黒次郎なれどUDONヘアと熱狂は不変 社会人プロレス自分さがし8執念
大会追っかけレポートとなる。28日、UDONプロレスが『UDON旗揚げ記念日~8周年~』高松モンスター大会を開催した。
初防衛のUDON次郎「お前らの本気見せてくれよ。俺はそれが見てえんだよ」
<第5試合/KOS無差別級タイトルマッチ>
〇UDON次郎(王者)
黒百合(デスバレーボム)
●マ・ルヨシ
※次郎が初防衛に成功
昨年末から1月中旬にかけての音信不通で団体運営を大混乱させ、契約解除となったUDON次郎。今年からヒールターン、この日は黒マスクを新調だ。マネージャー平次を帯同してフリー参戦。

次郎のライバル、マ・ルヨシが対角線に立つ。次郎ヒールターンの前からヒール、大会直前は謎のノーコメント。どんな立ち位置で臨むかが期待された。舌をペロリ。

序盤いきなり、平次がレフェリーを引きつけつつ白い粉でルヨシを目くらまし。無法行為に観客がヒート。

怒り心頭のルヨシの反撃に、観客は「ルヨシ、行け」と大声援だ。体格でも勝るルヨシのパワーに次郎がグラつく。

ならばと次郎は、団子山軍団の横断幕をまくってルヨシの首締め。

マットを離れ、モンスターのステージを使った攻防へ。ルヨシのカサ・デル・マール(ブレードランナー)は普段、マットの上で炸裂するものだが、この日は“モンスターの壁”へと見舞う。

次郎も引き下がることがない。ステージの手すりからハイジャンプでルヨシに降下。

試合は終盤にまで平次が介入する展開に。次郎が黒百合(デスバレーボム)でルヨシの息の根を止めた。

ツクダ監督が冒頭に「初期の頃からUDONプロレスをずーっと支えてきた人間」と触れた2人。8年間の歴史で何度も次郎とルヨシはUDONクオリティを構築してきたが、モンスターではシングル初対決だ。5周年新木場大会ではタッグ結成、あの葛西純&佐々木貴組と熱戦を繰り広げた、社会人プロレス離れした実力派の2人だ。
次郎はヒールターンで“黒次郎”化したわけだが、いでたちのUDONヘアと試合での熱狂は不変。ルヨシとのハードヒットかつ途絶えぬ攻防が観客を魅了していく。
観客とルヨシの間の、これまでの絆ということだろう。次郎の反則ざんまい、平次乱入を受けて、空気は完全にルヨシがベビーとなった。声援を送る側でありつつも、実に新鮮な感覚でルヨシを後押しする。これもまた会場での一回性であり、ファンの特権に違いない。
そんなファンを小バカにするように、次郎はかつての人気ムーヴ「UDONムーヴ」というワーディングを言いかけ、途中で止める。いや実際のところはわからない。熱狂空間のど真ん中に立ち、つい言ってみたくなったのかもしれない。
社会人プロレスといえば、新根室プロレスの『無理しない ケガしない 明日も仕事!』というキャッチフレーズが有名だ。UDONプロレスも大会全体を通せば、どうしても行き当たりばったりの試合運びやスタミナ切れも挿入される。常識的に考えれば、プロ専念選手がリングに立つ正規団体の方が面白いに決まっている。
なのにこの会場の高ぶりはなんだろうというのがUDONプロレス。「月1回、プロレスラーに変身する」登場選手にとって、自分さがしの場でもある。また観客も「この昼間に働いているはずの、レスラーたちの面白さはなんなんだ」とクセになる。どこかで『自身も昼間働きながら何かを追いかけられるんじゃないか』という勇気をもらえる。
大会はKOS(キング・オブ・シコク)を次郎が初防衛し、他選手を「お前らの本気見せてくれよ。俺はそれが見てえんだよ」と挑発だ。矛盾するようで無限の可能性がある『無理しない本気』こそが、次郎とルヨシが向き合いつづけ、他選手にも求めるものだ。
監督はUDONプロレスの現状を「10周年の後楽園ホールを目指していきますと言ったもののですね、なかなかまあ足踏み状態がつづいてる」とする。社会人というバックボーンゆえに、家族との関係や生活環境からすべての選手の連続参戦はままならない。
それでも「最後までですね、僕たち諦めずに、地方の名もなき団体が(約2年後までの)この10年間でどんだけみなさんの心の中に爪痕を残せるか、これだけをモットーに」と顔を上げた。
プロレスラーを引退した選手コーチ。プロのリングでのレフェリーを経ているツクダ監督。選手と一体となりながらの自分さがし“8執念”が、この大会にはあった。そして9年目も、UDONプロレスは闘いをやめない。
(大会結果)UDONプロレス UDON旗揚げ記念日~8周年~ 3月28日(土)高松モンスター
■UDONプロレス UDON旗揚げ記念日~8周年~
日時:3月28日(土)18:30
会場:香川・高松モンスター
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開場前のショット。有名プロレスファン、団子山軍団が垂れ幕で応援。

