世間に、ファンに、プロレスの存在を問いかける感動作! 映画『パパはわるものチャンピオン』試写会の感想(ネタバレなし)
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棚橋弘至が主演する映画『パパはわるものチャンピオン』。22日の試写会に当選し、足を運んできました。
・ 棚橋選手の初主演映画『パパはわるものチャンピオン』がついに完成!「全身全霊でやりました。皆さん楽しんで見て下さい!」【完成披露試写会・報告】
8月22日(水)、都内のTOHOシネマズ 新宿にて「パパはわるものチャンピオン完成披露試写会」(9月21日全国ロードショー)が行われ、主人公の大村孝志を演じた棚橋弘至選手が舞台挨拶に登場。監督・脚本の藤村享平さん、ママ(大村詩織)役の木村佳乃さん、息子(大村祥太)役の寺田心くん、プロレス好き編集者(大場ミチコ)役の仲里依紗さんと共に、映画の魅力を紹介した。
(中略)
■映画『パパはわるものチャンピオン』
原作:『パパのしごとはわるものです』『パパはわるものチャンピオン』
公開:2018年9月21日(土) 全国ロードショー!!
板橋雅弘・作 吉田尚令・絵 (岩崎書店刊)
脚本・監督:藤村享平
出演:棚橋弘至、木村佳乃、寺田心、仲里依紗
オカダ・カズチカ、田口隆祐、真壁刀義、バレッタ、天山広吉、小島聡、永田裕志、中西学、KUSHIDA
後藤洋央紀、石井智宏、矢野通、YOSHI-HASHI、内藤哲也、髙橋ヒロム
淵上泰史、松本享恭、川添野愛
大泉洋(特別出演)、大谷亮平、寺脇康文
製作:『パパはわるものチャンピオン』製作委員会
配給:ショウゲート
(C)2018「パパはわるものチャンピオン」製作委員会
★公式ホームページはコチラから!【あらすじ】
かつては人気レスラーだったが、怪我や世代交代の波に押され、悪役レスラー・ゴキブリマスクとして一生懸命戦う孝志。「悪者がいないと、エースが活躍できないだろ?」。孝志はそうは言うものの、学校の友達に散々嫌われるゴキブリマスクが自分のお父さんであることをなかなか言えない祥太。最初はショックで恥ずかしい気持ちだったけれど、懸命に戦うお父さんの姿はだんだんかっこよく見えてくる―。ゴキブリマスクの戦う姿に、息子を思う親心、親子それぞれの眼差しと2人を見守る母の姿に、観る人みんなの心が熱くなる―。
試合に影響するほどの怪我、後輩の台頭がある中でどこまでプロレスを続けられるか。プロレスにおいてヒールを担うとはどういうことなのか。映画での描き方は、脚本サイドや棚橋自身の考え方を代弁するほど重要なものである。ここを間違えると、世間と、もしくはファンとのボタンを掛け違える可能性がある。
プロレスは基本は“大会”として存在・表現するものであるが、それをバックステージ含めて描くことは「プロレスをこう解釈していますよ」ということが露見せざるを得ない。まったくの第三者でつくり切った映画ではなく、レスラーが主役を務め団体がプロモーションに関わるのだからなおさらだ。
あらすじには、棚橋弘至が演じる主役のレスラー大村孝志が「悪者がいないと、エースが活躍できないだろ?」と言ったとある。ところが、該当したシーンの記憶がない(もちろん見逃している可能性もあるが)。少なくとも、この意図を大村が強調した作品ではなかった。まわりの登場人物により似たニュアンスがセリフとして出たことはあったが。
2013年の小橋建太引退試合を思い出す。戦前にメディアでは「9年ぶりにバーニングハンマー炸裂か」との情報が出た。実際の試合では、バーニングハンマー以上の必殺技、ムーンサルトプレスが久々に炸裂する。「コンディションもあるし、バーニングハンマーが精一杯なんだろう」とファンに思わせておいてのムーンサルト炸裂! そこにはメディアを巻き込んだプロレスと、最高の感動があった。
ストーリーでは、プロレスと大村、ヒールと大村の関係が大きな展開を見せる。そこに、大村による「悪者がいないと、エースが活躍できないだろ?」といった説明はない。すべての意思が「行動」で表現されていくプロセスにグイグイと引き込まれていく。「えっ、そうなの?」と追っていくうちに、制作サイドが描こうとしているプロレスに腑が落ちた。意図されたものなのか、結果的なものなのかはわからないが、“メディアを巻き込んだプロレス”を勝手に感じてしまった。いい意味で。
プロレスを知らない人も楽しめることは保証するけれども、プロレスを好きであればファン歴を問わず楽しめることを断言したい。プロレスを見ながら、ボクらはどこかで自身のプロレス観との答え合わせをしている。向き合った時間が長いほど、向き合った思考が深いほど、この映画の展開にはブンブンと振り回されるだろう。それでいて心地よいわけだが、覚悟して見るべし。
加えて、試写会で棚橋が「プロレスがドラマを、ドラマがプロレスを、お互いを補完し合ってて、、、ベストバランスでした!」とコメントしていた。その通りであって、レスラーと家族の関わり、レスラー家族とまわりとの関わり、レスラーと雑誌編集者の関わりというものが、プロレスを浮き彫りにしていたことも記しておきたい。
試写会には初めて行ったので、どういうものが通例かはわからない。ただ、エンドロールが明けると、劇場は拍手に包まれた。こういうことはブログでめったに書かないけれど、ひとつ言っておくと、ハンカチの用意をしておくとよい。9月21日より全国公開。
関連情報。
8月21日から9月30日まで「パパはわるものチャンピオン」とプリントシール機「SALON AIR2」のコラボレーション。
・ プリ機『SALON AIR2』×映画『パパはわるものチャンピオン』期間限定コラボレーションが、8月21日よりスタート
映画に登場するレスラーたちのフレームで撮影が可能。棚橋弘至さん演じる“ゴキブリマスク”、オカダ・カズチカさん演じる”ドラゴンジョージ”、田口隆祐さん演じる“ギンバエマスク”、真壁刀義さん演じる“スイートゴリラ丸山”らと一緒に撮影しているかのように仕上がるフレームを全4セット(20種)ご用意しました。
>> 映画『パパはわるものチャンピオン』公式サイト
>> 新日本プロレス公式