林下詩美「悔しさをすごく感じて」 自身の野心に昨年末気づき退団を決断
林下詩美がマリーゴールドを退団することを明かした。25日、マリーゴールドが『Marigold Spring Victory Series2026』後楽園ホール大会を開催。林下&ロッシー小川代表のコメント全文をまとめる。
林下詩美「私はマリーゴールドを退団します…負けたからじゃない。ずっと前から決めてて」
<第7試合/マリーゴールド・ワールド選手権試合>
(王者)〇青野未来
23分44秒、レッド・センセーション→エビ固め
(挑戦者)●林下詩美
※青野が3度目の防衛に成功
現王者vs.前王者によるワールド頂上決戦。まるで2人の時間を味わい尽くすような攻防が繰り広げられた。林下が青野の足を攻めれば、青野はスライディングラリアットなどで躍動してやり返す。2人が何度も展開してきたド迫力のラリアット相打ち、この日も強烈だ。実力者同士ならではのロングマッチとなったが、林下得意の槍投げを逆に見舞った青野が主導権を握る。レッド・センセーションで林下にトドメを刺した。
林下はワールド奪還ならず。直前会見にて「青野未来と、もう次はない」と重大決意を示唆していたが、リング上で「私はマリーゴールドを退団します…負けたからじゃない。ずっと前から決めてて」とマイクだ。青野はバックステージで言葉を詰まらせつつ「マリーゴールドを守っていきます」。欠場続出、林下退団の状況には「正直キツイです」と吐露した。林下は昨年末、マリーゴールド授賞式でMVPを逃した際に「自分には悔しいという気持ちがある」と気づき、次のステップとして決断したのだという。プランは考え中だが、まずはラストロードに集中する。マリーゴールドラストは5月の大田区大会となる。



青野にベルト、トロフィーを渡したあと、ロッシー小川代表は林下とも握手をした。

(マイク)
青野「(ミクコール)3回目の防衛に成功しました~!! 林下詩美、やっぱ強いなあ。最強だよ。でもそんな詩美から、このベルト守って、私も最強に、さらに最強になれました。ウタ、ありがとうございました(拍手)」
林下はフテ寝する、ダダをこねるようなアクションで笑いをとる。
林下「青野未来、このリングでいちばん美しくて強いのは林下詩美。でも今日は、青野未来のほうが少しだけ強かったみたい(拍手)。青野未来と、このベルト懸けて、いまの青野未来からベルトを獲ることがプロレスラー林下詩美の使命だと思っていたけど、今日は勝てなかったね。でもまあ別に、このタイトルマッチとは別で、もう1つ。私は、このマリーゴールド、退団します(観客「エエッ」)。別にいま負けたからとかじゃないよ、そんなカッコ悪いやつじゃない。私はずっと前から決めてて、会社と話ししてたこと。だから別に今日、いますぐこの場で退団しますってわけじゃないです。みなさんには退団しますという報告を今日させてください。マリーゴールド、旗揚げに参加することができて、数々の選手と出会って、リング上はこんなにかっこよくてすごいのに、裏では私はちょっと人見知りだから。でもみんながたくさん話しかけてくれるから、たくさん友達ができました。友達みたいな妹みたいな、娘たちみたいな子もたくさんできました。はあ、まあ退団。最後の日はのちほど発表させてください。とりあえず残り、私をマリーゴールド、このリングにいれる期間も限りありますので。悲しい別れとかあんま好きじゃないんで、みなさんは最後までマリーゴールド林下詩美と一緒に過ごしてください。ほかの選手のみんな、この期間に楽しい思い出つくろうとか、そういうのはいらないです。この期間に少しでも林下詩美に食ってかかって、次の青野未来に挑戦できるような人に早くなってください(選手から「ハイッ」の声)。とりあえずこんな空気にしたかったつもりはないので、本当、私が持って帰りたかったな、このトロフィーも。そのベルトも。めちゃくちゃ悔しいけど、青野未来と闘えて、私はまだまだ頑張ろう、上に行きたいと思ったのは、青野未来のおかげだよ、ありがとう(拍手)」