この時点、次郎は白マスク。マ・ルヨシは撮影ボイコットとなる。

<第0試合>18:15頃開始
●O-遍LOW
リバースDDT
〇ミトヨ・ナースYMT
毎回のように中身が違うO-遍LOW。攻防ではなく、自身のトリッキーな動きで引きつける。そのアイディアと技量に舌を巻く。

「脈がとんでます」と診察してからのリバースDDTで勝利。YMTという名前個所を維持のまま今年、「なりたい自分」に近づくためマスクマンとなる。

(マイク)
ミトヨ「巻きで? はい。僕、あの小学校の頃からプロレス見てました。特にマスクマンに憧れておりました。自由に飛んで闘って力強い試合に心打たれました。僕もいつかあんなふうになりたいなって思ってました。しかし、僕は小さいときから体が小さくて体力もなくて運動神経も悪いです。そのうえ喘息で今も定期的にお薬飲んでるような状況で、運動は本当に苦手なんですけども、大人になっていくうちに、その思いというのが捨てきれなくて。そして仕事や家庭やある中で、役割とか責任とか増えていく中で、本当に自分って何なんだろうって思うことがありました。そのとき、マスクマン、子供のときに憧れだったマスクマンになれたら。自分がもっと熱くて、もっと挑戦できる、本当の自分がさらけ出すように、僕はマスクマンになることを決意しました。本当にみなさんには突然で戸惑いもあったかもしれませんけれど、残り2年間頑張っていきますので、応援して(ここでマイク音声切られ観客笑い、でも拍手)」
オープニングVTRを挟んで、監督がマイクを握る。

ツクダ監督「UDONプロレスでございます(拍手)。はい、第0試合から熱い試合と熱いマイクだったんですけど、ちょっと進行の都合上ですね、どうしてももう切り上げなきゃいけないということで、途中あのぶった切ってですね、オープニングの方に入っていきました。UDONプロレスもねえ、今日で8周年でございます(拍手)。ありがとうございます。いよいよ残す年数はもうあと2年。正確にはもう2年切ってるんですよね。2018年3月3日には旗揚げしてますから、もう2年切っちゃいました。そういう中でですね、10周年の後楽園ホールを目指していきますと言ったもののですね、なかなかまあ足踏み状態がつづいてる中ですけど、最後までですね、僕たち諦めずに、地方の名もなき団体がこの10年間でどんだけみなさんの心の中に爪痕を残せるか、これだけをモットーに頑張ってきております。今日のメインイベント、次郎とルヨシ、初期の頃からUDONプロレスをずーっと支えてきた人間がですね、今回タイトルマッチを闘うことになります。ひじょうに僕としても楽しみにしてます。そして第3試合のタッグマッチ。もともとショーゴとマリンライダーJRはもともとブランニューエキスプレスというユニットだった人間が、今は一本立ちして、それぞれのユニットを組んで・・・そういう8年間の成長過程、いろんなドラマもあったと思います。みなさんも私どもも、いろんな環境も変わったと思います。その中で最後の(約2年後の)10周年、笑顔で迎えられるように、今日も最高の試合をやっていきたいと思いますので、最後まで応援よろしくお願いします(拍手)」
<第1試合>
〇マンバのケン
ボストンクラブ
●コスプレランナー タカユキ(高松ファミリーマラソン)
すべっても全力でやり切るハートを監督から絶賛されている2人。右足攻めに秒殺ギブアップしたタカユキが「痛めている右足を狙うなんて卑怯やろ」とクレーム。さらには左足攻めにもギブアップで再延長。マンケンは監督から「佐々木幹矢だろ?」と迫られるが無言で勝利、リングアナは「勝者・佐々木幹矢」とコール。

