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内藤哲也「勝った負けた、そんな小さいことで俺らこのプロレスしてないですよ」 垣間見せたプロフェッショナルとしての流儀

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 19日、NHKドキュメンタリー番組『プロフェッショナル 仕事の流儀』に内藤哲也が出演した。

 予告による番組アウトライン。

空前のブームに沸くプロレス界。数年前まで閑古鳥が鳴いていた客席にファンを呼び戻したのは、“100年に一人の逸材”棚橋弘至や、“リングにカネの雨を降らせる男”オカダ・カズチカといった個性あふれるプロレスラーの登場だ。だが今、並みいる看板レスラーを抑え、ファンから圧倒的に支持されるプロレスラーがいる。内藤哲也、36歳。スポーツ紙などの記者が選ぶ「プロレス大賞」は2年連続MVP。ファンによる人気投票「プロレス総選挙」でも2連覇。グッズは飛ぶように売れ、所属プロレス団体のおよそ4割を占めるほどだ。

内藤の魅力は、必殺技「デスティーノ」に象徴される、抜群の身体能力を生かしたダイナミックな技。だが、ファンが支持するのはそこだけではない。目つぶしなどの反則も辞さない熱いファイトや、ときにはチャンピオンベルトをも投げ捨てる“制御不能”っぷりにある。本人は否定するが、その存在はヒール(悪役)。

なぜファンはそんな内藤に心惹かれるのか。番組ではその秘密を探るべく、2か月にわたって内藤に密着取材を敢行。カメラが捉えたのは、リングを離れてもなおプロレスのことを四六時中考え続けるストイックな生き様。ジムで体をいじめながらその日行われた試合を見返し、反省材料を洗い出しては翌日の試合に生かす。プロレスを語る内藤の瞳は、かつてプロレスファンだった“内藤少年”そのもの。プロレスを愛する、あまりにも無垢な素顔に迫る。

 垣間見せたプロフェッショナルとしての流儀。いくつもの内藤語録から“プロレス”を考える。

 見直すと、メモをしていたのに、リアルタイムTweetで拾えていなかった言葉があった。改めて。

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「(目指すのは)0か100ですから。真ん中、どっちにもつかずが一番よくない。無反応、どっちもつかないのが一番よくない」

「勝った負けた、そんな小さいことで俺らこのプロレスしてないですよ」

 この「勝った負けた、そんな小さいことで俺らこのプロレスしてないですよ」には違和感を感じるファンもおり、番組を通じての内藤流の投げかけになった感がある。賛同するのも、異を唱えるのも、おおいにOKだろう。

 内藤はたびたび、自身が「ベルトを越えた存在」になったことを口にしてきた。ベルトを常時巻いていなくても「プロレス大賞」2年連続MVPであり「プロレス総選挙」2連覇を得た。そんな内藤には、ベルトの方から求められるがごとく、タイトル戦の話が尽きない。

 棚橋弘至の背中を追いかけては遠のき、IWGPヘビー級ベルトに届かず、10代で夢みた「20代でのIWGP戴冠」はかなわなかった。内藤のプロレス人生。どこかでカタチとしての「勝った」を求めていた自身を捨て、感情のままに動いてプロレスを楽しんだ末に、いわば人生の局面における「勝った」を手に入れた内藤。そこには、プロレスの“本質”に到達した男の境地が間違いなくある。

 試合で勝った負けたは小さい。人生で勝った負けたの勝負をしろ。

 ひとつの「勝った」という内藤の局面は、今年のイッテンヨンで東京ドーム大会の初メインを務めたことだろう。圧倒的な存在感を示し、大声援を浴びながらも敗れる。ファンは落胆しつつも、いつか内藤と一緒に「ドームメインで勝利」「ドームをデハポン絶叫で締める」という喜びを噛みしめたいという次の夢ができあがった。

 否定されるほど見たくなるのだ。試合での、決して小さくない「勝った負けた」に挑む内藤の姿を。そこに勝利したとき内藤はどう言うだろうか。それでも「ベルトの方が勝手についてきた」と言い放つのか、「試合に勝つっていうのも悪くないね」と漏らすのか。その答えは・・・!?

 内藤のプロレスについて考えることこそが「一番贅沢な時間であり、一番楽しい時間」なんである。

 

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