林下が青野に握手を求める。青野はハグで返す。林下が退場し、マディ・モーガンが青野に英語で挑戦をアピールする。
青野「今かよ…。ぜんぜん話入ってこなかったけど、このベルトに挑戦ってことだよね。マディ・モーガン、あなたは強い。前に進むしかないし、オッケー、このベルト懸けてやりましょう」
マディは引き揚げる。
青野「ちょっと、言葉が見つかりません。だけど、ひとつ言えるのは、私は、私たちはこのマリーゴールドのリングで、これからも闘っていくので、応援よろしくお願いします(拍手)。締めます」
シャインフォーエバーマリーゴールド締めとなる。
林下詩美バックステージ。青野未来は「いや…正直キツイです。だけど絶対に私は負けない」
(バックステージ)

青野「こんな気持ちで終わるなんて、思ってもいませんでした。(沈黙後)すみません、言葉が、なんて言ったらいいかわからないんですけど。詩美が決めたこと。それは私自身にも責任があると思うし。たぶんもう決めてることだと思うので、止めることもできないんでしょうけど。でも、やっぱりこれからも私はマリーゴールドのエース、チャンピオンとして、このマリーゴールドを守っていきます。大丈夫です。大丈夫。どうか信じて、応援していただけたら嬉しいです。ありがとうございました」
欠場者、詩美選手の退団…逆風がつづきますけども、その現状に関してはどうですか。
青野「いや…正直キツイです。怪我人がつづいてしまったことも、詩美を失うのも(涙ぐむ)マリーゴールドにとって本当にキツイです。大きいです。だけど…だけど絶対に私は負けないし、詩美から今日も守ったんで。詩美の分も私は、より強くなって、このマリーゴールドで立ちつづけます」
来月に周年の大会もある。
青野「引っ張るしかないですよね」

林下「青野未来に負けちゃった。あのベルト、いま青野未来が持ってるから取りたいって思ったし。青野未来から勝ちたいって思ったんですよ。今日は青野未来が強かった。そしてリング上でも言ったんですが、このマリーゴールド、退団します。『今日、青野未来に勝てなかったからやめます』とかではないです。少し前から自分の中で決めてたことで、会社と、小川さんと話をしていて決めました。マリーゴールドで、旗揚げ戦に参加して、いろんな人に出会い、いろんなことを学びました。そうですね。エースになること、なってからの大変さ、難しさ、楽しさ。下の子の成長の喜び、逆に成長をどうやってさせたらいいのかっていう苦しみだったり。本当に本当にたくさんのことを経験したマリーゴールドでした。最後の日は、言ってよかったんでしたっけ、はい。最後の日は5月23日、マリーゴールド旗揚げ記念大会、大田区で、自分、マリーゴールド所属として最後の試合になります。残り1か月ないですね、もう今日25なので。残り1か月ないんですが、残りの時間に、まあプライベートではみんなとの思い出つくるのはもちろん、リング上では楽しく過ごさせてくださいとは思ってないです。まだまだ青野未来ともぶつかっていきたいし、下の子たちは私の首獲るつもりで残りの期間、来てほしいなあと思っています。5月23日、大田区大会、マリーゴールド旗揚げ記念大会。この日までみなさんぜひ、マリーゴールド林下詩美、よろしくお願いします」
退団を決めた理由、いちばん大きなきっかけというのは。
林下「やめた理由というのは…まず最初に言っておきたいのが、ポジティブ(言い間違い、「ネガティブ」と言いたかった)な気持ちではないということです。すごく前向きな気持ちでです。いろんな人と試合する中で、マリーゴールドにいる期間。途中、まあさっきも言ったように、下の子の成長とかがすごく自分の中の喜びであったんですが、試合をつづけながらみんなの成長を見ながら、まだまだ自分も頑張りたい、もっともっと上に行きたい、プロレスラー林下詩美を試したいという気持ちがあって決めました」
いつごろ考え出したんでしょうか。