<第2試合>
〇瀬戸よいち
体重は正義ボディプレス
●番の州院長
大会前から「どっちがカワイイ」を煽り合っての対決となる。試合そっちのけで観客を巻き込んでアピール。

リングアナ、千代TENGAの判定勝ち?

<第3試合>
マリンライダーJR&〇PMショーゴ
アカウントBAN(変形デスバレーボム)
ヨシノ・リヴァー&●ポンデ“ストリート”ライオン
監督から旧ユニット、ブランニューエキスプレスのポーズを強要され、マリンとショーゴはしぶしぶ対応。

「いい人」説がありながらも憎まれ口を吐くマリンをこらしめよう!? 観客を巻き込んでマリンに攻撃となる。

<第4試合>
●さがんぼう
チキンウイングアームロック
〇アンディ・ウー
アンディは2度目のUDONプロレス参戦。“高松モンスターでアンディさんの舞いを見たい”という団体側の希望でオファーとなる。渾身の舞いにより、2本の刀のうちの1本が折れるというハプニングも。幸い、事故はなし。

次郎に噛みついて団体を背負う姿勢のさがんが人気急上昇中。かつての秘技使いとは別人。アンディはさがんのエスケープに協力する観客を睨みつけてイジる。

<第5試合/KOS無差別級タイトルマッチ>
〇UDON次郎(王者)
黒百合(デスバレーボム)
●マ・ルヨシ
※次郎が初防衛に成功
(マイク)
勝敗が決したあともルヨシに攻撃を加える次郎&平次にブーイングが飛ぶ。
平次「おい、さっさとこの雑魚ども、連れてけオラ。おい、UDONプロレスさん、8周年、おめでとうございます。ハッハッハッハッハ(ブーイング)。おい、拍手が足んねえんじゃねえのか。それでもお前ら、俺ら外敵が8周年のメインを飾ったことに、妬いてんのかハッハッハッハッハ(ブーイング)。おいおいおい、残念ながらよ、8周年のメインで勝ち上がってるのは、俺ら外敵、UDON次郎だよな。ハッハッハッハッハ(ブーイング)。UDONプロレスの一番強いやつって、マ・ルヨシでよかったよな。こいつを破っちまったっていうことはよ、8周年以降、UDONプロレスはどうなっちまうんだ」
次郎「大丈夫か、おい」
ルヨシが他選手に抱えられ退場する。

平次「せっかくだからよ、UDONプロレスのメンバーで、このUDON次郎に挑戦するやつはいねえのかな。おい、挑戦したいやつ出てこいや。もう誰も挑戦したくねえのか。おい監督、せっかくだからよ、UDON次郎の次の対戦相手、ちゃんと用意してくれよ。トーナメントでもリーグ戦でもいいから、やってさ」
ツクダ監督「やってやるよ」
平次「おい、それからよ。次郎はよ、次の挑戦者が決まるまでUDONプロレスには出ねえぞ」
ポンデ「こっちが黙ってれば好き勝手言いやがって」
平次「だから言ってる、お呼びじゃねえんだよ。挑戦者を、前に立つやつを決めろと俺は言ってる」
監督「ああ、わかった」
ポンデ「上等だ」
平次「次郎を大会に引っ張り出したくて、タイトルマッチを組みたいんだったら、さっさと次の挑戦者をよこせよな。わかったか、おい」
監督「オッケー、次から、トーナメントかリーグ戦」

