「好きなプロレスラー」で史上初の男子越え 中野たむとは何だったのか中編
2025年4月27日、上谷沙弥との「敗者引退マッチ」に敗れ引退。宇宙に煌めく“たむロード”を完結させたスターダム・中野たむを、引退イヤーラストにふり返っておきたい。「中野たむとは何だったのか」を問う中編。
(写真はカクトウログ撮影)
[前編はこちら:4年間大会でのベストバウト獲得は58% 中野たむとは何だったのか前編]
女子プロレス活況の象徴。週刊プロレスにおけるファン投票で2023年、内藤哲也を上回り1位に
スターダム10周年興行としての2021年3月4日・日本武道館大会。中野はメインでジュリアを破りワンダー新王者となる。
この2021年の週刊プロレス読者投票「プロレスグランプリ2021」での『好きなプロレスラー』に異変が起きた。5位以内に女子が入ったことがなかった同ランキングにおいて、3位に荒井優希(東京女子)、4位に中野たむ。さらに2022年には同部門で4位に中野たむ、5位にスターライト・キッド(ともにスターダム)。
2023年には、ついに『好きなプロレスラー』創設以来6年間続いた“棚橋・内藤2トップ”が初めて崩れる。中野が内藤を上回り1位に。しかも、2位になつぽい、3位に安納サオリと、COSMIC ANGELSが上位を占める。

2024年こそ“引退発表”の棚橋に1位を譲って2位。とはいえ『好きなプロレスラー』での男子越えを唯一果たしたことで、中野は女子プロレス活況の象徴となったのだ。
【週刊プロレス「プロレスグランプリ」
『好きなプロレスラー※最大3名まで』の欄に記入された選手のランキング】
『好きなプロレスラー』2024
1位 棚橋弘至(新日本)2942票
2位 中野たむ(スターダム)2159票
3位 クリス・ブルックス(DDT)1503票
4位 武知海青(DDT)1486票
5位 内藤哲他(新日本)1399票
※10位以内に女子選手は6位Sareee(フリー)、7位なつぽい、8位安納サオリ、10位岩谷麻優(いずれもスターダム)
『好きなプロレスラー』2023
1位 中野たむ(スターダム)1543票
2位 内藤哲也(新日本)1384票
3位 なつぽい(スターダム)892票
4位 安納サオリ(フリー)887票
5位 拳王(NOAH)683票
※7位棚橋弘至。10位以内に女子選手は8位上原わかな(東京女子)、10位白川未奈(スターダム)
『好きなプロレスラー』2022
1位 棚橋弘至(新日本) 1653 票
2位 内藤哲也(新日本)1421票
3位 オカダ・カズチカ(新日本)1104票
4位 中野たむ(スターダム)890票
5位 スターライト・キッド(スターダム)763票
※10位以内に女子選手は7位ウナギ・サヤカ、8位白川未奈、10位ジュリア(いずれもスターダム)
『好きなプロレスラー』2021
1位 棚橋弘至(新日本)1198票
2位 内藤哲也(新日本)684票
3位 荒井優希(東京女子/SKE48)628票
4位 中野たむ(スターダム)565票
5位 オカダ・カズチカ(新日本)420票
※10位以内に女子選手は7位スターライト・キッド、9位ウナギ・サヤカ、10位白川未奈(いずれもスターダム)
『好きなプロレスラー』2020
1位 内藤哲也(新日本)766票
2位 棚橋弘至(新日本)559票
3位 高橋ヒロム(新日本)488票
4位 オカダ・カズチカ(新日本)332票
5位 潮崎豪(NOAH)309票
※10位以内に女子選手は8位ジュリア、9位岩谷麻優(ともにスターダム)
『好きなプロレスラー』2019
1位 棚橋弘至(新日本)966票
2位 内藤哲也(新日本)948票
3位 オカダ・カズチカ(新日本)710票
4位 飯伏幸太(新日本)473票
5位 高橋ヒロム(新日本)368票
※10位以内に女子選手は7位Sareee(ディアナ)
参考までに
『好きなプロレスラー』2018
・1位内藤、2位棚橋(ともに新日本)
・女子は17位岩谷(スターダム)、20位紫雷イオ(WWE)が最高
『好きなプロレスラー』2017
・1位内藤、2位棚橋(ともに新日本)
・女子は11位イオ(スターダム)、18位藤本つかさ(アイスリボン)が最高
※『好きなプロレスラー』アンケート欄は2027より開始。
中野たむがアワードの枠組みまで変えた!? 2025年からのプロレスグランプリは男女別投票に
アンケート形式ではなくアワードそのものである『女子プロレスグランプリ』についても、中野はワールド戴冠イヤーの2023・2024に獲得となっている。
【週刊プロレス「プロレスグランプリ」
もっとも活躍した日本人女子プロレスラー『女子プロレスグランプリ』】