林下「考え出したのは…うん、年末ぐらいです。年末ぐらいに。マリーゴールド内授賞式、青野未来がMVPで自分が敢闘賞だったときに、MVP獲れなかった悔しさをすごく感じて。そのときに、まだまだ自分、こんなに悔しいって、上に行きたかった、自分が自分がって気持ちがあるんだなというのを…自分の気持ちに気づいたときに考えました」
決めたのがそのころ。
林下「そうですね」
残り1か月であり、仲間たちに伝えたいことは。
林下「そうですね。個人的にはこの子と闘いたい、この人と組んでみたいとか、いろんなカードもあるので。そういうのをさせていただけたらすごく嬉しいです。ファンのみなさんには、もしかしたら自分のこの決断で、すごく裏切られたというような気持ちを感じる方もいらっしゃるかもしれないんですが、それでも自分はやっぱり自分の道を行きたいと思ったので、応援していただけたらなと思っています。マリーゴールドのみんなには残り1か月ないですが、林下詩美とのこの貴重な時間、貴重なリングの対戦の時間、組む時間を、各自いろんな思いを取りに来てほしいなと思っています」
ここ10日ぐらいで負傷者、主力の欠場があった。団体としての陣容がきつくなるとわかったうえでの発表となったが。
林下「でも私はこの日にみなさんにお伝えしたいと決めていたので、こんなに欠場者が出るというのは私の中でも予期せぬことではあったので。すごく申し訳ないなという気持ちはあります。選手だったり団体に対してそういう気持ちはすごくあるんですが。でも自分は前から決めて、この日にっていうのを決めていたので、自分を優先してしまいましたね」
現時点での退団後のプランは、ちょっと質問するのも早いかもしれませんけど。
林下「うーん、描いてないことはないんですが。自分はけっこう、1個を考えるとそれに一直線になってしまうので、いまはこのマリーゴールドの残りの時間しか考えないようになるべくしております。残りの期間を大事にしたいなと思います」
最後は誰とやりたいみたいなのは。
林下「うん、そうですね。最後。旗揚げ記念大会という、すごく大事な場所なんで。マリーゴールド、これぞマリーゴールドと言えるような方たちと試合をしたいなとは思っております」
ロッシー小川代表「ピンチはチャンスなんで。新陳代謝というふうにする(もっていく)しかない」
(ロッシー小川代表囲み)

小川代表「10人入門者がいれば10人の退団者・引退者がいるのはもう当然のことなんで。それを気にしてたらもうできないんですけど、団体っていうのは。誰かいなくなったらできないっていうでは困るんで。たまたまいまね、怪我人や、なんかそういう今月が厄年(ならぬ)厄月みたいになっちゃったんで。最初地方でバスの後部ガラスが割れちゃったことがあったんです。それを機にね、欠場者続出して、その退団っていうのはもう、今日っていうのは、そうですね、まあ1月ぐらいにそんな話があって。去る者は追わずなんで。ただマイナスの材料ばっかり並べてもしょうがないんで。これをどうプラスにもっていくか。こういうときこそピンチはチャンスなんで。選手の頑張りに期待するしかないです」
5月は周年の大会もありますけど、そこに向けて。
小川代表「ちょっとね、5月のカードが出てくるのが遅くなっちゃってるんですけど。ツインスターと山岡聖怜vs.暁千華、この2つは大田区でやります。青野vs.マディ・モーガンは5月16日の後楽園でやりたいと思います。そのときにね、詩美の全員掛けをやりたいと。最後のカードはまだ決まんないですけど。でもこう、自分はもうプロレス生活約半世紀を迎えて、こういうことはもう日常茶飯事じゃないけど、もう山ほど経験してるんで。このまんま落ちていくわけいかないんで。経験が活かせるかどうかってのは当然あるじゃないですか」
慰留は何回かされたんですか。