平次「やれ。ただな、ひとつ言っとくぞ。今年もことでんの電車プロレスやるんだろ。そこはちょっとお祭りで楽しそうだからよ、次郎は出てやるよ(観客拍手)。それだけは約束してやる。ただしタイトルマッチはしねえからな。さっさと次の挑戦者決めろよ。わかったな」
監督「オッケー、(所属選手に)お前ら死ぬ気でやれよ」
次郎「情けねえやつらよ、正真正銘、俺がこのUDONプロレスで一番強えんだよ。ただし、俺は所属じゃねえんだよ。おい、お前ら悔しいのか、おい。悔しかったらよ、本気でこのベルト獲りに来いよ、おい。生半可な気持ちでな、このベルト獲れると思うなよ。お前らの本気見せてくれよ。俺はそれが見てえんだよ。(観客に)お前らは、俺が見たけりゃUDONプロレスをもっと応援してやれよ。じゃあ俺は、サウナ入って帰るわ(観客笑い)。お前らしっかり(挑戦者を)決めてこいよ」

マリンライダーJR「えー、まあ、何て言うかな。ヒールじゃ本当の悪に勝てないっていうのをちょっと見せてあげようかなと。『悪役』じゃね、悪いやつには勝てないんですよ。締めます(観客笑い)。8周年ありがとうございます(拍手)。まだね、あと2年。2年しかありません。みなさんの応援がなくては、あと2年もつづけられないかもしれないので、生きている限り。生きている限りやりますんで、あと2年。2年、生きていたいんで」
ショーゴ「あ、高血圧がやばいんだ」
ヨシノ「血圧いくつ」
マリン「いま薬で140まで落ちました(拍手)。よし、今日、締めるよ。(締め方法のレクチャーから)いくぞー、1、2、3、うど~んプロレス!!」

(UDONプロレスとは)いよいよ「解散まで2年」のカウントダウン突入
【UDONプロレスとは】
【荒れたUDONプロレス1・24高松】
ファンキー加藤さんがライブ前日来場、“契約解除”UDON次郎が突如乱入#UDON大新年会 #UDONプロレス
次郎「元所属として面白くしてやる」銭形“ダラス”平次と結託する。さがんが次郎に対戦要求 pic.twitter.com/LzbWOD1R71
— KAKUTOLOG📶プロレス/ボクシング/MMA/格闘技カクトウログ (@kakutolog) January 25, 2026
2018年3月3日、香川県高松市プロレスBAR『ジャッジメント』における旗揚げ戦「UDON無限大記念日」からUDONプロレス(ウドン・プロレス)はスタートした。「UDON」は「Universal Dream of Next」の略。
四国ローカル団体の腰の強さを味わえ!! 高松市中心で開催するマットプロレスの形態をとりつつ、県外客も駆けつける。マットプロレスは珍しくないジャンルだが、UDONプロレスとしてのこだわったユニット闘争とストーリー性が見どころとなる。家族で楽しめる四国発エンターテインメントだ。
社会人プロレスではあるが、このストーリーに合致するプロ選手も集う。最近では佐々木貴、葛西純、ビオレント・ジャック、藤田あかね、宮本裕向、冨宅飛駈、佐藤光留、アンディ・ウーといった顔ぶれが参戦している。マスクマンも多く、明かされぬまま有名選手が正体というケースもあるのだ。
東京ドームや両国国技館でレフェリーを務めたことがあるツクダ監督が代表を務める。ツクダ監督は真壁刀義と大学同期で親交あり。2014年よりプロレスバー・ジャッジメントを運営している。
真壁刀義さん、ご結婚おめでとうございます🎉
ツクダ監督からもお祝いリポスト。真壁さんと監督は大学で同期だった間柄です。#真壁刀義 #UDONプロレス https://t.co/PlhxSIsHqt pic.twitter.com/EtqiIrBw9R
— UDONプロレス【公式】(香川) (@udonpw0304) March 18, 2026
旗揚げ5周年で東京進出(新木場大会)という目標を2023年3月に達成した。さらなる「旗揚げ10周年で後楽園ホールにマットを敷いて解散」との目標に、はたしてたどり着けるのか。2026年3月には、いよいよ「解散まで2年」のカウントダウンに突入する。