2024 中野たむ(スターダム)
2023 中野たむ(スターダム)
2022 朱里(スターダム)
2021 林下詩美(スターダム)
2020 ジュリア(スターダム)
2019 Sareee(ディアナ)
男女共通の『プロレスグランプリ』部門でも異変が。2022年まで女子選手がトップ10入りしたことはなかったが、中野が2023年に5位、2024年に2位の快挙となる。
【週刊プロレス「プロレスグランプリ」
もっとも活躍したプロレスラー『プロレスグランプリ』】
『プロレスグランプリ』2024
1位 ザック・セイバーJr(新日本)4983票
2位 中野たむ(スターダム)1726票
3位 クリス・ブルックス(DDT)1002票
4位 清宮海斗(NOAH)464票
5位 内藤哲也(新日本)404票
『プロレスグランプリ』2023
1位 高橋ヒロム(新日本)1748票
2位 内藤哲也(新日本)1516票
3位 拳王(NOAH)1269票
4位 SANADA(新日本)915票
5位 中野たむ(スターダム)838票
『プロレスグランプリ』2022
1位 オカダ・カズチカ(新日本)4343票
2位 武藤敬司(NOAH)1242票
3位 ウィル・オスプレイ(新日本)741票
4位 清宮海斗(NOAH)624票
5位 宮原健斗(全日本)550票
※10位以内に女子選手なし
『プロレスグランプリ』2021
1位 鷹木信悟(新日本)2046票
2位 武藤敬司(NOAH)1054票
3位 飯伏幸太(新日本)353票
4位 棚橋弘至(新日本)262票
5位 中嶋勝彦(NOAH)237票
※10位以内に女子選手なし
『プロレスグランプリ』2020
1位 内藤哲也 1456票(新日本)
2位 潮崎豪 849票(NOAH)
3位 飯伏幸太 585票(新日本)
4位 高橋ヒロム 196票(新日本)
5位 オカダ・カズチカ 165票(新日本)
※10位以内に女子選手なし
『プロレスグランプリ』2019
1位 オカダ・カズチカ(新日本)1114票
2位 飯伏幸太(新日本)964票
3位 宮原健斗(全日本)775票
4位 ウィル・オスプレイ(新日本)497票
5位 清宮海斗(NOAH)301票
※10位以内に女子選手なし
2025年からのプロレスグランプリは男女別投票に。「プロレスグランプリ男子」「プロレスグランプリ女子」が別部門となった。いくつかの部門も同様だ。
【投票で選手・試合を称えよう】
ファン投票で選ぶ 週プロ「プロレスグランプリ2025」1月6日(火)必着#週プロ #プロレスグランプリ2025
今年から全賞男女分け。ハガキは購入冊数分、同じ人からでも投票可能。モバイル経由はモバイル会員のみ pic.twitter.com/FYt5K7oDHh
— KAKUTOLOG📶プロレス/ボクシング/MMA/格闘技カクトウログ (@kakutolog) November 26, 2025
これは「ほぼ闘わない男女選手が並んでしまう」ことが目立つようになってしまったことを意味する。男女ともにジャンルの主役に躍り出る時代。中野がアワードの枠組みまで変えたのだ。
そして、もうひとつ。引退したからと言って、引退イヤーでの受賞を中野たむファンが見送ることはないだろう。ベストマッチ女子として引退試合・上谷沙弥戦を投票するであろうし、プロレスグランプリ女子3連覇、好きなプロレスラー上位だって諦めていないはずだ。この年末年始のアワードは、中野たむファンの“最後の闘い”でもある。
[後編はこちら:宇宙一カワイイというアプローチの本質 中野たむとは何だったのか後編]





















中野たむ プロフィール
出身地 愛知県安城市
身長 157cm
体重 50kg
デビュー戦 2016年7月18日、新木場1st RING(vs安納サオリ)
得意技 トワイライト・ドリーム、バイオレット・スクリュー・ドライバー、タイガー・スープレックス・ホールド
来歴
アイドル活動を経て、2016年にアクトレスガールズでデビュー。翌年、スターダムに入団。当初は大江戸隊に属していたが、追放処分となりSTARSに加入。2020年11月、白川未奈&ウナギ・サヤカとSTARSの内部ユニットCOSMIC ANGELSを結成。のちに独立ユニットとして始動。2021年3月3日、日本武道館の10周年大会のメインで、因縁のライバルであるジュリアを破りワンダー王座を初戴冠。2023年4月23日の横浜アリーナ大会では史上2人目の“赤白二冠王者”に君臨。同年のプロレス大賞で女子プロレス大賞に輝いた。
2025年4月27日、上谷沙弥との「敗者引退マッチ」に敗れ引退。