小川代表「慰留っていうか、慰留はしないですね。だって辞めたいって言うんだから。辞めたいってことはここでやりたくないってことだから。慰留してもしょうがないじゃないですか。ただそれ以上はね、もういろんなことがあって、そのうちどこ行くとかどうなったかというのは明らかになるんでしょうけど。まあでも面白いですよね、2年間で主力メンバー、大半いなくなりましたから。これででも残ってる選手が頑張れればいいんですよ。新陳代謝というふうにする(もっていく)しかないんで」
ずるずるダメになっちゃったときとV字回復してったときってあったじゃないですか。
小川代表「ありましたね」
もし回復するとすればその必然ってどんな。
小川代表「あのね、ダメになるときって選手がいなくなるんですよ。もう主力だけじゃなくて。でもV字回復するときは、ある程度いい選手が残るんですよ。だからそこに賭けてみるしかないと思います。まあ今日欠場している弓月とか。山岡聖怜がチャンピオンになったりとか。いい選手が育ってるんで。ビクトリア弓月は5年契約しました。こんな状況ですね」
2年間で選手がこれだけ辞めたっておっしゃったので、あえてお聞きしますけど、それだけ辞める原因ってどこに。
小川代表「原因は、けっこう次の目標ってのもあるじゃないですか。あと、ここではもうそれ以上いけないっていうか、そういう判断もあるじゃないですか」
弓月選手が5年契約したっていうのは怪我したあとにしたってことですか。
小川代表「怪我する前。だけど、もう前向きなんで。でもまだ選手がね、いい選手が残ってるんで、不安になる必要はないんじゃないですか。後楽園とかビッグマッチをやるときに不足かもしれないが、誰かがカバーする。カバーしきれなくなるときは団体は衰退していく」
上の選手が抜けていくときには新陳代謝だと。
小川代表「と言うしかないでしょ(報道陣笑い)」
若い選手が残っているのは希望ではある。
小川代表「そうそう。若い選手いっぱいいるんでね。あの昔、試合内容どうこう言われたのは、いまは本当に危なげなく見てられるようになったんで。今日も入門希望者来ました。そうやって人は入ってきてるんで。これがね、人がもう供給できなくなるとだんだんスタックしちゃうんで。まあいろいろありますよね。半世紀になってると、本当に。それにめげてたらできないですよ。その都度その都度ね、一喜一憂するんですけど、それはそれで流していかないとやっぱりできない」
(大会結果)マリーゴールド Marigold Spring Victory Series2026 4月25日(土)後楽園ホール
■マリーゴールド
Marigold Spring Victory Series2026
日時:4月25日(土)11:30
会場:東京・後楽園ホール 観衆765人(主催者発表)
<第1試合/シングルマッチ>
〇橘渚
8分53秒、三角跳びクロスボディ→片エビ固め
●ザ・レディAI
<第2試合/3WAYマッチ>
〇マディ・モーガン
6分39秒、ムーンサルト・プレス→体固め
●石川奈青&●CHIAKI
<第3試合/6人タッグマッチ>
メガトン&南小桃&●ハミングバード
8分46秒、リバース・ウイング・ホールド
野崎渚&松井珠紗&〇瀬戸レア
<第4試合/6人タッグマッチ>
〇桜井麻衣&翔月なつみ&心希
12分48秒、バックドロップ→片エビ固め
越野SYOKO.&花園桃花&●山﨑裕花
<第5試合/シングルマッチ>
△後藤智香
15分時間切れ引き分け
△天麗皇希
<延長戦(1/15)>
〇後藤智香
3分18秒、私がゴチカだ→片エビ固め
●天麗皇希
<第6試合/BEWブリティッシュ・エンパイア・レスリング認定女子選手権試合>
(王者)●エンジェル・ヘイズ
11分41秒、ジャーマン・スープレックス→エイオキクラッチ
(挑戦者)〇山岡聖怜
※エンジェルが防衛失敗、山岡が新王者となる(シングル初戴冠)
<第7試合/マリーゴールド・ワールド選手権試合>
(王者)〇青野未来
23分44秒、レッド・センセーション→エビ固め
(挑戦者)●林下詩美
※青野が3度目の防衛に成功
















