虎ハンターの美学 本人証言をもとに綴られた小林邦昭プロレスラー人生
『虎ハンターの美学』刊行情報が5日に解禁となった。小林邦昭と並びでの著者である鈴木健.txtさんが「取材を終えて2ヵ月も経たぬ2024年9月9日、小林さんは旅立たれました」と記す。追悼本ではなく、最後に語った“肉声”によって虎ハンターのプロレスラー人生が明かされた。
本当のストロングスタイルをやったのは小林さんだけです–初代タイガーマスク 佐山サトル
[虎ハンターの美学 単行本(ソフトカバー) – 2025/10/21 小林 邦昭 (著), 鈴木健.txt (著)]
本当のストロングスタイルを
やったのは小林さんだけです
–初代タイガーマスク 佐山サトル
金曜8時にプロレスブームを巻き起こした時代のアイコン、初代タイガーマスク(佐山サトル)。小林邦昭はこのプロレス界最大のベビーフェイス、タイガーのマスクを剥いだ男として一夜にして大ヒールとなる。その後、長州力率いる維新軍に所属。タイガーマスクの引退と共に全日本プロレスに参戦。2代目タイガーマスク(三沢光晴)とも対戦。新日本プロレス復帰後も東京ドームで獣神ライガー(のちの獣神サンダーライガー)のデビュー戦の相手を務め、誠心会館との抗争を経て平成維震軍に参加するなど、中堅レスラーに甘んじず、昭和から平成まで自らの力でポジションを切り拓いてきた。
元『週刊プロレス』記者の鈴木健.txtが小林邦昭にプロレス前夜から選手時代、そして引退後の活動まで数々の名勝負やエピソード、様々な噂の真偽を聞いた。その取材ノートをベースに丹念な取材で寡黙な男・小林邦昭のレスラー人生をまとめあげた。
本書『虎ハンターの美学』は、追悼本ではありません。当初は、小林邦昭さんの証言のみでその足跡を検証し、一冊にする企画でした。
しかし取材を終えて2ヵ月も経たぬ2024年9月9日、小林さんは旅立たれました。本書をご本人にお届けすることなく、我々は突然の別れを迎えたのです。
その無念さは、言葉で連ねられるようなものではありません。それでも小林さんが遺した功績の数々、そしてその生き方を文献にし、後世まで伝える意義を思うと、最後に語った“肉声”をお蔵入りとするわけにはいかなかったのです。
小林さんが亡くなられた時、メディアを通じて本当に多くのゆかりある選手、関係者からその人柄をしのばせる秘話や思い出、そして飾らぬ気持ちが伝えられました。追悼本として出すのであれば、そうした声を集めるべきですが、それでは生前、ご本人が望んだ形とは違うものとなってしまう気がしました。
小林さんに読んでもらうことはかなわずとも、昭和の時代を熱狂させたタイガーマスクとの闘いや平成維震軍としての活躍、さらには引退後のエピソードにいたるまでをご本人の言葉をもとに綴ろう。そう決めました。
過去に初代タイガーマスクこと佐山聡さんに関する書は何冊も出されましたが、そのライバル・小林邦昭個人で一つの書となるのはこれが初めて。バイプレイヤーとしてのプロレスラー人生を歩み続けながら、主役に劣らぬ存在感をまとい、多くのファンの追憶の中で今なお息づく男の一生を、改めて心に刻んでいただきたく思います。
(著者・鈴木健.txt)
はじめに
写真で振り返る虎ハンター小林邦昭ヒストリー 写真提供:小林邦昭
巻頭対談~小林邦昭×初代タイガーマスク 佐山サトル
第1章 虎ハンター紀元前 生い立ち~新日本若手時代
第2章 メキシコ遠征で残した実績
第3章 タイガーマスクのライバルとして
第4章 ジャパンプロレス設立から全日本参戦
第5章 誠心会館との抗争から平成維震軍へ
第6章 佐山との再会 そしてダンディズムに殉じた引退
第7章 猪木のパネルを外した真相と思い
特別手記 齋藤彰俊「あなたとの出逢いは、自分の人生にとって『宝』でした。」
あとがきにかえて
著者プロフィール
小林 邦昭 (コバヤシ クニアキ) (著)
1956年1月11日-2024年9月9日。1972年に新日本プロレスへ入門。1973年に栗栖正伸戦でプロデビュー。メキシコ武者修行を経て、1982年10月に赤いパンタロンコスチュームで凱旋帰国をはたして以降、当時絶大な人気を博していた初代タイガーマスクとのライバル抗争がスタート。試合ごとにタイガーのマスクを剥ぐ無法殺法で“虎ハンター”として、大きな注目を浴びる。1984年9月には、“維新軍団”長州力、マサ斎藤、キラー・カーン、アニマル浜口らと新日本プロレスを離脱して、ジャパンプロレス所属となり、全日本プロレスへ参戦。2代目タイガーマスクともライバル抗争を繰り広げた。1986年11月23日にヒロ斎藤を破って、第2代世界ジュニアヘビー級王者となる。1987年4月には、新日本プロレスにカムバック。8月20日両国国技館では、王座決定トーナメント決勝で髙田伸彦(現・延彦)を下し、第4代IWGPジュニアヘビー級王者となる。2000年4月21日後楽園ホールで行なわれた獣神サンダー・ライガー戦で引退。引退後は、新日本プロレス道場の管理人として知られ、後進の育成にあたっていた。
鈴木健.txt (スズキ ケン) (著)
1966年9月3日、福島県会津若松市生まれ、葛飾区西亀有出身。1988年より21年間『週刊プロレス』の編集記者から編集次長、2001年より週刊プロレスモバイル編集長を務め、2009年よりフリーとなりプロレス、音楽、演劇等の表現ジャンルについて執筆。プロレス中継では50団体以上の実況と解説を経験。ワニブックスウェブ「News Crunch」にてみちのくプロレスを題材とした小説『アンドレ・ザ・小学生』を執筆。著書に『プロレス きょうは何の日?』(河出書房新社)、『白と黒とハッピー~純烈物語』(扶桑社)、『純烈物語20-21』(同)、『髙山善廣評伝 ノーフィアー』(ワニブックス)がある。















