありません。】
京平 あの大会は山本さんだからできたと。まあ毎日のように山本さんは馬場さんと会ってましたね。当時は後楽園大会でも当日にカード発表をしていた。「そんなのじゃ埋まらない。事前にカードを」って、山本さんの提案でね(あらかじめカードを出すようになった)。「今回は(オールスター戦は)週プロさんがやったんで、来年はゴングさん」と馬場さんは言ってた。
キャピタル(東急)で山本さんが新崎人生、スペル・デルフィン、愚乱浪花を紹介してた。そのときには「三沢たちがかわいそうだよな。同じに見られちゃうんだよな」と言ってた。でも東京ドームではモニターをずっと見てて「こいつは面白いなぁ」って言うから、「紹介した人ですよ」って。
山本さんくらいだよ、馬場さんにズケズケと。大事な話のときはボクはいないんです。馬場&(スタン・)ハンセン組も提案されてやったと思うんだけど、やってみたら「意外と面白いな」って馬場さんはなった。上(メイン)に上がったレスラーが下でやるのって大変なんですよ。誰もが上でやりたい。だから三沢、小橋(建太)の「(馬場が再び主要カードに入ってくることへの)何で?」はあった。三沢は「これ、誰考えたの?」。ボクは「馬場さんじゃないですか」。三沢「馬場さんなわけないじゃん」。「市瀬くんと山本さんが会ってたかなぁ」って言うと「やっぱりなぁ」って。
山本さん、市瀬くんが提案しても、いつも馬場さんは「ふざけんな」ってポーンですよ。でも、市瀬くんがもう一度丁寧に説明する。ほとんど採用されましたね。
山本 「そのままだとお客来ませんよ」って言ってましたから。
【京平氏の興味深い話は続く。「プロレスはルールを守るから面白く、見てないところで反則をやるから面白い」。ラジャ・ライオンの話、馬場のそっくりさんの話など。】
和田京平ちゃんの話で印象に残ったことは? プロレスにはきちんとした基本があることだ。それが成文化されていないから我流、なんちゃっての世界になる。馬場さんはそこが非常に厳しかった。見よう見まねはプロとは言わないのだ。 pic.twitter.com/x6L71NiAdF
— ターザン山本! (@tarzany) July 6, 2020
京平 四天王と試合をしたときには、馬場さんは「京平、川田はいつもあんなに強く蹴るのか。息できねえ」って。そう言いながら、付き合えたことを喜んでいたと思いますよ。
山本 日本人は喜ぶんですよ。
京平 日本人だけ。外国人が何人も泣いて(母国へ)帰ってた。それについて来れないと日本のプロレスは無理。小橋が海外に行きたがってたんだけど、「なんでそんなに行きたがる、日本が一番だよ」と。「あと何年かしたら、日本に勉強しに来る」ボクは当時にそう言ってましたよ。
『夢の懸け橋』について言うと、この(全日本プロレスの6人タッグマッチの)メンバーに誰も勝てっこないよ。