瀬戸レア「負けは絶対に忘れない」DSGP制覇逃すも過去の苦悩に打ち勝つ
20日、マリーゴールドが『DREAM✴STAR GP 2026』後楽園ホール大会を開催した。
体調不良による前団体離脱、再デビュー、ヒールターンを経た準優勝に観客熱狂
■マリーゴールド DREAM*STAR GRAND PRIX 2026
日時:9月20日(日)11:30
会場:東京・後楽園ホール 観衆945人(主催者発表)
<第9試合/優勝決定戦>
○ビクトリア弓月
21分24秒、クロスアーム・スープレックス・ホールド
●瀬戸レア
※弓月がDREAM✴STAR GP初制覇
[大会リアルタイム速報]
優勝を逃した選手に、最大級のコールと拍手が送られた。9月20日、後楽園ホール。DREAM✴STAR GP 2026の決勝でビクトリア弓月に敗れた瀬戸レアは、準優勝に終わった。それでも、この日の会場を最も熱くしたのは、間違いなくレアだった。
準決勝までにワールド王者・青野未来、スーパーフライ王者・岩谷麻優を撃破。決勝まで勝ち上がったレアは、弓月との最後の一戦にすべてを懸けた。勝てばDREAM✴STAR GP制覇。そして、マリーゴールドに来てから積み重ねてきたものを証明する瞬間だった。
「決勝戦まで勝ち上がって、DREAM✴STAR優勝する気で、全力で、いままでのどんな全力よりも全力で挑んで……挑んだけど、優勝までは届かなくって」試合後のレアは、悔しさを隠さなかった。だが、その言葉は敗者のものだけではなかった。
「3Dトリオスのベルトを獲って、ひとつまたビクトリア弓月に近づけたって思ったけれど、まだまだ……いやでも少し手応えも感じたけど、でも、やっぱりまだ届かない。それがいま現実だと思うんで」届かなかった。だからこそ、次がある。
レアは2023年8月9日にデビューした。だが、その歩みは決して一直線ではなかった。体調不良による欠場を経験し、前団体を離脱。一度はリングから離れ、マリーゴールドで再デビューした。再びリングに戻ってからも、自分自身への悔しさを抱えた。そして現在は、闘い方そのものにも変化を見せている。ヒールターンを経て、以前とは違う表情をリング上で見せるようになった。
人間は変われるのか。この命題を解きながら、みんな生きている。変わりたいと思っても、過去の自分は簡単には消えない。まして、一度離れたリングに戻り、そこから再びトップを目指すとなればなおさらだ。それでもレアは変わった。
そして、この日のレアには、その変化を結果として証明するだけの説得力があった。攻撃の起承転結、相手の出方を見定めつつの切り返しとバリエーション。だからこそ、準優勝という結果にも意味がある。
悔しい。しかし、悔しいだけでは終わらせない。「でもきょうすごい、すごい悔しいけれど……悔しいだけで終わっちゃいけないし」その言葉の先に、瀬戸が見据えた相手は一人だった。「やっぱりビクトリア弓月の持つ、私はユナイテッドのベルトがほしくてほしくてたまらないから!!」
興味深いのは、ここである。この日、レアはワールド王者・青野未来に勝った。スーパーフライ王者・岩谷麻優にも勝った。結果だけを見れば、マリーゴールドのトップ2王座に対して、挑戦を要求するだけの資格を手にしたとも言える。しかしレアが見ているのは、ユナイテッド・ナショナル王者のビクトリア弓月だった。
DREAM✴STAR GP決勝で敗れた相手。これまで何度も意識してきた相手。そして、自分が欲しくてたまらない白いベルトを持つ相手だ。「きょうこの負けは絶対に忘れないし、いままでの負けも忘れないし。この負けてきたぶん、絶対にユナイテッドで返したいと思うんで」
負けを忘れない。それは過去に縛られることとは違う。負けた経験を、自分を前へ進ませる力に変えるということだ。最後にレアは、弓月へこう言った。「ビクトリア弓月、自分がまたそのベルトに挑戦するときまで待っといてください」この頑固さが、いまの瀬戸レアの強さなのかもしれない。
2023年のデビューから、体調不良による欠場、前団体からの離脱、再デビュー、そしてヒールターン。いくつもの「以前の自分」を越えてきた。そして今度は、DREAM✴STAR GP優勝を逃した自分を越えなければならない。
優勝できなかった。だから終わりではない。むしろ、この敗戦を「絶対に忘れない」と言い切ったことで、瀬戸レアの次の物語が始まった。20日の後楽園ホール大会を振り返るとき、優勝トロフィーを掲げたビクトリア弓月にスポットが当たるのは当然だ。
しかし、この日のMVPを一人選ぶなら、瀬戸レアだったのではないか。レアのこれまでの姿を「大丈夫なのか」という目で見ていたファンも多数だったに違いない。だからこそ観る側を刺激しまくった。「変わったレアはすごい」「自分も何かを変えられるかも」レアの準優勝は、そのことをリング上で示したのだ。



(バックステージ)
レア「決勝戦…決勝戦まで勝ち上がって、DREAM✴STAR優勝する気で、全力で、いままでのどんな全力よりも全力で挑んで…挑んだけど、優勝までは届かなくって。3Dトリオスのベルトを獲って、ひとつまたビクトリア弓月に近づけたって思ったけれど、まだまだ…いやでも少し手応えも感じたけど、でも、やっぱりまだ届かない。それがいま現実だと思うんで。でもきょうすごい、すごい悔しいけれど…悔しいだけで終わっちゃいけないし、やっぱりビクトリア弓月の持つ、私はユナイテッドのベルトがほしくてほしくてたまらないから!! きょうこの負けは絶対に忘れないし、いままでの負けも忘れないし。この負けてきたぶん、絶対にユナイテッドで返したいと思うんで。ビクトリア弓月、自分がまたそのベルトに挑戦するときまで待っといてください」






















